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山賊討伐
2 狩人と獲物
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ヘルストランド城塞から数十キロほど離れたアカマツの森を、小規模な商隊の列が進行していた。一台の屋根付き馬車と六台の荷馬車を、十数名の商人が率いている。荷台には帆布がかけられ、何を売り物にしているのかは分からない。アカマツの樹上や岩棚の上から、その隊列を幾対もの目が監視していた。
「頭領、なんだか妙だったぜ。山越えだってのに用心棒の一人も姿が見えねえ。おまけに連中なにか着込んでるな」
「それだけじゃねえ。荷物をよく見りゃ、帆布の端から剣や槍が顔を出してる。いつでもかかってきやがれ、ってわけだ」
岩山の上で望遠鏡を覗き込んでいた髪の長い女と、浅黒い肌の男が作戦会議をしている。頭領と呼ばれたのは女の方だ。
「罠か……来た方向から言ってリードホルムの連中かな」
「だろうな。あたしらにあんだけノルドグレーンへの貢ぎ物を奪われてりゃ、そろそろ取り返しに来てもいい頃だ」
「今日はやめときますか?」
「いいや。だが計画はすこし変更する。バックマン、ユーホルトと子飼いの連中を呼んでこい。三キロ先で再合流だ」
「そこで仕掛けるんで?」
「ああ。ユーホルトに射てるだけ射たせたら、あたしが切り込む。奴らの指揮官が分かったら続け」
「その身は大事にしてくださいよ、頭領。あんたでなけりゃティーサンリードはまとまらねえんだ、リースベット様」
「その名で呼ぶんじゃねえ。とっとと行け」
バックマンと呼ばれた浅黒い肌の男は、フードを被り、音も立てず岩棚を駆け下りた。
林道を進む商隊の後方に位置する馬車は、行商人らしからぬ屈強な御者が率いていた。ダブレットシャツにポケットを多く縫い付けたベストという姿に身を窶してはいるが、彼はリードホルム軍のブリクスト部隊長その人である。馬車の中では、ノア王子が車窓から周囲の状況に気を配っていた。
その馬車の後方からフェルト帽を被った男が駆け寄り、ブリクストに小さく敬礼した。隊列が歩を止める。
「さきほどの煙は、山中に住む刀鍛冶と陶芸家の老夫婦でした。老人がナイフの修繕などしていたようです」
「そうか、ご苦労だった。なんとも人騒がせな……」
「山賊の根城というのも、そう簡単に見つかりはしないようだな」
馬車の中からノアが声をかけた。戦陣に赴くというのに、白皙の顔には静かな笑みさえたたえている。
「しかしその老夫婦、それこそ山賊共に襲われたりはしていないのか?」
「はあ、実際に一度来たそうです。ですが金目のものがないと見るや、水だけ飲んで帰ったとか」
「なるほど。山賊にも存外、慈悲の心はあるらしい」
帽子の男は持ち場に戻り、隊列は再び進行を始めた。
「しかし若様、なにもアウグスティン王子の口車に乗らずとも良かったのでは」
「王たる者、必ず一度は戦場に出よというのが家訓だからな。ちょうど良かろう」
「ならばもっと大規模な戦のほうが、兵も御身を守りやすいというもの」
「そうした戦は兄上が出たがるだろうよ」
膝に置いた覆蓋兜に両腕を乗せ、ノアは小さく笑った。
「それはそうでしょうが……此度の討伐も、言うほど楽観視はできません。ノア様の身になにかあって困るのは、おそらくリードホルムの全国民ですぞ」
「それは口が過ぎるな、ブリクスト。……まあ期待に応えられるよう努力はしよう。我が国はお世辞にも、良い状況とは言えないからな」
「期待しておりますぞ」
「そして今の状況も、お世辞にも良くはないな。地の利は敵にあり、我らは奇襲を待って迎え撃つのみ、か」
「ラルセンの山賊団は手練が多いとも噂されております。過去、名のある武芸者が護衛についた輸送隊のいくつもが、ことごとく連中に屈してきました」
「そうか。期待しているよ、ブリクスト」
豪胆なのか世間知らずなのか、ノアには危機感に怯えている様子はない。だが皮肉や嫌味を籠めた物言いでもなく、こうした王族としては稀有な態度は、ブリクストのような明日をも知れぬ軍人たちにも好感をもって迎えられていた。
「冗談を言っている場合ではございません。若様、いざとなれば我々を捨て、この馬でヘルストランドへお逃げください」
「山賊団は今まで、平民や商人は無抵抗ならば見逃したと言うが……なるほど、私ならば人質の価値はあるように見えるか」
