よせあつめ ─詩集─

古部 鈴

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秋の香り

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流れ来る香りに振り返ると
橙の小さな花たちに出会う

金木犀

秋の香りを感じながら
立ち止まり見上げる空は遠く
寂しいほど青く澄んで

冷えた風は花木を揺らし
香りを漂わせる
今は遠く離れたあなたも
この香りをかいでいるだろうか







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