よせあつめ ─詩集─

古部 鈴

文字の大きさ
上 下
117 / 179

蝋梅

しおりを挟む
抜けるような青の空の下
漂う香りに誘われて
見上げれば

蝋細工のような
黄色の花びらを綻ばせた花

思わずそっと手をのべれば
滑らかな花弁の感触

香りを楽しむ
冷えた昼下がり
しおりを挟む

処理中です...