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ああ、そうだった。物足りない思いをさせられたんだっけ。ハンシャが俺と視線をぶつけた。
「願いを聞き入れてくださるでしょうか、研磨」
あー。うん。そうだな……。色々聞きたいことがある。
「俺の質問にいくつか答えてくれるか? まず、俺の弟の写が超人類に覚醒していると、どうして分からなかったんだ? 俺の覚醒はすぐに分かったのに」
答えたのはマリだった。
「私たち神族の最近の検査では、写さんは超人類と見抜けませんでした。恐らく巧妙に隠してきたようです。その、火炎魔人アシュレの入れ知恵で」
もし事前に判明していれば、親父やお袋が殺されるのを防げたかもしれない。看過できない怠慢だった。だが俺は怒りを押し殺す。
「じゃあ次。何で神族は、光の矢や飛行能力があって、普通の人間よりもずっと強いのに、人間界に攻め入らねえんだ? 領土を拡張しようとは思わないのか?」
ハンシャは苦笑した。笑い収めると首を振る。優雅な挙措だった。
「わたくしたちは人間界から多大な力を得ています。神族の世界は、人間界から発せられる『感情の波濤』なくして維持できないのです。人間の喜怒哀楽、その感情の変化で生じる霊的なエネルギーですね。近年は人間界における人口の激増で、神族の世界も豊かになりつつありました。その人間を支配下に置くなど到底考えられません。魔族はまた別の理由でもあるのか、どうやら人間界を攻撃はしていないようです」
俺は納得したような、させられたような、妙な気分で次の問いを発した。
「女王の爪から神族が生まれるってのは本当か? そんな奇術みてえな芸当が出来るってんなら、俺にも一辺見せてほしいんだけど」
「構いませんよ」
ハンシャは気安く請け負った。自身の右手の親指に巻かれた包帯を解き始める。ミズタが心配そうに声を出した。
「女王様」
「大丈夫。慣れていますから」
血のこびりついた包帯を床に落とすと、親指の爪が露わになった。ハンシャはその爪に指を引っ掛け、そして――思い切り引き剥がした。
うわっ、痛そう。俺は若干引いた。激痛を唇を噛むことでこらえた女王は、青ざめた顔で爪を床に落とす。
「こ、これが神族の創造です。神よ、我が世界に新たな生命を……!」
真上の黒曜石が明滅した。水晶も点滅を繰り返す。やがて元親指の爪だった物は、膨れ上がり、丸まって、最後に弾けて何かを形作った。俺はその異様さ、異常さに思わず見入ってしまう。
人間だ。人間の女だ。丸坊主で、その体に真っ赤な衣をまとっている。年の頃は12歳ぐらいか。ぶるぶる震えながら、生まれたての小鹿のように立ち上がろうと試みる。宝石の発光が元通りになり、また従来の薄明かりに戻った。
レンズが笛を吹いて甲高い音を立てる。奥の入り口から年配の神族が3人ほど駆けつけてきて、女王に一礼した。そして新たな神族をそそくさと抱きかかえると、この場から連れ去っていく。
ハンシャがマリに新しい包帯を巻いてもらいながら、気丈にも笑みを浮かべた。
「これでご理解いただけましたか、研磨」
「ああ、よく分かったよ」
俺は内心舌を巻いた。本当に爪から仲間を生み出していたのか。この目でしかと見て、納得せざるを得なかった。一人生み出す度にこの苦痛を味わっているのかと思うと、同情すらしてしまう。それを両手両足、20本の爪でやるのだから、その苦悶はいかばかりか。
「研磨、まだ質問はありますか?」
「ああ。魔族について知りたい。何で連中はいきなり神界に攻め込んできたんだ? つい最近のことなんだろ? それまでは裏っかわの魔界で大人しくしてたのに、どうして急に?」
ハンシャは痛みに打ち克ち、懸命に応じる。
「いいえ、本格的な侵攻はつい先日からですが、それまでにも数体の魔族が時折こちらへ侵入しておりました。だから辺境に兵士を配置しておいたのです。今回の大挙襲来が何を意味するのか、それはわたくしにも分かりません。ただ降りかかる火の粉は払うまでです」
なるほどな。じゃ、最後の質問といきますか。俺はハンシャを睨んだ。
「おめえはここで何してるんだ?」
場が凍りついた。俺は気にせず、更に女王へ投げかける。
「ミズタやマリ、他の神族を人間界や戦場に赴かせて、おめえはここで指示を飛ばすだけか? 新しい神族を生み出す役目があるにせよ、それで神族の頂点に立つ存在かよ。安全な場所から危険地帯に兵士を送り込んで、それでよくのうのうと生きていられるもんだな」
俺は物凄い勢いで後頭部をはたかれた。ミズタが張り手を飛ばしたみたいだ。俺は振り返って怒鳴りつける。
「何すんだよ!」
