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悪役令嬢のもどきが現れました
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「ガーネット子爵令嬢、ちょっと宜しいかしら?」
ヒロインだったフローラさんの取り巻きだった令嬢が自分の取り巻き達を連れ、帰ろうとしていた私たちを囲む。
休みになったと言うのに学園に来るなんて、補講でも受けに来てるのですか?
「何か御用でも?」
「わ、わたくし達も……。そうよ、わたくし達も被害者ですからね」
「被害者ですけど……」
皆さん、口々に被害者だと言ってますね。
あぁ、そう言う事ですか。
「魅了や服従アイテムを彼女が使ってましたから……」
歯切れの悪い謝罪ですね。
身分が下のものに頭を下げたく無い気持ちが透けて見えます。
足を止め、彼女達を見るとボソボソ何かを言っていた。
なんか面倒くさい方達です。
「君達、魔術の授業をきちんと受けてますか?あのアイテムは特定の人間には効きますが、不特定多数には影響は無いものです」
何が言いたいのか?と聞こうとした私を背中に庇い、ユリアス様が厳しい目で令嬢達を睨んでいた。
「ですが……パーティーの時に解除されたから……」
尚も言い訳を重ねようとする令嬢達を呆れた気持ちで見ていた私は
「形だけの謝罪なら不要です。アイテムによって私に対して態度を悪くしていた、と思いたければどうぞ」
と、伝えた。もう呆れて怒る気にもなりません。
「なによ、わざわざ謝って差し上げているのに」
悪役令嬢の様な縦ロールが見事な伯爵家の令嬢が眉を吊り上げて文句を言っていますが、そもそも謝罪の意味、理解してますか?
「ほぅ、それが謝罪の態度ですか?」
「わたくしは悪く無いわ。貴女が悪いのよ」
はぁ?何が言いたいのでしょう。
この悪役令嬢もどきさんは?
「何故、彼女が悪いのですか?理由は?」
うわー、ユリアス様、貴方の頭の上にブリザードが見えます。
ユリアス様まで加勢しないでください。
「ジルコン公爵令息。怒る必要はないと思います。なんと言うか、もう手遅れですから」
ユリアス様の背中に声を掛けた。
だって、本当に手遅れですから。
「ガーネット子爵令嬢?」
「この件は、家族だけで無く従兄弟達も知ってますので……」
振り返ったユリアス様が一瞬驚いた顔をしたが、すぐに理解して黒い笑顔を見せた。
「そうでしたか。なら大丈夫ですね」
私達の会話の意味が分からない令嬢達がきみ悪そうに此方を見ていますが、気にしません。
だって、出かける前にルシルお兄様が
「謝罪も出来ない奴の始末は済んでるから心配しないで大丈夫だよ」
と、言ってましたから。
これの事とは思いませんでしたが。
「君達、此処で何をしているんですか。補講の為に呼んだのに、大勢で1人の令嬢を囲むなんて貴族として恥ずかしく無いのですか」
息を切らせて走って来る、さっき別れたばかりのロイド先生の姿に令嬢達の顔が青褪めた。
やっぱり補講でしたか。これで卒業や進級が怪しくなりましたね。
皆様の将来が心配です。
ヒロインだったフローラさんの取り巻きだった令嬢が自分の取り巻き達を連れ、帰ろうとしていた私たちを囲む。
休みになったと言うのに学園に来るなんて、補講でも受けに来てるのですか?
「何か御用でも?」
「わ、わたくし達も……。そうよ、わたくし達も被害者ですからね」
「被害者ですけど……」
皆さん、口々に被害者だと言ってますね。
あぁ、そう言う事ですか。
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歯切れの悪い謝罪ですね。
身分が下のものに頭を下げたく無い気持ちが透けて見えます。
足を止め、彼女達を見るとボソボソ何かを言っていた。
なんか面倒くさい方達です。
「君達、魔術の授業をきちんと受けてますか?あのアイテムは特定の人間には効きますが、不特定多数には影響は無いものです」
何が言いたいのか?と聞こうとした私を背中に庇い、ユリアス様が厳しい目で令嬢達を睨んでいた。
「ですが……パーティーの時に解除されたから……」
尚も言い訳を重ねようとする令嬢達を呆れた気持ちで見ていた私は
「形だけの謝罪なら不要です。アイテムによって私に対して態度を悪くしていた、と思いたければどうぞ」
と、伝えた。もう呆れて怒る気にもなりません。
「なによ、わざわざ謝って差し上げているのに」
悪役令嬢の様な縦ロールが見事な伯爵家の令嬢が眉を吊り上げて文句を言っていますが、そもそも謝罪の意味、理解してますか?
「ほぅ、それが謝罪の態度ですか?」
「わたくしは悪く無いわ。貴女が悪いのよ」
はぁ?何が言いたいのでしょう。
この悪役令嬢もどきさんは?
「何故、彼女が悪いのですか?理由は?」
うわー、ユリアス様、貴方の頭の上にブリザードが見えます。
ユリアス様まで加勢しないでください。
「ジルコン公爵令息。怒る必要はないと思います。なんと言うか、もう手遅れですから」
ユリアス様の背中に声を掛けた。
だって、本当に手遅れですから。
「ガーネット子爵令嬢?」
「この件は、家族だけで無く従兄弟達も知ってますので……」
振り返ったユリアス様が一瞬驚いた顔をしたが、すぐに理解して黒い笑顔を見せた。
「そうでしたか。なら大丈夫ですね」
私達の会話の意味が分からない令嬢達がきみ悪そうに此方を見ていますが、気にしません。
だって、出かける前にルシルお兄様が
「謝罪も出来ない奴の始末は済んでるから心配しないで大丈夫だよ」
と、言ってましたから。
これの事とは思いませんでしたが。
「君達、此処で何をしているんですか。補講の為に呼んだのに、大勢で1人の令嬢を囲むなんて貴族として恥ずかしく無いのですか」
息を切らせて走って来る、さっき別れたばかりのロイド先生の姿に令嬢達の顔が青褪めた。
やっぱり補講でしたか。これで卒業や進級が怪しくなりましたね。
皆様の将来が心配です。
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