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転生と記憶
10 同郷
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フェルディンは目を剥き、リースベットの肩を掴んで問い質さんばかりに興奮しているが、眼前にオスカの刃が迫っているため実行には移せないでいる。
バックマンは眉間にしわを寄せて二人のやりとりを眺めていた。博識な彼にも理解の及ばない会話だ。むろん、アウロラとエステルも話を飲み込めず、首を傾げ、怪訝な顔を見合わせていた。
「そうだ、まずは僕から話そう。こことは違う世界の僕はおそらく結婚していて」
「マジかよ」
「……僕には妻と子供がいた。住む家は石の継ぎ目もなく漆喰とも違う真っ白な壁をしていて、火も灯っていないのに夜でも隅々までが明るい」
口角泡を飛ばす勢いでまくし立てるフェルディンに対し、リースベットは対照的に煩わしげな表情だ。
バックマンは信じられないという顔をしているが、興味深げに耳を傾けている。
「リースベットたち、何の話をしてるの?」
「さあ……なんだろうね」
「きみはの記憶はどういうものだ? もといたのが僕と同じ時代や場所なら、なにか共通する情景もあるかもしれないぞ」
「……どう考えても今とは繋がりのねえ、不思議な景色を覚えてるだけだ。天の川より明るい夜の街とか、な」
「ああ、そうだ。薪や油の灯火よりもずっと白く、強い明かりが夜を照らしていた」
フェルディンは気忙しく一言一句に表情を変える。それに対し、リースベットは左手を腰に当て、終始どこか不機嫌そうだ。
「……ここに、記憶を持ってそうなのがもうひとりいるぜ。アウロラお前……そうだな、知らねえ街や時代の風景に、妙な現実感を覚えてたりしねえか?」
「何?! その少女もリーパーなのか?」
「え……何よ唐突に」
「この世界とは似ても似つかない建築様式の建物や……いや何でもいい、とにかく見たこともないものの記憶だ」
「あんた大丈夫か。言葉が前後で矛盾してるぜ」
逐語的には極めて妥当なバックマンの指摘だが、三人のリーパーの間においては的はずれなものだった。
「そういえば……ずっと小さい頃だけど、透明ガラスの窓がいくつもついた、ものすごく早い馬車の夢をみたことがあったわ。流れていく景色もなんだか不思議な感じで」
「そいつだな、切符を買って乗ってたのは」
「どういうこと? ただの変な夢じゃなかったの?」
フェルディンは顔を伏せて含み笑いをしていたが、それは徐々に高笑いへと変わってゆく。山賊団の四人はぎょっとしてわずかに距離を置いた。
「ふははははは! やはり僕の仮説は正しかった! リーパーは異世界からの転生者だったのだ!」
「一人でなんか納得してるわね、この人」
「……転生、ねえ」
リースベットはつまらなそうにオスカを引き、刀身の峰で肩を軽く叩いてため息をついた。
「そうかいそうかい。で、てめえはそれを知って、どうするつもりだ?」
「僕は、絶対に妻子のもとへ帰らなければならないんだ。その方法を探している」
「へえ。……じゃあこの記憶が、リーパーって存在に特有の妄想、って考えはどうだ?」
「……何?」
「どんな因果か、こんな過ぎた力を授かってんだ。他の部分が少しイカレてても不思議じゃねえ」
人差し指で自分の頭を指しながら、嘲弄するようにリースベットは吐き捨てる。
「それにな、戦場でさんざん殺して家に帰ったお父さんは、情緒不安定で酒浸りになってガキとカミさん殴って家庭崩壊、ってのが関の山だ。そういう話を読んだことねえか?」
「ふ、ふざけるな!」
「それはこっちの台詞だバカ野郎。ここで必死こいて生きてるあたしらからすりゃ、違う世界にうつつを抜かしてるてめえみてえなマヌケ見てると、心底イラつくんだよ」
