28 / 53
四章 遺跡探索
遺跡探索 4
しおりを挟む
ドグワシャァァァンッ!
僕のパンチを喰らった蟻型のロボットの頭は衝撃で砕け散り、噴き出そうとして銃撃が機関の中で詰まったのか中爆発を起こした。
「ね、ね、ね、猫様あああぁぁぁぁ!!」
スタッと降り立った僕の足元にズザザァと勢いよく神父がひれ伏し抱きついてくる。
「か、か、か、必ずや! 必ずや来てくれると思ってまじだぁあああぁぁぁわああぁぁぁぁぁ!!」
ちょ、おまっ!?
離れろ! 鼻水が! 止めろ!!
てかまだ敵来てんだよ! 止めろおおぉぉぉ!!
「み! み! みぃ! みいいいいぃぃぃぃ!!」
僕は必死に猫パンチを神父の顔に連打するが、先ほどあれだけの勢いでロボットを破壊できた僕の猫パンチが、神父には一切効いていない。
寧ろ嬉しそうだ……。
「ねごぢゃまあ゛あ゛ぁぁぁぁぁ!」
ダメだコイツ。
『敵対…… みな…… 排除…… ます……』
そんなことをしている最中であっても敵は空気を読んで待ってくれる訳もなく、直ぐに次の銃弾が雨あられと僕たちに向けて発砲されてくる。
「ねねねね猫様あああぁぁぁ!?」
ちょっ! 待って!?
あぁぁぁぁっ! 再現魔法“シュナの結界”!
前にシュナが使っていた結界を“再現”してみた。
僕の身体からゴッソリと魔力が抜けていくのと同時に僕たちの周りには目に見えない空気の壁のようなモノが立ち塞がった。
チュインチュインチュイン……!
激しい火花を散らして僕たちの目の前にコロコロと勢いをなくした弾が山のように重なっていく。
「ね、ね、ね、猫様あ!?」
僕が魔法を使っていることに驚いているらしく目を見開いて僕を見つめている。
てか紙飛行機出したろ!
あれ魔法だと気付かんかったんか!?
今はこんな調子でツッコミを入れていられるが、実はかなりマズイ。
この結界を維持しているだけで僕の魔力はゴリゴリ削られていっているのが感覚で分かるからだ。
早く早く早く、弾切れになれぇぇぇ!
僕は切実に願いながらそれでも結界を維持するために魔力を削っていく。
やがて長いようで短かった銃撃の雨が所々で止み始める。
結界の向こう側に絨毯のように敷き詰められた弾丸とロボットたちが排出した空の薬莢が赤熱しながら蒸気を発しているのが分かってくるようになると、最後の一体が発砲していた機銃も弾切れを起こし、カタカタカタカタカタと軽い音を立て、やがて止まった。
ホッと見て分かるほど僕たちは息を吐き出すと、ロボットたちはその途端に青かった目の光を赤に変え、僕たちの方に迫り始めた。
そして見えない壁にぶち当たると赤い目からレーザーが放たれて、結界の壁には空気の波紋が広がっていく。
『ピン…… ント…… 開始……』
うおおぉぉぉ!?
ヤバいヤバいヤバいヤバい!
魔力の減り方が尋常じゃない!
もし今の僕が人間だったら冷や汗ダラダラだったろう。
自分でも分かるほどギリギリの所で何とか踏み止どまっている僕は、何とか結界を維持する。
「ねねねね猫様ああぁぁぁ!」
うっさい!! こっちも必死にやってるでしょうが!
ボオオウン!
その時、一分近くレーザーを放っていたロボットたちがオーバーヒートしたのか、次々と頭が吹き飛び自滅していく。
よ、よし! これなら!
僕は最後の魔力を振り絞り結界の維持に気力を集中する。
ボン! ボン! と音を立てて蟻型ロボットたちが自滅していき、あれだけ大量にいたロボットたちの数が今や片手で数えれるほどになるとレーザーを放つのを何故かパッタリと止めてしまった。
そして生き残ったロボットたちは頭から白煙を上げながら銃弾と残骸の上を歩き、結界の周りをウロウロと回り始めた。
や、ヤバい……!
