よせあつめ ─詩集─

古部 鈴

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春の夜

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春の夜に
ふらり気ままに
道を行き

呼ばれたように
目を上げると
月光に白々
浮かぶ白き花影

その白は
ふうわりと
香るように
目に映り

月の夜に霞み滲む
白き花の樹



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