よせあつめ ─詩集─

古部 鈴

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澄んだ空を仰ぎ見て
遠く過ぎ去り散らしたはずの想いが
胸の内にその記憶が蘇る

傷みにまだまみれたままの
遠く過ぎ深く沈めていたそれ

青い空は澄み渡り
私の心の内まで
通るようで

空を見上げたまま
瞳から想いが溢れてしまわないように
顔を上げ続けていた



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