よせあつめ ─詩集─

古部 鈴

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存在

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自分がいることで
人に不快感を持たせてしまうこともあるだろう
望む望まざるとしても

自分の何かの振る舞いで
何かの言動で
自分の気づかないままの視点で

それが人の気にさわることもあるだろう


誰かに気づけば誰かに
何かをしているつもりもなく
何かをしている可能性がない訳でもなく

価値観の相違
思い込み
様々な要因と情動

したい訳でもなく
するつもりもなく

自分の言動が行動が
何かしらの何かを引き起こす

何が人によって望ましいのか
何が人によって望まないのか
わかるわけもなく
何が正解か不正解か
千差万別で

それを良と思うか悪と思うか
それが快と思うか不快と思うか
それとも何とも思いすらしないか


他者の中で何がどう映るか
どんな姿の自分がそこに存在するのか

それぞれの人から見たそれぞれの自分
様々な自分が他者の中に
他者の思うままに映っている




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