49 / 59
第48話
食事=デート?
しおりを挟む
本日の食事は?
和風と洋風 どちらが お好みですか?
それともイタリアン?
『なんでもいい…お前にまかせる』
萌衣は春陽の言葉を思い出す。
デスクに深く腰を掛けた私はPC画面と睨めっこをしながら、片手間にスマホを
インターネットに接続し【食事、店】で検索し片っ端から飲食店を探している。
あれ? というか、この場合のお会計はどっちだ?
私から誘っといてお会計だけ春陽社長に出してもらうのは……
ちょっと、図々しくない、、、、?
でも完全、給料に格差があるし、、、っていうか、春陽社長の方がかなり
上にいて、雲の上にいる春陽社長と私では月とスッポン、大富豪と平民…
…いや、それ以下の凡人だ。
ここは取りあえず、自分の分だけでも支払いができる店の方がいいよね…。
でも、春陽社長って食べれない物とかあるんだろうか…。
何不自由なく暮らしてきた会社の御曹司でそのまま跡を継いだ春陽社長は
食べ物だったキャビアとかフォアグラとか庶民が食べれない物ばかり食べて
きたんだろうな。
庶民の味が果たして春陽社長の口に合うかどうか……
ピコピコピコ……
ああ…定時刻の音楽が聞こえる―――ーーー。
デスクに頭を預け、6時を差す柱時計がその目に入り込んできた。
そんな時でさえ秒針はチクタク…と休むことなく右回りに動いている。
もう、6時かあ…
「え、もう6時!!」
萌衣は飛び起きるようにそん場で立つ。
事務仕事も殆ど手つかずだ…結局、店の予約もしてない、、、
考えすぎて頭がパニック状態だ、、、でも、春陽社長と食事はしたい。
まるで、ダダをこねる子供と同じだ。
帰り支度をした春陽が萌衣のデスクまでやってくる。
「おい、帰るぞ」
「へ?」
「食事、行くんだろ?」
「私…まだ…仕事が…」
私は慌ててPC画面に顔を向ける。
春陽は萌衣の顔の横からPCを覗き込むと、
「ああ、それは急がねーから」と、素早く電源をシャットダウンさせた。
え!?
「あの…社長、すみません。色々考えすぎて店の予約をするのを忘れて
しまいました。残念ですが、今日の食事はキャンセルで…」
私は申し訳なくというか、残念そうな気持で頭を下げる。
「そうか、じゃ仕方ねーな。帰るぞ」
「へ!?」
顔を上げた私はキョトンとした視線で春陽社長を見ていた。
それこそ拍子抜けにあったような呆然とした顔だ。
和風と洋風 どちらが お好みですか?
それともイタリアン?
『なんでもいい…お前にまかせる』
萌衣は春陽の言葉を思い出す。
デスクに深く腰を掛けた私はPC画面と睨めっこをしながら、片手間にスマホを
インターネットに接続し【食事、店】で検索し片っ端から飲食店を探している。
あれ? というか、この場合のお会計はどっちだ?
私から誘っといてお会計だけ春陽社長に出してもらうのは……
ちょっと、図々しくない、、、、?
でも完全、給料に格差があるし、、、っていうか、春陽社長の方がかなり
上にいて、雲の上にいる春陽社長と私では月とスッポン、大富豪と平民…
…いや、それ以下の凡人だ。
ここは取りあえず、自分の分だけでも支払いができる店の方がいいよね…。
でも、春陽社長って食べれない物とかあるんだろうか…。
何不自由なく暮らしてきた会社の御曹司でそのまま跡を継いだ春陽社長は
食べ物だったキャビアとかフォアグラとか庶民が食べれない物ばかり食べて
きたんだろうな。
庶民の味が果たして春陽社長の口に合うかどうか……
ピコピコピコ……
ああ…定時刻の音楽が聞こえる―――ーーー。
デスクに頭を預け、6時を差す柱時計がその目に入り込んできた。
そんな時でさえ秒針はチクタク…と休むことなく右回りに動いている。
もう、6時かあ…
「え、もう6時!!」
萌衣は飛び起きるようにそん場で立つ。
事務仕事も殆ど手つかずだ…結局、店の予約もしてない、、、
考えすぎて頭がパニック状態だ、、、でも、春陽社長と食事はしたい。
まるで、ダダをこねる子供と同じだ。
帰り支度をした春陽が萌衣のデスクまでやってくる。
「おい、帰るぞ」
「へ?」
「食事、行くんだろ?」
「私…まだ…仕事が…」
私は慌ててPC画面に顔を向ける。
春陽は萌衣の顔の横からPCを覗き込むと、
「ああ、それは急がねーから」と、素早く電源をシャットダウンさせた。
え!?
「あの…社長、すみません。色々考えすぎて店の予約をするのを忘れて
しまいました。残念ですが、今日の食事はキャンセルで…」
私は申し訳なくというか、残念そうな気持で頭を下げる。
「そうか、じゃ仕方ねーな。帰るぞ」
「へ!?」
顔を上げた私はキョトンとした視線で春陽社長を見ていた。
それこそ拍子抜けにあったような呆然とした顔だ。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説

断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
思い出さなければ良かったのに
田沢みん
恋愛
「お前の29歳の誕生日には絶対に帰って来るから」そう言い残して3年後、彼は私の誕生日に帰って来た。
大事なことを忘れたまま。
*本編完結済。不定期で番外編を更新中です。

愛する貴方の心から消えた私は…
矢野りと
恋愛
愛する夫が事故に巻き込まれ隣国で行方不明となったのは一年以上前のこと。
周りが諦めの言葉を口にしても、私は決して諦めなかった。
…彼は絶対に生きている。
そう信じて待ち続けていると、願いが天に通じたのか奇跡的に彼は戻って来た。
だが彼は妻である私のことを忘れてしまっていた。
「すまない、君を愛せない」
そう言った彼の目からは私に対する愛情はなくなっていて…。
*設定はゆるいです。

拝啓、許婚様。私は貴方のことが大嫌いでした
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【ある日僕の元に許婚から恋文ではなく、婚約破棄の手紙が届けられた】
僕には子供の頃から決められている許婚がいた。けれどお互い特に相手のことが好きと言うわけでもなく、月に2度の『デート』と言う名目の顔合わせをするだけの間柄だった。そんなある日僕の元に許婚から手紙が届いた。そこに記されていた内容は婚約破棄を告げる内容だった。あまりにも理不尽な内容に不服を抱いた僕は、逆に彼女を遣り込める計画を立てて許婚の元へ向かった――。
※他サイトでも投稿中

【完結】消された第二王女は隣国の王妃に熱望される
風子
恋愛
ブルボマーナ国の第二王女アリアンは絶世の美女だった。
しかし側妃の娘だと嫌われて、正妃とその娘の第一王女から虐げられていた。
そんな時、隣国から王太子がやって来た。
王太子ヴィルドルフは、アリアンの美しさに一目惚れをしてしまう。
すぐに婚約を結び、結婚の準備を進める為に帰国したヴィルドルフに、突然の婚約解消の連絡が入る。
アリアンが王宮を追放され、修道院に送られたと知らされた。
そして、新しい婚約者に第一王女のローズが決まったと聞かされるのである。
アリアンを諦めきれないヴィルドルフは、お忍びでアリアンを探しにブルボマーナに乗り込んだ。
そしてある夜、2人は運命の再会を果たすのである。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる