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多奈川美穂A01
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中間テストが近づき、読書部は臨時の対策本部と化していた。勉強道具を机に並べ、1学年の最優秀生徒・多奈川美穂さんに、僕――田辺篤彦も渡来保も厳しく指導してもらっている。
多奈川さんが失笑した。可愛い笑顔。
「ほらまた間違えたー。何度言ったら分かるのー。ここはこう……だよー」
模範解答を提示され、保が舌打ちしつつノートにそれを書き写す。
「くそ、こんなアホみたいなしゃべり方してる奴が入学試験トップだなんて、信じられん」
僕は彼の腕を肘で小突いた。
「それは保、教えてもらってるのに言いすぎだよ」
「ほら田辺くんも、よそ見してないー。勉強勉強ー」
3年の大蔵秀三部長は所用で留守。2年の峰山香織副部長は物静かにシャープペンシルを走らせて勉強している。僕らと同じ1年A組の河合留美さんは、多奈川さんに対抗意識を燃やしているのか、教導を拒否して一人教科書とにらめっこしていた。さっきから「絶対勝つ、絶対勝つ……」と、ぶつぶつつぶやいている。
僕のポケットの小石さんは、もちろんこうなると完全に蚊帳の外だ。
「私も勉強ができればいいのですが……」
「小石さんは黙っててー。勉強の邪魔ー」
「えーん。いじめられてしまいました」
保が小石さんをかばう。
「ひでえ奴だな美穂、小石ちゃんを泣かすなんて」
「泣いてるかどうかなんか分かんないでしょー。石ころだしー」
僕はこの前、保が小石さんを投げ捨てたときのことを思い出していた。あのとき小石さんははっきりと泣いていた。『泣き声』は明瞭に分かるものなのだ。まあ、今のは嘘泣きだが。
「多奈川さんは泣いたりしないの?」
「しないよー。あたし、強い子だもんー」
そのときだった。読書部のドアが、無作法に開いたのだ。部員の目が一斉にそちらへ向けられた。
顔を出したのは、灰色のボサボサ髪で色白の優男だった。あれ、見覚えあるぞ。僕は脳内の手帳をめくった。『ひろし』と書かれた項目に、多奈川さんのスマホの待ち受け画像に映っていた男が――目の前の彼が――記載されていた。
「捜したぜ、美穂。まさかこんな片隅の、しかも読書部なんてところに入り浸っていたとはな。おかげで見つけるのに苦労したぜ」
「ひ、浩ー……!」
上履きの色で1年と分かる。浩は、常成高校1年生だったのだ。
「さあ、帰るぞ美穂。お前の居場所はこんなケチなところじゃねえだろうが」
浩は部室内にずかずか踏み込んでくると、多奈川さんの手首を掴んで強引に引っ張り立たせた。女に対して遠慮のない暴力だった。
「痛いーっ! 痛いってば、浩ー!」
そのまま多奈川さんを出入り口まで引きずっていく。河合さんが憤って机を叩き、抗議した。
「ちょっと! 勝手に入ってきて、何うちの部員を連れて行こうとしてるのよ! あなた何者よ!」
「うるせえ、クソ女! お前に用はねえよ。俺さまはこの美穂に用があるんだよ。引っ込んでろ、このクソ豚が!」
とんでもなく口の悪い優男だった。僕は保を見た。河合さんを、峰山副部長を見た。しかし、彼らの顔に浮かんでいたのは、このゴロツキに対する圧倒的な恐怖だけだった。多奈川さんを取り戻したいけど、暴力を振るわれることに対する深甚たるおびえがその気持ちを上回っている。そんな状態だった。こりゃ駄目だ。
多奈川さんが激痛に悲鳴を上げる。
「い、痛いよ、浩ー……!」
「さ、行くぞ、美穂」
僕しかいない。僕は勇気を奮い立たせ、浩に近づいてその肩を掴んだ。
「よ、よせよ。多奈川さん、嫌がってるじゃないか。放してやれよ」
浩がこちらへ物凄い顔を向けてくる。僕は情けなくも膝が震えてしまった。それぐらい、この男の人を殺しそうなほど鋭い目は恐怖をあおった。彼は笑みを浮かべた。
「馬鹿が……」
次の瞬間、僕の腹に激痛が走る。膝蹴りを叩き込まれた、と理解したときには、僕はもううずくまって苦悶していた。内臓が破裂したかと思うほどの苦痛だ。
上から浩のせせら笑いが降り注いだ。
「こいつみたいに痛い目に遭いたくなかったら、お前らはもう余計な真似すんな。じゃ、今度こそ行くぞ、美穂」
「浩ー……っ!」
二人は出て行ってしまった。3秒ほどの間があって、読書部部員たちの心配する声が僕の背中に集中する。
「大丈夫、田辺くん!」
「無事?」
「大丈夫か、篤彦!」
僕は、ひざまずいてこちらをうかがう保の肩を叩いた。
「……保、多奈川さんを取り戻しに行ってよ」
保は乾いた笑いを発して手の平を急いで振った。
