○○番目の子羊棺

不思議なお話

夢か現か、真か嘘か

｢雪｣ 

夢を見ていた。 
いや、あれは夢だったのか？ 
わからない、わからない。 

｢死ぬな｣ 

誰かが呟いていた。 
誰だ。 
あれはいったい、誰だ。 

｢君にはどうせわからないよ。君には、絶対に。｣ 

あれはいったい誰だ。 
誰だ。 
…自分か？ 

｢泣くなようるさい｣ 

わからない、わからない。 

わからない。 

なぜ僕は泣いている？ 
なぜ僕は、横たわっている？ 

これは現実か？ 
それとも、夢なのか？ 

わからない。 
周りには、なにもないが？ 

でも、それでも聞こえる。確かに、聞こえるんだ、声が！ 

｢雪｣ 

｢死ぬな｣ 

｢君は死にたいのか｣ 

｢理解不能｣ 

｢泣くなようるさい｣ 

｢理解して欲しいなら、死ぬな｣ 



｢君にはわからないよ。君には、絶対にね。｣ 



僕は、どっちかな。 

これは夢か、現か。 
…真か、嘘か。