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84話 家路
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チラと時計を見ればそろそろ六時を迎えようとしていた。
窓の外に目を向ければビル群が赤い日差しを反射していて、眩さから反射的にパソコンへ向き直る。
と、腕時計を見た猫田さんは小さく「よし」と呟いて。
「そろそろ帰るか」
「私、もうちょっと仕事残ってるから待ってくれない?」
「明日で良いよ、それ。期限まだあるし」
とは言っているが、その目はただただ疲れたから帰りたいだけのように見えて、私は笑ってしまいながら頷いてパソコンを閉じる。
書類の作成に使った資料などをファイルに戻して引き出しに仕舞い、カバンに道具を戻して立ち上がる。
先にエレベーターの方へ行っていた猫田さんに追い付くと、自販機でジュースを買おうとしていて、私は普段飲まないジュースを指差してみる。
「買えってか?」
「うん。猫田さんお金持ちでしょ?」
「そんな持ってねえよ。てか名前で呼べって」
不満気な顔をしつつもジュースを買ってくれた蒼馬はそれを手渡すと、同じジュースをもう一つ買った。
「同じの買おうとしてたの?」
「俺が出張する前は無かった奴だから飲んでみたかったんだよ」
そう言って彼は蓋を開けると勢いよくジュースが噴き出し、ちょっと間抜けな声を上げながら慌てた様子で蓋を締める。
毎日見せてくれるドジに笑ってしまいながらウェットティッシュをあげると、恥ずかしそうに受け取って手と床を拭き、それをゴミ箱に放り込んだ。
「無理して格好付けなくて良いんだよ、蒼馬」
「う、うっせえ」
照れ隠しなのが分かりやすくてニマニマしていると背後から視線を感じ取り、パッと振り返ると何かが隠れた。
素晴らしい反射神経と一瞬だけ見えた髪型から誰なのか察しているとエレベーターが到着し、奴が追いかけて来る前にと乗り込む。
二人きりになれて少し安心していると、ポケットに入れていたスマホが通知を鳴らした。
手に取ると送り主はミワで、まだ操作に慣れていないのが分かる一文が表示される。
『おなかすいたにくたべたい』
「……肉買ってってやるか」
「そうだね」
横から覗き込んだ蒼馬がそう言って笑い、私が代わりに肉を買っていくことを伝える。
すぐに「まかせた」と返信があり、子供が出来たかのような気分になる。
と、一階に到着してエレベーターの扉が開き、乗り込もうとしている人たちが開けてくれた隙間を小走りで通り抜ける。
エレベーターの扉が閉まったのを見て蒼馬に尋ねる。
「今の人たち、まだお仕事なのかな」
「詳しいことは知らんけど、夜に働いてる奴らがいるって噂は聞いたな」
「もしかして意外とブラック?」
「妖の血で夜に本領発揮出来るとかなんじゃね? 社長が残業と仕事の持ち帰りは極力禁止にしてるし」
「なっとくー」
確かにそういう人はいそうだ。しょっちゅう昼夜逆転している水樹にピッタリかもしれない。
後で教えてあげようと考えつつ会社を出ると駅までの通りは赤く照らされていた。
と、道路を挟んだ先にスーパーが見え、私はそこを指差して。
「あそこのスーパー行く?」
「いや、家の近くのところにしよう。もしかしたらバッグの中でラップ破けたりするかもしれんしな」
「とかなんとか言いつつ本当は?」
「あそこまで行くのめんどい」
ノリの良い反応を返してくれて嬉しさから思わず笑う。
そんなこんなで駅に入ると帰宅ラッシュでごった返していて、もっと本数が増えないものかと考えてしまう。
と、蒼馬もげんなりとした様子で。
「車欲しくなるな」
「買わないの?」
「買いたいけど金がなぁ……」
買うだけなら誰でも出来るのだろうけど、税金やら維持費やらを考えると中々買えない。
いっそ、空を飛ぶ能力でもあればひとっ飛び出来るだろうに。
「お、来たな」
「来たね」
やって来た電車の扉が開くと一斉にたくさんの人たちが降車し、中へと乗り込む。
ぎゅうぎゅう詰めでペチャンコに潰れてしまいそうで少し苦しく思っていると、蒼馬が後ろから抱き締めるように手を回し、少しだけ空間を作ってくれた。
「あ、ありがと」
「感謝しろよな」
照れ隠しなのか何なのか、そんなことを言った彼は私の頭に顎を乗せてくる。
顎置きにするなと言おうかとも思ったが、不思議と居心地が良く、私はあえて何も言わずに外の景色へ目を移した。
駅を出た頃、夕日はほとんど沈んで周囲は薄暗く、街灯と月が道を照らしていた。
のんびりと道を進んで行けば十五階建てのマンションが見え始め、八階に目をやればベランダに小さな影が見える。
「あれ、ミワかな?」
「じゃなかったら怖いけどな」
冗談っぽく言った彼は陰へ向かって手を振ると、小さな影も大きく両手を振る。
スマホを取り出した私は「ただいま」とメッセージを送ると、少し遅れて「まちくたびれた」と帰ってくる。
影が建物の中へ戻って行ったのを見て、私たちは少しだけペースを早めてエントランスへ入る。
エレベーターで八階に上がると、ひょっこりと真っ白な少女が現れる。
「ご苦労」
「偉そうだねぇ」
ほっぺをもみもみするとヘンテコな声を出しながら目を細める。
ちっちゃな体を抱っこすると一足先に部屋へ向かっていた蒼馬が早く早くと手招きしていることに気付く。
「はいはい」
笑ってしまいながら彼に続いて部屋へ入ると、しっかり大人しくしていたようで、部屋の中は綺麗なままだった。
「合鍵作んねえとな」
「いつも一緒にいれば良いんじゃ無いの?」
「まあ……そうだけど……」
「照れないでよ」
「て、照れてねえし」
何が琴線に触れたのか顔を赤くした蒼馬はそそくさと自分の部屋へ行ってしまい、私はミワを抱っこしたままちょうど反対に位置する部屋へ入る。
まだまだ段ボールが多いものの、ある程度は部屋としての体裁を保てていると言えなくもない。
「汚い部屋だな」
「そう思うなら片付けてくれてもいいんだよ?」
「吾輩は神だ。下々の世話などせぬ」
「って言うけど引っ越しはかなり手伝ってくれたよね」
「それは……別だ」
ぷいと顔を逸らしたミワを見ていると、やっぱり自然に笑みを浮かべてしまう。
と、少し恥ずかしそうに顔を赤くしていたミワは話を逸らすように。
「そ、そう言えば肉は買ってきたか?」
「……あ、ごめん。一緒に買いに行こっか」
「仕方ないやつだな」
そう言って笑った彼女は私の手を引いて部屋を出る。
今日の晩御飯はこの子が大好きな生姜焼きでも作ってあげよう。
窓の外に目を向ければビル群が赤い日差しを反射していて、眩さから反射的にパソコンへ向き直る。
と、腕時計を見た猫田さんは小さく「よし」と呟いて。
「そろそろ帰るか」
「私、もうちょっと仕事残ってるから待ってくれない?」
「明日で良いよ、それ。期限まだあるし」
とは言っているが、その目はただただ疲れたから帰りたいだけのように見えて、私は笑ってしまいながら頷いてパソコンを閉じる。
書類の作成に使った資料などをファイルに戻して引き出しに仕舞い、カバンに道具を戻して立ち上がる。
先にエレベーターの方へ行っていた猫田さんに追い付くと、自販機でジュースを買おうとしていて、私は普段飲まないジュースを指差してみる。
「買えってか?」
「うん。猫田さんお金持ちでしょ?」
「そんな持ってねえよ。てか名前で呼べって」
不満気な顔をしつつもジュースを買ってくれた蒼馬はそれを手渡すと、同じジュースをもう一つ買った。
「同じの買おうとしてたの?」
「俺が出張する前は無かった奴だから飲んでみたかったんだよ」
そう言って彼は蓋を開けると勢いよくジュースが噴き出し、ちょっと間抜けな声を上げながら慌てた様子で蓋を締める。
毎日見せてくれるドジに笑ってしまいながらウェットティッシュをあげると、恥ずかしそうに受け取って手と床を拭き、それをゴミ箱に放り込んだ。
「無理して格好付けなくて良いんだよ、蒼馬」
「う、うっせえ」
照れ隠しなのが分かりやすくてニマニマしていると背後から視線を感じ取り、パッと振り返ると何かが隠れた。
素晴らしい反射神経と一瞬だけ見えた髪型から誰なのか察しているとエレベーターが到着し、奴が追いかけて来る前にと乗り込む。
二人きりになれて少し安心していると、ポケットに入れていたスマホが通知を鳴らした。
手に取ると送り主はミワで、まだ操作に慣れていないのが分かる一文が表示される。
『おなかすいたにくたべたい』
「……肉買ってってやるか」
「そうだね」
横から覗き込んだ蒼馬がそう言って笑い、私が代わりに肉を買っていくことを伝える。
