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06.唯一の理解者
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晴れて(?)婚約者同士となった私達だったけれど、公爵様が「とりあえず一年間、様子を見て無理だと思ったら遠慮なく言ってほしい」と気を利かせてくれた。
公爵様からの有難い提案に、内心ガッツポーズを決めていたのはもちろん私だけではない。
(父上、さすがだな。良い提案をしてくれた。この一年の間になんとしても婚約破棄したくなるように仕向けてみせよう)
やたらと意気込む声が聞こえるけれど、私から婚約破棄するつもりはさらさらない。
だけど彼の方からどうしても婚約破棄してほしいというのなら話は別。
心の声ではなく、ハッキリとその口から言ってくれたらだけど。
こうして、一年間という期間を心の支えにして私達の交際は始まった――。
最初の頃のヴィンセント様の印象は最悪だった。
女性に対する嫌悪感からなのか、心の声は常に不満を垂れ流していた。
(なぜ俺がこんな事を……。なんでこいつは俺との婚約を引き受けたんだ? 確かに世の女性の中にはショタ専とかいう趣味を持つ者もいるらしいが……そういうタイプなのか?)
別にショタ専じゃないわ。勝手にそんな趣味植え付けないでちょうだい。
と、表面上では笑い合いながらも、彼の心の声との攻防戦は暫く続いた。
あまりにも心の声の口が悪いので、私も嫌がらせのごとく彼にベタベタと近付いたりもした。
案の定、あっという間に彼の全身は鳥肌まみれ。心の声は(離れろ!)の一点張り。
それなのに、体も心も拒絶しているのにも関わらず、彼は決して私を突き放そうとはしなかった。
「あはは! レイナちゃんくすぐったいよ~!」
そうやってニコニコと笑いながら無邪気な子供をかたくなに演じ続けてみせた。
そんな姿に、彼がここまで女性嫌いを拗らせてしまった理由を見出した気がした。
よく考えてみれば、心の中では何を思おうと自由だ。口に出さなければ分からないのだから。
私だって、時にはとても口には出せないような事を心の中で思う事はある。
どちらかというと、心の声が聞こえてしまう私の方が異質な存在なわけで。
彼は誰かを悪く言ったり傷付ける様な事は何もしていない。
心の中でくらい不満も言いたくなるだろう。こんなにも胸の内を表に出さない様に我慢し続けてきたのだから。
それならと、私もすぐに嫌がらせをやめて適度な距離を保つようにした。
子供を演じる彼にも真摯に向き合い、心の声にも耳を傾け彼が嫌がる様な事は極力避けた。
そうしているうちに、彼は私を女性という一つの括りで考えるのではなく、レイナという一人の女性として接してくれるようになった。
それからは、刺々しかった心の声も段々と丸くなっていった。
私達の住む場所は、夜通し馬車に乗って移動したとしても丸三日はかかる。そう簡単に会える距離ではない。
まずは文通のやり取りを始めてみたけれど、彼から届いた最初の手紙は、文字を覚えたての子供の様な汚い字で、「おげんきですか。ぼくはげんきです」と大きく書かれ、中身の内容は皆無だった。
とりあえず私からは「お手紙ありがとうございます。私は元気です。ですが、もし次にお手紙を頂ける時は「いつ、どこで、だれと、なにをして、どうだったか」を書いていただけると、とても読み応えのあるお手紙になると思います」と返事をすると、次に届いた手紙には「今日、弟と庭でむしとりをしました。たのしかったです」と書かれていた。
内容はともかくとして、こちらの指摘に素直に従ってくれた事には少しだけ感心した。
一文だけの文章は二文、三文にも増えていき、「お体に気を付けてください」と私の事を気遣う内容も書かれるようになった。文通では心の声は聞こえないけれど、さりげなく書かれるその一文に彼の本当の姿を垣間見た様な気がした。
手紙のやり取りは思ったよりも楽しかった。
文通する様な友達もいなかった私は、彼から届く手紙を心待ちにするようになった。
もちろん、彼との付き合いは手紙だけにとどまらず、一ヶ月に一度、ヴィンセント様は私のお屋敷にやってきた。
本当は身分の低い私が向かうべきなのだけど、長旅は女性の体には負担が大きいからと、公爵様が気を遣ってくれた。やはり公爵様はとても優しいお方。
一緒にお茶の時間を過ごした時は、猫舌を装い、いつまで経ってもお茶を飲むことが出来ず、あげくに自らの服に零す始末。ケーキを食べれば、服と口元はクリームでベトベト。
そんな彼のお世話をする私の姿は婚約者というよりも母親そのものだろう。それか、坊ちゃまのお世話役のメイドという感じだろうか。
だけど、そんな私の姿を見て、
(手を煩わせてすまない)
と、反省する様に心の声で謝罪してきた。
(こんな俺の姿を見ても呆れず、手を貸してくれるなんて……レイナはちょっと変わっているな)
そこは素直に優しいなって言えばいいんじゃない?
