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じゃあ、こうしよっか
しおりを挟む「はい」
「簡単だね」
「よゆー」
「まだいけるよ!」
ハイテンションなガチ勢組と、
「またやられた」
「もう諦めません?」
「ヤバいっすって」
「もう、無理だね」
ローテンション且つ負け込んでいる終わった勢。
どちらが勝つのかなんて、明らかでしかなかった。
「えー、上位4名はこちらの方々でした」
勝負も終わり、結果も出た。
結果は言うまでもなく、やる気にあふれているチームが上位を占めてしまっていた。
「負けた」
「諦めって大事ですよ、きっと」
「地獄の始まりっすかね……」
「嫌な予感しかしない」
負けてしまった、やる気がないチームはお互いにお互いを励まし合っていた。
「んじゃ、1人ずつ誰か選んで~」
諦めと死んだ目で、やけになって司会を続けるレイブンが、さっさと選べと言い始める。
「レイブンね」
「コレーは俺だな。まあ、分かってた」
「……」
「視線からしてお嬢なんっすよねぇ」
「ブラッド?」
「この空気からすると、着せ替え人形行きかなぁ」
3人はさっさと決まってしまった。
「いつ要求するかは好きなタイミングで」
「「「今」」」
「「「はい」」」
いつ要求が来るのかさえ決まってしまった。
「それじゃあ、レイブン、行きましょ?」
「ミニデートと洒落込みますか」
コレーとレイブンはミニデートとして2層を観光しにいくらしい。
「ブラッド~、街に繰り出そう!」
「着せ替え人形確定コースか……体力、大丈夫かな」
ミュゼはブラッドにありとあらゆる服を着せて、豪遊するのだろう。
「……」
「俺らも遊びに行くっすかねぇ。お嬢はやりたいこと、あるんっすか?」
「……カフェ、行こ?」
ねこまがネズの裾を少し引いて、首を少し傾けて、見上げる。
「了解っす。街で色々見て回るっす。だから、レイブン様方と同じミニデートっすね」
ねこまとネズはレイブンペアと同じようにミニデートをするみたいだ。
残ったのは、カイトとリーフフィア、ただ2人。
「……さっきのねこま、めっちゃ可愛かったです」
あのねこまを真正面から見たネズが羨ましい。
「真正面から見たかった……」
あの可愛さを全面的に見たかった。
「めちゃくちゃ天使で可愛かったです」
可愛いと天使という言葉しか出ない点で、語彙力が落ちている。
「で、残ったのは僕ら2人なんだけど」
「そういえば、カイトの相手、聞いてなかったですね」
何か、こう、バディであるカイトとリーフフィアが残されたことに対しては、全員が暗黙の了解をしてた気がする。
「うん、突っ込みたくなるくらい綺麗な暗黙の了解をされたんだよね」
「相手、私でいいんですか?」
今ここに、リーフフィアしか残っていないので、今日、何か1つお願いをするなら、リーフフィアしか相手がいないのだ。
「リーフィがいいな」
「分かりました。何かやりたいこととかあります?」
「ん~……逆に何かある?」
「カイトのお願いを聞く企画ですよ、これ」
逆に何かあるかと聞かれても、リーフフィアも何にも考えてないので、大変困る。
「ところで、コレー姉さんとねこまはミニデート組、ミュゼは着せ替え組です」
「リーフィにいろんな服を着てもらうのも楽しいと思うんだけど、リーフィが疲れちゃいそうだからね」
「お願いなら、やりますよ?」
負けは負けで、ルールはルールだ。
負けたのだから、きちんとルールには従う所存である。
「僕からしたら嬉しいけど、リーフィを疲れさせたいわけじゃあないからね。今日は掃除とか色々あったし、また今度かな」
「2回目があるんですか?」
「あったら、の話。レイブンがやるか、やらないか次第かな」
「や……りそうですね」
「だろうね」
レイブンは面白ければ、何でもオールOKな人且つ少し負けず嫌いなところがある人なので、絶対にやる。
「じゃあ、こうしよっか」
カイトが何か思い浮かんでようで、カイトとリーフフィアペアの行動も決まった。
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