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38話
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「安心して行って来い。俺がこの辺はしっかり守ってやるからよっ!」
施錠された門の前に立ってサムズアップする土地神。
具体的にどんなことをするのかは知らないけれど、妖術を用いて屋敷を守ってくれるらしい。
「ありがとうございます。お屋敷はよろしくお願いします」
「あいよっ!」
頭を下げた私に威勢の良い返事をした彼は後ろを振り返り門へ手を触れると、赤い霧のようなものが地面から這い上がって来る。
触れたら死ぬ……そんな予感すら覚えるほど禍々しいそれは、瞬く間に屋敷の周囲を覆ってゆく。
横でぽやーんと眺める美農に、それを指差しながら。
「あれ、大丈夫なの?」
「大丈夫じゃよ。ああしておけば誰も近付かん」
「そりゃそうだけどさ……」
おぞましい霧に包み込まれている屋敷は今にも化け物が飛び出して来そうで、人は寄って来ずとも、もっと恐ろしいものが寄って来そうだ。
しかし、恐れを抱いているのは私だけのようで、たぬき達は全く怯える様子が無く、それどころかホテルに着いたら何をするか、子供のように目を輝かせて話し合っている。
揺れ動く愛らしい尻尾を見て落ち着きを取り戻した私は、気にしない事にして美農と共にワゴン車へ乗り込む。
チャイルドシートに座るのかと思いきや、彼女は大人の姿になり、大きくなった狐耳と尻尾に目を奪われる。
「美農ってさ、どっちの姿が本物なの?」
「チビの方が本物じゃよ。もしもあの体が成長したら、この姿になるかもしれんがな」
「ってことは、今の美農って幼体なの?」
「そんなわけ無かろう。死ぬまでずっとあの姿じゃ」
あんなに可愛らしい姿で死んじゃうのはあまり考えたくないことだ。
二つ並ぶ座席に二人で腰掛け、シートベルトを着けていると、美農は自分のもこもこ尻尾を前へ引っ張り、そのまま抱き枕のようにぎゅっと抱き締めた。
「私も尻尾欲しい」
「そんなこと言われても困るのじゃ。頑張ってたぬきにでも転生することじゃな」
にゃははとヘンテコな笑い声を上げる彼女を見て、絶対にいつの日か尻尾を生やしてやると胸に誓いながら、いつもより大きな尻尾に手を触れる。
もこもことした触り心地がそのままで思わず感嘆の声が漏れる中、車は屋敷からも見える森の方へ向けて走り出し、スピーカーからは陽気な音楽が流れ始める。
「天狗が経営するホテルってさ、やっぱり怖い感じなの?」
「秘密なのじゃ。何も知らぬ方が面白かろう?」
「そっか、それじゃあ楽しみにしてるね。ゲームでもして暇潰そっか」
「そうじゃの」
お互いスマホを取り出し、大富豪のアプリを開く。
後ろに座る楓と千春が加わったところでゲームが開始され、私の手元にはエースとジョーカーが揃った。
チラリと美農の横顔を見てみると、彼女も良い手札を得られたようで、抱き枕にされている尻尾がもこもこ動く。
峠道を車で走ること三時間、道の駅に到着した。
そこは数十台の車や大型車両を停められる駐車場と、山側に建てられた二階建ての建物があり、私たちよりも先に来ていた他のあやかしたちが中へ入って行くのが見える。
「辺境の地だと勝手に思ってたけど、あやかしにとっては有名な場所なの?」
「教えてやらぬのじゃ」
ずっと大貧民だった美農がプイとそっぽを向く。
妖艶な美女の姿をしていながら幼女のような振る舞いをする彼女のギャップに萌えを感じていると、楓が私の手を引く。
「おトイレ行きましょう! 早く行かないと混んじゃいますよ」
「あ、そうだね」
屋敷には女子しかいない都合上、トイレはとても混んでしまう。
そうなる前に早いところ済ませ、建物の中にあるお店に入ってみて、暇潰しの道具になりそうなものがあったら買ってみよう。
そんなこんなで混雑する前にトイレを抜け出した私たちは、隣接するそこそこ大きな建物へ入る。
見える範囲にはあやかしの姿しかなく、獣耳や大きな尻尾の生えた者もいれば、そもそも人型ですらない者もいる。
