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第20話
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私は早速、併設されているシャワールームで一日の汗と疲れを洗い落とすと、歯を磨き、ベッドで横になった。……ふう、この世界に連れてこられて、今やっと、人心地がついたって気分だわ。
安心すると、急激に眠たくなってきた。
無理もないわよね。今日は本当に、信じられないことの連続だったから。
まどろみの中で、私は思う。
今日のことはすべて夢で、今眠り、明日になったら、元の世界の見慣れた部屋で目覚め、いつも通りの日常が始まるんじゃないかと。
だが、たぶんそうはならない。『夢』の一言で片づけるには、この世界も、出会った人たちも、リアルすぎるのだ。間違いなく、これは現実である。
でも、時にはビックリするくらいリアルな夢を見ることもあるし、明日になるまでは、分からないか。よし、さっさと寝よ寝よ。どうか、起きたら、この荒唐無稽な夢から覚めて、元の世界に戻っていますように……
・
・
・
そして、翌朝。
昨日寝たのと同じ部屋、同じベッドで目を覚ました私は、小さくため息を吐いて、「ま、そりゃそうよね」と一人呟いた。……わかってはいたことだが、やはりこの世界、全て現実である。
まだ一日だから騒ぎにはならないだろうが、元の世界では、私は突然失踪したことになるのだろうか?
……たぶん、そういうことになるんだろうな。両親や友達に大変な心配をかけてしまうことを思うと胸が痛むが、いつまでも嘆いてばかりはいられない。こうなった以上は、私自身、この世界に適応して生きていくしかないのだ。
よし。
これからはもう、泣き言は禁止よ。
そう気合を入れてから、顔を洗い、身支度を整えると、客間を出る。
すると、偶然二階から降りてきたメリンダと鉢合わせした。
彼女は、昨日役所で初めて会った時と同じく、変化の魔法を使っており、落ち着いたお姉さんの姿だ。私は挨拶と同時に、尋ねる。
「おはようメリンダ。寝心地の良いベッドだったから、ぐっすり眠れたわ。……ところで、なんで変身してるの?」
メリンダは事務的に「おはようございます」と言ってから、言葉を続ける。
「なんでも何も、私はこれから役所で仕事をしなければいけませんから」
「あっ、うん、それはそうなんだろうけど、なんで、役所で仕事をするとき、わざわざ変身するのかなーって思って」
「あなたには関係のないことです」
うーむ。
今朝もツンツンしてるなあ。
安心すると、急激に眠たくなってきた。
無理もないわよね。今日は本当に、信じられないことの連続だったから。
まどろみの中で、私は思う。
今日のことはすべて夢で、今眠り、明日になったら、元の世界の見慣れた部屋で目覚め、いつも通りの日常が始まるんじゃないかと。
だが、たぶんそうはならない。『夢』の一言で片づけるには、この世界も、出会った人たちも、リアルすぎるのだ。間違いなく、これは現実である。
でも、時にはビックリするくらいリアルな夢を見ることもあるし、明日になるまでは、分からないか。よし、さっさと寝よ寝よ。どうか、起きたら、この荒唐無稽な夢から覚めて、元の世界に戻っていますように……
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そして、翌朝。
昨日寝たのと同じ部屋、同じベッドで目を覚ました私は、小さくため息を吐いて、「ま、そりゃそうよね」と一人呟いた。……わかってはいたことだが、やはりこの世界、全て現実である。
まだ一日だから騒ぎにはならないだろうが、元の世界では、私は突然失踪したことになるのだろうか?
……たぶん、そういうことになるんだろうな。両親や友達に大変な心配をかけてしまうことを思うと胸が痛むが、いつまでも嘆いてばかりはいられない。こうなった以上は、私自身、この世界に適応して生きていくしかないのだ。
よし。
これからはもう、泣き言は禁止よ。
そう気合を入れてから、顔を洗い、身支度を整えると、客間を出る。
すると、偶然二階から降りてきたメリンダと鉢合わせした。
彼女は、昨日役所で初めて会った時と同じく、変化の魔法を使っており、落ち着いたお姉さんの姿だ。私は挨拶と同時に、尋ねる。
「おはようメリンダ。寝心地の良いベッドだったから、ぐっすり眠れたわ。……ところで、なんで変身してるの?」
メリンダは事務的に「おはようございます」と言ってから、言葉を続ける。
「なんでも何も、私はこれから役所で仕事をしなければいけませんから」
「あっ、うん、それはそうなんだろうけど、なんで、役所で仕事をするとき、わざわざ変身するのかなーって思って」
「あなたには関係のないことです」
うーむ。
今朝もツンツンしてるなあ。
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