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第一章
10話特訓のために魔法書!
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その次から僕は魔法について学ぶ事にした。魔法書はお父さんの書斎室にあるとお父さんに聞き、僕は書斎室にお邪魔した。
「自分から学ぶとは、チーロは賢いなー!」
とお父さんが爽やかな笑顔で僕の頭をわしわしと撫でる。ちょっと、お父さん、僕の頭を強く撫ですぎだよ。せっかく、アムを捕まえて、鏡でチェックしてやったのに…。
僕は不服な顔でお父さんに目を向けた。
「やめてくださいよ。お父さん。僕の髪が崩れちゃうよ~」
「ごめん。ごめん。チーロ。お父さん、うれしくてさ~」
とお父さんは服越しの腕で目を拭う。え、…。お父さん泣いてるの?
え、こんなカッコイイ国王。お父さんが涙してる姿を見れるなんて…。ここに生まれてきた僕は幸せ者。さっきの気持ちは吹っ飛び、ニヤけた顔になっちゃた。
お父さんに応えたい。今にもお父さんにイチャつきたい気持ちを抑え、僕はコホンと咳き込みした。
「お父さん…。僕頑張るから」
と言って、書斎室を出て、僕の部屋へと駆けた。
•*¨*•.¸¸☆*・゚
チーロ、もっと俺に甘えて来てもらいたいな~。チーロは小さいながらに抑えてる所があるような気がしてならないな~。物分りのいい子なんだが…。
もしも、チーロが自分からたくさん学んで、早くにエクリプスススパーダ学院に通える者になってしまったら…。会いたくても、なかなか会えなくなってしまうじゃないか。
チーロには才能があるのは分かったが、もうあそこへ通わそうとは思っていない。もう少し、ここで留めておきたいが…。チーロの様子も、もう資格のある者のようになってきてしまった。
でも、チーロはまだ2歳だぞ。俺の息子だからって、もう今段階で目に止められているなんて。この招待状の認定も…。まだ要らねーよ。
俺はまだ、俺の目から息子を旅立たせる気はない…。ないからな。
•*¨*•.¸¸☆*・゚
「わぁあ、いっぱい書いてある」
魔法書には色んな属性の偉人達が並んで文字がびっしり書いてあった。
魔法のある世界だけに、中はやっぱり魔法のことばかり。…ん、当たり前か。
でも、これは魔法書に過ぎなかった。偉人のことばかりで、魔法の説明が無かった。
でも、お父さんはこれだよって差し出してくれたのにな…。
「チーロくん、君はいったい何を見ているんだ」
と手鏡のアムがふよふよと僕の方へ来た。
「魔法書だよ」
「魔法書…。おやおや、チーロくん、それは魔法書ではなくねーか?」
「え、魔法書ってお父さんから貰ったんだけど…。やっぱり、違う?」
「どう見ても偉人書だろ~。それは」
「うん、偉人の人のことばかりだけど…」
「そうだろ~。魔法の事なんて一切と言っていいほど書かれていないじゃないか」
「うん…」
アムの言う言葉に僕はお父さんから貰った本に悲しい気持ちで見つめた。
お父さんはなんでこれが魔法書って渡したんだろう。理由は分からないけれど、僕はこの偉人書をアムと一緒に1ページ、1ページめくり見た。
すると、真っ白な綺麗に折られた手紙のような物がパラッと出てきた。
僕は好奇心の気持ちが勝#まさ#り、その手紙を開いてみた。
そこには文字は無いように見えた。けれど、だんだんと緑の蛍光色のような文字が左上から少しずつ、現れ始めた。けれど、見たことのない文字だった。
「ちょ、おいおい、チーロくんその手紙、文字が現れてきたじゃないか。不気味(ぶきみ)だな~。警戒しとけよ」
「なんで…?アム、僕まだ文字が読めないから。僕に聞かせて」
「君、読めないのか…。そうか。この文字は魔文字だもんな。それに最上級の魔文字だ。宛名は書かれていないな」
「そうなんだ」
じゃあ、伝えるな。
「うん」
『選ばれし君へ
これを見つけてくれただろうか。これを見つけた時点で君は我のもの同然だ。君にはそれだけの力がある。それを私は見越したのだ。君は絶世の優秀な子宝だ。
今すぐに我と目を合わせたい。だが、それは出来ぬようだ。あの奴め。
だから、これを読んだ歳の君の元に来るであろう。我からのプレゼントだ。
優しく扱ってほしい。
次、この様に手紙を渡す時は我の手から君に送りたい。』
「だってさ。だから、チーロくん、君は要注意しとく方が良いぞ」
僕はアムが読み終えた手紙を思いっきり、投げ飛ばしちゃった。そして、寒気がして震えた。怖いよ。僕、狙われてる。狙われてる=僕は受け身ってことだし…。それに、僕は弱い奴って思われているのかもしれない。
綺麗な綺麗なティモシー達とたくさん触れ合えずに僕はこんな手紙の人にやられるのはごめんだ。
でも、待って。この手紙の主が格好良っかたら、僕は許すかもしれない。
「…かもしれない」
「ん、かもしれないってなんなんだ。おーい。チーロくん。何だかニヤけてるけれど、ちゃんと気をつけとけよ」
ハッと僕はして、口を抑えた。口から言葉が漏れていたらしい。危ない。僕の頭。
•*¨*•.¸¸☆*・゚
───あの者か。私が行くもとは。
「自分から学ぶとは、チーロは賢いなー!」
とお父さんが爽やかな笑顔で僕の頭をわしわしと撫でる。ちょっと、お父さん、僕の頭を強く撫ですぎだよ。せっかく、アムを捕まえて、鏡でチェックしてやったのに…。
僕は不服な顔でお父さんに目を向けた。
「やめてくださいよ。お父さん。僕の髪が崩れちゃうよ~」
「ごめん。ごめん。チーロ。お父さん、うれしくてさ~」
とお父さんは服越しの腕で目を拭う。え、…。お父さん泣いてるの?