そんなツッコミを心の中で呟きながらも、いつの間にか『レイナ』と呼ばれるようになった事に、密かに胸を熱くしていた。
時には農作業を共にする事もあった。
お父様はヴィンセント様にそんな事をさせる訳にはいかない、と必死に拒んでいたけれど、彼の強い希望もあっての事だった。
「僕もお野菜育ててみた~い! お野菜なんでも食べられるんだよ! すごいでしょ!」
と、表でははしゃぐ姿を見せながらも、
(食事も頂いているというのに、何も返さない訳にはいかない。少しでも働いて役に立たなければ)
と、心の中はやる気に満ち溢れていた。
実際に作業をしてみれば、よく転ぶ彼の全身はあっという間に泥にまみれた。
だけど遊びながらも、なんだかんだでよく働いてくれたおかげで作業はいつもより捗った。
(レイナはいつもこんな大変な事を手伝っているのか……。馬鹿力なんて思って申し訳なかったな……。彼女がこれまで頑張ってきた証でもあるのに)
彼の心の声に、気持ちが救われる事もあった。
そんな感じで半年間、私とヴィンセント様は交際を続けてきた。
正直いうと、私はこのまま彼と本当に結婚しても悪くないと思っている。
ヴィンセント様は公爵家の長男。本来なら爵位を継承する人物なのだけど、本人にその気はない。子供のふりをしている理由の一つに、爵位を継ぎたくないからというのもあるらしい。
公爵様もこんな状態の彼に爵位を引き継がせようとは考えないはずだ。
それにヴィンセント様には弟がいる。たとえ彼が爵位を継がなかったとしても、弟が継げば良いだけのこと。と言っても、彼の弟はまだ八才。爵位を継ぐのはまだまだ先の話になるから、それまでは公爵様に頑張ってもらうしかないけれど。
それはともかくとして、公爵夫人という面倒な肩書きは背負わなくても良い。
それに私も十八歳になり、どのみち結婚相手は探さないといけない。
彼が爵位を継ぐ気が無いのなら、いっそのこと我が家へ婿養子に来てもらうのはどうだろうと考えた。そうすれば、私は住み慣れた土地や家から離れる必要も無い。
辺境伯というお父様の爵位も、既に名前だけの様なもの。
ヴィンセント様がそれを継いだとしても表舞台に出る必要は無いし、数少ない事務的な仕事も私がサポートに入れば良いだけの事。
働く事は苦じゃない。これまでも、亡くなったお母様に代わってお父様のお手伝いをしてきたのだから。
……と、色々と理由付けしてみたけれど、はっきり言って私はヴィンセント様に惹かれている。
だから単純に彼と結婚したい。とてもシンプルな理由だ。
彼は相変わらず私から婚約破棄させようと必死に子供を装っているけれど。
私はもう知っている。
彼がなぜそんな手段を選んだのか。その理由を。
だから私は彼から離れる気はない。
心の声を聞く事が出来る私だけが、彼の唯一の理解者でいる事が出来るのだから――。
公爵様からの有難い提案に、内心ガッツポーズを決めていたのはもちろん私だけではない。
(父上、さすがだな。良い提案をしてくれた。この一年の間になんとしても婚約破棄したくなるように仕向けてみせよう)
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だけど彼の方からどうしても婚約破棄してほしいというのなら話は別。
心の声ではなく、ハッキリとその口から言ってくれたらだけど。
こうして、一年間という期間を心の支えにして私達の交際は始まった――。
最初の頃のヴィンセント様の印象は最悪だった。
女性に対する嫌悪感からなのか、心の声は常に不満を垂れ流していた。
(なぜ俺がこんな事を……。なんでこいつは俺との婚約を引き受けたんだ? 確かに世の女性の中にはショタ専とかいう趣味を持つ者もいるらしいが……そういうタイプなのか?)
