腐男子異世界転生して王子になる〜チートになっちゃった僕でゴメンね!〜

優木王

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第三章

38話グイリオ儀式にて

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僕は犬耳少年の男の子と目がバチッと目が合った。少年はゲッと声を漏らして、少しばかり、僕を睨んで、そっぽ向いた。

あの男の子は犬の獣人なのかな。僕ぐらいの背の高さだった。顔もまだおぼっこい。栗色の髪で、ぴょんぴょんとはねている元気な髪型。上には、ぴょこ、ぴょこと動く、可愛らしい犬耳がついている。服装は、ざ、異国な国のカジュアルな服装だった。服の色も、薄茶などで、茶色が目立つ。ブーツも濃い茶色だった。そして、男の子は僕に、野生動物を逃がすかのようにシッシッと手を振った。それを見て、僕はなんだか怒れた気持ちになった。

とその時、ブワンッと何かが出てきたかのような音がした。僕はびっくりして、そっち向くと、若い青年が縦に長い、白のお洒落な机の真ん中の上に、丸い波紋を出した。その波紋は、ぶわっと大きく、丸く浮かび上がった。

そして、波紋は、ポワンポワンと浮かび上がり、グイリオの方へと向かっている。
瞬間、グイリオは手を丸く大きな波紋に手を翳(かざ)し、波紋に手を触れた。波紋は、ポワッと光り、強い光りが右、左と出てきて、グイリオを包み込むような両腕に見えた。すると、グイリオはその、普遍的に光り輝く、波紋の中へと入っていく。グイリオは目を瞑って、何やら、呪文を唱えていた。

僕のいる位置からでは、はっきりと聞こえない声だった。

だが、その瞬間、

ーバチバチッ、バチバチバチッ

と波紋は光り、音を立て始めた。そして、今度はバーンッと光りが横に放たれた。

すると、グイリオが放ったであろう、囁かない、落ち着いた、言葉が跳ね返り、響き渡った。


────「ここに誓います。僕はこれから、誠心誠意、命をかけてでも、この国、周りの人々を大切にします。ーーー」──────

と、すると、グイリオの入っている、大きな波紋がパラパラッと光り、上に、ポワンッとふわふわそうな天使の羽が出てきた。そして、波紋は緑色に光り輝く、アンティーク調のプランツゲージみたいなのがキランキランと光り、グイリオの入っている、波紋をガチャリと閉じられ、大きな鍵がフワンフワンと浮かびながらがプランツゲージの扉を閉めた。

え、グイリオがプランツゲージの中に閉じ込められちゃったの!どうしよう。

すると、横から声がした。

「おお、上手く行ったのか。あれを外せれたら、成功だな」

と見て、どこか自分の方が偉いと思っていそうに取れるような言い方をした犬の獣人の男の子があぐらをかいた姿勢で、僕の横に座っていた。僕はまたも、びっくりして、身を引いた。

「えぇ!?いつの間に、横に座ってるの…」

「なんだよ。俺もじっくり見たいんだよ。…ん、てか、強そうなにおいしたの…ってお前なの…。えっ!?」

と僕も驚いた発言をしたら、男の子は、強く言い返してきたと同時に、驚いた顔で、そう発言した。

男の子はスクッと立ち上がり、目を丸くして、とても興味津々な面持ちで、僕のあちこちをクンクンと嗅ぎ始めた。

「…ま、まじかよ」

え?なになになに!何で、急に、僕、嗅がれるの…。僕は声を失いながら、驚いた顔で、男の子に嗅がれるのを静止しながら、じっとした。



─────「まじか……。お前だったのか」


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