美濃の屋敷へ来るまでこんな場所、こんな光景があるなんて考えたことも無かったけれど、今の私にはすんなりと受け入れることが出来てしまう。
「ここ、何か名物とかあるの?」
「普通の道の駅と変わらぬのじゃ。ほれ、あのよく分からぬキーホルダーもよく見るじゃろ?」
そう言って彼女が指差した先には、たくさんの種類のキーホルダーが掛けられた棚があり、手のひらサイズの剣やヘンテコなゆるキャラなど、どこかで見たことのあるものばかりだ。
と、視界の端で大きな物を手にした楓が映り、目を向ければ木刀を手にしていた。
「妖狐様! これ買って良いですか?」
「同じのが屋敷に何本もあるじゃろう……」
「屋敷の物とはちょっと違うんです! ほ、ほら、ここの反りとか……」
「同じじゃ」
バッサリと切り捨てられた彼女はしょんぼりと尻尾を垂らして元の場所へ戻しに行った。
中学生の修学旅行を思い出していると、千春がペンギンのぬいぐるみを手にしてやって来た。
「これ買います」
「良かろう」
美農は近くで積み重なっていたカゴを一つ手に取り、そこへぬいぐるみがそっと入れられる。
彼女の部屋にはいくつか可愛らしいぬいぐるみが飾ってあったなと思い出していると、今度は楓が別のものを手にしてやって来た。
「お菓子ありました!」
「まあ……良かろう」
ガッツポーズを小さく決めた彼女はコンビニでも売っているような菓子をカゴに入れ、ご機嫌な笑みを浮かべる。
と、遅れてやって来たたぬき娘たちも各々欲しい物を持って来て、木刀以外は美農の持つカゴに入っていく。
ちょうどいっぱいになったところでレジに向かうと、一見普通の男性店員が手早く会計を始めながら。
「烏権現館に行かれるんですか?」
「うむ。三泊四日の旅行じゃ」
「あそこ、景色最高ですよね」
どうやら二人は知り合いなようで、仲良さそうに会話を始める。
と、彼はこちらをチラと見て、商品をスキャンしながら問いを投げかける。
「そちらの女性、人間ですか?」
「うむ、人間じゃ。お主とは違うぞ」
「期待していたわけじゃありませんよ」
そう言って笑う彼に、思い切って疑問を投げかける。
「あの……人ではないんですか?」
「ええ、あやかしです」
そう言いながら商品のスキャンを終えた彼は片腕を持ち上げ、ミシミシと音を立てて鋭利な鱗を生やして見せた。
触らせてもらうと金属を撫でているかのような触り心地で、これはこれでカッコイイと思ってしまう。
「凄いですね……」
「役に立ったことありませんけどね」
そう言って笑った彼は鱗を引っ込めると「七万九千円です」と金額を告げ、美農がカードで支払った。
作荷台へとカゴを持って行き、レジで貰った袋にそれらを詰め込んでいると、ズボンをくいくいと引っ張られた。
「ん?」
足元を見ればちびっ子たぬきの詩音がクリっとした眼でこちらをじいっと見つめていた。
思わずたぬき耳を撫でながらどうしたのか尋ねてみると、カゴの中のものを指差して。
「おかしー」
「これ?」
「うん!」
ハイチェウとタマコボーロを渡してあげると「ありがと!」と元気よく礼を口にして、他のたぬき娘たちと共に建物を出て、車の方へ戻って行った。
「そう言えば、詩音ちゃんのお母さんって誰なの?」
「強いて言えば、屋敷に住む者全員じゃな」
どういう事だろうと首を傾げる。
すると楓が少し言い辛そうな顔をして。
「実はあの子、屋敷に迷い込んだ子どものたぬきだったの。追い出すわけにもいかないから、この子の保護者が見つかるまで保護してたんだけど……」
「見つからぬから化けだぬきにしてやったのじゃ。丁度、屋敷の使用人が足りなくなってきたところじゃったからな」
「そっか……」
あの子、お父さんもお母さんもいなかったんだ。
だけれど、いつもあの子の傍にいるたぬきが違ったのはそれで合点がいく。
……あれ。
「ねえ、もしかしてたぬき娘って元はただのたぬき?」
「そうじゃが?」
「じゃ、じゃあ、私もたぬき娘になれるよね?」
「諦めの悪いヤツめ。無理なものは無理じゃ。それに夏月は……何でもないのじゃ」
「何さー」
何か言いかけた彼女にジト目を向けてみるが、言い掛けた事を話すつもりは無いらしく、荷物を片手にスタスタと歩いて行ってしまう。
