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17.本当の姿
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再びドス黒いオーラを漂わせ始めたヴィンセント様は、握っていた私の手を丁寧に元の位置に戻すと、マーガレットの父親と向き合った。
「私の婚約者を泣かせたのはお前か?」
「え……?」
ヴィンセント様に憎悪の眼差しを向けられたマーガレットの父親は、口を開けたまま唖然としている。
「おい。お前に言ってるんだ、ウィーリー伯爵。ボーッと突っ立ってないでさっさと答えろ」
「……はっ! こ……これはこれはヴィンセント様! ご無沙汰しております!」
マーガレットの父親は滝の様な汗を流しながら慌てて頭を下げた。その姿は先程まで傲慢な態度を取っていた人物とは思えない程に縮こまっている。
そんな彼の後頭部を見下ろしながら、ヴィンセント様は苛立つ様に言葉を放った。
「今更そんな挨拶は必要ない。それよりも、お前はさっきレイナに話しかけていたようだが……何の話をしていたんだ?」
「うっ……。それは……ですね……どうやらレイナ嬢が私の娘と仲良くして下さってたようなので、そのご挨拶をしようかと……」
マーガレットの父親はそう言うと、空笑いしながら脂汗でテカっている自身の頭を撫でている。
見え透いた嘘に、ヴィンセント様は目を細めて軽蔑の眼差しを向ける。
「そうか。お前にとって挨拶とは相手を罵倒する事なのか。……それなら私への挨拶も同じ様に出来るのだろうな」
「ひゃぇ!? そっそそそそれは……そういうわけには!」
「どうした? 早く言ってみろ。その挨拶とやらを」
「あ……あ……あの! これには事情があって……! 私の娘が詳しい事を知ってますから! すぐに連れて参りますので!」
「え!?」
突如、話を振られたマーガレットは驚愕の表情で父親を凝視している。
そんな娘へ、父親は無情にも声を荒げた。
「おい! マーガレット! ヴィンセント様に事の経緯をご説明して差し上げろ!」
「そんな……お父様が説明すればいいじゃないの!」
「私は途中からしか見ていないから詳しくは知らん! ほら、早くしろ!」
そう言うと、マーガレットの父親は嫌がる様に首を振る彼女の手首を掴み、ズルズルとヴィンセント様の前まで引きずっていく。
ヴィンセント様の前まで連れてこられたマーガレットは、怯える様に恐る恐るヴィンセント様の顔色を伺う。
だが、ヴィンセント様の表情はマーガレットの父親に向けていた表情とは打って変わり、その雰囲気は段違いに柔らかくなっている。笑顔は見られないものの、どこか陰のある美しい青年という感じがする。
そんな様子に安心したのか、マーガレットの真っ青だった顔色はみるみる赤みを帯びていく。
ヴィンセント様はこんな風にあらゆる女性達のハートを射止めてきたのだろうか。
本人にその気はないのだろうけれど……。
「マーガレット嬢。私の婚約者が君に何かしたというのか?」
「あ……その……」
「私はただ真実を知りたいだけだ。正直に話せば悪いようにはしない」
優しく囁かれて、マーガレットは目を閉じ……次に目を見開いた時には、その瞳はウルウルと大袈裟なほど涙が滲んでいた。
「実は……レイナ様は……私の事を侮辱したのです! 心が醜いと……はっきりとそうおっしゃいました! 今日会ったばかりなのにも関わらず……あと、私の存在が不快だから殺してやりたいとも言われました! 扉も壊す程の怪力の持ち主ですし……本当に怖くて……うっうう……」
なんだろう。似たようなシーンを少し前にも見た様な気がする。
あと、私は首をギュッと絞めて物理的に声が出るのを防ぎたいとは思ったけれど、物理的に殺したいとは思っていないし言ってもいない。そこを勘違いしてもらっては困るわ。
マーガレットは再び顔を手で覆い隠すと、すすり泣く声を一心に漏らしている。
ヴィンセント様はその様子を全く表情を変える事なく見つめながらゆっくりと口を開いた。
「そうか。だが、レイナは何の理由もなく人を悪く言う様な女性ではない。マーガレット嬢、彼女にそのような事を言われる心当たりがあるのではないか?」
