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ファン第一号と片思いの相手
第1話 おっさんサラリーマンにファンが出来た
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夏、ジリジリと照りつける太陽。
そんな中俺、神谷悟はいつものように社畜小屋へと向かっていた。
昨日も深夜まで残業で、それから楽しみにしていた洋画を観賞したので俺はかなりの寝不足だ。
それが原因かわからないが、今のテンションは無駄にMAXな状態になっている。
今なら、何にだってなれるし何にだって挑戦出来る。
そんな馬鹿みたいなテンションで、いつもの会社へと続く道を歩いていた。
毎日変わらない通勤時の風景。
会社に向かうサラリーマンの波に寂れた商店街、学校に向かう学生達と刃物を持った危ない男……。
え?刃物を持った危ない男!?
「おいお前ら!全員ぶっ殺してやるからな!」
ナイフを持った40代くらいの男性が、商店街で暴れていた。
待て待て待て!
一体目の前で何が起こっているんだ。
あ……そうか、これが幻覚と幻聴と言うやつか。
寝不足過ぎて、他の人には見えてない人間や聴こえていない音が俺には見えてしまって聴こえているんだ。
ふぅ。一瞬焦ったが何とか原因が分かってよかったぜ。
そんな風に安堵していると、周りのざわつきが段々と大事になっているのが感じとれた。
「おい!誰か警察呼べ!」「これまずいって!」
「みんな逃げろ!」「早く警察を!」
周りにいた通行人や商店街の人たちが完全にパニックを起こしていて、気がつくとそこからはいつもの穏やかな日常が消えていた。
何だよこれ。いつもと変わらない通勤のはずが、いつのまにか命の危険にさらされているじゃないか。
「まずはお前からだ!!」
「キャーーーー!やめてください!」
通り魔が一番近くにいた女子高生を捕まえて、首元にナイフを突きつける。
「誰か!誰か助けてください!」
「うるせぇ!勝手に喋ってんじゃねぇ!」
首元にナイフを突きつけられている女子高生が何とか抵抗を試みたが、通り魔のドスの効いた怒鳴り声を真横で浴びせられてはもう動く事が出来なかった。
くそ!警察は何してんだ!
それに周りの人たちは?
……
……
駄目だ、みんな自分が標的にされるのを恐れて動けていない。
「いいか、お前たち全員ぶっ殺すからな!それで俺も死んでやらぁ!」
通り魔がナイフを振り回しながらそう言った。
このままではいつあの女子高生が刺されてもおかしくない。
そんな時、頭の中に昨日見た洋画のワンシーンが浮かんできた。
この場面って……昨日の洋画と一緒だよな。
確か、主人公がピンチのヒロインを助ける為に自分の身を犠牲にしてたような……。
いやいや、ないないない。
流石に見ず知らずの人の為に、自分の命は捨てれないだろ。
そうさ、俺は平凡なただのサラリーマンだ。
絶対にヒ-ローなんかにはなれないんだよ。
そんな考えをしている間に、刻一刻と女子高生は最悪な状況へと進んでいた。
「お前ら!よく見とけ!俺を怒らすとこうなるんだ!」
やばい!あいつマジで殺す気だ!
通り魔が勢い良くナイフを女子高生に振りかざした。
「やめるんだ!」
その瞬間、俺は無意識に叫んでいた。
昨日見た洋画のシ-ンとごっちゃになったからなのか。
それともただの自己満足の為なのか。
しかし、理由なんてどうでもよかった。
俺の言葉で何とか通り魔の動きを止められたのだから。
だが、その行動により俺は窮地に立たされている。
俺の発言を聞いた通り魔が、怒りの矛先をこっちに向けてきているのだ。
「何だお前!ぶっ殺されてぇのか!」
怖ええええ。
俺は殺されるのか?俺の人生ここで終わり?
だけど、自分の身を犠牲にしてあの女子高生を助けたなんてただのサラリーマンにしてはかっこいい最後だよな。
母さん、父さん、会社のみんな…そして片思い中の早見ちゃん、今までありがとう。
しっかりと覚悟を決め、通り魔に近づき言葉を放った。
「一旦落ち着け!何があったか知らないが、その子や周りの人たちには関係ないだろ」
それを言われた通り魔は、すかさず噛み付いてくる。
「そんな事お前に言われなくても分かってんだよ!悪いのは……悪いのは全部あのクソ会社とクソ上司だ!」
おっと、ここで定番の自分語りが始まるのか。
ドラマや映画ではよくあるパターンだが、現実でも本当にあるんだな。
まあそれならここでする事と言えばただ一つしかない。
それは、【優しく相手の話を聞いてあげる】だ。
「何があったか俺に話してみろ。俺もいちサラリーマンだから、お前の気持ちがわかるかもしれん」
「うるせぇ!俺も昨日まで普通にサラリーマンをしてたんだよ!なのに……なのにクソ上司のミスを全部俺のせいにされてクビにされちまったんだ!そしたら女房と子供には逃げられるし、もうこんな世界で生きてても意味ねえと思って……」
「こんな事件を起こしたと」
通り魔になった理由までもが定番の物だとは。
この定番の流れで最後にやる事と言えば、【熱い言葉を言って自首させる】だ。
「お前の気持ちはよく分かった。だがな、こんな選択は間違っている。俺もサラリーマンだ。ふざけた上司には色々言われるし、仕事も毎日大変で本当社畜って言葉がお似合いな30歳だ。それでも何とか毎日踏ん張って生きている。生きてさえいれば、こんな世界でもいつかは良い事が起きてくれるって信じているからだ。だからお前も生きろ!生きて、今日の罪をしっかりと償って、また1からやり直すんだ。そしたらさ、逃げていった奥さんと子供も戻ってきてくれてまた一緒に生活が出来るかもしれないじゃないか。俺はお前の味方だ。頑張れ!」
決まった……。こんなにもカッコよく決める事が出来るとは、昨日見たあの洋画のおかげだな。
「うぅ。そうだよな!俺が間違ってたよ。兄ちゃんのおかげで目が覚めた。これからしっかりと自首して、また1から頑張ってみるよ!周りの皆さんも本当にご迷惑をお掛けしてすいませんでした!」
そう言うと、駆け付けて来た警察に自分から今回の事の経緯を説明して捕まった。
俺も警察に色々と事情を聞かせて欲しいと言われ、警察署に行く事となった。
◇◇◇
そして次の日。
昨日は一日中警察署で話を聞かれていて、仕事を休んでしまった。
今日はさすがに昨日のような事はないと思うので、会社に着いたらみんなに謝らないとな。
俺は昨日と同じように、会社へと向かう。
うん……いい朝だ。
いつもと変わらない通勤時の風景、会社に向かうサラリーマンの波に寂れた商店街、学校に通う学生達に目の前には昨日の女子高生……。
って昨日の女子高生?
気がつくと、目の前には昨日通り魔に捕まっていた女子高生がニコニコしながら立っていた。
「ど……どうしたんだ?俺に何か用か?」
「私……お兄さんのファンになりました!」
「え?」
俺、神谷悟は普通のサラリーマン。だが昨日の一件で、女子高生のファンが出来たようなのだが……これどうすんの?
そんな中俺、神谷悟はいつものように社畜小屋へと向かっていた。
昨日も深夜まで残業で、それから楽しみにしていた洋画を観賞したので俺はかなりの寝不足だ。
それが原因かわからないが、今のテンションは無駄にMAXな状態になっている。
今なら、何にだってなれるし何にだって挑戦出来る。
そんな馬鹿みたいなテンションで、いつもの会社へと続く道を歩いていた。
毎日変わらない通勤時の風景。
会社に向かうサラリーマンの波に寂れた商店街、学校に向かう学生達と刃物を持った危ない男……。
え?刃物を持った危ない男!?
「おいお前ら!全員ぶっ殺してやるからな!」
ナイフを持った40代くらいの男性が、商店街で暴れていた。
待て待て待て!
一体目の前で何が起こっているんだ。
あ……そうか、これが幻覚と幻聴と言うやつか。
寝不足過ぎて、他の人には見えてない人間や聴こえていない音が俺には見えてしまって聴こえているんだ。
ふぅ。一瞬焦ったが何とか原因が分かってよかったぜ。
そんな風に安堵していると、周りのざわつきが段々と大事になっているのが感じとれた。
「おい!誰か警察呼べ!」「これまずいって!」
「みんな逃げろ!」「早く警察を!」
周りにいた通行人や商店街の人たちが完全にパニックを起こしていて、気がつくとそこからはいつもの穏やかな日常が消えていた。
何だよこれ。いつもと変わらない通勤のはずが、いつのまにか命の危険にさらされているじゃないか。
「まずはお前からだ!!」
「キャーーーー!やめてください!」
通り魔が一番近くにいた女子高生を捕まえて、首元にナイフを突きつける。
「誰か!誰か助けてください!」
「うるせぇ!勝手に喋ってんじゃねぇ!」
首元にナイフを突きつけられている女子高生が何とか抵抗を試みたが、通り魔のドスの効いた怒鳴り声を真横で浴びせられてはもう動く事が出来なかった。
くそ!警察は何してんだ!
それに周りの人たちは?