も、もう、もう、ダメだ……。
「ねねねね猫様ああぁぁぁ!?」
倒れると同時に神父に抱き止められ、その拍子に結界の効力が切れてしまった。
はぁ、はぁ、と身体で息をする僕を抱いたまま神父は走り出した。
「ね、ね、ね、猫様は、猫様は、このフェデリコ・ビアンコが、身命に賭して……!」
走り去る神父の後ろで、結界がなくなったことが分かったロボットたちが再び追跡を始めた。
目からレーザーを放ち、大木が次々と倒れていく。
焦げ臭い匂いが辺りに充満する中、必死の形相で身体中から汗を流し神父は森の中を駆け抜けていく。
『侵入…… 排除…… します……』
「ひやああぁぁぁぁ! め、め、女神様ああぁぁ! おおおお助けぇぇぇ!」
時折り赤く光る光線の輝きが神父の流した汗に反射してキラキラと逃げ跡を飾る。
僕は神父の腕の中でぐったりしながら、意外とコイツいいヤツだな、と思ってしまった。
勿論、全裸なのを除けばだけど……。
どこをどう走ったのか分からないが、神父はまた遺跡の元へと舞い戻り石造りの壁際へと追い詰められていた。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
肩で息をしながら背を壁に預け、神父は恐る恐る右に動こうとするとその三センチ先に赤熱したレーザーが照射される。
『『『排除…… ます』』』
『エクスターミネート』
「ひぃやあぁぁぁっ!?」
ビクりと神父は目を閉じ頭を下げて上体を低くすると、その上をレーザーが横凪ぎに払われ壁に大きな傷痕が作り出された。
てか、今一体だけダーレク混じってなかった?
「あ、いやぁ、はぁ、はぎゃぁ……!?」
その光景を尻餅をついて仰ぎ見た神父は腰が抜けたのかジタバタと手足を動かして逃げようとするが、うまく力が入らないようだった。
投げ出された僕はヨロヨロと立ち上がる。
く、く、クソ……!
「み、みいいぃぃ!!」
僕は残った力を振り絞り、レーザーを放とうとする蟻型ロボットの一体に体当たりを敢行した。
全体重と勢いに任せた体当たりは、それでも先ほどの全力の一撃からは程遠かったが、僕より少し大きいくらいのロボットの風化した足を止めるには充分だった。
勢いを止められず僕はゴロゴロと転がっていくと、足を失ったロボットは地面に頭から突き刺さり、そのままの体勢からレーザーを放ったのかすぐに頭が破裂した。
あ、あ、後……、四体……。
今の攻撃で完全に僕のことを敵認定してしまったロボットたちが、その赤いランプをこちらに向けて四体の内三体が迫ってきた。
「み、みいいいぃぃぃっ!!」
ギリッと奥歯を噛みしめ歯茎をむき出しにし、僕は放たれたレーザーを跳躍でかわす。
そして最後尾にいた三体目のロボットの上に着地すると更にそこから跳躍し神父に迫るロボットの喉元へと噛み付いた。
その瞬間に噛み付かれたロボットはデタラメに頭を振り回しながらレーザーを放ち、あっちへこっちへと暴れだした。
僕は自分の口内に金属片が突き刺さるのも構わず更に顎に力を込めると、太いパイプのようなモノから鉄錆の混じった黒いオイルが勢いよく漏れ出した。
「みいいいっ!!」
オイルが漏れ出してもひとしきり暴れていたロボットは、オイルの噴出が収まってくるとカタリと音を立てて首が下がり、そのまま静かに赤かった目の発光も収まっていった。
ボトリと僕はその場で横倒れになり身体中で息をする。
重くなった瞼を気力で開き首が動く範囲内で周りを見渡してみれば、今のロボットの暴走で他の二体もレーザーでやられたらしく、胴体が真っ二つに割れその部分は赤熱しモヤモヤと黒煙をあげていた。
カシャカシャカシャカシャ……。
ゆっくりと息を吐き出そうとした瞬間にその足音が僕の耳に入り、僕は喉を詰まらせてしまった。
「ね、ね、ね、猫様ああ!」
未だに立つことができずにいる神父が這いつくばって僕の元に近寄ってくるが、どう考えてももう遅い。
僕の真横に影が落ちると、そいつは赤い目を光らせて鋭く尖った前足を勢いよく振り下ろした。
僕のパンチを喰らった蟻型のロボットの頭は衝撃で砕け散り、噴き出そうとして銃撃が機関の中で詰まったのか中爆発を起こした。
「ね、ね、ね、猫様あああぁぁぁぁ!!」
スタッと降り立った僕の足元にズザザァと勢いよく神父がひれ伏し抱きついてくる。
「か、か、か、必ずや! 必ずや来てくれると思ってまじだぁあああぁぁぁわああぁぁぁぁぁ!!」
ちょ、おまっ!?
