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魔の森の遠征編
41.それは唐突に
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魔の森の遠征三日目
この日も朝から問題なく遠征が続いていた
もう少し森の奥に入るみたいだ。
やはりこのくらい森の奥に来るとC級の魔物くらいは出てくる様になったな
ワイルドベアなんかが良い例だ。
そして大体このあたりで生徒達の実力差が出てくる
己の力量がどのくらいなのかを見極めるには良い経験になるだろう。
メイル達は余裕そうだな
良かった
余裕と言っても決して気を抜かず確実に対処していっている。
ロニーは前は攻撃魔法を無理して使っていたと言う感じがしたが、どうやら今は支援系の魔法に力を入れている様だ。
人には向き不向きがあるからな
自分の事をちゃんとよく分析してこの魔法を使っているのだろう。
成長したな
キリエは言わずもがな相当な訓練をしたのだろう
アロナも前行った時の部屋の状態を見たら言わずもがな。
メイルだって剣術はキリエにも劣らずがな。
魔法と上手く組み合わせて魔物と戦っている
メイルはとりわけ魔術も剣術も飛び抜けて才能があるとかそんなのではないが、頭を使った戦い方だ。この戦い方の方が相手をするのが本当は厄介だ。
そんなことを考えながら見守っていると突然
ピィーーーーーッ!!!!!!
と言う頭の割れそうな笛の音と共に俺の広範囲探索のマップにいくつもの赤いマーカーが現れた。
いくつもの...では表現が足りないくらいとにかくたくさんの赤のマーカーだ。
赤と言う事は俺の中の基準で最低S級クラスの魔物という訳なので当然これは非常事態だ。
それに先程の笛の音、あれにはかすかにだが呪いの気配がした。
あの笛については後々調べるとして
この非常事態に教師も生徒も動揺している。
突然のS級クラスの魔物の出現
その気配に恐慌状態に陥りパニックを起こしつつある。
やばいな、メイル達の方をチラリと確認するとメイルを真ん中にキリエとロニーとアロナが守る様にあたりを警戒している。
俺に挨拶しに来た王家の影のものの気配もちゃんとある。
これはあれだな、かなり魔力を使うがひと学年まるっと瞬間移動させて学園に戻した方がいいな、その方が早い。
俺はメイル達から一旦離れ、先生の所まで転移した。
「クラウス先生!」
「っ!?お、お前バードナーか!?」
「そうです!とにかく今は緊急事態です、S級クラスの魔物が辺り一体を取り囲んでいて逃げ場がありません!」
「なに!?クソっ!一体どうすればっ」
「今から瞬間移動...いや、この規模だと空間転移を使用してここにいる全員を学園へと飛ばします!皆をできるだけ近くに集めて下さい!」
「そんなこと出来るのか!分かった、その言葉を信じよう!」
そうするとクラウス先生は風魔法に声を乗せ皆に呼びかける。
「皆落ち着け!良いか!今から学園に空間転移する!なるべく近くに集まれ!他の先生も同様だ!とにかくかたまるんだ!」
その言葉を聞き生徒と他の先生もクラウス先生の元へ集まった。
勿論メイル達もだ。
物凄く驚いた顔をしているが今は時間が惜しい。
「クラウス先生、学園についた後は至急王宮に応援要請を!魔の森にてS級クラス、そしてSS級クラス以上の魔物が異常発生中!総数およそ千近く!そして被害を食い止めるためしんがりはこのイズリル・バードナーが引き受ける!良いですね!?」
「っ!くそッ、分かった!」
「では今から空間転移の魔術を発動させます!」
「バードナー、何もできなくて悪いっ!」
「いえ、では!」
その会話を最後に俺は空間転移の魔術を発動した。
するとバチッと一部魔力が弾かれた様な感覚が体を駆け巡った。
バッと先程までクラウス先生達がいた方を見ると皆無事に学園に転移出来たみたいだ。
と言う事は
「イズっ!」
「メイル殿下!それに三人とも!?なぜ転移出来なかったんだ!?」
落ち着け俺、さっきバチッと一部魔力が弾かれた感覚、恐らく俺の魔術に干渉し、邪魔した奴がいるはずだ
「もう一度空間転移を試す!」
そう言ってもう一度魔術を発動すると先ほどと同じ様にバチッと弾かれた。
くそったれ!
