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1話煌びやかに輝く部屋
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「ティアーナとティアーヌはとてもいい子ね」
「お母様ありがとう。お母様だぁ~いすき!」
私は頭がはっきりと意識を取り戻し目を開けると、そこは学校の教室の中じゃなくなっていた。そこは大きく、広い、煌びやかな部屋だった。
とても透き通った肌で白に見える色素の薄い金髪の髪の毛に真っ白な綺麗なカーペットに映える赤色のドレスで座っている女の人がいる。とても綺麗な人。その綺麗な女性に3歳らしき女の子が両腕を広げ、ハグし合って甘えていた。
女の子もとても綺麗な透き通った色白で紅み帯びた頬。髪の毛は女性と同じく、色素の薄い金髪の髪色をしている。少女は桃色のドレスを身にまとっていて、ここは日本じゃないことが見受けられる。
「ティアーヌはお母様のとこに来ないの?」
「そうよ、ティアーヌもここにいらっしゃい。2人でいい子に待ってれたご褒美よ。おいで、いっぱい抱きしめてあげるわ」
ティアーヌ…?え?
「ティアーナとティアーヌは私の大事な娘よ。ティアーヌもいらっしゃい」
ーティアーナとティアーヌ…。今、ここはどこなの?
あの女の子はティアーナ…。じゃあ、あの女性はティアーナとティアーヌの実の母なのかな。
私はキョトンとした顔で左横にある鏡に目を通した。
鏡に写ったのは、綺麗な水色のドレスを身にまとった、ティアーヌらしき女の子が映っていた。本に載っていた絵柄のままの少女だった。
透き通った色白のふっくらとした頬はほんのり紅み帯びている。目はくるんと大きく、睫毛も長い。母に似て色素の薄い金髪の長い髪を下ろしている。とても愛らしい少女。
私はティアーヌになったっていうことなの。
「ティアーヌ、早く来て!」
とティアーナは不服そうに少しばかり頬をプクッと膨らまして、言った。
私はパッと理解し、お母様とティアーナのいる方へと立ち上がり、駆けた。
「ティアーヌやっと来たのね。でも、遅いわよ」
ティアーナはお母様は私のものと言わんばかりに、抱きついてぷいっとしている。だが、どこか私、ティアーヌを姉として思ってあげている様子も見受けられた。
私はそんなティアーナにクスッと笑ってしまった。ティアーナはやっぱり可愛い。私が思った通り、彼女は少し物言いを冷たく言うところがあるけれど、根から思ってるわけじゃないんだよね。私の目の前に好きなキャラがいるなんて嬉し過ぎる。
私はティアーナが空けてくれている隣りに座り込んで、お母様に抱きついた。
お母様は優しく微笑んで、私の頭を撫でる。あったかいな。前世での私には、両親が私が小さい頃に亡くなってしまって、親戚の家に預かってもらってたから、素直に甘えられなかった。だから、私はティアーナが好きになったんだよね。私と心境が似ていると思ったから。今は実の母がいる。お父様もお母様を大事にしている時だろう。お母様が亡くなるという出来事をどうにかして、無くすことが私の使命でこの世界に転生したのかな。
じゃあ、私は受け入れる。これが、私が神様から与えられた物語なんだ。
「ティアーヌが遅いと、私がお母様を独り占めしちゃうんだからね!独り占めされたくないでしょ?」
「え、ティアーナ……」
「ひ、独り占めされたくないんだったら、早く来ることよ。…わかった、ティアーヌ?」
ティアーナは妹を思いやって、どこかお姉さん気取りで言う。私は3歳ながらに流暢に話すティアーナに少しばかり驚いた。それで、私は前世での癖で、少し困った顔をしてしまった。すると、ティアーナはどこか顔を赤らめて、言った。
「ちょ、ちょっとキツく言い過ぎたかしら…」
お母様に顔を向けると、ふふと優しく微笑んでいた。
そして、ティアーナは私の方に身体を向け、私に抱きついた。
「私はティアーヌのこと好きよ。大切な妹だもの。これからもずっと一緒。ずっとお母様とお父様と一緒にいたいの。だから、ティアーヌ…。さっきはキツく言ってごめんね」
とティアーナは眉尻を下げて、私に見つめて言った。ティアーナの目はとても透き通っていて、綺麗な瞳だった。
ティアーナは口下手でツンデレなだけなんだよね。ティアーナは根はとても素直で思いやり深い子ということが見受けられる。
私はティアーナに抱きつき返した。私もティアーナが好きだから。
「私もお姉様のこと大好きっ!」
と私はティアーヌに転生したことを嬉しく噛み締め、温かいティアーナの温もりに浸った。
「お母様ありがとう。お母様だぁ~いすき!」
私は頭がはっきりと意識を取り戻し目を開けると、そこは学校の教室の中じゃなくなっていた。そこは大きく、広い、煌びやかな部屋だった。
とても透き通った肌で白に見える色素の薄い金髪の髪の毛に真っ白な綺麗なカーペットに映える赤色のドレスで座っている女の人がいる。とても綺麗な人。その綺麗な女性に3歳らしき女の子が両腕を広げ、ハグし合って甘えていた。
女の子もとても綺麗な透き通った色白で紅み帯びた頬。髪の毛は女性と同じく、色素の薄い金髪の髪色をしている。少女は桃色のドレスを身にまとっていて、ここは日本じゃないことが見受けられる。
「ティアーヌはお母様のとこに来ないの?」
「そうよ、ティアーヌもここにいらっしゃい。2人でいい子に待ってれたご褒美よ。おいで、いっぱい抱きしめてあげるわ」
ティアーヌ…?え?
「ティアーナとティアーヌは私の大事な娘よ。ティアーヌもいらっしゃい」
ーティアーナとティアーヌ…。今、ここはどこなの?
あの女の子はティアーナ…。じゃあ、あの女性はティアーナとティアーヌの実の母なのかな。
私はキョトンとした顔で左横にある鏡に目を通した。
鏡に写ったのは、綺麗な水色のドレスを身にまとった、ティアーヌらしき女の子が映っていた。本に載っていた絵柄のままの少女だった。
透き通った色白のふっくらとした頬はほんのり紅み帯びている。目はくるんと大きく、睫毛も長い。母に似て色素の薄い金髪の長い髪を下ろしている。とても愛らしい少女。
私はティアーヌになったっていうことなの。
「ティアーヌ、早く来て!」
とティアーナは不服そうに少しばかり頬をプクッと膨らまして、言った。
私はパッと理解し、お母様とティアーナのいる方へと立ち上がり、駆けた。
「ティアーヌやっと来たのね。でも、遅いわよ」
ティアーナはお母様は私のものと言わんばかりに、抱きついてぷいっとしている。だが、どこか私、ティアーヌを姉として思ってあげている様子も見受けられた。
私はそんなティアーナにクスッと笑ってしまった。ティアーナはやっぱり可愛い。私が思った通り、彼女は少し物言いを冷たく言うところがあるけれど、根から思ってるわけじゃないんだよね。私の目の前に好きなキャラがいるなんて嬉し過ぎる。
私はティアーナが空けてくれている隣りに座り込んで、お母様に抱きついた。
お母様は優しく微笑んで、私の頭を撫でる。あったかいな。前世での私には、両親が私が小さい頃に亡くなってしまって、親戚の家に預かってもらってたから、素直に甘えられなかった。だから、私はティアーナが好きになったんだよね。私と心境が似ていると思ったから。今は実の母がいる。お父様もお母様を大事にしている時だろう。お母様が亡くなるという出来事をどうにかして、無くすことが私の使命でこの世界に転生したのかな。
じゃあ、私は受け入れる。これが、私が神様から与えられた物語なんだ。
「ティアーヌが遅いと、私がお母様を独り占めしちゃうんだからね!独り占めされたくないでしょ?」
「え、ティアーナ……」
「ひ、独り占めされたくないんだったら、早く来ることよ。…わかった、ティアーヌ?」
ティアーナは妹を思いやって、どこかお姉さん気取りで言う。私は3歳ながらに流暢に話すティアーナに少しばかり驚いた。それで、私は前世での癖で、少し困った顔をしてしまった。すると、ティアーナはどこか顔を赤らめて、言った。
「ちょ、ちょっとキツく言い過ぎたかしら…」
お母様に顔を向けると、ふふと優しく微笑んでいた。
そして、ティアーナは私の方に身体を向け、私に抱きついた。
「私はティアーヌのこと好きよ。大切な妹だもの。これからもずっと一緒。ずっとお母様とお父様と一緒にいたいの。だから、ティアーヌ…。さっきはキツく言ってごめんね」
とティアーナは眉尻を下げて、私に見つめて言った。ティアーナの目はとても透き通っていて、綺麗な瞳だった。
ティアーナは口下手でツンデレなだけなんだよね。ティアーナは根はとても素直で思いやり深い子ということが見受けられる。
私はティアーナに抱きつき返した。私もティアーナが好きだから。
「私もお姉様のこと大好きっ!」
と私はティアーヌに転生したことを嬉しく噛み締め、温かいティアーナの温もりに浸った。
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