離れろ! 鼻水が! 止めろ!!
てかまだ敵来てんだよ! 止めろおおぉぉぉ!!
「み! み! みぃ! みいいいいぃぃぃぃ!!」
僕は必死に猫パンチを神父の顔に連打するが、先ほどあれだけの勢いでロボットを破壊できた僕の猫パンチが、神父には一切効いていない。
寧ろ嬉しそうだ……。
「ねごぢゃまあ゛あ゛ぁぁぁぁぁ!」
ダメだコイツ。
『敵対…… みな…… 排除…… ます……』
そんなことをしている最中であっても敵は空気を読んで待ってくれる訳もなく、直ぐに次の銃弾が雨あられと僕たちに向けて発砲されてくる。
「ねねねね猫様あああぁぁぁ!?」
ちょっ! 待って!?
あぁぁぁぁっ! 再現魔法“シュナの結界”!
前にシュナが使っていた結界を“再現”してみた。
僕の身体からゴッソリと魔力が抜けていくのと同時に僕たちの周りには目に見えない空気の壁のようなモノが立ち塞がった。
チュインチュインチュイン……!
激しい火花を散らして僕たちの目の前にコロコロと勢いをなくした弾が山のように重なっていく。
「ね、ね、ね、猫様あ!?」
僕が魔法を使っていることに驚いているらしく目を見開いて僕を見つめている。
てか紙飛行機出したろ!
あれ魔法だと気付かんかったんか!?
今はこんな調子でツッコミを入れていられるが、実はかなりマズイ。
この結界を維持しているだけで僕の魔力はゴリゴリ削られていっているのが感覚で分かるからだ。
早く早く早く、弾切れになれぇぇぇ!
僕は切実に願いながらそれでも結界を維持するために魔力を削っていく。
やがて長いようで短かった銃撃の雨が所々で止み始める。
結界の向こう側に絨毯のように敷き詰められた弾丸とロボットたちが排出した空の薬莢が赤熱しながら蒸気を発しているのが分かってくるようになると、最後の一体が発砲していた機銃も弾切れを起こし、カタカタカタカタカタと軽い音を立て、やがて止まった。
ホッと見て分かるほど僕たちは息を吐き出すと、ロボットたちはその途端に青かった目の光を赤に変え、僕たちの方に迫り始めた。
そして見えない壁にぶち当たると赤い目からレーザーが放たれて、結界の壁には空気の波紋が広がっていく。
『ピン…… ント…… 開始……』
うおおぉぉぉ!?
ヤバいヤバいヤバいヤバい!
魔力の減り方が尋常じゃない!
もし今の僕が人間だったら冷や汗ダラダラだったろう。
自分でも分かるほどギリギリの所で何とか踏み止どまっている僕は、何とか結界を維持する。
「ねねねね猫様ああぁぁぁ!」
うっさい!! こっちも必死にやってるでしょうが!
ボオオウン!
その時、一分近くレーザーを放っていたロボットたちがオーバーヒートしたのか、次々と頭が吹き飛び自滅していく。
よ、よし! これなら!
僕は最後の魔力を振り絞り結界の維持に気力を集中する。
ボン! ボン! と音を立てて蟻型ロボットたちが自滅していき、あれだけ大量にいたロボットたちの数が今や片手で数えれるほどになるとレーザーを放つのを何故かパッタリと止めてしまった。
そして生き残ったロボットたちは頭から白煙を上げながら銃弾と残骸の上を歩き、結界の周りをウロウロと回り始めた。
や、ヤバい……!