そうこうしているうちにA級クラスのクソ猿が俺に向かって攻撃してきた。
それと同時に俺は刀を抜きクソ猿をミンチにした。
ブシューーーーッ!!!!
グチョッ
「メイル殿下、今の状況を説明する。いいか、メイル殿下達を空間転移させようとすると俺の魔術に干渉して邪魔する奴がいる。そいつのせいで殿下達を逃すことができない。」
俺の言葉を真剣に聞きコクリと頷くメイル
「約束だ、無理に戦おうとするな、身を守ることだけを考えろ。三人も殿下をできるだけ守りながら自分の身を守るんだ。大丈夫、何があっても四人は守り通して見せるから。」
「イズッ!私たちのことは気にせず戦って下さい!」
「メイル殿下のことは俺たちが必ず守る」
「んっ、僕も...っ!」
「イズっ!俺たちは大丈夫だ!」
四人は何があっても守る。
俺はそう意思を固めると
「四人に結界を張る!このクソ固結界を破れるのはディアン、オブシディアンくらいだから安心してくれ!」
そう言って四人に向かって結界を張る。
四人に結界を張ったことが気に入らなかったのかS級クラスの魔物どもが一斉に俺に向かって攻撃を仕掛けてくる
「重力魔法、沈め!」
俺には呪文なんてあってない様なものなので適当に発動キーを言葉にする。
すると青い光と共にA級、S級の魔物が地面に突っ伏し、ぐちゃりと潰れる。
「ふんっ、雑魚どもが!」
残りはSS級以上の魔物達だな
この日も朝から問題なく遠征が続いていた
もう少し森の奥に入るみたいだ。
やはりこのくらい森の奥に来るとC級の魔物くらいは出てくる様になったな
ワイルドベアなんかが良い例だ。
そして大体このあたりで生徒達の実力差が出てくる
己の力量がどのくらいなのかを見極めるには良い経験になるだろう。
メイル達は余裕そうだな
良かった
余裕と言っても決して気を抜かず確実に対処していっている。
ロニーは前は攻撃魔法を無理して使っていたと言う感じがしたが、どうやら今は支援系の魔法に力を入れている様だ。
人には向き不向きがあるからな
自分の事をちゃんとよく分析してこの魔法を使っているのだろう。
成長したな
キリエは言わずもがな相当な訓練をしたのだろう
アロナも前行った時の部屋の状態を見たら言わずもがな。
メイルだって剣術はキリエにも劣らずがな。
魔法と上手く組み合わせて魔物と戦っている
メイルはとりわけ魔術も剣術も飛び抜けて才能があるとかそんなのではないが、頭を使った戦い方だ。この戦い方の方が相手をするのが本当は厄介だ。
そんなことを考えながら見守っていると突然
ピィーーーーーッ!!!!!!