「いや、ごめん、ごめん。俺、喧嘩苦手でさ。勝った試しがないんだよね。つーわけで悪いけどパス」
「ちぇっ、薄情もの。あー、いてて……。小石さん、二人の位置は分かる?」
「はい。今は西階段を1階へ向かって降りています。どうやらひと気のない中庭を目指しているみたいです」
「小石さん、一緒に来て。多奈川さんを追いかけて取り戻す。小石さんは鳥と話せるんだよね?」
「はい、それが何か……?」
僕は腹を押さえながらよろめき出て行った。出せる限りの走力で西階段を下っていく。
「は、放してー……!」
「ああ、いいぜ」
浩はようやくあたしを解放した。あたしはその場にへたり込む。掴まれてた手首が痛くて思わずさすった。
ここは常成高校の中庭だ。植木に花壇、ベンチに噴水。面積があって美しいこの広場は、常成高校生徒たちの憩いの場所だ。でも昼休み、大勢の生徒が食事するために集まりにぎわうこのスペースも、今は閑散としていた。中間テスト前で、主だった部活動は全て一時休止していて、放課後の談話を楽しむものさえ一人もいなかった。
あたしが連行されたのは、そんな中庭の一角だ。浩はしゃがみ込むと、あたしの顎を片手ですくい上げた。にやにやと、まるで宝物を獲得した海賊のように笑っている。気味が悪い。
「かくれんぼは終わりだぜ、美穂。てっきり高校は違うもんだと思ってた。お前は東高に進学するって言ってたからな。だから俺さまたちの関係も中学までで終わりだと納得してた。そのお前が、ここの入学式で代表挨拶する後姿を見たとき、俺さまは夢でも見てるのかと驚いたよ」
一人悦に入っている。あたしは声が震えた。
「そ、そうだねー。まさか浩が常成に受かってるなんて、予想外だったよー」
「俺さまも自分が高嶺の花の常成に受かるとは思っても見なかったぜ。まあお前の指導で勉強がそこそこできたのと、後は強運、悪運って奴だ。……でも美穂とは縁が切れたし、それは残念に思ってたよ」
何よそれ。ムカついたあたしは元彼を鋭くにらみつけ、断罪するようにわめいた。
「嘘ー! あたし、知ってるもんー! 浩が3股をかけていたことー!」
「えっ?」
いきなりの反撃に目を丸くする浩。あたしは畳みかける。
「美砂ちゃんと紅葉ちゃんでしょー? あたしの目をごまかしたつもりだったのー?」
浩の顔から余裕が消え失せ、狼狽の色が濃くなった。
「そ、それはだな……。ま、いいだろ。あいつらとは高校が別になってもう別れたんだ。今はお前一人だぜ、美穂」
「それも嘘ー! あたしが東高行ったと思って、春休みに新しい女作ってた癖にー! あたし、浩が街中を知らない女と腕組んで歩いているの、見たもんー!」
多奈川さんが失笑した。可愛い笑顔。
「ほらまた間違えたー。何度言ったら分かるのー。ここはこう……だよー」
模範解答を提示され、保が舌打ちしつつノートにそれを書き写す。
「くそ、こんなアホみたいなしゃべり方してる奴が入学試験トップだなんて、信じられん」
僕は彼の腕を肘で小突いた。
「それは保、教えてもらってるのに言いすぎだよ」
「ほら田辺くんも、よそ見してないー。勉強勉強ー」
3年の大蔵秀三部長は所用で留守。2年の峰山香織副部長は物静かにシャープペンシルを走らせて勉強している。僕らと同じ1年A組の河合留美さんは、多奈川さんに対抗意識を燃やしているのか、教導を拒否して一人教科書とにらめっこしていた。さっきから「絶対勝つ、絶対勝つ……」と、ぶつぶつつぶやいている。
僕のポケットの小石さんは、もちろんこうなると完全に蚊帳の外だ。
「私も勉強ができればいいのですが……」
「小石さんは黙っててー。勉強の邪魔ー」
「えーん。いじめられてしまいました」
保が小石さんをかばう。
「ひでえ奴だな美穂、小石ちゃんを泣かすなんて」
「泣いてるかどうかなんか分かんないでしょー。石ころだしー」
僕はこの前、保が小石さんを投げ捨てたときのことを思い出していた。あのとき小石さんははっきりと泣いていた。『泣き声』は明瞭に分かるものなのだ。まあ、今のは嘘泣きだが。
「多奈川さんは泣いたりしないの?」
「しないよー。あたし、強い子だもんー」
そのときだった。読書部のドアが、無作法に開いたのだ。部員の目が一斉にそちらへ向けられた。
顔を出したのは、灰色のボサボサ髪で色白の優男だった。あれ、見覚えあるぞ。僕は脳内の手帳をめくった。『ひろし』と書かれた項目に、多奈川さんのスマホの待ち受け画像に映っていた男が――目の前の彼が――記載されていた。
「捜したぜ、美穂。まさかこんな片隅の、しかも読書部なんてところに入り浸っていたとはな。おかげで見つけるのに苦労したぜ」
「ひ、浩ー……!」
上履きの色で1年と分かる。浩は、常成高校1年生だったのだ。
