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第32話
残業は試練への道となる
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結局ーーーー
谷野君の消息は未だ不明のまま……
お兄さんも谷野君とは連絡を取っていないって言っていたし、今、現在、
谷野君がどこでどんな仕事をしているのかさえ分からないって言っていた。
それでも、確かなことは一つだけある。
それは私が春陽社長に惹かれている事だ……。
これは紛れもない事実に近いだろう。
これを恋と呼ぶには早すぎるかもしれない……。
もしやこの歳で初恋?
――― いや、違う。私はすでに初恋を経験している。
今でも蘇るくらい覚えている。
あれは確か、私が5歳の時に一緒に遊んでいた名前も知らない男の子だった。
母に連れられて行っていた公園でいつも一緒に遊んでいた可愛い男の子。
今思えば、春陽社長の幼い頃に少し面影が似ているような気がするが、
気のせいだろうか…
そして、その男の子はいつの間にか公園に来なくなり歳月だけが流れ去り、
忘れていた私の遠い記憶のメモリアルとなり刻まれていた。
だけど、その子に感じていたトキメキは覚えている。
ドキドキして胸が高鳴った熱くトキメク想い。
次に会った時は絶対に「好き」だって言おうと心に決めていたのに、
その次は決して訪れることなく私は小学生へとなった。
2回目に好きになった男の子は小学校3年生の時に同じクラスになった
スポーツ万能の男の子だった。女子の人気も高く競争率が激しく
学年一番のモテ男君。
すぐに彼は学年一番の美少女、瑠衣ちゃんが好きだっていう噂が広まり、
誰もが羨ましがるほどの美男美女のカップルが誕生し、私は見事にフラれた。
それからというもの私は恋に不器用になり告白もせずにフラれ続けている。
いわば あまのじゃくの母と何ら変わらない。
似た者親子ということになる。さすがDNAの力だ。
それでも私は今こうして春陽社長と一緒にいる時間でさえも
ドキドキして胸が高鳴っている。
目が回るのはPCに映る数字を見ているからじゃない。
春陽社長のことが気になって、ろくに仕事もできやしない、、、
バカみたいーーーー
「お前はバカか」
そう。私はバカだ。
え? なぜ、私の心の声が外に漏れて聞こえる?
「お前はバカだな 」
また、バカバカって…え、この声は……
春陽社長ーーーー。その瞬間、私の視線が春陽社長に向く。
「へ!?」
「さっき、こっちに添付された金額が一桁間違ってる。エクセルの使い方も
めちゃくちゃだ。支出と入金が入れ替わってる箇所もある」
「あ、すみません、、、すぐに直します」
「もう、済ませた」
「え?」
〈だったら、最初から春陽社長がすればよかったじゃん〉
「俺が全部してしまうとお前の仕事がなくなるからな」
「え…」
〈もしや、ほんとに心の声が漏れてる?〉
「どうせ、男のことでも考えてぼーっとしてたんだろ」
男って…
「今時の若い女は適当に早く仕事を切り上げてミッドナイトデートを
楽しむらしいからな」
ミッドナイトって…
「別にそんなんじゃありませんよ。どうせ私はデートする相手もいませんからね」
「ふぅ…」
なぜ、そこでため息を入れる!?
「そうか、お前は寂しい女だな」
「別にいいでしょ」
「あっそ。俺はこれからミッドナイトデートだ。どうせお前も暇だろ。
連れて行ってやってもいいぞ。大人の交流会に、、、」
「結構です! 私はまだ仕事が残っているし…」
「そうだな(笑)」
春陽は荷物をまとめると、デスクを立ちその足は静かに歩き出す。
「え?」
萌衣のデスクの前d立ち止まった春陽は「じゃ、あと戸締りヨロシク」と、
萌衣の頭をさりげなく撫でた後、出入り口があるドアへと向かっていった。
「!!?」ドキッ
私は俯いたまま顔が上げれなくなっていた。
そのうち、ガチャン…パタン…とドアが開いて閉まる音が聞こえてきた。
ゆっくりと私はドアに視線を向ける。
春陽社長が部屋を出た後の閉扉がポツリと視界に映る。
「……」
撫でられた頭にまだ春陽社長の手の感触が残っている。
うそでしょ!? マジかあ……。
私は背もたれに深く腰を掛け、だらりと両手を広げリラックスする。
そのうち瞼が朦朧と落ちていくと、その身はデスクに
頭を預けて眠りについた。
「少しだけ……ムニャムニャ…」
手に余るほどの仕事はまだ半分も片付いてはいないが、どうやら睡魔には
勝てないらしい……。
時計の針はもはやすでに定時刻の6時を過ぎ、刻々と秒針が音を奏でながら
右回りに何周も繰り返し回っている。そして、時計の針が8時手前に差し
掛かった時、ハッと、私は目が覚め体を起こす。
「え、私、もしかして寝てた? ヤバい…まだ全然終わってないないのに。
急がなきゃ」
ふと、視線をMの前のPC画面に向けた私はブラックアウトしていることに気づく。
え、うそ!? 画面が真っ暗、、、、、、。
つけっぱなしで寝てたからだ、、、
って、どうするんだ!? これ……
操作方法がわからずも、私は『何とかしないと』と思いながら、マウスを動かしたり
キーボードに触れてみたりしているうちにPC機能が作動し始めた。
「ホッ……」
良かった。PC画面のデータはそのまま残っている。
「よし、仕事、仕事、仕事しなきゃ」
ひとまず、安心した私は気を取り直して、データを打ち込んでいく。
私の仕事は春陽社長の秘書だ。秘書=雑務。
雑務ができないようじゃ春陽社長の秘書なんて
とうてい務まるわけない。
できるだけ春陽社長の傍にいたい……
そう、できるだけ近くに……
私が仕事ができる女になれば きっと春陽社長だって認めてくれるはずだ。
こんなに一つの事に集中して取り組んだのは初めてかもしれない、、、、、
今までは適当にバイトして少しでも楽に生きようとしていた。
同じコンビニ系統でも『こっちの方が時給が100円高い』からと
時給何百円の世界の選択肢で悩めるくらい私はちっぽけな女だった。
今がよければそれでよかったんだ。
自分の将来の事なんて考えたこともなかった。
何かに夢中になることもなく、ましてや母のような夢もなかったーーーー。
そう言えば、恋なんて感情、しばらくなかったような気がする……。
初恋を経験して2度目、3度目の恋をしたことを忘れるくらい、改めて私には
何もなかったんだと気づかされた。
時々、ふと思い出すのは母の背中だった。
夢を見つけた母は毎日、仕事部屋でひたすら絵本を描いていた。
母の絵本はどの作品も温かくて好きだったーーーー。
子供の頃、寝る前にはいつも母が自分が描いた絵本を読んでくれていた。
それがいつの間にか印象深く心に刻み込まれていたのを覚えている……。
母が春陽社長を好きな気持ち、今ならわかるよ。
だって、私も春陽社長のことが好きだから、、、、、、
学生の頃の母は甘酸っぱい恋をして、春陽社長にドキドキしていた時間が
きっと好きだったんだね。
母は春陽社長の隣が好きだったんだよね。
母は春陽社長を見ているだけで幸せを感じていたんだよね。
例えその想いを伝えることができなくても、色褪せない初恋を大切に
心のメモリアルとして残していたんだと、私は思う。
静かな社長室にカタカタとPCのキーボードを打つ音色がゆっくりと響いていた。
その速度は早くもなく遅くもなく調和された一定スピードを保ちながら
不器用な指先いで萌衣がタイプしていく。
その表情は集中していて真剣な顔をしている。
時間の事など忘れるくらいカタカタという音は数時間続いていた――――。
やがて、黒夜が映る窓越しに光るネオンも一つ、二つと
消えていったのだった―――――ーーー。
谷野君の消息は未だ不明のまま……
お兄さんも谷野君とは連絡を取っていないって言っていたし、今、現在、
谷野君がどこでどんな仕事をしているのかさえ分からないって言っていた。
それでも、確かなことは一つだけある。
それは私が春陽社長に惹かれている事だ……。
これは紛れもない事実に近いだろう。
これを恋と呼ぶには早すぎるかもしれない……。
もしやこの歳で初恋?
