テンプレ乙とか言わないでください（）

第 25 話

　いつもと同じ、脱力感と吐き気。

出来ることならここから目覚めずに何も感じることの無い睡眠へとこの身を落としてしまいたい。まあ。そんなこともできるはずもなく。


「ん…」

「っあ、！アルフ…様、、、良かった、、、です…」


　嫌々ながら瞼を上げた俺の視界に映るのはレイ。急に倒れた俺がよほど心配だったのか涙目だ。…いや、だからレイ。その顔はやめろと何度言ったら…！この世の男は全員おおk…って、ん？


「あれ、お前の瞳、そんな色だったか？」


　まだベッドに寝ている俺をレイは真上から見下ろしている為、特に意識することなく自然と俺の目線はレイの瞳へといった。

いつもなら、そこには濁りのない紫がある筈なのに、今のレイの瞳は紫って言うより、赤っぽい色をしている。

そう不思議に思った俺は、特に考えることなくレイに伝えた。…その途端、急にレイが顔色を変えたことに、寝起きで寝ぼけていた俺はどうやら、気が付かなかったらしい。


「い、、いや、これは、、、ちが、、ッ」

「…綺麗、だな。俺と同じ色だ」


唖然とするレイ、…そして俺。

ちょっと待ってくれ？？！！なぜ今俺は口説き文句みたいなセリフを言った！？！？綺麗、だな…フッ…みたいなので致死量の恥ずかしさを味わうというのに…！それだけに飽き足らず、俺と一緒だね♡だなんて頭がおかしいのか…！？！


「えっ、、、あ、、、え、！？、、あ、アルフ様…？」


　俺にそんな事を言われたショックからか顔を真っ赤にして驚いているレイ。

あれぇ。俺、レイにはそこまで嫌われてなかったと思っていたんだが…？そんなに気持ち悪かったか…？

…うぅ。今後気を付けよう…

　部屋の中にはまだ狼狽えてるレイと、難しい顔をしながら黙りこくっている俺という最悪の空気。…ここからどうやっていつも通りに戻ればいいんだ…？？

人付き合いなんてしない(できない)から分からん…ど、どうすれば…！？！！！やぁ☆さっきはごめんねレイくん！それでさぁ☆とでも話かければいいのか！？！

　いやでも絶対引かれるだろう！！！！！あの後どうなったか聞きたいのに…！！

だっ、誰か助けてくれ！！！！！！