……
……
駄目だ、みんな自分が標的にされるのを恐れて動けていない。
「いいか、お前たち全員ぶっ殺すからな!それで俺も死んでやらぁ!」
通り魔がナイフを振り回しながらそう言った。
このままではいつあの女子高生が刺されてもおかしくない。
そんな時、頭の中に昨日見た洋画のワンシーンが浮かんできた。
この場面って……昨日の洋画と一緒だよな。
確か、主人公がピンチのヒロインを助ける為に自分の身を犠牲にしてたような……。
いやいや、ないないない。
流石に見ず知らずの人の為に、自分の命は捨てれないだろ。
そうさ、俺は平凡なただのサラリーマンだ。
絶対にヒ-ローなんかにはなれないんだよ。
そんな考えをしている間に、刻一刻と女子高生は最悪な状況へと進んでいた。
「お前ら!よく見とけ!俺を怒らすとこうなるんだ!」
やばい!あいつマジで殺す気だ!
通り魔が勢い良くナイフを女子高生に振りかざした。
「やめるんだ!」
その瞬間、俺は無意識に叫んでいた。
昨日見た洋画のシ-ンとごっちゃになったからなのか。
それともただの自己満足の為なのか。
しかし、理由なんてどうでもよかった。
俺の言葉で何とか通り魔の動きを止められたのだから。
だが、その行動により俺は窮地に立たされている。
俺の発言を聞いた通り魔が、怒りの矛先をこっちに向けてきているのだ。
「何だお前!ぶっ殺されてぇのか!」
怖ええええ。
俺は殺されるのか?俺の人生ここで終わり?
だけど、自分の身を犠牲にしてあの女子高生を助けたなんてただのサラリーマンにしてはかっこいい最後だよな。
母さん、父さん、会社のみんな…そして片思い中の早見ちゃん、今までありがとう。
しっかりと覚悟を決め、通り魔に近づき言葉を放った。
「一旦落ち着け!何があったか知らないが、その子や周りの人たちには関係ないだろ」
それを言われた通り魔は、すかさず噛み付いてくる。
「そんな事お前に言われなくても分かってんだよ!悪いのは……悪いのは全部あのクソ会社とクソ上司だ!」
おっと、ここで定番の自分語りが始まるのか。
ドラマや映画ではよくあるパターンだが、現実でも本当にあるんだな。
まあそれならここでする事と言えばただ一つしかない。
それは、【優しく相手の話を聞いてあげる】だ。
「何があったか俺に話してみろ。俺もいちサラリーマンだから、お前の気持ちがわかるかもしれん」
「うるせぇ!俺も昨日まで普通にサラリーマンをしてたんだよ!なのに……なのにクソ上司のミスを全部俺のせいにされてクビにされちまったんだ!そしたら女房と子供には逃げられるし、もうこんな世界で生きてても意味ねえと思って……」
「こんな事件を起こしたと」
通り魔になった理由までもが定番の物だとは。
この定番の流れで最後にやる事と言えば、【熱い言葉を言って自首させる】だ。
「お前の気持ちはよく分かった。だがな、こんな選択は間違っている。俺もサラリーマンだ。ふざけた上司には色々言われるし、仕事も毎日大変で本当社畜って言葉がお似合いな30歳だ。それでも何とか毎日踏ん張って生きている。生きてさえいれば、こんな世界でもいつかは良い事が起きてくれるって信じているからだ。だからお前も生きろ!生きて、今日の罪をしっかりと償って、また1からやり直すんだ。そしたらさ、逃げていった奥さんと子供も戻ってきてくれてまた一緒に生活が出来るかもしれないじゃないか。俺はお前の味方だ。頑張れ!」
決まった……。こんなにもカッコよく決める事が出来るとは、昨日見たあの洋画のおかげだな。
「うぅ。そうだよな!俺が間違ってたよ。兄ちゃんのおかげで目が覚めた。これからしっかりと自首して、また1から頑張ってみるよ!周りの皆さんも本当にご迷惑をお掛けしてすいませんでした!」
そう言うと、駆け付けて来た警察に自分から今回の事の経緯を説明して捕まった。
俺も警察に色々と事情を聞かせて欲しいと言われ、警察署に行く事となった。
◇◇◇
そして次の日。
昨日は一日中警察署で話を聞かれていて、仕事を休んでしまった。
今日はさすがに昨日のような事はないと思うので、会社に着いたらみんなに謝らないとな。
俺は昨日と同じように、会社へと向かう。
うん……いい朝だ。
いつもと変わらない通勤時の風景、会社に向かうサラリーマンの波に寂れた商店街、学校に通う学生達に目の前には昨日の女子高生……。
って昨日の女子高生?
気がつくと、目の前には昨日通り魔に捕まっていた女子高生がニコニコしながら立っていた。
「ど……どうしたんだ?俺に何か用か?」
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