別にショタ専じゃないわ。勝手にそんな趣味植え付けないでちょうだい。
と、表面上では笑い合いながらも、彼の心の声との攻防戦は暫く続いた。
あまりにも心の声の口が悪いので、私も嫌がらせのごとく彼にベタベタと近付いたりもした。
案の定、あっという間に彼の全身は鳥肌まみれ。心の声は(離れろ!)の一点張り。
それなのに、体も心も拒絶しているのにも関わらず、彼は決して私を突き放そうとはしなかった。
「あはは! レイナちゃんくすぐったいよ~!」
そうやってニコニコと笑いながら無邪気な子供をかたくなに演じ続けてみせた。
そんな姿に、彼がここまで女性嫌いを拗らせてしまった理由を見出した気がした。
よく考えてみれば、心の中では何を思おうと自由だ。口に出さなければ分からないのだから。
私だって、時にはとても口には出せないような事を心の中で思う事はある。
どちらかというと、心の声が聞こえてしまう私の方が異質な存在なわけで。
彼は誰かを悪く言ったり傷付ける様な事は何もしていない。
心の中でくらい不満も言いたくなるだろう。こんなにも胸の内を表に出さない様に我慢し続けてきたのだから。
それならと、私もすぐに嫌がらせをやめて適度な距離を保つようにした。
子供を演じる彼にも真摯に向き合い、心の声にも耳を傾け彼が嫌がる様な事は極力避けた。
そうしているうちに、彼は私を女性という一つの括りで考えるのではなく、レイナという一人の女性として接してくれるようになった。
それからは、刺々しかった心の声も段々と丸くなっていった。
私達の住む場所は、夜通し馬車に乗って移動したとしても丸三日はかかる。そう簡単に会える距離ではない。
まずは文通のやり取りを始めてみたけれど、彼から届いた最初の手紙は、文字を覚えたての子供の様な汚い字で、「おげんきですか。ぼくはげんきです」と大きく書かれ、中身の内容は皆無だった。
とりあえず私からは「お手紙ありがとうございます。私は元気です。ですが、もし次にお手紙を頂ける時は「いつ、どこで、だれと、なにをして、どうだったか」を書いていただけると、とても読み応えのあるお手紙になると思います」と返事をすると、次に届いた手紙には「今日、弟と庭でむしとりをしました。たのしかったです」と書かれていた。
内容はともかくとして、こちらの指摘に素直に従ってくれた事には少しだけ感心した。
一文だけの文章は二文、三文にも増えていき、「お体に気を付けてください」と私の事を気遣う内容も書かれるようになった。文通では心の声は聞こえないけれど、さりげなく書かれるその一文に彼の本当の姿を垣間見た様な気がした。
手紙のやり取りは思ったよりも楽しかった。
文通する様な友達もいなかった私は、彼から届く手紙を心待ちにするようになった。
もちろん、彼との付き合いは手紙だけにとどまらず、一ヶ月に一度、ヴィンセント様は私のお屋敷にやってきた。
本当は身分の低い私が向かうべきなのだけど、長旅は女性の体には負担が大きいからと、公爵様が気を遣ってくれた。やはり公爵様はとても優しいお方。
一緒にお茶の時間を過ごした時は、猫舌を装い、いつまで経ってもお茶を飲むことが出来ず、あげくに自らの服に零す始末。ケーキを食べれば、服と口元はクリームでベトベト。
そんな彼のお世話をする私の姿は婚約者というよりも母親そのものだろう。それか、坊ちゃまのお世話役のメイドという感じだろうか。
だけど、そんな私の姿を見て、
(手を煩わせてすまない)
と、反省する様に心の声で謝罪してきた。
(こんな俺の姿を見ても呆れず、手を貸してくれるなんて……レイナはちょっと変わっているな)
そこは素直に優しいなって言えばいいんじゃない?
