禁断の青い果実

『息子』が出来ました。

今日から母ちゃんは真希オバチャン！

………てか、とりあえずすこぉしだけ！冷静になったおれ。

家から持って来たん………部屋着と大好きなクモリちゃんのCDしか無いけど、
後は元・母ちゃんが送ってくれんだよな？

そこんとこは元・母ちゃんに任せておれは、今の自分に出来る事をこの、今日からおれン家になる真希オバチャンの家の前に佇み考える事にした。


…………ら！？

『ちょっと唄、早く中に入ったらどうなん？』

真希オバチャン………基、真希………さんの声が後ろから耳に入った。


『あ、あぁ………』

おれは戸惑いながらも、今日からおれン家となる真希さん家ばぁちゃん家の玄関のドアを開けた。


昔、ちっちゃい頃は時々泊まりに来てたばぁちゃん家。
おれが中学に入ってからはサッパリ足を運ばなくなった。

ー昔はよく真希オバチャンに遊んでもらってたのになー
チラッとアタマをそんな事が過ぎり、懐かしさとか色んな感情がおれのこころを支配する。


………しかし、これから真希オバチャンの事を面と向かってなんて呼びゃあいいんだ？
"母ちゃん"なのか？

けれども…………………

おれはおれのこころの心底深くに潜ませてある"真希さんへの感情"を、一体これからどうしたらいいのか悩んだ。