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『家族』の絆(?)
カノジョの来訪(2)
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おれは適当な服に着替えて急いでチャリに飛び乗る。
時間指定したのはいいが……
現在時刻をアタマに叩き入れるのを忘れてた(滝汗)
さっき時計を見たら針は昼の十二時四十分を指していた。
光莉の家はおれの家から約十分かかる閑静な住宅街に位置する。
チャリを飛ばすと、暑いながらもスッキリとした風が通る。
セミの合唱が通りすがりの公園の木々から聞こえる。
途中で水分補給をしながらも、光莉の家に着いたのは十二時四十八分であった。
息を紡ぎながら呼吸をととのえて呼び鈴を押す。
『ハァイ♪』
出てきたのは光莉であった。
こころなしか、いつもよりもオシャレをしているように見える。
『待たせたな、……じゃあ行くか!』
光莉もマイチャリを使用でおれに後から着いてくる。
暑さでカラダから汗が流れ出す。
おれも光莉も帽子代わりにヘルメットを装備している。
とある住宅街の一軒家の前でおれはチャリを止めた。
『ココだ。』
『へぇぇ………』
光莉はそれは興味深そうにしげしげと今のおれの家を鑑査している。
『庭も結構広いね♪百合の花がいっぱい~』
あ、ホントだ。普段おれがどんだけ家を興味深く見ていないかが良く分かる一言である。
家の鍵を一応持って出てたから、ソレで玄関を開いて光莉を招き入れる。
『ホントに散らかってるぞ?』
『おっじゃまっしまぁ~~~す!』
こんな………
出迎えて欲しくない時に限って!部屋の奥から真希さんが現れた。
光莉を見て、少し驚いたような表情をしてみせた。
『あら、唄………お友達を連れて来るなんて初めてね?』
そこでここぞとばかりに自己紹介を始める光莉。
『初めまして♪
私、津村 光莉と言います!
高校三年で同じクラスになってから、うっちゃんの「カノジョ」を担当しています♡』
カノジョ………
あたしの目尻にピクリと緊張が走ったのを感じた。
あたしは満面の笑顔を浮かべ、コレまた自己紹介を始める。
『こちらこそ初めまして、
あたしは現・唄の母の「神谷 真希」です。
今後とも唄もろともよろしく♪』
なに?今の………
これが『母親の息子を取られる事への嫉妬』ってヤツなのかな?
"ウタハ「カノジョ」ガイタクセニ、アタシニテヲダシタ"
特に異性を求めていた訳じゃあないハズなのに、一体何故?
『ヒカリちゃんは、コーヒーと紅茶のどっち派なの?
今淹れるよ?ちょうどクッキーもあるんだ♪』
こころに振りかかる正体不明のモヤモヤを振り払うようにあたしは彼女に飲み物を勧めた。
唄の『良き母親』を演じる為に………
時間指定したのはいいが……
現在時刻をアタマに叩き入れるのを忘れてた(滝汗)
さっき時計を見たら針は昼の十二時四十分を指していた。
光莉の家はおれの家から約十分かかる閑静な住宅街に位置する。
チャリを飛ばすと、暑いながらもスッキリとした風が通る。
セミの合唱が通りすがりの公園の木々から聞こえる。
途中で水分補給をしながらも、光莉の家に着いたのは十二時四十八分であった。
息を紡ぎながら呼吸をととのえて呼び鈴を押す。
『ハァイ♪』
出てきたのは光莉であった。
こころなしか、いつもよりもオシャレをしているように見える。
『待たせたな、……じゃあ行くか!』
光莉もマイチャリを使用でおれに後から着いてくる。
暑さでカラダから汗が流れ出す。
おれも光莉も帽子代わりにヘルメットを装備している。
とある住宅街の一軒家の前でおれはチャリを止めた。
『ココだ。』
『へぇぇ………』
光莉はそれは興味深そうにしげしげと今のおれの家を鑑査している。
『庭も結構広いね♪百合の花がいっぱい~』
あ、ホントだ。普段おれがどんだけ家を興味深く見ていないかが良く分かる一言である。
家の鍵を一応持って出てたから、ソレで玄関を開いて光莉を招き入れる。
『ホントに散らかってるぞ?』
『おっじゃまっしまぁ~~~す!』
こんな………
出迎えて欲しくない時に限って!部屋の奥から真希さんが現れた。
光莉を見て、少し驚いたような表情をしてみせた。
『あら、唄………お友達を連れて来るなんて初めてね?』
そこでここぞとばかりに自己紹介を始める光莉。
『初めまして♪
私、津村 光莉と言います!
高校三年で同じクラスになってから、うっちゃんの「カノジョ」を担当しています♡』
カノジョ………
あたしの目尻にピクリと緊張が走ったのを感じた。
あたしは満面の笑顔を浮かべ、コレまた自己紹介を始める。
『こちらこそ初めまして、
あたしは現・唄の母の「神谷 真希」です。
今後とも唄もろともよろしく♪』
なに?今の………
これが『母親の息子を取られる事への嫉妬』ってヤツなのかな?
"ウタハ「カノジョ」ガイタクセニ、アタシニテヲダシタ"
特に異性を求めていた訳じゃあないハズなのに、一体何故?
『ヒカリちゃんは、コーヒーと紅茶のどっち派なの?
今淹れるよ?ちょうどクッキーもあるんだ♪』
こころに振りかかる正体不明のモヤモヤを振り払うようにあたしは彼女に飲み物を勧めた。
唄の『良き母親』を演じる為に………
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