――― いや、違う。私はすでに初恋を経験している。
今でも蘇るくらい覚えている。
あれは確か、私が5歳の時に一緒に遊んでいた名前も知らない男の子だった。
母に連れられて行っていた公園でいつも一緒に遊んでいた可愛い男の子。
今思えば、春陽社長の幼い頃に少し面影が似ているような気がするが、
気のせいだろうか…
そして、その男の子はいつの間にか公園に来なくなり歳月だけが流れ去り、
忘れていた私の遠い記憶のメモリアルとなり刻まれていた。
だけど、その子に感じていたトキメキは覚えている。
ドキドキして胸が高鳴った熱くトキメク想い。
次に会った時は絶対に「好き」だって言おうと心に決めていたのに、
その次は決して訪れることなく私は小学生へとなった。
2回目に好きになった男の子は小学校3年生の時に同じクラスになった
スポーツ万能の男の子だった。女子の人気も高く競争率が激しく
学年一番のモテ男君。
すぐに彼は学年一番の美少女、瑠衣ちゃんが好きだっていう噂が広まり、
誰もが羨ましがるほどの美男美女のカップルが誕生し、私は見事にフラれた。
それからというもの私は恋に不器用になり告白もせずにフラれ続けている。
いわば あまのじゃくの母と何ら変わらない。
似た者親子ということになる。さすがDNAの力だ。
それでも私は今こうして春陽社長と一緒にいる時間でさえも
ドキドキして胸が高鳴っている。
目が回るのはPCに映る数字を見ているからじゃない。
春陽社長のことが気になって、ろくに仕事もできやしない、、、
バカみたいーーーー
「お前はバカか」
そう。私はバカだ。
え? なぜ、私の心の声が外に漏れて聞こえる?
「お前はバカだな 」
また、バカバカって…え、この声は……
春陽社長ーーーー。その瞬間、私の視線が春陽社長に向く。
「へ!?」
「さっき、こっちに添付された金額が一桁間違ってる。エクセルの使い方も
めちゃくちゃだ。支出と入金が入れ替わってる箇所もある」
「あ、すみません、、、すぐに直します」
「もう、済ませた」
「え?」
〈だったら、最初から春陽社長がすればよかったじゃん〉
「俺が全部してしまうとお前の仕事がなくなるからな」
「え…」
〈もしや、ほんとに心の声が漏れてる?〉
「どうせ、男のことでも考えてぼーっとしてたんだろ」
男って…
「今時の若い女は適当に早く仕事を切り上げてミッドナイトデートを
楽しむらしいからな」
ミッドナイトって…
「別にそんなんじゃありませんよ。どうせ私はデートする相手もいませんからね」
「ふぅ…」
なぜ、そこでため息を入れる!?