これは、それぞれの世界の相克だ。同じ土の上で向かい合っていながら、二人は全く違う場所に立っている。
「あたしらやさっきの剣術キチガイのおっさん、走ってったデカブツから……エイデシュテットですらもだ、全員てめえが元の世界に戻るための踏み台かなんかか?」
「そんなことは……」
「自分はここの人間じゃねえから、今ここにいる奴らがどうなろうと知ったことか。……てめえはそういう風に生きてんだろうが」
「失敬な! 僕はそんな非道はしていない」
リースベットの言葉はからかい混じりだが、その目はアウロラがこれまで見たこともないほどの憤怒をはらんでいた。自身に剣を向けた相手にすら、これほどの敵意を見せたことはない。
「……リースベット、ものすごく怒ってない?」
「あの子はああいう、よそ見した生き方が特に嫌いなんだよ」
「置かれた場所で生きていくしかねえ、ってのを積み重ねて、今の俺らがあるんだからな」
その思いは程度の差こそあれ、山賊団の全員が共有するものだった。
迫害され、拒絶され、関心を向けられずに漂泊した人々の中で、幸運にもリースベットのもとに流れ着いだ者たちの集まりなのだ。
「故郷を焼け出されてきたんなら同情もするが、のうのうと生きれてる奴がいう寝言を相手にする気はねえ」
「……きみには分かるまい、この奥底から湧き上がる、堪え難い親愛の情は!」
二人はしばし無言で相対していたが、リースベットが舌打ちをして顔をそらした。
「僕は……あの子供の元へ生きて帰らなければいけないんだ。そのためなら何だってする。命乞いをして金を渡せば助けてくれるなら、喜んで従いもしよう」
歯噛みする音が聞こえてきそうなほど怒気を抑え込んだ表情のリースベットを、アウロラたちは固唾を飲んで見守っていた。
彼女はゆっくりと、右手に把持したままだったオスカを鞘に収め、真剣な面持ちのフェルディンに背を向けた。
「……失せろ。二度とそのツラをあたしに見せるんじゃねえ。そしてとっとと、てめえが元いた世界とやらに帰れ」
「……感謝する」
バックマンは眉間にしわを寄せて二人のやりとりを眺めていた。博識な彼にも理解の及ばない会話だ。むろん、アウロラとエステルも話を飲み込めず、首を傾げ、怪訝な顔を見合わせていた。
「そうだ、まずは僕から話そう。こことは違う世界の僕はおそらく結婚していて」
「マジかよ」
「……僕には妻と子供がいた。住む家は石の継ぎ目もなく漆喰とも違う真っ白な壁をしていて、火も灯っていないのに夜でも隅々までが明るい」
口角泡を飛ばす勢いでまくし立てるフェルディンに対し、リースベットは対照的に煩わしげな表情だ。
バックマンは信じられないという顔をしているが、興味深げに耳を傾けている。
「リースベットたち、何の話をしてるの?」
「さあ……なんだろうね」
「きみはの記憶はどういうものだ? もといたのが僕と同じ時代や場所なら、なにか共通する情景もあるかもしれないぞ」
「……どう考えても今とは繋がりのねえ、不思議な景色を覚えてるだけだ。天の川より明るい夜の街とか、な」
「ああ、そうだ。薪や油の灯火よりもずっと白く、強い明かりが夜を照らしていた」
フェルディンは気忙しく一言一句に表情を変える。それに対し、リースベットは左手を腰に当て、終始どこか不機嫌そうだ。
「……ここに、記憶を持ってそうなのがもうひとりいるぜ。アウロラお前……そうだな、知らねえ街や時代の風景に、妙な現実感を覚えてたりしねえか?」
「何?! その少女もリーパーなのか?」
「え……何よ唐突に」
「この世界とは似ても似つかない建築様式の建物や……いや何でもいい、とにかく見たこともないものの記憶だ」
「あんた大丈夫か。言葉が前後で矛盾してるぜ」
逐語的には極めて妥当なバックマンの指摘だが、三人のリーパーの間においては的はずれなものだった。
