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第一章
3話
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昨日から色々あったな。てか、あいつら俺がこんなとこにいるなんて知らないよな…。まず、ありえないし。現実がRPGゲームの中になるなんてさ。
あぁ、どうなるんだよー!俺は!
でも待てよ。ここでなら俺は俺自身を変えられるかもしれない。それにこの世界は魔法も剣も使える。自由の世界なんだ!俺の夢見ていた自由の世界!
「朝日奈…さん………」
「あぁ、ペテ。どうしたんだ?」
か細い声で俺にペテが声掛けて来た。俺はちょうどその時、今晩の夜の寒さを和らげるために集めた薪を並べている最中だった。
っていうか、ペテはまだ俺のことを呼び捨てで呼んでいなかった。ま、小学生から見て大学生の俺を見ると呼び捨てではすぐに呼べないか…。俺はペテに寄り添うように微笑みかけ、ペテに振り向いた。
「僕がギルドマスター務められないって思いますか…?」
「うーん、そうだな…」
俺は目を瞑って唸って、腕組みして考えた。
とその時、草むらからガサガサと音がした。俺はハッとして、地面に座っていたのをやめ、立ち上がった。
「なんだ!何かいるぞ!」
と耳をピコピコと動かし言ったレオの言葉と共に俺は戦う姿勢を整えた。確か、こういう風に体勢をすればいいんだよな。俺は鮮明にRPGゲームのキャラの姿勢を思い出し、剣を取り出す。
と出てきたのは、いくつもののスライムだった。
それを見た、ペテは俺の後ろにしがみついて来た。
「朝日奈さん、怖い………」
「ペテ、これじゃあ戦えないから、離れてて」
「ペテはギルドマスターになりたいんだろ。なら、まずは自分をしっかりと持たないと。リーダーになってまとめるんだったら心をつ強くしっかり持って!」
「朝日奈……さん。分かりました」
強くしっかり持ってなんて、こんな俺でじゃあ格好つかないよな。ううん、今はそんなことを考えてる場合じゃない。俺は剣を取り出し、スライムに飛びついた。スライムはおおよそ、15匹。これくらいなら、俺のレベルでも簡単な方だろう。
そこに足を震わせながらも、剣を取り出し、戦う姿勢をしている、レオが来た。
「朝日奈が戦うなら俺も戦うよ。見習い剣士だから」
「レオ……。無理するなよ」
俺とレオはスライムを次々と倒した。だが、レオが立ち止まってしまった。レオの目の前には考えられない大きなスライムが立ちはだかっていた。
「レオ……!レオ、何立ち止まってるんだ!手を動かせ!」
俺の声はレオに響いていなかった。レオは恐ろしげな顔を浮かべ、泣きそうになっていた。11歳のレオに対してはあんな大きなスライムでは倒せない。それにレオはまだ見習い剣士だ。俺は自分の心を奮い立たせ、剣を振り上げた。
──────「おりゃーーーーーーーッ!」
大きなスライムは一撃では倒せず、苦闘した。切っても切っても、蘇るからだ。
くそ…………。
貴方、それでペテ様たちが認めた最強の冒険者の方ですか!早く倒しなさいよ!
とキャミルの声がした。その声を聞いて、俺はみるみるうちに力がみなぎった。
俺はできる。俺はでかいスライムに立ち向かった。
──────────ズザザッ
とスライムは引きちぎ裂かれた。
そして、スライムは元に戻ることはなかった。
「やった!でかいスライムも倒したぞ!」
「朝日奈、すごすぎる!」
「伴すごーい!」
「朝日奈…さん、すごい!やっぱり、最強の冒険者だ!」
とレオから言い、ルノー、ペテと俺を歓喜な声を上げ、褒める。そして、キャミルも認めたかのように苦情混じりに笑顔を浮かべ言った。
「ペテ様の言う通り、貴方は最強の冒険者になれそうね」
キャミルが俺を嫌っていた雰囲気からは感じられなくなった。
「アハハハハッ、……そうかな。俺が最強冒険者なれるのか…」
俺は大袈裟に笑い、本当の気持ちである言葉を漏らしてしまった。俺が最強冒険者に…。
「ちょっと、アンタね!ペテ様がお目になさった人としてもっと自信持ちなさいよー!」
...うぅ、そうだよな。今は身につけている外見でしか強みがないんだよな。全部、課金して身につけただけの上級な格好なんだよ。この世界の生活がまだ実感のない俺だけど、やって行くか!
まずは、俺がしないといけないことはこれだな。
ペテ.........
何ですか?朝日奈さん...
あぁ、どうなるんだよー!俺は!
でも待てよ。ここでなら俺は俺自身を変えられるかもしれない。それにこの世界は魔法も剣も使える。自由の世界なんだ!俺の夢見ていた自由の世界!
「朝日奈…さん………」
「あぁ、ペテ。どうしたんだ?」
か細い声で俺にペテが声掛けて来た。俺はちょうどその時、今晩の夜の寒さを和らげるために集めた薪を並べている最中だった。
っていうか、ペテはまだ俺のことを呼び捨てで呼んでいなかった。ま、小学生から見て大学生の俺を見ると呼び捨てではすぐに呼べないか…。俺はペテに寄り添うように微笑みかけ、ペテに振り向いた。
「僕がギルドマスター務められないって思いますか…?」
「うーん、そうだな…」
俺は目を瞑って唸って、腕組みして考えた。
とその時、草むらからガサガサと音がした。俺はハッとして、地面に座っていたのをやめ、立ち上がった。
「なんだ!何かいるぞ!」
と耳をピコピコと動かし言ったレオの言葉と共に俺は戦う姿勢を整えた。確か、こういう風に体勢をすればいいんだよな。俺は鮮明にRPGゲームのキャラの姿勢を思い出し、剣を取り出す。
と出てきたのは、いくつもののスライムだった。
それを見た、ペテは俺の後ろにしがみついて来た。
「朝日奈さん、怖い………」
「ペテ、これじゃあ戦えないから、離れてて」
「ペテはギルドマスターになりたいんだろ。なら、まずは自分をしっかりと持たないと。リーダーになってまとめるんだったら心をつ強くしっかり持って!」
「朝日奈……さん。分かりました」
強くしっかり持ってなんて、こんな俺でじゃあ格好つかないよな。ううん、今はそんなことを考えてる場合じゃない。俺は剣を取り出し、スライムに飛びついた。スライムはおおよそ、15匹。これくらいなら、俺のレベルでも簡単な方だろう。
そこに足を震わせながらも、剣を取り出し、戦う姿勢をしている、レオが来た。
「朝日奈が戦うなら俺も戦うよ。見習い剣士だから」
「レオ……。無理するなよ」
俺とレオはスライムを次々と倒した。だが、レオが立ち止まってしまった。レオの目の前には考えられない大きなスライムが立ちはだかっていた。
「レオ……!レオ、何立ち止まってるんだ!手を動かせ!」
俺の声はレオに響いていなかった。レオは恐ろしげな顔を浮かべ、泣きそうになっていた。11歳のレオに対してはあんな大きなスライムでは倒せない。それにレオはまだ見習い剣士だ。俺は自分の心を奮い立たせ、剣を振り上げた。
──────「おりゃーーーーーーーッ!」
大きなスライムは一撃では倒せず、苦闘した。切っても切っても、蘇るからだ。
くそ…………。
貴方、それでペテ様たちが認めた最強の冒険者の方ですか!早く倒しなさいよ!
とキャミルの声がした。その声を聞いて、俺はみるみるうちに力がみなぎった。
俺はできる。俺はでかいスライムに立ち向かった。
──────────ズザザッ
とスライムは引きちぎ裂かれた。
そして、スライムは元に戻ることはなかった。
「やった!でかいスライムも倒したぞ!」
「朝日奈、すごすぎる!」
「伴すごーい!」
「朝日奈…さん、すごい!やっぱり、最強の冒険者だ!」
とレオから言い、ルノー、ペテと俺を歓喜な声を上げ、褒める。そして、キャミルも認めたかのように苦情混じりに笑顔を浮かべ言った。
「ペテ様の言う通り、貴方は最強の冒険者になれそうね」
キャミルが俺を嫌っていた雰囲気からは感じられなくなった。
「アハハハハッ、……そうかな。俺が最強冒険者なれるのか…」
俺は大袈裟に笑い、本当の気持ちである言葉を漏らしてしまった。俺が最強冒険者に…。
「ちょっと、アンタね!ペテ様がお目になさった人としてもっと自信持ちなさいよー!」
...うぅ、そうだよな。今は身につけている外見でしか強みがないんだよな。全部、課金して身につけただけの上級な格好なんだよ。この世界の生活がまだ実感のない俺だけど、やって行くか!
まずは、俺がしないといけないことはこれだな。
ペテ.........
何ですか?朝日奈さん...
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