「え……? それは……」
ふいに顔を上げたマーガレットの瞳には涙など見られない。
やはり嘘泣きかと思っていると、その顔色が再びサーッと青く染まっていく。
ようやく気付いたのだろう。自分がヴィンセント様や公爵様を侮辱するような発言をしていた事を。
気付けば、ヴィンセント様の表情は再び曇り出し、氷点下程の冷たい眼差しはマーガレットへと向けられている。
「心当たりはございません……」
豹変したヴィンセント様の姿に、マーガレットはカタカタと肩を震わせ、今にも泣きそうな顔で答えた。……まあ、そう言うしかないわよね。
「そうか。ならば他の者に問おう。……イストン子爵令嬢。君はどう思う? ずっと近くで見ていたのだろう?」
「あ……? も、申し訳ありません! 私もよく分からなくて……」
「……ウィンザー子爵令嬢は?」
「え……? あ……あ……申し訳ございません! 私も分かりかねます!」
名前を呼ばれる度に、顔色を青く塗りつぶして次々と床を眺め出す。
そんな彼女達の姿に、ヴィンセント様は心底呆れた様子で大きく溜息をついた。
「お前達は、自分が何を言っていたのかもよく分からないというのか? それでよく私の事を無能だと蔑んでいたものだな」
彼女達の口から小さい悲鳴が漏れる。
だが、ヴィンセント様は彼女達からは視線を逸らし、今度は周囲の傍観者達へと視線を送った。
誰もが目を合わせない様にと視線を泳がせる中、ヴィンセント様はだれにともなく話しかける。
「ここにいる者達は皆、誰一人として私の所へ挨拶に来ようともしなかったな。今日は公爵である父上の代理として来ているのにも関わらず……その意味を知らない訳では無いだろう?」
その言葉に、誰もが言葉を失い青ざめていく。
そう。国王陛下も王太子殿下もいないこの場で、一番偉い人物は公爵令息であるヴィンセント様だ。
本人にその気があるかは別として、事実上の次期公爵でもあるのだから。
それなのに、誰も声をかけてくる事は無かった。
恐らく、挨拶をしたところで無駄だと思ったのだろう。自分の名前など知っている筈がないと。
「ヴィ……ヴィンセント様! 大変遅くなりましたが――」
我先にと真っ先にヴィンセント様の前へ出て来たのは一人の男性。その後ろへ続けとばかりにヴィンセント様へ挨拶する為に列をなす人々。
その光景をヴィンセント様は冷めた眼差しで目を走らせ口を開く。
「今さらもう遅いに決まっているだろう。今回の件は一人残らず父上へ報告させてもらう。私や私の婚約者への侮辱発言も含めてだ。あとの判断は父上が決めるだろう。特に……レイナは父上が寵愛している令嬢だ。彼女を侮辱した者には特に厳しい処罰が下るだろう」
会場内がザワッと騒がしくなる。頭を抱える者、顔を覆う者……とにかく絶望感が半端ない。
特にマーガレットの父親とマーガレット含む三人の令嬢達はこの世の終わりの様な悲壮感漂う姿と成り果てている。
「な……そんな……!」
「なぜ公爵様が北の辺境伯の娘を……!?」
それは私も聞きたいけれど、恐らくヴィンセント様が機転を利かせた発言なのだろう。
だって私は公爵様に一方的に手紙を送りつけていただけだし、まだ一回しか会った事ないのだから。
すると突然、ヴィンセント様は皆に見せつける様に私の肩を抱き寄せた。
予想外の事に、私はヴィンセント様の体にもたれかかる人形の様にカチンと固まった。
「ここにいる者達に告ぐ! レイナは私の正式な婚約者だ! 彼女と彼女の家族の事は今後、私と同じ公爵家の人間の一員として、それ相応の敬意を払うように!」
皆の前で堂々と宣言するヴィンセント様の姿に、人々はただひれ伏す様に頭を下げるしかない。
王族の血筋なだけあって、近寄りがたい程の威厳を放つ姿は、まるでこの国の王であるかのよう。
「ヴィンセント様……まさかあのような姿を見せていたのは俺達を試すためだったのか……!?」
「なんてことだ……! 公爵家との関係が絶たれてしまったら今後どうすればいいんだ!?」
「ああ……もう……終わりだ……! どう謝罪すれば……」
絶望に顔を歪め膝を付く者、公爵様への謝罪に頭を悩ませ混乱する人々。
後悔、諦め、恐怖といった感情が渦巻くこの場は、もはやお祝いのパーティーどころではない。
だけど今の私にはそんな事よりも、ある事が気になって仕方がない。