しかし尻尾が照れ臭そうな揺れ方をしているのを見逃すわけが無く、思わず笑ってしまいながら私も荷物を片手に後を追った。
施錠された門の前に立ってサムズアップする土地神。
具体的にどんなことをするのかは知らないけれど、妖術を用いて屋敷を守ってくれるらしい。
「ありがとうございます。お屋敷はよろしくお願いします」
「あいよっ!」
頭を下げた私に威勢の良い返事をした彼は後ろを振り返り門へ手を触れると、赤い霧のようなものが地面から這い上がって来る。
触れたら死ぬ……そんな予感すら覚えるほど禍々しいそれは、瞬く間に屋敷の周囲を覆ってゆく。
横でぽやーんと眺める美農に、それを指差しながら。
「あれ、大丈夫なの?」
「大丈夫じゃよ。ああしておけば誰も近付かん」
「そりゃそうだけどさ……」
おぞましい霧に包み込まれている屋敷は今にも化け物が飛び出して来そうで、人は寄って来ずとも、もっと恐ろしいものが寄って来そうだ。
しかし、恐れを抱いているのは私だけのようで、たぬき達は全く怯える様子が無く、それどころかホテルに着いたら何をするか、子供のように目を輝かせて話し合っている。
揺れ動く愛らしい尻尾を見て落ち着きを取り戻した私は、気にしない事にして美農と共にワゴン車へ乗り込む。
チャイルドシートに座るのかと思いきや、彼女は大人の姿になり、大きくなった狐耳と尻尾に目を奪われる。
「美農ってさ、どっちの姿が本物なの?」
「チビの方が本物じゃよ。もしもあの体が成長したら、この姿になるかもしれんがな」
「ってことは、今の美農って幼体なの?」
「そんなわけ無かろう。死ぬまでずっとあの姿じゃ」
あんなに可愛らしい姿で死んじゃうのはあまり考えたくないことだ。
二つ並ぶ座席に二人で腰掛け、シートベルトを着けていると、美農は自分のもこもこ尻尾を前へ引っ張り、そのまま抱き枕のようにぎゅっと抱き締めた。
「私も尻尾欲しい」
「そんなこと言われても困るのじゃ。頑張ってたぬきにでも転生することじゃな」
にゃははとヘンテコな笑い声を上げる彼女を見て、絶対にいつの日か尻尾を生やしてやると胸に誓いながら、いつもより大きな尻尾に手を触れる。
もこもことした触り心地がそのままで思わず感嘆の声が漏れる中、車は屋敷からも見える森の方へ向けて走り出し、スピーカーからは陽気な音楽が流れ始める。
「天狗が経営するホテルってさ、やっぱり怖い感じなの?」
「秘密なのじゃ。何も知らぬ方が面白かろう?」
「そっか、それじゃあ楽しみにしてるね。ゲームでもして暇潰そっか」
「そうじゃの」
お互いスマホを取り出し、大富豪のアプリを開く。
後ろに座る楓と千春が加わったところでゲームが開始され、私の手元にはエースとジョーカーが揃った。
チラリと美農の横顔を見てみると、彼女も良い手札を得られたようで、抱き枕にされている尻尾がもこもこ動く。
峠道を車で走ること三時間、道の駅に到着した。
そこは数十台の車や大型車両を停められる駐車場と、山側に建てられた二階建ての建物があり、私たちよりも先に来ていた他のあやかしたちが中へ入って行くのが見える。
「辺境の地だと勝手に思ってたけど、あやかしにとっては有名な場所なの?」
「教えてやらぬのじゃ」
ずっと大貧民だった美農がプイとそっぽを向く。
妖艶な美女の姿をしていながら幼女のような振る舞いをする彼女のギャップに萌えを感じていると、楓が私の手を引く。
「おトイレ行きましょう! 早く行かないと混んじゃいますよ」
「あ、そうだね」
屋敷には女子しかいない都合上、トイレはとても混んでしまう。
そうなる前に早いところ済ませ、建物の中にあるお店に入ってみて、暇潰しの道具になりそうなものがあったら買ってみよう。
そんなこんなで混雑する前にトイレを抜け出した私たちは、隣接するそこそこ大きな建物へ入る。
見える範囲にはあやかしの姿しかなく、獣耳や大きな尻尾の生えた者もいれば、そもそも人型ですらない者もいる。
美濃の屋敷へ来るまでこんな場所、こんな光景があるなんて考えたことも無かったけれど、今の私にはすんなりと受け入れることが出来てしまう。
「ここ、何か名物とかあるの?」
「普通の道の駅と変わらぬのじゃ。ほれ、あのよく分からぬキーホルダーもよく見るじゃろ?」
そう言って彼女が指差した先には、たくさんの種類のキーホルダーが掛けられた棚があり、手のひらサイズの剣やヘンテコなゆるキャラなど、どこかで見たことのあるものばかりだ。
と、視界の端で大きな物を手にした楓が映り、目を向ければ木刀を手にしていた。
「妖狐様! これ買って良いですか?」
「同じのが屋敷に何本もあるじゃろう……」
「屋敷の物とはちょっと違うんです! ほ、ほら、ここの反りとか……」
「同じじゃ」
バッサリと切り捨てられた彼女はしょんぼりと尻尾を垂らして元の場所へ戻しに行った。
中学生の修学旅行を思い出していると、千春がペンギンのぬいぐるみを手にしてやって来た。
「これ買います」
「良かろう」
美農は近くで積み重なっていたカゴを一つ手に取り、そこへぬいぐるみがそっと入れられる。
彼女の部屋にはいくつか可愛らしいぬいぐるみが飾ってあったなと思い出していると、今度は楓が別のものを手にしてやって来た。
「お菓子ありました!」
「まあ……良かろう」
ガッツポーズを小さく決めた彼女はコンビニでも売っているような菓子をカゴに入れ、ご機嫌な笑みを浮かべる。
と、遅れてやって来たたぬき娘たちも各々欲しい物を持って来て、木刀以外は美農の持つカゴに入っていく。
ちょうどいっぱいになったところでレジに向かうと、一見普通の男性店員が手早く会計を始めながら。
「烏権現館に行かれるんですか?」
「うむ。三泊四日の旅行じゃ」
「あそこ、景色最高ですよね」
どうやら二人は知り合いなようで、仲良さそうに会話を始める。
と、彼はこちらをチラと見て、商品をスキャンしながら問いを投げかける。
「そちらの女性、人間ですか?」
「うむ、人間じゃ。お主とは違うぞ」
「期待していたわけじゃありませんよ」
そう言って笑う彼に、思い切って疑問を投げかける。
「あの……人ではないんですか?」
「ええ、あやかしです」
そう言いながら商品のスキャンを終えた彼は片腕を持ち上げ、ミシミシと音を立てて鋭利な鱗を生やして見せた。
触らせてもらうと金属を撫でているかのような触り心地で、これはこれでカッコイイと思ってしまう。
「凄いですね……」
「役に立ったことありませんけどね」
そう言って笑った彼は鱗を引っ込めると「七万九千円です」と金額を告げ、美農がカードで支払った。
作荷台へとカゴを持って行き、レジで貰った袋にそれらを詰め込んでいると、ズボンをくいくいと引っ張られた。
「ん?」
足元を見ればちびっ子たぬきの詩音がクリっとした眼でこちらをじいっと見つめていた。
思わずたぬき耳を撫でながらどうしたのか尋ねてみると、カゴの中のものを指差して。
「おかしー」
「これ?」
「うん!」
ハイチェウとタマコボーロを渡してあげると「ありがと!」と元気よく礼を口にして、他のたぬき娘たちと共に建物を出て、車の方へ戻って行った。
「そう言えば、詩音ちゃんのお母さんって誰なの?」
「強いて言えば、屋敷に住む者全員じゃな」
どういう事だろうと首を傾げる。
すると楓が少し言い辛そうな顔をして。
「実はあの子、屋敷に迷い込んだ子どものたぬきだったの。追い出すわけにもいかないから、この子の保護者が見つかるまで保護してたんだけど……」
「見つからぬから化けだぬきにしてやったのじゃ。丁度、屋敷の使用人が足りなくなってきたところじゃったからな」
「そっか……」
あの子、お父さんもお母さんもいなかったんだ。
だけれど、いつもあの子の傍にいるたぬきが違ったのはそれで合点がいく。
……あれ。
「ねえ、もしかしてたぬき娘って元はただのたぬき?」
「そうじゃが?」
「じゃ、じゃあ、私もたぬき娘になれるよね?」
「諦めの悪いヤツめ。無理なものは無理じゃ。それに夏月は……何でもないのじゃ」
「何さー」
何か言いかけた彼女にジト目を向けてみるが、言い掛けた事を話すつもりは無いらしく、荷物を片手にスタスタと歩いて行ってしまう。
しかし尻尾が照れ臭そうな揺れ方をしているのを見逃すわけが無く、思わず笑ってしまいながら私も荷物を片手に後を追った。
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