「あんたねえ、あたしたちの女王様に何てこと言うのよ! 土下座して謝りなさい!」
「俺は間違ったことは言ってねえ。部下の神族たちが身を呈して戦っているってのに、呑気にお城でくつろいでいるこの女王様が気に入らねえんだよ」
答えたのはハンシャだった。俺に罵倒されても、彼女の声は静かに澄み渡っていく。
「では――どうすれば認めていただけますか?」
「俺とタイマンしろ」
小首を傾げる女王に、俺は舌打ちをこらえる。
「一対一で戦えってことだよ。覚悟の程を見せてみろや」
俺は女・子供・老人には手を出さない主義だ。だがそれは相手が弱いからで、俺と同等以上に強いなら話は別だ。ま、超人類として進化中の俺に恐れをなして、断るに決まって――
「構いません。受けて立ちましょう、研磨」
えっ? 俺とやりあう気か? ハンシャは出入り口に向かう。
「ついて来てください。――レンズ、しばらく任せましたよ」
「承知しました」
ミズタやマリが血相を変えて立ち塞がる。
「ちょっと女王様! お気を静めてください!」
「そうです! 相手は超人類、女王様でも手に負えるかどうか……」
ハンシャは苦笑して手を振った。
「見くびられたものですね。大丈夫ですよ。さあ、道を開けてください」
「でも……」
「いいから」
二人の神族は渋々脇へどいた。ハンシャが出て行くので俺も後に続く。背後からミズタに尻を蹴飛ばされた。
「いてえな」
「この馬鹿! どうなっても知らないから!」
俺たちは女王に導かれるまま城から飛び立った。周囲を行き来していた神族の女たちからわっと歓声が上がる。
「ハンシャ様!」
「どちらへ赴かれるのですか?」
「こりゃ昼食どころじゃないわ!」
「えっ、決闘? あの人間と?」
「まさか……でもこれは見ものよ!」
「女王陛下万歳!」
たちまち野次馬の神族たちが、俺たちの後ろにぞろぞろとついてきた。その数は膨れ上がるばかりだ。人気あるんだな、女王。しかし護衛もつけないなんて、女王は自分の身は自分で守れるってことか。こりゃ相当強そうだ。いい喧嘩が楽しめるかもしれない。俺はわくわくしてきた。
「着きましたよ」
ハンシャが指し示したのは、空に浮かぶ闘技場だった。まるで古代ローマ建築のコロッセオだ。野次馬はわきまえており、次々と客席に降り立つ。円形の広場の真ん中に、俺とハンシャが着地した。ミズタとマリは立会人のように左右に位置する。マリが改めて最終確認した。
「願いを聞き入れてくださるでしょうか、研磨」
あー。うん。そうだな……。色々聞きたいことがある。
「俺の質問にいくつか答えてくれるか? まず、俺の弟の写が超人類に覚醒していると、どうして分からなかったんだ? 俺の覚醒はすぐに分かったのに」
答えたのはマリだった。
「私たち神族の最近の検査では、写さんは超人類と見抜けませんでした。恐らく巧妙に隠してきたようです。その、火炎魔人アシュレの入れ知恵で」
もし事前に判明していれば、親父やお袋が殺されるのを防げたかもしれない。看過できない怠慢だった。だが俺は怒りを押し殺す。
「じゃあ次。何で神族は、光の矢や飛行能力があって、普通の人間よりもずっと強いのに、人間界に攻め入らねえんだ? 領土を拡張しようとは思わないのか?」
ハンシャは苦笑した。笑い収めると首を振る。優雅な挙措だった。
「わたくしたちは人間界から多大な力を得ています。神族の世界は、人間界から発せられる『感情の波濤』なくして維持できないのです。人間の喜怒哀楽、その感情の変化で生じる霊的なエネルギーですね。近年は人間界における人口の激増で、神族の世界も豊かになりつつありました。その人間を支配下に置くなど到底考えられません。魔族はまた別の理由でもあるのか、どうやら人間界を攻撃はしていないようです」
俺は納得したような、させられたような、妙な気分で次の問いを発した。
「女王の爪から神族が生まれるってのは本当か? そんな奇術みてえな芸当が出来るってんなら、俺にも一辺見せてほしいんだけど」
「構いませんよ」
ハンシャは気安く請け負った。自身の右手の親指に巻かれた包帯を解き始める。ミズタが心配そうに声を出した。
「女王様」
「大丈夫。慣れていますから」
血のこびりついた包帯を床に落とすと、親指の爪が露わになった。ハンシャはその爪に指を引っ掛け、そして――思い切り引き剥がした。
うわっ、痛そう。俺は若干引いた。激痛を唇を噛むことでこらえた女王は、青ざめた顔で爪を床に落とす。
「こ、これが神族の創造です。神よ、我が世界に新たな生命を……!」
真上の黒曜石が明滅した。水晶も点滅を繰り返す。やがて元親指の爪だった物は、膨れ上がり、丸まって、最後に弾けて何かを形作った。俺はその異様さ、異常さに思わず見入ってしまう。