そんなツッコミを心の中で呟きながらも、いつの間にか『レイナ』と呼ばれるようになった事に、密かに胸を熱くしていた。
時には農作業を共にする事もあった。
お父様はヴィンセント様にそんな事をさせる訳にはいかない、と必死に拒んでいたけれど、彼の強い希望もあっての事だった。
「僕もお野菜育ててみた~い! お野菜なんでも食べられるんだよ! すごいでしょ!」
と、表でははしゃぐ姿を見せながらも、
(食事も頂いているというのに、何も返さない訳にはいかない。少しでも働いて役に立たなければ)
と、心の中はやる気に満ち溢れていた。
実際に作業をしてみれば、よく転ぶ彼の全身はあっという間に泥にまみれた。
だけど遊びながらも、なんだかんだでよく働いてくれたおかげで作業はいつもより捗った。
(レイナはいつもこんな大変な事を手伝っているのか……。馬鹿力なんて思って申し訳なかったな……。彼女がこれまで頑張ってきた証でもあるのに)
彼の心の声に、気持ちが救われる事もあった。
そんな感じで半年間、私とヴィンセント様は交際を続けてきた。
正直いうと、私はこのまま彼と本当に結婚しても悪くないと思っている。
ヴィンセント様は公爵家の長男。本来なら爵位を継承する人物なのだけど、本人にその気はない。子供のふりをしている理由の一つに、爵位を継ぎたくないからというのもあるらしい。
公爵様もこんな状態の彼に爵位を引き継がせようとは考えないはずだ。
それにヴィンセント様には弟がいる。たとえ彼が爵位を継がなかったとしても、弟が継げば良いだけのこと。と言っても、彼の弟はまだ八才。爵位を継ぐのはまだまだ先の話になるから、それまでは公爵様に頑張ってもらうしかないけれど。
それはともかくとして、公爵夫人という面倒な肩書きは背負わなくても良い。
それに私も十八歳になり、どのみち結婚相手は探さないといけない。
彼が爵位を継ぐ気が無いのなら、いっそのこと我が家へ婿養子に来てもらうのはどうだろうと考えた。そうすれば、私は住み慣れた土地や家から離れる必要も無い。
辺境伯というお父様の爵位も、既に名前だけの様なもの。
ヴィンセント様がそれを継いだとしても表舞台に出る必要は無いし、数少ない事務的な仕事も私がサポートに入れば良いだけの事。
働く事は苦じゃない。これまでも、亡くなったお母様に代わってお父様のお手伝いをしてきたのだから。
……と、色々と理由付けしてみたけれど、はっきり言って私はヴィンセント様に惹かれている。
だから単純に彼と結婚したい。とてもシンプルな理由だ。
彼は相変わらず私から婚約破棄させようと必死に子供を装っているけれど。
私はもう知っている。
彼がなぜそんな手段を選んだのか。その理由を。
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