……聞こえないのだ。
ずっと聞こえていたヴィンセント様の心の声が。
「私の婚約者を泣かせたのはお前か?」
「え……?」
ヴィンセント様に憎悪の眼差しを向けられたマーガレットの父親は、口を開けたまま唖然としている。
「おい。お前に言ってるんだ、ウィーリー伯爵。ボーッと突っ立ってないでさっさと答えろ」
「……はっ! こ……これはこれはヴィンセント様! ご無沙汰しております!」
マーガレットの父親は滝の様な汗を流しながら慌てて頭を下げた。その姿は先程まで傲慢な態度を取っていた人物とは思えない程に縮こまっている。
そんな彼の後頭部を見下ろしながら、ヴィンセント様は苛立つ様に言葉を放った。
「今更そんな挨拶は必要ない。それよりも、お前はさっきレイナに話しかけていたようだが……何の話をしていたんだ?」
「うっ……。それは……ですね……どうやらレイナ嬢が私の娘と仲良くして下さってたようなので、そのご挨拶をしようかと……」
マーガレットの父親はそう言うと、空笑いしながら脂汗でテカっている自身の頭を撫でている。
見え透いた嘘に、ヴィンセント様は目を細めて軽蔑の眼差しを向ける。
「そうか。お前にとって挨拶とは相手を罵倒する事なのか。……それなら私への挨拶も同じ様に出来るのだろうな」
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「どうした? 早く言ってみろ。その挨拶とやらを」
「あ……あ……あの! これには事情があって……! 私の娘が詳しい事を知ってますから! すぐに連れて参りますので!」
「え!?」
突如、話を振られたマーガレットは驚愕の表情で父親を凝視している。
そんな娘へ、父親は無情にも声を荒げた。
「おい! マーガレット! ヴィンセント様に事の経緯をご説明して差し上げろ!」
「そんな……お父様が説明すればいいじゃないの!」
「私は途中からしか見ていないから詳しくは知らん! ほら、早くしろ!」
そう言うと、マーガレットの父親は嫌がる様に首を振る彼女の手首を掴み、ズルズルとヴィンセント様の前まで引きずっていく。
ヴィンセント様の前まで連れてこられたマーガレットは、怯える様に恐る恐るヴィンセント様の顔色を伺う。
だが、ヴィンセント様の表情はマーガレットの父親に向けていた表情とは打って変わり、その雰囲気は段違いに柔らかくなっている。笑顔は見られないものの、どこか陰のある美しい青年という感じがする。
そんな様子に安心したのか、マーガレットの真っ青だった顔色はみるみる赤みを帯びていく。
ヴィンセント様はこんな風にあらゆる女性達のハートを射止めてきたのだろうか。
本人にその気はないのだろうけれど……。
「マーガレット嬢。私の婚約者が君に何かしたというのか?」
「あ……その……」
「私はただ真実を知りたいだけだ。正直に話せば悪いようにはしない」
優しく囁かれて、マーガレットは目を閉じ……次に目を見開いた時には、その瞳はウルウルと大袈裟なほど涙が滲んでいた。
「実は……レイナ様は……私の事を侮辱したのです! 心が醜いと……はっきりとそうおっしゃいました! 今日会ったばかりなのにも関わらず……あと、私の存在が不快だから殺してやりたいとも言われました! 扉も壊す程の怪力の持ち主ですし……本当に怖くて……うっうう……」
なんだろう。似たようなシーンを少し前にも見た様な気がする。
あと、私は首をギュッと絞めて物理的に声が出るのを防ぎたいとは思ったけれど、物理的に殺したいとは思っていないし言ってもいない。そこを勘違いしてもらっては困るわ。
マーガレットは再び顔を手で覆い隠すと、すすり泣く声を一心に漏らしている。
ヴィンセント様はその様子を全く表情を変える事なく見つめながらゆっくりと口を開いた。
「そうか。だが、レイナは何の理由もなく人を悪く言う様な女性ではない。マーガレット嬢、彼女にそのような事を言われる心当たりがあるのではないか?」
「え……? それは……」
ふいに顔を上げたマーガレットの瞳には涙など見られない。
やはり嘘泣きかと思っていると、その顔色が再びサーッと青く染まっていく。
ようやく気付いたのだろう。自分がヴィンセント様や公爵様を侮辱するような発言をしていた事を。
