私、物語りを改竄します。だって、女神様が全否定するんだもん

紅月

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3人のクラスはSクラス

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その後ケヴィンとルーファスも判定を受けるとケヴィンは水と風属性、ルーファスは火と土属性の副属性持ちと分かり講堂は更にざわめいた。

全属性程ではないが副属性持ちも希少でここ数年、学院には居なかった。

「では、アデリーン・アドラー公爵令嬢。ケヴィン・レートン伯爵令息。ルーファス・ハンク子爵令息はSクラスへ」

教師の言葉に3人は首を傾げながら頷いた。

「Sクラス?」
「聞いたことのないクラスですね」

改めて渡されたクラスバッチが示す自分達のクラスに3人はまた首を傾げていた。
しかも指定されたクラスは黒板や教卓なんて無い。どう見ても王族が使う様な豪華な部屋で、およそ授業を受ける教室には見えない。

「遅くなった」

声と共にボサボサの銀髪で顔がほとんど隠れているのに黒縁眼鏡をかけた背の高い教師が入って来た。

「今日から君達の魔法指導をするダグラスだ」

野暮ったい姿の教師にアデリーン達は一瞬言葉を失ったが、アデリーンではなくケヴィンがいち早く反応した。

「ダグラス先生、女性避けでその姿をされるなら、中途半端です」

突然のケヴィンの発言にアデリーン達は目を丸くした。

「ケヴィンは何を目指しているんだ?」
「出来る執事、とか言ってた気がします」

ツカツカとダグラスの元に歩み寄り、ケヴィンが何かを話しているのを見ながらアデリーンとルーファスがコソコソ話していると

「何も変わらないが?」

とダグラスが疑問の声を上げるので、2人が視線を向けると、そこにはさっきよりも更に野暮ったくなったダグラスが居た。

「ケヴィン、それ以上王弟殿下を野暮ったくしたら王宮から文句が来るぞ」

アデリーンがアドルの口調で笑うとダグラスが驚いた顔でアデリーンを見た。

「君達は……」
「それ以上は此処での会話に相応しく無いかと。ですが、我々は敵ではありません」

アデリーンの青紫の瞳がキラリ、と光った。

「防音魔法はかけたよ」

ルーファスが手のひらに乗る小さな魔道具を見せ、ニカっと笑った。

「では、ダグラス王弟殿下。改めて話をお聞きします」

嫣然と微笑むアデリーンは女王のような威厳と何処か悪戯っ子のような空気を纏いダグラスに臣下の礼を取った。
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