「さあ、帰るぞ美穂。お前の居場所はこんなケチなところじゃねえだろうが」
浩は部室内にずかずか踏み込んでくると、多奈川さんの手首を掴んで強引に引っ張り立たせた。女に対して遠慮のない暴力だった。
「痛いーっ! 痛いってば、浩ー!」
そのまま多奈川さんを出入り口まで引きずっていく。河合さんが憤って机を叩き、抗議した。
「ちょっと! 勝手に入ってきて、何うちの部員を連れて行こうとしてるのよ! あなた何者よ!」
「うるせえ、クソ女! お前に用はねえよ。俺さまはこの美穂に用があるんだよ。引っ込んでろ、このクソ豚が!」
とんでもなく口の悪い優男だった。僕は保を見た。河合さんを、峰山副部長を見た。しかし、彼らの顔に浮かんでいたのは、このゴロツキに対する圧倒的な恐怖だけだった。多奈川さんを取り戻したいけど、暴力を振るわれることに対する深甚たるおびえがその気持ちを上回っている。そんな状態だった。こりゃ駄目だ。
多奈川さんが激痛に悲鳴を上げる。
「い、痛いよ、浩ー……!」
「さ、行くぞ、美穂」
僕しかいない。僕は勇気を奮い立たせ、浩に近づいてその肩を掴んだ。
「よ、よせよ。多奈川さん、嫌がってるじゃないか。放してやれよ」
浩がこちらへ物凄い顔を向けてくる。僕は情けなくも膝が震えてしまった。それぐらい、この男の人を殺しそうなほど鋭い目は恐怖をあおった。彼は笑みを浮かべた。
「馬鹿が……」
次の瞬間、僕の腹に激痛が走る。膝蹴りを叩き込まれた、と理解したときには、僕はもううずくまって苦悶していた。内臓が破裂したかと思うほどの苦痛だ。
上から浩のせせら笑いが降り注いだ。
「こいつみたいに痛い目に遭いたくなかったら、お前らはもう余計な真似すんな。じゃ、今度こそ行くぞ、美穂」
「浩ー……っ!」
二人は出て行ってしまった。3秒ほどの間があって、読書部部員たちの心配する声が僕の背中に集中する。
「大丈夫、田辺くん!」
「無事?」
「大丈夫か、篤彦!」
僕は、ひざまずいてこちらをうかがう保の肩を叩いた。
「……保、多奈川さんを取り戻しに行ってよ」
保は乾いた笑いを発して手の平を急いで振った。
「いや、ごめん、ごめん。俺、喧嘩苦手でさ。勝った試しがないんだよね。つーわけで悪いけどパス」
「ちぇっ、薄情もの。あー、いてて……。小石さん、二人の位置は分かる?」
「はい。今は西階段を1階へ向かって降りています。どうやらひと気のない中庭を目指しているみたいです」
「小石さん、一緒に来て。多奈川さんを追いかけて取り戻す。小石さんは鳥と話せるんだよね?」
「はい、それが何か……?」
僕は腹を押さえながらよろめき出て行った。出せる限りの走力で西階段を下っていく。
「は、放してー……!」
「ああ、いいぜ」
浩はようやくあたしを解放した。あたしはその場にへたり込む。掴まれてた手首が痛くて思わずさすった。
ここは常成高校の中庭だ。植木に花壇、ベンチに噴水。面積があって美しいこの広場は、常成高校生徒たちの憩いの場所だ。でも昼休み、大勢の生徒が食事するために集まりにぎわうこのスペースも、今は閑散としていた。中間テスト前で、主だった部活動は全て一時休止していて、放課後の談話を楽しむものさえ一人もいなかった。
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「かくれんぼは終わりだぜ、美穂。てっきり高校は違うもんだと思ってた。お前は東高に進学するって言ってたからな。だから俺さまたちの関係も中学までで終わりだと納得してた。そのお前が、ここの入学式で代表挨拶する後姿を見たとき、俺さまは夢でも見てるのかと驚いたよ」
一人悦に入っている。あたしは声が震えた。
「そ、そうだねー。まさか浩が常成に受かってるなんて、予想外だったよー」
「俺さまも自分が高嶺の花の常成に受かるとは思っても見なかったぜ。まあお前の指導で勉強がそこそこできたのと、後は強運、悪運って奴だ。……でも美穂とは縁が切れたし、それは残念に思ってたよ」
何よそれ。ムカついたあたしは元彼を鋭くにらみつけ、断罪するようにわめいた。
「嘘ー! あたし、知ってるもんー! 浩が3股をかけていたことー!」
「えっ?」
いきなりの反撃に目を丸くする浩。あたしは畳みかける。
「美砂ちゃんと紅葉ちゃんでしょー? あたしの目をごまかしたつもりだったのー?」
浩の顔から余裕が消え失せ、狼狽の色が濃くなった。
「そ、それはだな……。ま、いいだろ。あいつらとは高校が別になってもう別れたんだ。今はお前一人だぜ、美穂」
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