依存の魔法使い

豚骨

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第1章 奇跡の始まり

クイーナの治療

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「ミズリ、少し試したい事が有ります。
貴女は私を信じれますか?」

『ギイ様の仰る事ならば、どの様なあり得ない話でも、それは真実でしょう。』

と花が咲いた様な笑顔で私に全幅の信頼を寄せるミズリ。
良い嫁ですね。良し、新婚旅行はハワイに行きましょう。え、ここは異世界でした(笑)、とか割と本気で混乱しながらミズリに指示を出します。

「・・・では、ミズリ今から言う事を信じて下さい。」

『もちろんです、ギイ様。』

「クイーナのスキルは状態異常中です。貴女のスキルで治せます。治してあげて下さい。イメージはスキルを1度候補まで解す感じです。候補は聞いてますよね?」

『はい、先ほどの話を聞いています。ギイ様の仰せのままに致します。』

「クイーナ、貴女も同時にスキルのイメージを調整し直して異常状態を解除しなさい。
イメージは私の言う通りに、出来ますね?」

『は、はい。ご主人様』

私は貴女のご主人様では無いですけど?

「ご主人様呼びは後で理由を聞くとして、イメージですが、《魔の力》は周りの空間から魔法の力を取り込むイメージで《多く》は、・・そうですねぇ、その取り込む空間を出来るだけ大きく広げるイメージをして下さい。解りましたか?」

『はい。』

私の問いかけに強い意思を持って答えた事に私は満足をして2人に最終確認をする。

「クイーナは出来るだけ強くイメージをする様にして、イメージが固まったら、ミズリに合図をして下さいね。
ミズリもイメージを固めながらクイーナの合図で治療を開始して下さい。
クイーナ、治療を感じたら同時に本格的な調整を開始して下さい。」

『『はい。』』

暫くクイーナとミズリが真剣な顔でイメージを固め、クイーナから合図が有りました。

『クイーナちゃん、行きますよ。《上位回復》』

クイーナをぼんやりと、しかし神々しい光が包む。

『うう~、何だか変な感じです~。身体の中を掻き回されてる様な気がします~』

違和感があるんだろう。クイーナは集中をかき乱されている様だ。

「クイーナ集中して。」

『クイーナ!!失敗したらどうなるか解ってますよね?』

うお、大きな声はクイーナを呼んだ時だけだったけど。その後のクイースの声がマジ恐かった~。
背中に氷を差し込まれたみたいな、背骨に沿って寒気がゾワゾワ~ってしたんですけど。

ほらクイーナなんて冷や汗が目に見える程、流れてるじゃん。身体の震えが収まらなく成ってるよねあれ。
あ、でも見て解る、急に集中がもの凄いなぁ。
失敗したらクイースに何されるかと思って必死何だろうなぁ。

と思って数分後、光が収まりました。

見た目では判らないのだけど成功したのかな?

あれ?クイーナの動きが挙動不審何ですけど?

『あ、あのぅ、・・その、お姉ちゃん?顔が違うんですけど、『あ?』ヒッ、ごめんなさい。』

・・・ああ、治ったのは治った見たいですね。
魔力が行き渡って目が回復したのか《上位回復》で見えるように成ったのかは判りませんが。
クイースの見た目が変わってるのに驚いてたのか。いや、そんなに変わってんの?
クイーナさん、ちょっとクイースがどんな感じだったか教えて貰っても良いですかね?
・・・クイーナ?どこ見てるの?もう目は見えてますよね?何で震えてるんですか?

じゃあクイース?どんな感じだったか教えて
・・クイース?何で果物ナイフを自分の首に当ててるの?えっ?綺麗に成った私だけを知っていて欲しいって?命令なら教えるけどその後、自害しますって?いやいや、それなら知りたくないよ。
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