「そういえば……ずっと小さい頃だけど、透明ガラスの窓がいくつもついた、ものすごく早い馬車の夢をみたことがあったわ。流れていく景色もなんだか不思議な感じで」
「そいつだな、切符を買って乗ってたのは」
「どういうこと? ただの変な夢じゃなかったの?」
フェルディンは顔を伏せて含み笑いをしていたが、それは徐々に高笑いへと変わってゆく。山賊団の四人はぎょっとしてわずかに距離を置いた。
「ふははははは! やはり僕の仮説は正しかった! リーパーは異世界からの転生者だったのだ!」
「一人でなんか納得してるわね、この人」
「……転生、ねえ」
リースベットはつまらなそうにオスカを引き、刀身の峰で肩を軽く叩いてため息をついた。
「そうかいそうかい。で、てめえはそれを知って、どうするつもりだ?」
「僕は、絶対に妻子のもとへ帰らなければならないんだ。その方法を探している」
「へえ。……じゃあこの記憶が、リーパーって存在に特有の妄想、って考えはどうだ?」
「……何?」
「どんな因果か、こんな過ぎた力を授かってんだ。他の部分が少しイカレてても不思議じゃねえ」
人差し指で自分の頭を指しながら、嘲弄するようにリースベットは吐き捨てる。
「それにな、戦場でさんざん殺して家に帰ったお父さんは、情緒不安定で酒浸りになってガキとカミさん殴って家庭崩壊、ってのが関の山だ。そういう話を読んだことねえか?」
「ふ、ふざけるな!」
「それはこっちの台詞だバカ野郎。ここで必死こいて生きてるあたしらからすりゃ、違う世界にうつつを抜かしてるてめえみてえなマヌケ見てると、心底イラつくんだよ」
これは、それぞれの世界の相克だ。同じ土の上で向かい合っていながら、二人は全く違う場所に立っている。
「あたしらやさっきの剣術キチガイのおっさん、走ってったデカブツから……エイデシュテットですらもだ、全員てめえが元の世界に戻るための踏み台かなんかか?」
「そんなことは……」
「自分はここの人間じゃねえから、今ここにいる奴らがどうなろうと知ったことか。……てめえはそういう風に生きてんだろうが」
「失敬な! 僕はそんな非道はしていない」
リースベットの言葉はからかい混じりだが、その目はアウロラがこれまで見たこともないほどの憤怒をはらんでいた。自身に剣を向けた相手にすら、これほどの敵意を見せたことはない。
「……リースベット、ものすごく怒ってない?」
「あの子はああいう、よそ見した生き方が特に嫌いなんだよ」
「置かれた場所で生きていくしかねえ、ってのを積み重ねて、今の俺らがあるんだからな」
その思いは程度の差こそあれ、山賊団の全員が共有するものだった。
迫害され、拒絶され、関心を向けられずに漂泊した人々の中で、幸運にもリースベットのもとに流れ着いだ者たちの集まりなのだ。
「故郷を焼け出されてきたんなら同情もするが、のうのうと生きれてる奴がいう寝言を相手にする気はねえ」
「……きみには分かるまい、この奥底から湧き上がる、堪え難い親愛の情は!」
二人はしばし無言で相対していたが、リースベットが舌打ちをして顔をそらした。
「僕は……あの子供の元へ生きて帰らなければいけないんだ。そのためなら何だってする。命乞いをして金を渡せば助けてくれるなら、喜んで従いもしよう」
歯噛みする音が聞こえてきそうなほど怒気を抑え込んだ表情のリースベットを、アウロラたちは固唾を飲んで見守っていた。
彼女はゆっくりと、右手に把持したままだったオスカを鞘に収め、真剣な面持ちのフェルディンに背を向けた。
「……失せろ。二度とそのツラをあたしに見せるんじゃねえ。そしてとっとと、てめえが元いた世界とやらに帰れ」
「……感謝する」
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