秀と清美

みのる

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本編

金曜日

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金曜日。
仕事を終えた俺は、ジュンと今日約束してるから急いで帰る。

『た、だいまっ…!ぜーハーぜーハー』

『……………ん。』

今日はお迎え付きだ♪(喜)

『今日は前に言った通り、友達が来るから』

今までの俺には無かった、こそばゆい響き。
ー友達ー
一応ビールとツマミを用意した。

『…せんたくは、たたんどいたぞ。』

ドヤ顔の清美。……嬉しい!

『ありがとうね!』

ぎゅっと抱きしめ軽く口づける。

『…今日はこれ以上はお預けね(汗)』

タイミングを見計らったかのように、ピンポーン♪の呼び鈴。

『はーい、どなたですか?』

一応聞く。

『オレだよ、ジュン』

それらしき人影。
俺は鍵を開けて友達を快く迎え入れた。
手には何やらレジ袋。

『飲もうぜ!』

とジュンはそれを差し出した。中には缶ビールが2本。

『いや、俺は飲めないんだ……(申し訳)』

そうか…とジュンは話題を変えて、

『そっちのスミにいる子が奥さん?』

清美に目を向けた。

清『…………(怯)』

ウサギさんを抱きしめてる。

俺『俺の友達、ジュンだよ』

ジ『初めまして、奥さん。(ニコニコ)』

ジ『名前、聞いていい?』

俺『あぁ、悪い。“清美”だ』

ジ『よろしく、清美ちゃん』


てなわけで、ジュンひとりの、軽い宴会&愚痴大会が始まった。

『でよー?オレはちゃんと働いてるっつーの!』

いいながら、自分の持ってきたビール2缶をひとりで空けた。(汗)

『お前……その辺にしとけよ(焦)』

『ありゃ、無くなっちまった~』

夜も更けてきた。

『そろそろ帰れよ』

『あと1缶だけ~。秀♡買って来て?』

…まぁ酔っ払いをひとりで買いに行かすのは危険だ。

『仕方ないな』

俺は近くの自販機に買いに出た。
…俺が準備してたのも忘れて。


バタン。と秀が出ていったのを確認して、ジュンは清美を据わった目で見つめた。

「…確か自販機はここから少し遠かった……(ボソッ)………清美ちゃ~ん♪」

『………………(怯)』

部屋の隅にじわりじわりと追い詰められる清美。

『追い詰めちゃった♪♪もう逃げられないよ♪♪』

酔っ払いの威力…いや、違う。ジュンは実は…人妻を好んで喰う、いわゆる”ヘンタイ”だったのだ。
清美の顔に、酒臭い息がかかる。怯えて逃げる気も失った清美に、無理矢理口づけようとするジュン。

『ーーーぃやっ!』



カンカンカンと階段を駆け上がる音が聞こえる。
”かえってきた‼(安堵)“

『…チッ…もう帰ったのか、意外に早かったな…』

ガチャ!

『清美‼大丈夫⁉』(ハァハァ…)

『オレが何かするってのか?信用無いな…』

『今のお前は酔っ払いだ。何をするか分からん』

俺は買ってきたビールを渡し、

『今日は遅いから、もう帰れ。帰って飲め!』

そして、ジュンを摘まみ出した。

『清美、大丈夫だった?』

『………………』

何故か清美が俺のスーツの裾を、ぎゅっと握ってくる。俺の「男の勘」が働いた。
そっと抱きしめ、頭を撫でる。

『怖かったね……』

清美は何かを我慢していたように、ポロポロと涙を流し始めた。清美が泣き止むまで、ずっと抱きしめて、頭を撫でつづけた。

もう、あいつは家には連れて来ないから。
怖い思いさせて、ごめんね……。
清美がこんなに涙するのは、『ごんぎつね』以来だ…。

お風呂は今日は止めといた。(一緒には、入ってはいけない気がした)『いつもの夜のお楽しみ♪』も、今日は、、、というか、清美が落ちつくまで、止そうと思う。
アイツが何かしでかしたのはおそらく、間違いない。でも、それは怖くて一体何があったのかは聞けない…(怖)
異常に怯える清美に寝間着に着替えるように優しく言って、自らも着替えた。清美に、

『今日は、ひとりで寝たい?』

そう聞くと、黙って首を横に振った。

『…俺も一緒に寝て良いの?』

清美は静かにうなずいた。怖かったけど、誰かに一緒に居て欲しいのかな?(勝手な解釈(汗))

清美を先に床に入らせて、俺も後からベッドに入る。
ベッドの中で、じっと俺を見つめてくる。(キュン死)
でも、俺は必死で耐え、優しく手を繋ぐだけに抑えた。
すぐに寝息を立て始めた清美に、触りたいのを懸命に堪え!口づけしたいのを我慢して!眠れない夜は朝を迎えた。(清美、蛇の生殺しだよ…)


清美はいつになったら、怖くなくなるだろうか…
多分、今は『男』という生き物が怖くなっているのだと思う。無論!全ての男があんなでは無いのだが。(自分も、ちょっと反省OTL)


明くる日。
俺は清美が起きる迄、ずっと手を握っていた。
優しく見つめながら。(手を出したいのはやまやまだったのだか我慢)俺はじっと自分と闘っていた。(汗)
すると、お早い清美姫のご起床。

『おはよう♪(にっこり)』

いう俺に、清美!まさかの行動⁉寝ぼけ眼で俺に近づき、俺に口づけてきた‼
驚いて、目を閉じるのも忘れていた俺!
(アンタ、嫌だったんじゃないの?)
どうやら清美は、『俺じゃない誰か』に唇を奪われたのが、イヤで嫌で仕方なかったらしい!(大喜)怖くて仕方なかったはずの清美に、俺は問う。

『(触られるのが)怖かったんじゃないの?』

清美は寝ぼけ眼で、

『おまえは、わたしの”ごしゅじんさま“とやらではないのか?』

『⁉(嬉し過ぎる)』

俺はもうさ、我慢効かなくて、思い切り清美を抱きしめて思い切り口の中を犯した。

『ーーーーーゃっ!』

…やっぱり、嫌なのね……

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