【完結】断罪されなかった悪役令嬢ですが、その後が大変です

紅月

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分かるかって叫びたい

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「はい。ですから泣き言を言うのや甘えるのが怖くなり、自分で出来るだけ何事も片付けようと……」

1人で出来ることは多くないけど、些細な嫌がらせをしたくらいで家を潰されたら、当事者は兎も角、周りにはいい迷惑だろう。
それに、子供がイジメられたからって暗躍する家族って普通じゃないですから。

「なるほど。理解した。ならばこれからは俺が君を甘やかして、俺が守っていこう」

はぁ?ユリアス様、頭沸いてます?
今の話を聞いて、如何してそんなこと言えるんですか?
唐突過ぎて頭がついて来ません。

「はい?」

驚きすぎて言葉が出ません。

「何を驚いている?これでも俺は初恋の君のそばにいる為に努力し続けて来たんだぞ」

初恋の君?何処の君?

「初めて会った時から、俺は君を妻にしたいと努力していた。それなのにガーネット子爵が身分的にどうの、と言い出してあんな奴を君の婚約者にした」

あんな奴って……。まぁ、褒められた人物では無いですが。
ダスト伯爵家の方達はとても真面目で良い方なんですがね。

「それに、俺を頼ってくれないからつい、上から目線の言い方や冷たくしてしまったが子供の頃から俺は君を妻に迎えるつもりだった」

えっ?それが理由?あの嫌味や無視は拗ねてただけ?
意外すぎる告白に分かるかぁ!!って叫びたい。

「で、ですがやはり爵位の差は……」

それに普通、子爵家の者が公爵家に嫁ぐなんて無理ですよ。

「ロードライト家やガーネット家には権力は効かないが、公爵家からの本気の要請を断るのは大変だぞ」

なに、にやにやしてるんですか!

「だが、マリの顔を見れば、良い返事が貰えそうだ」

私の顔?何か書いてあるんですか?
やたら顔は暑いですし、心臓がバクバクしてますが……。
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