「そういうことです」
ノアの二十一歳という若さに似合わぬ、一見すると達観した、漂白されたような振る舞いは、彼の心性というよりもその立場によって育まれたものだった。いずれリードホルムの王位を継ぐのは、何事もなければ長兄のアウグスティンである公算が高い。しかし、アウグスティンには態度と声の大きさに比例した器量がない――というのは二人の皇太子を知る多くの者に共通した見立てだ。彼ら、彼女らの多くが、ノアに次代のリードホルムを率いてほしいと願っている。だがリードホルム王国は隣国のノルドグレーン公国と違い、支持者の数ではなく宮廷内の勢力図に従って王座が移動するのだった。一見すると颯々として柔和な彼の表情の裏には、自らの置かれた状況に対する精緻な思考が巡らされている。
隊列の先頭をゆく荷馬車に随伴していた商人――ブリクストの部下が後続を止め、緊張した面持ちで馬車に駆け寄ってきた。
「隊長、前方から鳥のさえずりが消えました」
「来るか……荷台の者たちにも準備をさせろ。申し合わせのとおり、馬車は反転させ離脱の体制を整える。戦闘が始まったら互いに背を預けて深追いはせず、山賊は捕らえて情報を聞き出せ。いいか、追うのは賊が戦闘を放棄して逃げた場合だけだ。護衛は馬車を絶対に離れるでないぞ。若様、身支度を」
「もうできているよ」
ノアは顔全体を覆う頑強な覆蓋兜を被り、初陣の決意を固める。
部下は持ち場に戻り、もはや隠す必要もないとばかりに、おのおのが得意とする武器や盾を手にした。
「連中、気付いたようです」
商隊を見下ろす斜面の灌木に身を隠し、山賊の女と男、リースベットとバックマンが密めいている。
「なるほど、その辺のごろつきじゃねえな……武装もしっかりしてる」
「案の定、荷物もみんな兵隊だ。あれじゃ稼ぎが少なすぎやしませんか」
「確かにな……下手したら損害ばかりで足が出るってことにもなりそうだ。だがあたしは、あの馬車の中身にゃちょっと興味がある」
「金目のモンがあの中に?」
「でなきゃ金目の、人だ。で、だとすれば尚更、連中もただもんじゃねえだろう。まともな兵隊を動かすなら、それなりの旗頭も担いできてるはずだ」
リースベットが馬車を顎で示した。バックマンは短い思考ののち口を開く。
「馬車に火矢でも射掛けりゃ、中身の高貴さに比例して奴らも慌てるでしょうね」
「いい案だ。それと馬だな。逃げられちゃ元も子もねえ」
合図する、と言い残し、リースベットは隊列の側面に移動を始める。バックマンは、高台で目を光らせる弓使いユーホルトの元へと急いだ。
「頭領、なんだか妙だったぜ。山越えだってのに用心棒の一人も姿が見えねえ。おまけに連中なにか着込んでるな」
「それだけじゃねえ。荷物をよく見りゃ、帆布の端から剣や槍が顔を出してる。いつでもかかってきやがれ、ってわけだ」
岩山の上で望遠鏡を覗き込んでいた髪の長い女と、浅黒い肌の男が作戦会議をしている。頭領と呼ばれたのは女の方だ。
「罠か……来た方向から言ってリードホルムの連中かな」
「だろうな。あたしらにあんだけノルドグレーンへの貢ぎ物を奪われてりゃ、そろそろ取り返しに来てもいい頃だ」
「今日はやめときますか?」
「いいや。だが計画はすこし変更する。バックマン、ユーホルトと子飼いの連中を呼んでこい。三キロ先で再合流だ」
「そこで仕掛けるんで?」
「ああ。ユーホルトに射てるだけ射たせたら、あたしが切り込む。奴らの指揮官が分かったら続け」
「その身は大事にしてくださいよ、頭領。あんたでなけりゃティーサンリードはまとまらねえんだ、リースベット様」
「その名で呼ぶんじゃねえ。とっとと行け」
バックマンと呼ばれた浅黒い肌の男は、フードを被り、音も立てず岩棚を駆け下りた。
林道を進む商隊の後方に位置する馬車は、行商人らしからぬ屈強な御者が率いていた。ダブレットシャツにポケットを多く縫い付けたベストという姿に身を窶してはいるが、彼はリードホルム軍のブリクスト部隊長その人である。馬車の中では、ノア王子が車窓から周囲の状況に気を配っていた。
その馬車の後方からフェルト帽を被った男が駆け寄り、ブリクストに小さく敬礼した。隊列が歩を止める。
「さきほどの煙は、山中に住む刀鍛冶と陶芸家の老夫婦でした。老人がナイフの修繕などしていたようです」
「そうか、ご苦労だった。なんとも人騒がせな……」
「山賊の根城というのも、そう簡単に見つかりはしないようだな」
馬車の中からノアが声をかけた。戦陣に赴くというのに、白皙の顔には静かな笑みさえたたえている。
「しかしその老夫婦、それこそ山賊共に襲われたりはしていないのか?」
「はあ、実際に一度来たそうです。ですが金目のものがないと見るや、水だけ飲んで帰ったとか」
「なるほど。山賊にも存外、慈悲の心はあるらしい」
帽子の男は持ち場に戻り、隊列は再び進行を始めた。
「しかし若様、なにもアウグスティン王子の口車に乗らずとも良かったのでは」
「王たる者、必ず一度は戦場に出よというのが家訓だからな。ちょうど良かろう」
「ならばもっと大規模な戦のほうが、兵も御身を守りやすいというもの」
「そうした戦は兄上が出たがるだろうよ」
膝に置いた覆蓋兜に両腕を乗せ、ノアは小さく笑った。
「それはそうでしょうが……此度の討伐も、言うほど楽観視はできません。ノア様の身になにかあって困るのは、おそらくリードホルムの全国民ですぞ」
「それは口が過ぎるな、ブリクスト。……まあ期待に応えられるよう努力はしよう。我が国はお世辞にも、良い状況とは言えないからな」
「期待しておりますぞ」
「そして今の状況も、お世辞にも良くはないな。地の利は敵にあり、我らは奇襲を待って迎え撃つのみ、か」
「ラルセンの山賊団は手練が多いとも噂されております。過去、名のある武芸者が護衛についた輸送隊のいくつもが、ことごとく連中に屈してきました」
「そうか。期待しているよ、ブリクスト」
豪胆なのか世間知らずなのか、ノアには危機感に怯えている様子はない。だが皮肉や嫌味を籠めた物言いでもなく、こうした王族としては稀有な態度は、ブリクストのような明日をも知れぬ軍人たちにも好感をもって迎えられていた。
「冗談を言っている場合ではございません。若様、いざとなれば我々を捨て、この馬でヘルストランドへお逃げください」
「山賊団は今まで、平民や商人は無抵抗ならば見逃したと言うが……なるほど、私ならば人質の価値はあるように見えるか」
「そういうことです」
ノアの二十一歳という若さに似合わぬ、一見すると達観した、漂白されたような振る舞いは、彼の心性というよりもその立場によって育まれたものだった。いずれリードホルムの王位を継ぐのは、何事もなければ長兄のアウグスティンである公算が高い。しかし、アウグスティンには態度と声の大きさに比例した器量がない――というのは二人の皇太子を知る多くの者に共通した見立てだ。彼ら、彼女らの多くが、ノアに次代のリードホルムを率いてほしいと願っている。だがリードホルム王国は隣国のノルドグレーン公国と違い、支持者の数ではなく宮廷内の勢力図に従って王座が移動するのだった。一見すると颯々として柔和な彼の表情の裏には、自らの置かれた状況に対する精緻な思考が巡らされている。
隊列の先頭をゆく荷馬車に随伴していた商人――ブリクストの部下が後続を止め、緊張した面持ちで馬車に駆け寄ってきた。
「隊長、前方から鳥のさえずりが消えました」
「来るか……荷台の者たちにも準備をさせろ。申し合わせのとおり、馬車は反転させ離脱の体制を整える。戦闘が始まったら互いに背を預けて深追いはせず、山賊は捕らえて情報を聞き出せ。いいか、追うのは賊が戦闘を放棄して逃げた場合だけだ。護衛は馬車を絶対に離れるでないぞ。若様、身支度を」
「もうできているよ」
ノアは顔全体を覆う頑強な覆蓋兜を被り、初陣の決意を固める。
部下は持ち場に戻り、もはや隠す必要もないとばかりに、おのおのが得意とする武器や盾を手にした。
「連中、気付いたようです」
商隊を見下ろす斜面の灌木に身を隠し、山賊の女と男、リースベットとバックマンが密めいている。
「なるほど、その辺のごろつきじゃねえな……武装もしっかりしてる」
「案の定、荷物もみんな兵隊だ。あれじゃ稼ぎが少なすぎやしませんか」
「確かにな……下手したら損害ばかりで足が出るってことにもなりそうだ。だがあたしは、あの馬車の中身にゃちょっと興味がある」
「金目のモンがあの中に?」
「でなきゃ金目の、人だ。で、だとすれば尚更、連中もただもんじゃねえだろう。まともな兵隊を動かすなら、それなりの旗頭も担いできてるはずだ」
リースベットが馬車を顎で示した。バックマンは短い思考ののち口を開く。
「馬車に火矢でも射掛けりゃ、中身の高貴さに比例して奴らも慌てるでしょうね」
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