すぐに「まかせた」と返信があり、子供が出来たかのような気分になる。
と、一階に到着してエレベーターの扉が開き、乗り込もうとしている人たちが開けてくれた隙間を小走りで通り抜ける。
エレベーターの扉が閉まったのを見て蒼馬に尋ねる。
「今の人たち、まだお仕事なのかな」
「詳しいことは知らんけど、夜に働いてる奴らがいるって噂は聞いたな」
「もしかして意外とブラック?」
「妖の血で夜に本領発揮出来るとかなんじゃね? 社長が残業と仕事の持ち帰りは極力禁止にしてるし」
「なっとくー」
確かにそういう人はいそうだ。しょっちゅう昼夜逆転している水樹にピッタリかもしれない。
後で教えてあげようと考えつつ会社を出ると駅までの通りは赤く照らされていた。
と、道路を挟んだ先にスーパーが見え、私はそこを指差して。
「あそこのスーパー行く?」
「いや、家の近くのところにしよう。もしかしたらバッグの中でラップ破けたりするかもしれんしな」
「とかなんとか言いつつ本当は?」
「あそこまで行くのめんどい」
ノリの良い反応を返してくれて嬉しさから思わず笑う。
そんなこんなで駅に入ると帰宅ラッシュでごった返していて、もっと本数が増えないものかと考えてしまう。
と、蒼馬もげんなりとした様子で。
「車欲しくなるな」
「買わないの?」
「買いたいけど金がなぁ……」
買うだけなら誰でも出来るのだろうけど、税金やら維持費やらを考えると中々買えない。
いっそ、空を飛ぶ能力でもあればひとっ飛び出来るだろうに。
「お、来たな」
「来たね」
やって来た電車の扉が開くと一斉にたくさんの人たちが降車し、中へと乗り込む。
ぎゅうぎゅう詰めでペチャンコに潰れてしまいそうで少し苦しく思っていると、蒼馬が後ろから抱き締めるように手を回し、少しだけ空間を作ってくれた。
「あ、ありがと」
「感謝しろよな」
照れ隠しなのか何なのか、そんなことを言った彼は私の頭に顎を乗せてくる。
顎置きにするなと言おうかとも思ったが、不思議と居心地が良く、私はあえて何も言わずに外の景色へ目を移した。
駅を出た頃、夕日はほとんど沈んで周囲は薄暗く、街灯と月が道を照らしていた。
のんびりと道を進んで行けば十五階建てのマンションが見え始め、八階に目をやればベランダに小さな影が見える。
「あれ、ミワかな?」
「じゃなかったら怖いけどな」
冗談っぽく言った彼は陰へ向かって手を振ると、小さな影も大きく両手を振る。
スマホを取り出した私は「ただいま」とメッセージを送ると、少し遅れて「まちくたびれた」と帰ってくる。
影が建物の中へ戻って行ったのを見て、私たちは少しだけペースを早めてエントランスへ入る。
エレベーターで八階に上がると、ひょっこりと真っ白な少女が現れる。
「ご苦労」
「偉そうだねぇ」
ほっぺをもみもみするとヘンテコな声を出しながら目を細める。
ちっちゃな体を抱っこすると一足先に部屋へ向かっていた蒼馬が早く早くと手招きしていることに気付く。
「はいはい」
笑ってしまいながら彼に続いて部屋へ入ると、しっかり大人しくしていたようで、部屋の中は綺麗なままだった。
「合鍵作んねえとな」
「いつも一緒にいれば良いんじゃ無いの?」
「まあ……そうだけど……」
「照れないでよ」
「て、照れてねえし」
何が琴線に触れたのか顔を赤くした蒼馬はそそくさと自分の部屋へ行ってしまい、私はミワを抱っこしたままちょうど反対に位置する部屋へ入る。
まだまだ段ボールが多いものの、ある程度は部屋としての体裁を保てていると言えなくもない。
「汚い部屋だな」
「そう思うなら片付けてくれてもいいんだよ?」
「吾輩は神だ。下々の世話などせぬ」
「って言うけど引っ越しはかなり手伝ってくれたよね」
「それは……別だ」
ぷいと顔を逸らしたミワを見ていると、やっぱり自然に笑みを浮かべてしまう。
と、少し恥ずかしそうに顔を赤くしていたミワは話を逸らすように。
「そ、そう言えば肉は買ってきたか?」
「……あ、ごめん。一緒に買いに行こっか」
「仕方ないやつだな」
そう言って笑った彼女は私の手を引いて部屋を出る。
今日の晩御飯はこの子が大好きな生姜焼きでも作ってあげよう。
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