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第1章
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その日、ラグアルは3日後に嫁いでくるユアンへ思いを馳せていた。
公爵家と侯爵家、事業提供の名の下に、年も近かった子どもたちは、ラグアル13歳、ユアン10歳で婚約が結ばれた。
初めて見たユアンは、薄い金の絹糸のような髪に、真っ白な肌、翡翠を思わせる美しい瞳で、ラグアルの心を捕えた。
ユアンの学園卒業を待っての婚姻となっていたので、ラグアルはその日を待ち望んでいたのだ。
華奢なユアンに無理はさせたくないため、閨事も婚姻するまでと、我慢してきたし、8年間大事に大切に慈しんできた。
我慢の限界か、先日初めてユアンに口付けしてしまったことを思い出す。
「あの、ラグ様。いまさらですが、わたしはラグ様と婚姻できること、とても、とても嬉しいのです。幸せです。」
2人で今後の予定について話していたとき、ふいにユアンが告げてきた。
白い肌は、うっすらと紅くそまり、翡翠の瞳には、自分への恋情がうかがえる。
何も言わずに、抱き寄せ、そのまま口付けした。
初めは驚いて目を見開いていたユアンも、
静かに目を閉じて、応えてくれた。
「ユアン、わたしも嬉しいよ。この先は初夜にね。」
ユアンは真っ赤になり俯きながらも、コクコクと頷いていた。
愛おしいユアン。
だいぶ気持ちが昂ぶっている自分に失笑しながら、
メイドを呼ぼうとして、やめる。
紅茶でも淹れてもらおうとしたが、メイド達も準備で忙しくしている。
たまには、厨房に自ら足を運んでもいいだろう、皆に労いの言葉をかけてもいい。
ラグアルは厨房へと足を向けた。
公爵家と侯爵家、事業提供の名の下に、年も近かった子どもたちは、ラグアル13歳、ユアン10歳で婚約が結ばれた。
初めて見たユアンは、薄い金の絹糸のような髪に、真っ白な肌、翡翠を思わせる美しい瞳で、ラグアルの心を捕えた。
ユアンの学園卒業を待っての婚姻となっていたので、ラグアルはその日を待ち望んでいたのだ。
華奢なユアンに無理はさせたくないため、閨事も婚姻するまでと、我慢してきたし、8年間大事に大切に慈しんできた。
我慢の限界か、先日初めてユアンに口付けしてしまったことを思い出す。
「あの、ラグ様。いまさらですが、わたしはラグ様と婚姻できること、とても、とても嬉しいのです。幸せです。」
2人で今後の予定について話していたとき、ふいにユアンが告げてきた。
白い肌は、うっすらと紅くそまり、翡翠の瞳には、自分への恋情がうかがえる。
何も言わずに、抱き寄せ、そのまま口付けした。
初めは驚いて目を見開いていたユアンも、
静かに目を閉じて、応えてくれた。
「ユアン、わたしも嬉しいよ。この先は初夜にね。」
ユアンは真っ赤になり俯きながらも、コクコクと頷いていた。
愛おしいユアン。
だいぶ気持ちが昂ぶっている自分に失笑しながら、
メイドを呼ぼうとして、やめる。
紅茶でも淹れてもらおうとしたが、メイド達も準備で忙しくしている。
たまには、厨房に自ら足を運んでもいいだろう、皆に労いの言葉をかけてもいい。
ラグアルは厨房へと足を向けた。
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