人間だ。人間の女だ。丸坊主で、その体に真っ赤な衣をまとっている。年の頃は12歳ぐらいか。ぶるぶる震えながら、生まれたての小鹿のように立ち上がろうと試みる。宝石の発光が元通りになり、また従来の薄明かりに戻った。
レンズが笛を吹いて甲高い音を立てる。奥の入り口から年配の神族が3人ほど駆けつけてきて、女王に一礼した。そして新たな神族をそそくさと抱きかかえると、この場から連れ去っていく。
ハンシャがマリに新しい包帯を巻いてもらいながら、気丈にも笑みを浮かべた。
「これでご理解いただけましたか、研磨」
「ああ、よく分かったよ」
俺は内心舌を巻いた。本当に爪から仲間を生み出していたのか。この目でしかと見て、納得せざるを得なかった。一人生み出す度にこの苦痛を味わっているのかと思うと、同情すらしてしまう。それを両手両足、20本の爪でやるのだから、その苦悶はいかばかりか。
「研磨、まだ質問はありますか?」
「ああ。魔族について知りたい。何で連中はいきなり神界に攻め込んできたんだ? つい最近のことなんだろ? それまでは裏っかわの魔界で大人しくしてたのに、どうして急に?」
ハンシャは痛みに打ち克ち、懸命に応じる。
「いいえ、本格的な侵攻はつい先日からですが、それまでにも数体の魔族が時折こちらへ侵入しておりました。だから辺境に兵士を配置しておいたのです。今回の大挙襲来が何を意味するのか、それはわたくしにも分かりません。ただ降りかかる火の粉は払うまでです」
なるほどな。じゃ、最後の質問といきますか。俺はハンシャを睨んだ。
「おめえはここで何してるんだ?」
場が凍りついた。俺は気にせず、更に女王へ投げかける。
「ミズタやマリ、他の神族を人間界や戦場に赴かせて、おめえはここで指示を飛ばすだけか? 新しい神族を生み出す役目があるにせよ、それで神族の頂点に立つ存在かよ。安全な場所から危険地帯に兵士を送り込んで、それでよくのうのうと生きていられるもんだな」
俺は物凄い勢いで後頭部をはたかれた。ミズタが張り手を飛ばしたみたいだ。俺は振り返って怒鳴りつける。
「何すんだよ!」
「あんたねえ、あたしたちの女王様に何てこと言うのよ! 土下座して謝りなさい!」
「俺は間違ったことは言ってねえ。部下の神族たちが身を呈して戦っているってのに、呑気にお城でくつろいでいるこの女王様が気に入らねえんだよ」
答えたのはハンシャだった。俺に罵倒されても、彼女の声は静かに澄み渡っていく。
「では――どうすれば認めていただけますか?」
「俺とタイマンしろ」
小首を傾げる女王に、俺は舌打ちをこらえる。
「一対一で戦えってことだよ。覚悟の程を見せてみろや」
俺は女・子供・老人には手を出さない主義だ。だがそれは相手が弱いからで、俺と同等以上に強いなら話は別だ。ま、超人類として進化中の俺に恐れをなして、断るに決まって――
「構いません。受けて立ちましょう、研磨」
えっ? 俺とやりあう気か? ハンシャは出入り口に向かう。
「ついて来てください。――レンズ、しばらく任せましたよ」
「承知しました」
ミズタやマリが血相を変えて立ち塞がる。
「ちょっと女王様! お気を静めてください!」
「そうです! 相手は超人類、女王様でも手に負えるかどうか……」
ハンシャは苦笑して手を振った。
「見くびられたものですね。大丈夫ですよ。さあ、道を開けてください」
「でも……」
「いいから」
二人の神族は渋々脇へどいた。ハンシャが出て行くので俺も後に続く。背後からミズタに尻を蹴飛ばされた。
「いてえな」
「この馬鹿! どうなっても知らないから!」
俺たちは女王に導かれるまま城から飛び立った。周囲を行き来していた神族の女たちからわっと歓声が上がる。
「ハンシャ様!」
「どちらへ赴かれるのですか?」
「こりゃ昼食どころじゃないわ!」
「えっ、決闘? あの人間と?」
「まさか……でもこれは見ものよ!」
「女王陛下万歳!」
たちまち野次馬の神族たちが、俺たちの後ろにぞろぞろとついてきた。その数は膨れ上がるばかりだ。人気あるんだな、女王。しかし護衛もつけないなんて、女王は自分の身は自分で守れるってことか。こりゃ相当強そうだ。いい喧嘩が楽しめるかもしれない。俺はわくわくしてきた。
「着きましたよ」
ハンシャが指し示したのは、空に浮かぶ闘技場だった。まるで古代ローマ建築のコロッセオだ。野次馬はわきまえており、次々と客席に降り立つ。円形の広場の真ん中に、俺とハンシャが着地した。ミズタとマリは立会人のように左右に位置する。マリが改めて最終確認した。
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