と言う頭の割れそうな笛の音と共に俺の広範囲探索のマップにいくつもの赤いマーカーが現れた。
いくつもの...では表現が足りないくらいとにかくたくさんの赤のマーカーだ。
赤と言う事は俺の中の基準で最低S級クラスの魔物という訳なので当然これは非常事態だ。
それに先程の笛の音、あれにはかすかにだが呪いの気配がした。
あの笛については後々調べるとして
この非常事態に教師も生徒も動揺している。
突然のS級クラスの魔物の出現
その気配に恐慌状態に陥りパニックを起こしつつある。
やばいな、メイル達の方をチラリと確認するとメイルを真ん中にキリエとロニーとアロナが守る様にあたりを警戒している。
俺に挨拶しに来た王家の影のものの気配もちゃんとある。
これはあれだな、かなり魔力を使うがひと学年まるっと瞬間移動させて学園に戻した方がいいな、その方が早い。
俺はメイル達から一旦離れ、先生の所まで転移した。
「クラウス先生!」
「っ!?お、お前バードナーか!?」
「そうです!とにかく今は緊急事態です、S級クラスの魔物が辺り一体を取り囲んでいて逃げ場がありません!」
「なに!?クソっ!一体どうすればっ」
「今から瞬間移動...いや、この規模だと空間転移を使用してここにいる全員を学園へと飛ばします!皆をできるだけ近くに集めて下さい!」
「そんなこと出来るのか!分かった、その言葉を信じよう!」
そうするとクラウス先生は風魔法に声を乗せ皆に呼びかける。
「皆落ち着け!良いか!今から学園に空間転移する!なるべく近くに集まれ!他の先生も同様だ!とにかくかたまるんだ!」
その言葉を聞き生徒と他の先生もクラウス先生の元へ集まった。
勿論メイル達もだ。
物凄く驚いた顔をしているが今は時間が惜しい。
「クラウス先生、学園についた後は至急王宮に応援要請を!魔の森にてS級クラス、そしてSS級クラス以上の魔物が異常発生中!総数およそ千近く!そして被害を食い止めるためしんがりはこのイズリル・バードナーが引き受ける!良いですね!?」
「っ!くそッ、分かった!」
「では今から空間転移の魔術を発動させます!」
「バードナー、何もできなくて悪いっ!」
「いえ、では!」
その会話を最後に俺は空間転移の魔術を発動した。
するとバチッと一部魔力が弾かれた様な感覚が体を駆け巡った。
バッと先程までクラウス先生達がいた方を見ると皆無事に学園に転移出来たみたいだ。
と言う事は
「イズっ!」
「メイル殿下!それに三人とも!?なぜ転移出来なかったんだ!?」
落ち着け俺、さっきバチッと一部魔力が弾かれた感覚、恐らく俺の魔術に干渉し、邪魔した奴がいるはずだ
「もう一度空間転移を試す!」
そう言ってもう一度魔術を発動すると先ほどと同じ様にバチッと弾かれた。
くそったれ!
そうこうしているうちにA級クラスのクソ猿が俺に向かって攻撃してきた。
それと同時に俺は刀を抜きクソ猿をミンチにした。
ブシューーーーッ!!!!
グチョッ
「メイル殿下、今の状況を説明する。いいか、メイル殿下達を空間転移させようとすると俺の魔術に干渉して邪魔する奴がいる。そいつのせいで殿下達を逃すことができない。」
俺の言葉を真剣に聞きコクリと頷くメイル
「約束だ、無理に戦おうとするな、身を守ることだけを考えろ。三人も殿下をできるだけ守りながら自分の身を守るんだ。大丈夫、何があっても四人は守り通して見せるから。」
「イズッ!私たちのことは気にせず戦って下さい!」
「メイル殿下のことは俺たちが必ず守る」
「んっ、僕も...っ!」
「イズっ!俺たちは大丈夫だ!」
四人は何があっても守る。
俺はそう意思を固めると
「四人に結界を張る!このクソ固結界を破れるのはディアン、オブシディアンくらいだから安心してくれ!」
そう言って四人に向かって結界を張る。
四人に結界を張ったことが気に入らなかったのかS級クラスの魔物どもが一斉に俺に向かって攻撃を仕掛けてくる
「重力魔法、沈め!」
俺には呪文なんてあってない様なものなので適当に発動キーを言葉にする。
すると青い光と共にA級、S級の魔物が地面に突っ伏し、ぐちゃりと潰れる。
「ふんっ、雑魚どもが!」
残りはSS級以上の魔物達だな
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