8 / 24
ACT.2
2-4
しおりを挟む
「なんか申し訳ないわね」
アートゥラがアイラを見て言う。彼女は椅子に座って、胸の前で両手を組んでいる。
「やっぱり宿なんてないのね」
「この村に外から人が来ることなんて滅多にないですから」そう言ってアイラは苦笑する。「助けてもらったお礼もありますし、うちに泊まってください。何もおもてなしできませんが……」
「それはありがいたいけど……いいの? わたしたちみたいなのを泊めて」
アートゥラの横に座っている、イェルラが言った。その後ろにはやや離れてパーズが立っている。
「はい。どうせこの家には、わたしとケインしかいませんし。部屋も空いてますから」
そう言ってアイラは少し寂しそうな顔をした。三年前に両親を流行病で亡くしてから、アイラの家族はケインだけになった。
「……そう。じゃあ、お願いするわ」
そんなアイラの表情の変化を、イェルラは見逃さなかった。そっけいない言い方だが、アイラを見る瞳には柔らかい光を浮かべている。
「ただ、空き部屋は一つしかなくて……」
申し訳なさそうにアイラが言う。彼女はアートゥラ、イェルラと順に見つめ、最後にパーズを見た。パーズもアイラを見つめ返す。
「……俺は納屋でもかまわない」
やや遅れて、パーズが言った。そしてすぐにアイラから視線を外す。向いた先にはケインの姿があった。
ケインを見つめる瞳には、いつものような翳りはない。その代わり心はここではないどこか遠くを彷徨っているようだった。
ケインの方は滅多にない訪問客を、好奇心に満ちた眼差しで見続けていた。だがパーズと目が合った途端、慌てたようにそっぽを向いた。
「どうしたの? 暗い顔をますます暗くして」
アートゥラの問いかけにパーズは我に返った。振り向いて自分を見つめるアートゥラの顔には、意地の悪い笑みが浮かんでいる。
「……なんでもない」
左腕に視線を落としながら、無愛想にパーズは答えた。それはアートゥラの視線を言葉で遮ろうとしているようにもみえた。
「まっ、いいけど」
アートゥラはあっさり引き下がると、視線をアイラに戻す。
「ねぇ、アイラちゃん。化け物ってなに?」
「え?」
突然向けられた質問に、アイラは戸惑ったような表情を浮かべる。
「傭兵が来てるのと関係があるんでしょ?」
「ああ。すみません」アイラはアートゥラの質問の意味を理解する。「村人が襲われたんです。ひと月と半の間に五人ほど」
「それが化け物のしわざ?」
イェルラが会話に入り込んでくる。彼女にとってもこの話題は興味深いようだった。
「多分、あの……殺され方が……普通じゃなかったので」
答えたアイラの言葉は歯切れが悪かった。死体のありさまを聞いたか、もしくは死体を直接見たのか。アイラの体は小刻みに震えていた。
「その退治に傭兵を雇ったってことは、まだ倒されてないんだ?」
「当たり前だよ!」
アートゥラの言葉に反発するように、突如ケインが割って入った。その場の誰もが驚いたようにケインを見る。
「アベルがやられるもんかっ」
「ケイン!」
その台詞を聞いた途端、アイラの表情が厳しくなる。
「……ケイン」
アイラは弟の側まで行くと、視線を合わせるようにしゃがんだ。そして弟の顔を正面から覗き込む。
ケインは姉の表情が固いのを見て俯いてしまった。
「いつまでもそんなことを言ってるから、みんなと仲良くできないのよ」
「…………」
「アベルは死んじゃったの」
「……死んでない」
穏やかな調子で、言い聞かせるように言うアイラ。対するケインは声は小さい声で反論する。
アイラはため息を一つついた。そしてケインの頭にそっと手を置く。
「いい、ケイン――」
アイラの言葉を遮るように、ケインはその手をはねのけた。
「アベルは死んでない! 姉ちゃんまでなんだよ!」
そして姉弟が寝室として使っている部屋へと入って行ってしまった。驚いたアイラの見つめる先で扉が閉まる。
「ケイン!」
走り寄りアイラが扉を開けようするが、僅かに動くのみで中々開かない。ケインが必死になって開かないようにしているのだろう。しばらくしてアイラは諦めたようにため息をついた。
「すみません」アイラがアートゥラたちの方を見る。「ケイン、最近ずっとこうなんです」
姉というよりは母親が我が子を心配するよう顔で、アイラは言う。
「アベルって?」アートゥラが問う。
「ケインと仲良かった男の子なんです。でも体が弱い子で……。一年前に死んじゃったんです」
「ふぅん。あの様子だと、随分仲良かったのね」
「ケインより年下でしたけど、いつも一緒に遊んでました。まるで兄弟みたいに」
その時の二人を思い浮かべているのか、アイラが笑う。明るく笑う娘だった。
パーズはその笑顔を眩しそうに見つめた。そしてケインの去った扉を見る。
「両親を亡くしてから、ケインはずっと塞ぎ込んでたんです。そのあとルードさんがこの村に来て、アベルと仲良くなって。やっと元気になってくれたと思ってたんですが……」
「ルード? 今、あなたルードって言ったわね?」
思いがけず知った名前が出て、イェルラが驚いた表情で問うた。アートゥラとパーズも互いに目で合図を交わす。
「え? あ、ごめんなさい。ルードさんって、アベルのお父さんなんです。……それが何か?」
イェルラは真剣な眼差しでアイラを見ていた。アイラはその雰囲気に気圧されるよう答える。
「そのルードって人は、もしかして魔術師じゃない?」
「ええ。よくご存じですね。もしかしてお知り合いだったんですか? そういえばローブの色も似てますね」
アイラは今更ながら、イェルラの服装に目をとめた。色々と手が加えてあるが、基本の形はローブのままだ。ローブ自体は珍しくないが、藍色を基調としたローブを着るのは魔術師、それも魔導院の魔術師に限られる。
「知り合いってほどではないけど……でもこの村に来たのは、そのルードって魔術師に会うためよ」
「……そうなんですか」
それきり、アイラは少し俯いて黙ってしまった。そんな少女の表情をイェルラは注意深く見つめる。この少女は何か知っているのかもしれない。知っていて自分たちをこの家に招いたのかもしれない。そんなことをイェルラは考える。
「アイラちゃんの知り合いなら好都合ね。明日にでも会わせて貰えないかしら?」
ルードの名を呼ぶ時のアイラの声には、信頼の情が込められていた。ならばルードがこの少女を利用している可能性もある。一度は感じたアイラへの好意を、イェルラは凍結した。情に流されては判断が鈍る。
しかしそんなイェルラの気負いは、次の瞬間に無駄なものになった。
「だめなんです」
「え?」
「ルードさんには会えないんです。ルードさん……ころ……殺されたんです」
アイラの声は震えていた。それは身近な人間を失った者がみせる感情の表れだ。彼女の様子は、ルードに会えないという事実を物語っていた。
予想外の展開に、イェルラたち三人の誰もが言葉を失った。だがイェルラは意志の力を振り絞り、ひと言だけ言葉を発する。
「……誰に?」
「多分、化け物に」
続くアイラの言葉は、イェルラを途方に暮れさせるにのに充分な威力を持っていた。
「最初の犠牲者が、ルードさんなんです」
アートゥラがアイラを見て言う。彼女は椅子に座って、胸の前で両手を組んでいる。
「やっぱり宿なんてないのね」
「この村に外から人が来ることなんて滅多にないですから」そう言ってアイラは苦笑する。「助けてもらったお礼もありますし、うちに泊まってください。何もおもてなしできませんが……」
「それはありがいたいけど……いいの? わたしたちみたいなのを泊めて」
アートゥラの横に座っている、イェルラが言った。その後ろにはやや離れてパーズが立っている。
「はい。どうせこの家には、わたしとケインしかいませんし。部屋も空いてますから」
そう言ってアイラは少し寂しそうな顔をした。三年前に両親を流行病で亡くしてから、アイラの家族はケインだけになった。
「……そう。じゃあ、お願いするわ」
そんなアイラの表情の変化を、イェルラは見逃さなかった。そっけいない言い方だが、アイラを見る瞳には柔らかい光を浮かべている。
「ただ、空き部屋は一つしかなくて……」
申し訳なさそうにアイラが言う。彼女はアートゥラ、イェルラと順に見つめ、最後にパーズを見た。パーズもアイラを見つめ返す。
「……俺は納屋でもかまわない」
やや遅れて、パーズが言った。そしてすぐにアイラから視線を外す。向いた先にはケインの姿があった。
ケインを見つめる瞳には、いつものような翳りはない。その代わり心はここではないどこか遠くを彷徨っているようだった。
ケインの方は滅多にない訪問客を、好奇心に満ちた眼差しで見続けていた。だがパーズと目が合った途端、慌てたようにそっぽを向いた。
「どうしたの? 暗い顔をますます暗くして」
アートゥラの問いかけにパーズは我に返った。振り向いて自分を見つめるアートゥラの顔には、意地の悪い笑みが浮かんでいる。
「……なんでもない」
左腕に視線を落としながら、無愛想にパーズは答えた。それはアートゥラの視線を言葉で遮ろうとしているようにもみえた。
「まっ、いいけど」
アートゥラはあっさり引き下がると、視線をアイラに戻す。
「ねぇ、アイラちゃん。化け物ってなに?」
「え?」
突然向けられた質問に、アイラは戸惑ったような表情を浮かべる。
「傭兵が来てるのと関係があるんでしょ?」
「ああ。すみません」アイラはアートゥラの質問の意味を理解する。「村人が襲われたんです。ひと月と半の間に五人ほど」
「それが化け物のしわざ?」
イェルラが会話に入り込んでくる。彼女にとってもこの話題は興味深いようだった。
「多分、あの……殺され方が……普通じゃなかったので」
答えたアイラの言葉は歯切れが悪かった。死体のありさまを聞いたか、もしくは死体を直接見たのか。アイラの体は小刻みに震えていた。
「その退治に傭兵を雇ったってことは、まだ倒されてないんだ?」
「当たり前だよ!」
アートゥラの言葉に反発するように、突如ケインが割って入った。その場の誰もが驚いたようにケインを見る。
「アベルがやられるもんかっ」
「ケイン!」
その台詞を聞いた途端、アイラの表情が厳しくなる。
「……ケイン」
アイラは弟の側まで行くと、視線を合わせるようにしゃがんだ。そして弟の顔を正面から覗き込む。
ケインは姉の表情が固いのを見て俯いてしまった。
「いつまでもそんなことを言ってるから、みんなと仲良くできないのよ」
「…………」
「アベルは死んじゃったの」
「……死んでない」
穏やかな調子で、言い聞かせるように言うアイラ。対するケインは声は小さい声で反論する。
アイラはため息を一つついた。そしてケインの頭にそっと手を置く。
「いい、ケイン――」
アイラの言葉を遮るように、ケインはその手をはねのけた。
「アベルは死んでない! 姉ちゃんまでなんだよ!」
そして姉弟が寝室として使っている部屋へと入って行ってしまった。驚いたアイラの見つめる先で扉が閉まる。
「ケイン!」
走り寄りアイラが扉を開けようするが、僅かに動くのみで中々開かない。ケインが必死になって開かないようにしているのだろう。しばらくしてアイラは諦めたようにため息をついた。
「すみません」アイラがアートゥラたちの方を見る。「ケイン、最近ずっとこうなんです」
姉というよりは母親が我が子を心配するよう顔で、アイラは言う。
「アベルって?」アートゥラが問う。
「ケインと仲良かった男の子なんです。でも体が弱い子で……。一年前に死んじゃったんです」
「ふぅん。あの様子だと、随分仲良かったのね」
「ケインより年下でしたけど、いつも一緒に遊んでました。まるで兄弟みたいに」
その時の二人を思い浮かべているのか、アイラが笑う。明るく笑う娘だった。
パーズはその笑顔を眩しそうに見つめた。そしてケインの去った扉を見る。
「両親を亡くしてから、ケインはずっと塞ぎ込んでたんです。そのあとルードさんがこの村に来て、アベルと仲良くなって。やっと元気になってくれたと思ってたんですが……」
「ルード? 今、あなたルードって言ったわね?」
思いがけず知った名前が出て、イェルラが驚いた表情で問うた。アートゥラとパーズも互いに目で合図を交わす。
「え? あ、ごめんなさい。ルードさんって、アベルのお父さんなんです。……それが何か?」
イェルラは真剣な眼差しでアイラを見ていた。アイラはその雰囲気に気圧されるよう答える。
「そのルードって人は、もしかして魔術師じゃない?」
「ええ。よくご存じですね。もしかしてお知り合いだったんですか? そういえばローブの色も似てますね」
アイラは今更ながら、イェルラの服装に目をとめた。色々と手が加えてあるが、基本の形はローブのままだ。ローブ自体は珍しくないが、藍色を基調としたローブを着るのは魔術師、それも魔導院の魔術師に限られる。
「知り合いってほどではないけど……でもこの村に来たのは、そのルードって魔術師に会うためよ」
「……そうなんですか」
それきり、アイラは少し俯いて黙ってしまった。そんな少女の表情をイェルラは注意深く見つめる。この少女は何か知っているのかもしれない。知っていて自分たちをこの家に招いたのかもしれない。そんなことをイェルラは考える。
「アイラちゃんの知り合いなら好都合ね。明日にでも会わせて貰えないかしら?」
ルードの名を呼ぶ時のアイラの声には、信頼の情が込められていた。ならばルードがこの少女を利用している可能性もある。一度は感じたアイラへの好意を、イェルラは凍結した。情に流されては判断が鈍る。
しかしそんなイェルラの気負いは、次の瞬間に無駄なものになった。
「だめなんです」
「え?」
「ルードさんには会えないんです。ルードさん……ころ……殺されたんです」
アイラの声は震えていた。それは身近な人間を失った者がみせる感情の表れだ。彼女の様子は、ルードに会えないという事実を物語っていた。
予想外の展開に、イェルラたち三人の誰もが言葉を失った。だがイェルラは意志の力を振り絞り、ひと言だけ言葉を発する。
「……誰に?」
「多分、化け物に」
続くアイラの言葉は、イェルラを途方に暮れさせるにのに充分な威力を持っていた。
「最初の犠牲者が、ルードさんなんです」
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
王命を忘れた恋
須木 水夏
恋愛
『君はあの子よりも強いから』
そう言って貴方は私を見ることなく、この関係性を終わらせた。
強くいなければ、貴方のそばにいれなかったのに?貴方のそばにいる為に強くいたのに?
そんな痛む心を隠し。ユリアーナはただ静かに微笑むと、承知を告げた。
御機嫌ようそしてさようなら ~王太子妃の選んだ最悪の結末
Hinaki
恋愛
令嬢の名はエリザベス。
生まれた瞬間より両親達が創る公爵邸と言う名の箱庭の中で生きていた。
全てがその箱庭の中でなされ、そして彼女は箱庭より外へは出される事はなかった。
ただ一つ月に一度彼女を訪ねる5歳年上の少年を除いては……。
時は流れエリザベスが15歳の乙女へと成長し未来の王太子妃として半年後の結婚を控えたある日に彼女を包み込んでいた世界は崩壊していく。
ゆるふわ設定の短編です。
完結済みなので予約投稿しています。
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
【完結】妹が旦那様とキスしていたのを見たのが十日前
地鶏
恋愛
私、アリシア・ブルームは順風満帆な人生を送っていた。
あの日、私の婚約者であるライア様と私の妹が濃厚なキスを交わすあの場面をみるまでは……。
私の気持ちを裏切り、弄んだ二人を、私は許さない。
アリシア・ブルームの復讐が始まる。
【R18】童貞のまま転生し悪魔になったけど、エロ女騎士を救ったら筆下ろしを手伝ってくれる契約をしてくれた。
飼猫タマ
ファンタジー
訳あって、冒険者をしている没落騎士の娘、アナ·アナシア。
ダンジョン探索中、フロアーボスの付き人悪魔Bに捕まり、恥辱を受けていた。
そんな折、そのダンジョンのフロアーボスである、残虐で鬼畜だと巷で噂の悪魔Aが復活してしまい、アナ·アナシアは死を覚悟する。
しかし、その悪魔は違う意味で悪魔らしくなかった。
自分の前世は人間だったと言い張り、自分は童貞で、SEXさせてくれたらアナ·アナシアを殺さないと言う。
アナ·アナシアは殺さない為に、童貞チェリーボーイの悪魔Aの筆下ろしをする契約をしたのだった!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる