上 下
15 / 44

怖すぎる人達

しおりを挟む
話し合いをするには場所が悪いと、やっと自治会室に移動してこれからの事を本格的に話し合いする事になった。

ええ、完全に私は蚊帳の外。
アドリアーナ様が頭が良いのは知ってますが、ミアさんもすごい。

頭の回転が速いし、現状とゲームを融合させながら、着々と逆ざまぁを計画してます。
計画は結構単純。
ゲームのイジメイベントをなぞって行く感じ。
食堂で足を引っ掛けられたり、教科書を破られたり、といった物。
勿論、私達は何もしないけど、匂わせておく。

しかも、それをあの馬鹿3人に見せる。
自分達がイジメたいが、虐められているのを見ればこれを手柄にしようと考えるだろう、てアドリアーナ様は考えているけど、どうなんだろう?

「勿論、ミアには護衛は付けるつもりよ。間違ってもあの馬鹿3人に手出しはさせないわ」

完全に、アドリアーナ様が攻略キャラに逆襲する悪役令嬢に見えます。
このゲームの悪役令嬢って、私だった筈なんですが!

……結論。
私は絶対アドリアーナ様を怒らせない。
怒らせたら駄目だと言うことが良くわかりました。

ええ、もう、アドリアーナ様が計画したイジメイベントは、バッチリ馬鹿3人を巻き込んで進んでます。

「酷いです。なんで、アタシなんですか?」

そしてミアさん、女優です。
涙を浮かべ、馬鹿3人に縋りながら、自称私の取り巻きさん達に訴えています。

「嫌だわ。娼婦みたい」

私の取り巻きさん(協力者さん)達もビシビシ嫌悪感を叩き付けている。
内情知ってますけど、怖いです。

「君達、イジメはやめないか」

うーわー王子達まで巻き込んだ。

「何のことです?マナーの悪い事を教えているだけですが?」

そう。言い方はすごくきついけど、言ってる事はマナー違反してるから直せ、なのよ。
予定していた池に落としたり、教科書を破るのは実害があるからやめて、言葉の攻撃一択。

しかも裏では双方綿密な計画と相談をしてるので、ダメージは無い。
上手く行った時なんて裏でハイタッチしてるんだもん、みんな強い。

馬鹿3人はそれでもミアさんが虐められている、と信じ切って自分達の手柄の為に守ろうとしている。

それに、自分達がミアさんを虐められないストレスを自称私の取り巻きさん達に向けるから、かなり険悪。

「マナー?誰の命令で彼女をイジメている?」
「どっかの熊の様な令嬢か?」
「何のことです?強いて言うのでしたら、彼女の態度が悪すぎる、と言うことですわ」

おー、必死に私の名前を言わせようとしてるよ。
でも、取り巻きさん達の方が上手で、一言も私の名前を言わない。

「騒がしいですね。此処は廊下だとご存知ですか?」

颯爽と姿を見せたアドリアーナ様が、扇で口許を隠しながら冷たい目で馬鹿3人を見ている。
一応、私はアドリアーナ様の後ろで影の様にしてるけど、王子達がこっちをガン見する。なんで?
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

処刑される未来をなんとか回避したい公爵令嬢と、その公爵令嬢を絶対に処刑したい男爵令嬢のお話

真理亜
恋愛
公爵令嬢のイライザには夢という形で未来を予知する能力があった。その夢の中でイライザは冤罪を着せられ処刑されてしまう。そんな未来を絶対に回避したいイライザは、予知能力を使って未来を変えようと奮闘する。それに対して、男爵令嬢であるエミリアは絶対にイライザを処刑しようと画策する。実は彼女にも譲れない理由があって...

ぼっちな幼女は異世界で愛し愛され幸せになりたい

珂里
ファンタジー
ある日、仲の良かった友達が突然いなくなってしまった。 本当に、急に、目の前から消えてしまった友達には、二度と会えなかった。 …………私も消えることができるかな。 私が消えても、きっと、誰も何とも思わない。 私は、邪魔な子だから。 私は、いらない子だから。 だからきっと、誰も悲しまない。 どこかに、私を必要としてくれる人がいないかな。 そんな人がいたら、絶対に側を離れないのに……。 異世界に迷い込んだ少女と、孤独な獣人の少年が徐々に心を通わせ成長していく物語。 ☆「神隠し令嬢は騎士様と幸せになりたいんです」と同じ世界です。 彩菜が神隠しに遭う時に、公園で一緒に遊んでいた「ゆうちゃん」こと優香の、もう一つの神隠し物語です。

学園首席の私は魔力を奪われて婚約破棄されたけど、借り物の魔力でいつまで調子に乗っているつもり?

今川幸乃
ファンタジー
下級貴族の生まれながら魔法の練習に励み、貴族の子女が集まるデルフィーラ学園に首席入学を果たしたレミリア。 しかし進級試験の際に彼女の実力を嫉妬したシルヴィアの呪いで魔力を奪われ、婚約者であったオルクには婚約破棄されてしまう。 が、そんな彼女を助けてくれたのはアルフというミステリアスなクラスメイトであった。 レミリアはアルフとともに呪いを解き、シルヴィアへの復讐を行うことを決意する。 レミリアの魔力を奪ったシルヴィアは調子に乗っていたが、全校生徒の前で魔法を披露する際に魔力を奪い返され、醜態を晒すことになってしまう。 ※3/6~ プチ改稿中

デブだからといって婚約破棄された伯爵令嬢、前世の記憶を駆使してダイエットする~自立しようと思っているのに気がついたら溺愛されてました~

トモモト ヨシユキ
ファンタジー
デブだからといって婚約破棄された伯爵令嬢エヴァンジェリンは、その直後に前世の記憶を思い出す。 かつてダイエットオタクだった記憶を頼りに伯爵領でダイエット。 ついでに魔法を極めて自立しちゃいます! 師匠の変人魔導師とケンカしたりイチャイチャしたりしながらのスローライフの筈がいろんなゴタゴタに巻き込まれたり。 痩せたからってよりを戻そうとする元婚約者から逃げるために偽装婚約してみたり。 波乱万丈な転生ライフです。 エブリスタにも掲載しています。

88回の前世で婚約破棄され続けて男性不信になった令嬢〜今世は絶対に婚約しないと誓ったが、なぜか周囲から溺愛されてしまう

冬月光輝
恋愛
 ハウルメルク公爵家の令嬢、クリスティーナには88回分の人生の記憶がある。  前世の88回は全てが男に婚約破棄され、近しい人間に婚約者を掠め取られ、悲惨な最期を遂げていた。  彼女は88回の人生は全て自分磨きに費やしていた。美容から、勉学に運動、果てには剣術や魔術までを最高レベルにまで極めたりした。  それは全て無駄に終わり、クリスは悟った。  “男は必ず裏切る”それなら、いっそ絶対に婚約しないほうが幸せだと。  89回目の人生を婚約しないように努力した彼女は、前世の88回分の経験値が覚醒し、無駄にハイスペックになっていたおかげで、今更モテ期が到来して、周囲から溺愛されるのであった。しかし、男に懲りたクリスはただひたすら迷惑な顔をしていた。

遺棄令嬢いけしゃあしゃあと幸せになる☆婚約破棄されたけど私は悪くないので侯爵さまに嫁ぎます!

天田れおぽん
ファンタジー
婚約破棄されましたが私は悪くないので反省しません。いけしゃあしゃあと侯爵家に嫁いで幸せになっちゃいます。  魔法省に勤めるトレーシー・ダウジャン伯爵令嬢は、婿養子の父と義母、義妹と暮らしていたが婚約者を義妹に取られた上に家から追い出されてしまう。  でも優秀な彼女は王城に住み、個性的な人たちに囲まれて楽しく仕事に取り組む。  一方、ダウジャン伯爵家にはトレーシーの親戚が乗り込み、父たち家族は追い出されてしまう。  トレーシーは先輩であるアルバス・メイデン侯爵令息と王族から依頼された仕事をしながら仲を深める。  互いの気持ちに気付いた二人は、幸せを手に入れていく。 。oOo。.:♥:.。oOo。.:♥:.。oOo。.:♥:.。oOo。.:♥:.  他サイトにも連載中 2023/09/06 少し修正したバージョンと入れ替えながら更新を再開します。  よろしくお願いいたします。m(_ _)m

侯爵令嬢に転生したからには、何がなんでも生き抜きたいと思います!

珂里
ファンタジー
侯爵令嬢に生まれた私。 3歳のある日、湖で溺れて前世の記憶を思い出す。 高校に入学した翌日、川で溺れていた子供を助けようとして逆に私が溺れてしまった。 これからハッピーライフを満喫しようと思っていたのに!! 転生したからには、2度目の人生何がなんでも生き抜いて、楽しみたいと思います!!!

婚約破棄された公爵令嬢は虐げられた国から出ていくことにしました~国から追い出されたのでよその国で竜騎士を目指します~

ヒンメル
ファンタジー
マグナス王国の公爵令嬢マチルダ・スチュアートは他国出身の母の容姿そっくりなためかこの国でうとまれ一人浮いた存在だった。 そんなマチルダが王家主催の夜会にて婚約者である王太子から婚約破棄を告げられ、国外退去を命じられる。 自分と同じ容姿を持つ者のいるであろう国に行けば、目立つこともなく、穏やかに暮らせるのではないかと思うのだった。 マチルダの母の祖国ドラガニアを目指す旅が今始まる――   ※文章を書く練習をしています。誤字脱字や表現のおかしい所などがあったら優しく教えてやってください。    ※第二章まで完結してます。現在、最終章について考え中です(第二章が考えていた話から離れてしまいました(^_^;))  書くスピードが亀より遅いので、お待たせしてすみませんm(__)m    ※小説家になろう様にも投稿しています。

処理中です...