も、もう、もう、ダメだ……。
「ねねねね猫様ああぁぁぁ!?」
倒れると同時に神父に抱き止められ、その拍子に結界の効力が切れてしまった。
はぁ、はぁ、と身体で息をする僕を抱いたまま神父は走り出した。
「ね、ね、ね、猫様は、猫様は、このフェデリコ・ビアンコが、身命に賭して……!」
走り去る神父の後ろで、結界がなくなったことが分かったロボットたちが再び追跡を始めた。
目からレーザーを放ち、大木が次々と倒れていく。
焦げ臭い匂いが辺りに充満する中、必死の形相で身体中から汗を流し神父は森の中を駆け抜けていく。
『侵入…… 排除…… します……』
「ひやああぁぁぁぁ! め、め、女神様ああぁぁ! おおおお助けぇぇぇ!」
時折り赤く光る光線の輝きが神父の流した汗に反射してキラキラと逃げ跡を飾る。
僕は神父の腕の中でぐったりしながら、意外とコイツいいヤツだな、と思ってしまった。
勿論、全裸なのを除けばだけど……。
どこをどう走ったのか分からないが、神父はまた遺跡の元へと舞い戻り石造りの壁際へと追い詰められていた。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
肩で息をしながら背を壁に預け、神父は恐る恐る右に動こうとするとその三センチ先に赤熱したレーザーが照射される。
『『『排除…… ます』』』
『エクスターミネート』
「ひぃやあぁぁぁっ!?」
ビクりと神父は目を閉じ頭を下げて上体を低くすると、その上をレーザーが横凪ぎに払われ壁に大きな傷痕が作り出された。
てか、今一体だけダーレク混じってなかった?
「あ、いやぁ、はぁ、はぎゃぁ……!?」
その光景を尻餅をついて仰ぎ見た神父は腰が抜けたのかジタバタと手足を動かして逃げようとするが、うまく力が入らないようだった。
投げ出された僕はヨロヨロと立ち上がる。
く、く、クソ……!
「み、みいいぃぃ!!」
僕は残った力を振り絞り、レーザーを放とうとする蟻型ロボットの一体に体当たりを敢行した。
全体重と勢いに任せた体当たりは、それでも先ほどの全力の一撃からは程遠かったが、僕より少し大きいくらいのロボットの風化した足を止めるには充分だった。
勢いを止められず僕はゴロゴロと転がっていくと、足を失ったロボットは地面に頭から突き刺さり、そのままの体勢からレーザーを放ったのかすぐに頭が破裂した。
あ、あ、後……、四体……。
今の攻撃で完全に僕のことを敵認定してしまったロボットたちが、その赤いランプをこちらに向けて四体の内三体が迫ってきた。
「み、みいいいぃぃぃっ!!」
ギリッと奥歯を噛みしめ歯茎をむき出しにし、僕は放たれたレーザーを跳躍でかわす。
そして最後尾にいた三体目のロボットの上に着地すると更にそこから跳躍し神父に迫るロボットの喉元へと噛み付いた。
その瞬間に噛み付かれたロボットはデタラメに頭を振り回しながらレーザーを放ち、あっちへこっちへと暴れだした。
僕は自分の口内に金属片が突き刺さるのも構わず更に顎に力を込めると、太いパイプのようなモノから鉄錆の混じった黒いオイルが勢いよく漏れ出した。
「みいいいっ!!」
オイルが漏れ出してもひとしきり暴れていたロボットは、オイルの噴出が収まってくるとカタリと音を立てて首が下がり、そのまま静かに赤かった目の発光も収まっていった。
ボトリと僕はその場で横倒れになり身体中で息をする。
重くなった瞼を気力で開き首が動く範囲内で周りを見渡してみれば、今のロボットの暴走で他の二体もレーザーでやられたらしく、胴体が真っ二つに割れその部分は赤熱しモヤモヤと黒煙をあげていた。
カシャカシャカシャカシャ……。
ゆっくりと息を吐き出そうとした瞬間にその足音が僕の耳に入り、僕は喉を詰まらせてしまった。
「ね、ね、ね、猫様ああ!」
未だに立つことができずにいる神父が這いつくばって僕の元に近寄ってくるが、どう考えてももう遅い。
僕の真横に影が落ちると、そいつは赤い目を光らせて鋭く尖った前足を勢いよく振り下ろした。
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
欠損奴隷を治して高値で売りつけよう!破滅フラグしかない悪役奴隷商人は、死にたくないので回復魔法を修行します
月ノ@最強付与術師の成長革命/発売中
ファンタジー
主人公が転生したのは、ゲームに出てくる噛ませ犬の悪役奴隷商人だった!このままだと破滅フラグしかないから、奴隷に反乱されて八つ裂きにされてしまう!