気付けば、ヴィンセント様の表情は再び曇り出し、氷点下程の冷たい眼差しはマーガレットへと向けられている。
「心当たりはございません……」
豹変したヴィンセント様の姿に、マーガレットはカタカタと肩を震わせ、今にも泣きそうな顔で答えた。……まあ、そう言うしかないわよね。
「そうか。ならば他の者に問おう。……イストン子爵令嬢。君はどう思う? ずっと近くで見ていたのだろう?」
「あ……? も、申し訳ありません! 私もよく分からなくて……」
「……ウィンザー子爵令嬢は?」
「え……? あ……あ……申し訳ございません! 私も分かりかねます!」
名前を呼ばれる度に、顔色を青く塗りつぶして次々と床を眺め出す。
そんな彼女達の姿に、ヴィンセント様は心底呆れた様子で大きく溜息をついた。
「お前達は、自分が何を言っていたのかもよく分からないというのか? それでよく私の事を無能だと蔑んでいたものだな」
彼女達の口から小さい悲鳴が漏れる。
だが、ヴィンセント様は彼女達からは視線を逸らし、今度は周囲の傍観者達へと視線を送った。
誰もが目を合わせない様にと視線を泳がせる中、ヴィンセント様はだれにともなく話しかける。
「ここにいる者達は皆、誰一人として私の所へ挨拶に来ようともしなかったな。今日は公爵である父上の代理として来ているのにも関わらず……その意味を知らない訳では無いだろう?」
その言葉に、誰もが言葉を失い青ざめていく。
そう。国王陛下も王太子殿下もいないこの場で、一番偉い人物は公爵令息であるヴィンセント様だ。
本人にその気があるかは別として、事実上の次期公爵でもあるのだから。
それなのに、誰も声をかけてくる事は無かった。
恐らく、挨拶をしたところで無駄だと思ったのだろう。自分の名前など知っている筈がないと。
「ヴィ……ヴィンセント様! 大変遅くなりましたが――」
我先にと真っ先にヴィンセント様の前へ出て来たのは一人の男性。その後ろへ続けとばかりにヴィンセント様へ挨拶する為に列をなす人々。
その光景をヴィンセント様は冷めた眼差しで目を走らせ口を開く。
「今さらもう遅いに決まっているだろう。今回の件は一人残らず父上へ報告させてもらう。私や私の婚約者への侮辱発言も含めてだ。あとの判断は父上が決めるだろう。特に……レイナは父上が寵愛している令嬢だ。彼女を侮辱した者には特に厳しい処罰が下るだろう」
会場内がザワッと騒がしくなる。頭を抱える者、顔を覆う者……とにかく絶望感が半端ない。
特にマーガレットの父親とマーガレット含む三人の令嬢達はこの世の終わりの様な悲壮感漂う姿と成り果てている。
「な……そんな……!」
「なぜ公爵様が北の辺境伯の娘を……!?」
それは私も聞きたいけれど、恐らくヴィンセント様が機転を利かせた発言なのだろう。
だって私は公爵様に一方的に手紙を送りつけていただけだし、まだ一回しか会った事ないのだから。
すると突然、ヴィンセント様は皆に見せつける様に私の肩を抱き寄せた。
予想外の事に、私はヴィンセント様の体にもたれかかる人形の様にカチンと固まった。
「ここにいる者達に告ぐ! レイナは私の正式な婚約者だ! 彼女と彼女の家族の事は今後、私と同じ公爵家の人間の一員として、それ相応の敬意を払うように!」
皆の前で堂々と宣言するヴィンセント様の姿に、人々はただひれ伏す様に頭を下げるしかない。
王族の血筋なだけあって、近寄りがたい程の威厳を放つ姿は、まるでこの国の王であるかのよう。
「ヴィンセント様……まさかあのような姿を見せていたのは俺達を試すためだったのか……!?」
「なんてことだ……! 公爵家との関係が絶たれてしまったら今後どうすればいいんだ!?」
「ああ……もう……終わりだ……! どう謝罪すれば……」
絶望に顔を歪め膝を付く者、公爵様への謝罪に頭を悩ませ混乱する人々。
後悔、諦め、恐怖といった感情が渦巻くこの場は、もはやお祝いのパーティーどころではない。
だけど今の私にはそんな事よりも、ある事が気になって仕方がない。
……聞こえないのだ。
ずっと聞こえていたヴィンセント様の心の声が。
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