「そうか、お前は寂しい女だな」
「別にいいでしょ」
「あっそ。俺はこれからミッドナイトデートだ。どうせお前も暇だろ。
連れて行ってやってもいいぞ。大人の交流会に、、、」
「結構です! 私はまだ仕事が残っているし…」
「そうだな(笑)」
春陽は荷物をまとめると、デスクを立ちその足は静かに歩き出す。
「え?」
萌衣のデスクの前d立ち止まった春陽は「じゃ、あと戸締りヨロシク」と、
萌衣の頭をさりげなく撫でた後、出入り口があるドアへと向かっていった。
「!!?」ドキッ
私は俯いたまま顔が上げれなくなっていた。
そのうち、ガチャン…パタン…とドアが開いて閉まる音が聞こえてきた。
ゆっくりと私はドアに視線を向ける。
春陽社長が部屋を出た後の閉扉がポツリと視界に映る。
「……」
撫でられた頭にまだ春陽社長の手の感触が残っている。
うそでしょ!? マジかあ……。
私は背もたれに深く腰を掛け、だらりと両手を広げリラックスする。
そのうち瞼が朦朧と落ちていくと、その身はデスクに
頭を預けて眠りについた。
「少しだけ……ムニャムニャ…」
手に余るほどの仕事はまだ半分も片付いてはいないが、どうやら睡魔には
勝てないらしい……。
時計の針はもはやすでに定時刻の6時を過ぎ、刻々と秒針が音を奏でながら
右回りに何周も繰り返し回っている。そして、時計の針が8時手前に差し
掛かった時、ハッと、私は目が覚め体を起こす。
「え、私、もしかして寝てた? ヤバい…まだ全然終わってないないのに。
急がなきゃ」
ふと、視線をMの前のPC画面に向けた私はブラックアウトしていることに気づく。
え、うそ!? 画面が真っ暗、、、、、、。
つけっぱなしで寝てたからだ、、、
って、どうするんだ!? これ……
操作方法がわからずも、私は『何とかしないと』と思いながら、マウスを動かしたり
キーボードに触れてみたりしているうちにPC機能が作動し始めた。
「ホッ……」
良かった。PC画面のデータはそのまま残っている。
「よし、仕事、仕事、仕事しなきゃ」
ひとまず、安心した私は気を取り直して、データを打ち込んでいく。
私の仕事は春陽社長の秘書だ。秘書=雑務。
雑務ができないようじゃ春陽社長の秘書なんて
とうてい務まるわけない。
できるだけ春陽社長の傍にいたい……
そう、できるだけ近くに……
私が仕事ができる女になれば きっと春陽社長だって認めてくれるはずだ。
こんなに一つの事に集中して取り組んだのは初めてかもしれない、、、、、
今までは適当にバイトして少しでも楽に生きようとしていた。
同じコンビニ系統でも『こっちの方が時給が100円高い』からと
時給何百円の世界の選択肢で悩めるくらい私はちっぽけな女だった。
今がよければそれでよかったんだ。
自分の将来の事なんて考えたこともなかった。
何かに夢中になることもなく、ましてや母のような夢もなかったーーーー。
そう言えば、恋なんて感情、しばらくなかったような気がする……。
初恋を経験して2度目、3度目の恋をしたことを忘れるくらい、改めて私には
何もなかったんだと気づかされた。
時々、ふと思い出すのは母の背中だった。
夢を見つけた母は毎日、仕事部屋でひたすら絵本を描いていた。
母の絵本はどの作品も温かくて好きだったーーーー。
子供の頃、寝る前にはいつも母が自分が描いた絵本を読んでくれていた。
それがいつの間にか印象深く心に刻み込まれていたのを覚えている……。
母が春陽社長を好きな気持ち、今ならわかるよ。
だって、私も春陽社長のことが好きだから、、、、、、
学生の頃の母は甘酸っぱい恋をして、春陽社長にドキドキしていた時間が
きっと好きだったんだね。
母は春陽社長の隣が好きだったんだよね。
母は春陽社長を見ているだけで幸せを感じていたんだよね。
例えその想いを伝えることができなくても、色褪せない初恋を大切に
心のメモリアルとして残していたんだと、私は思う。
静かな社長室にカタカタとPCのキーボードを打つ音色がゆっくりと響いていた。
その速度は早くもなく遅くもなく調和された一定スピードを保ちながら
不器用な指先いで萌衣がタイプしていく。
その表情は集中していて真剣な顔をしている。
時間の事など忘れるくらいカタカタという音は数時間続いていた――――。
やがて、黒夜が映る窓越しに光るネオンも一つ、二つと
消えていったのだった―――――ーーー。
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