そうだ!子供の今から回復魔法を練習して極めておけば、自分がやられたとき自分で治せるのでは?しかも奴隷にも媚びを売れるから一石二鳥だね!
なんか自分が助かるために奴隷治してるだけで感謝されるんだけどなんで!?
欠損奴隷を安く買って高値で売りつけてたらむしろ感謝されるんだけどどういうことなんだろうか!?
え!?主人公は光の勇者!?あ、俺が先に治癒魔法で回復しておきました!いや、スマン。
※この作品は現実の奴隷制を肯定する意図はありません
なろう日間週間月間1位
カクヨムブクマ14000
カクヨム週間3位
他サイトにも掲載
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
ぐ~たら第三王子、牧場でスローライフ始めるってよ
雑木林
ファンタジー
現代日本で草臥れたサラリーマンをやっていた俺は、過労死した後に何の脈絡もなく異世界転生を果たした。
第二の人生で新たに得た俺の身分は、とある王国の第三王子だ。
この世界では神様が人々に天職を授けると言われており、俺の父親である国王は【軍神】で、長男の第一王子が【剣聖】、それから次男の第二王子が【賢者】という天職を授かっている。
そんなエリートな王族の末席に加わった俺は、当然のように周囲から期待されていたが……しかし、俺が授かった天職は、なんと【牧場主】だった。
畜産業は人類の食文化を支える素晴らしいものだが、王族が従事する仕事としては相応しくない。
斯くして、父親に失望された俺は王城から追放され、辺境の片隅でひっそりとスローライフを始めることになる。
皇太子の子を妊娠した悪役令嬢は逃げることにした
葉柚
恋愛
皇太子の子を妊娠した悪役令嬢のレイチェルは幸せいっぱいに暮らしていました。
でも、妊娠を切っ掛けに前世の記憶がよみがえり、悪役令嬢だということに気づいたレイチェルは皇太子の前から逃げ出すことにしました。
本編完結済みです。時々番外編を追加します。
家庭菜園物語
コンビニ
ファンタジー
お人好しで動物好きな最上 悠(さいじょう ゆう)は肉親であった祖父が亡くなり、最後の家族であり姉のような存在でもある黒猫の杏(あんず)も静かに息を引き取ろうとする中で、助けたいなら異世界に来てくれないかと、少し残念な神様に提案される。
その転移先で秋田犬の大福を助けたことで、能力を失いそのままスローライフをおくることとなってしまう。
異世界で新しい家族や友人を作り、本人としてはほのぼのと家庭菜園を営んでいるが、小さな畑が世界には大きな影響を与えることになっていく。
婚約破棄?王子様の婚約者は私ではなく檻の中にいますよ?
荷居人(にいと)
恋愛
「貴様とは婚約破棄だ!」
そうかっこつけ王子に言われたのは私でした。しかし、そう言われるのは想定済み……というより、前世の記憶で知ってましたのですでに婚約者は代えてあります。
「殿下、お言葉ですが、貴方の婚約者は私の妹であって私ではありませんよ?」
「妹……?何を言うかと思えば貴様にいるのは兄ひとりだろう!」
「いいえ?実は父が養女にした妹がいるのです。今は檻の中ですから殿下が知らないのも無理はありません」
「は?」
さあ、初めての感動のご対面の日です。婚約破棄するなら勝手にどうぞ?妹は今日のために頑張ってきましたからね、気持ちが変わるかもしれませんし。
荷居人の婚約破棄シリーズ第八弾!今回もギャグ寄りです。個性な作品を目指して今回も完結向けて頑張ります!
第七弾まで完結済み(番外編は生涯連載中)!荷居人タグで検索!どれも繋がりのない短編集となります。
表紙に特に意味はありません。お疲れの方、猫で癒されてねというだけです。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる