よせあつめ ─詩集─

古部 鈴

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ふと目に止まり
行き過ぎようとしていた
足を止める

そこには膨らみ始めた桜の蕾

白々とした外灯が照らし出す
青白い明かりを映した蕾

まだ冷える夜に桜の樹

咲き誇る来るはずの未来を思いながら
私は桜の樹の下
手を伸ばし
膨らみ始めた蕾にそっと触れた

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