え、こんなカッコイイ国王。お父さんが涙してる姿を見れるなんて…。ここに生まれてきた僕は幸せ者。さっきの気持ちは吹っ飛び、ニヤけた顔になっちゃた。
お父さんに応えたい。今にもお父さんにイチャつきたい気持ちを抑え、僕はコホンと咳き込みした。
「お父さん…。僕頑張るから」
と言って、書斎室を出て、僕の部屋へと駆けた。
•*¨*•.¸¸☆*・゚
チーロ、もっと俺に甘えて来てもらいたいな~。チーロは小さいながらに抑えてる所があるような気がしてならないな~。物分りのいい子なんだが…。
もしも、チーロが自分からたくさん学んで、早くにエクリプスススパーダ学院に通える者になってしまったら…。会いたくても、なかなか会えなくなってしまうじゃないか。
チーロには才能があるのは分かったが、もうあそこへ通わそうとは思っていない。もう少し、ここで留めておきたいが…。チーロの様子も、もう資格のある者のようになってきてしまった。
でも、チーロはまだ2歳だぞ。俺の息子だからって、もう今段階で目に止められているなんて。この招待状の認定も…。まだ要らねーよ。
俺はまだ、俺の目から息子を旅立たせる気はない…。ないからな。
•*¨*•.¸¸☆*・゚
「わぁあ、いっぱい書いてある」
魔法書には色んな属性の偉人達が並んで文字がびっしり書いてあった。
魔法のある世界だけに、中はやっぱり魔法のことばかり。…ん、当たり前か。
でも、これは魔法書に過ぎなかった。偉人のことばかりで、魔法の説明が無かった。
でも、お父さんはこれだよって差し出してくれたのにな…。
「チーロくん、君はいったい何を見ているんだ」
と手鏡のアムがふよふよと僕の方へ来た。
「魔法書だよ」
「魔法書…。おやおや、チーロくん、それは魔法書ではなくねーか?」
「え、魔法書ってお父さんから貰ったんだけど…。やっぱり、違う?」
「どう見ても偉人書だろ~。それは」
「うん、偉人の人のことばかりだけど…」
「そうだろ~。魔法の事なんて一切と言っていいほど書かれていないじゃないか」
「うん…」
アムの言う言葉に僕はお父さんから貰った本に悲しい気持ちで見つめた。
お父さんはなんでこれが魔法書って渡したんだろう。理由は分からないけれど、僕はこの偉人書をアムと一緒に1ページ、1ページめくり見た。
すると、真っ白な綺麗に折られた手紙のような物がパラッと出てきた。
僕は好奇心の気持ちが勝#まさ#り、その手紙を開いてみた。
そこには文字は無いように見えた。けれど、だんだんと緑の蛍光色のような文字が左上から少しずつ、現れ始めた。けれど、見たことのない文字だった。
「ちょ、おいおい、チーロくんその手紙、文字が現れてきたじゃないか。不気味(ぶきみ)だな~。警戒しとけよ」
「なんで…?アム、僕まだ文字が読めないから。僕に聞かせて」
「君、読めないのか…。そうか。この文字は魔文字だもんな。それに最上級の魔文字だ。宛名は書かれていないな」
「そうなんだ」
じゃあ、伝えるな。
「うん」
『選ばれし君へ
これを見つけてくれただろうか。これを見つけた時点で君は我のもの同然だ。君にはそれだけの力がある。それを私は見越したのだ。君は絶世の優秀な子宝だ。
今すぐに我と目を合わせたい。だが、それは出来ぬようだ。あの奴め。
だから、これを読んだ歳の君の元に来るであろう。我からのプレゼントだ。
優しく扱ってほしい。
次、この様に手紙を渡す時は我の手から君に送りたい。』
「だってさ。だから、チーロくん、君は要注意しとく方が良いぞ」
僕はアムが読み終えた手紙を思いっきり、投げ飛ばしちゃった。そして、寒気がして震えた。怖いよ。僕、狙われてる。狙われてる=僕は受け身ってことだし…。それに、僕は弱い奴って思われているのかもしれない。
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「…かもしれない」
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ハッと僕はして、口を抑えた。口から言葉が漏れていたらしい。危ない。僕の頭。
•*¨*•.¸¸☆*・゚
───あの者か。私が行くもとは。
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