お姉様に婚約者を奪われましたが、私は彼と結婚したくなかったので、とても助かりました【完結】

「イザベル。私はお前の姉が気に入った。だから、お前との婚約は破棄する。文句はないな?」

私の婚約者であるメレデール公爵は、興味のなくなった玩具を見るような目でこちらを見て、そう言いました。彼の言う通り、私には、文句はありませんでした。……だって、メレデール公爵との婚約は、脅されて結ばされたものであり、私は彼に対して、恐怖すら抱いていたのです。

少したってから、公爵の心変わりの原因が、私の姉――ヴァネッサお姉様の行動によるものだとわかりました。お姉様は私を、『実の姉に婚約者を寝取られた、無様で間抜けな妹』と嘲ります。

そして、お姉様はついに、念願の公爵夫人となりました。

盛大な結婚式を終えて迎える、夫婦として初めての夜。
お姉様は知ることになるのです。『美しき公爵』と呼ばれたメレデール公爵の、おぞましい正体を……
24h.ポイント 35pt
551
小説 19,376 位 / 193,860件 恋愛 8,951 位 / 58,564件

あなたにおすすめの小説

婚約破棄された公爵令嬢は本当はその王国にとってなくてはならない存在でしたけど、もう遅いです

神崎 ルナ
恋愛
ロザンナ・ブリオッシュ公爵令嬢は美形揃いの公爵家の中でも比較的地味な部類に入る。茶色の髪にこげ茶の瞳はおとなしめな外見に拍車をかけて見えた。そのせいか、婚約者のこのトレント王国の王太子クルクスル殿下には最初から塩対応されていた。 そんな折り、王太子に近付く女性がいるという。 アリサ・タンザイト子爵令嬢は、貴族令嬢とは思えないほどその親しみやすさで王太子の心を捕らえてしまったようなのだ。 仲がよさげな二人の様子を見たロザンナは少しばかり不安を感じたが。 (まさか、ね) だが、その不安は的中し、ロザンナは王太子に婚約破棄を告げられてしまう。 ――実は、婚約破棄され追放された地味な令嬢はとても重要な役目をになっていたのに。 (※誤字報告ありがとうございます)

【完結】婚約破棄はしたいけれど傍にいてほしいなんて言われましても、私は貴方の母親ではありません

すだもみぢ
恋愛
「彼女は私のことを好きなんだって。だから君とは婚約解消しようと思う」 他の女性に言い寄られて舞い上がり、10年続いた婚約を一方的に解消してきた王太子。 今まで婚約者だと思うからこそ、彼のフォローもアドバイスもしていたけれど、まだそれを当たり前のように求めてくる彼に驚けば。 「君とは結婚しないけれど、ずっと私の側にいて助けてくれるんだろう?」 貴方は私を母親だとでも思っているのでしょうか。正直気持ち悪いんですけれど。 王妃様も「あの子のためを思って我慢して」としか言わないし。 あんな男となんてもう結婚したくないから我慢するのも嫌だし、非難されるのもイヤ。なんとかうまいこと立ち回って幸せになるんだから!

姉が私の婚約者と仲良くしていて、婚約者の方にまでお邪魔虫のようにされていましたが、全員が勘違いしていたようです

珠宮さくら
恋愛
オーガスタ・プレストンは、婚約者している子息が自分の姉とばかり仲良くしているのにイライラしていた。 だが、それはお互い様となっていて、婚約者も、姉も、それぞれがイライラしていたり、邪魔だと思っていた。 そこにとんでもない勘違いが起こっているとは思いもしなかった。

悪役令嬢と言われ冤罪で追放されたけど、実力でざまぁしてしまった。

三谷朱花
恋愛
レナ・フルサールは元公爵令嬢。何もしていないはずなのに、気が付けば悪役令嬢と呼ばれ、公爵家を追放されるはめに。それまで高スペックと魔力の強さから王太子妃として望まれたはずなのに、スペックも低い魔力もほとんどないマリアンヌ・ゴッセ男爵令嬢が、王太子妃になることに。 何度も断罪を回避しようとしたのに! では、こんな国など出ていきます!

【完結】妹の天然が計算だとバレて、元婚約者が文句を言いに来ました

冬月光輝
恋愛
妹のエレナはよく純粋で天真爛漫だと言われて可愛がられていた。 しかし、それは計算である。 彼女はどうしたら自分が可愛く見られるかよく知っているし、基本的に自分以外を見下している。 ある日、私は婚約者である侯爵家の嫡男、ヨシュアから突然、婚約破棄された。 エレナの純真無垢な所に惹かれたのだそうだ。 あのときのエレナの笑顔は忘れない。 それから間もなく、私は縁あってこの国の第二王子であるアルフォンス殿下に見初められた。 私がようやく自分の幸せを掴み始めたとき――元婚約者のヨシュアがやって来る。 「お前の妹があんな性格だなんて聞いてない!」 よく分からないが妹の腹黒がバレたらしい。

妹に勝手に婚約者を交換されました。が、時が経った今、あの時交換になっていて良かったと思えています。

四季
恋愛
妹に勝手に婚約者を交換されました。が、時が経った今、あの時交換になっていて良かったと思えています。

【完結】やり直しの人生、今度は王子様の婚約者にはならない……はずでした

Rohdea
恋愛
侯爵令嬢のブリジットは、大きな嘘をついて王太子であるランドルフの婚約者の座に収まっていた。 しかし、遂にその嘘がバレてしまう。 ブリジットの断罪の場で愛するランドルフの横にいたのは異母妹のフリージア。 そのフリージアこそがかつて本当にランドルフが婚約に望んだ相手だった。 断罪されたブリジットは、国外追放となり国を出る事になる。 しかし、ブリジットの乗った馬車は事故を起こしてしまい───…… ブリジットが目覚めると、なぜか時が戻っていた。 だけど、どうやら“今”はまだ、ランドルフとの婚約前。 それならば、 もう二度と同じ過ちは犯さない! 今度は嘘もつかずに異母妹フリージアをちゃんと彼の婚約者にする! そう決意したはずなのに何故か今度の人生で、ランドルフから届いた婚約者の指名は、 フリージアではなく、ブリジットとなっていて───

「本当の自分になりたい」って婚約破棄しましたよね?今さら婚約し直すと思っているんですか?

水垣するめ
恋愛
「本当の自分を見て欲しい」と言って、ジョン王子はシャロンとの婚約を解消した。 王族としての務めを果たさずにそんなことを言い放ったジョン王子にシャロンは失望し、婚約解消を受け入れる。 しかし、ジョン王子はすぐに後悔することになる。 王妃教育を受けてきたシャロンは非の打ち所がない完璧な人物だったのだ。 ジョン王子はすぐに後悔して「婚約し直してくれ!」と頼むが、当然シャロンは受け入れるはずがなく……。

処理中です...