上 下
46 / 97

フレンド登録

しおりを挟む

「とりあえず、フレンド登録しとくか」

 レイブンがそう言って、他の面々を呼びに行く。

「じゃあ、僕からね」

 1番近くにいたカイトと初めにフレンド登録を行う。

「これをこうしてフレンド登録完了。これで手順は大丈夫?」
「はい。何とか、ですけど」

 リーフフィアは、1番上に並んだフレンドの名前に目を輝かせる。

「このゲームで1番最初の、初めてのフレンドです。ありがとうございます」

 リーフフィアは、フレンドが作れると思っていなかったので、嬉しさが勝る。

「あら、カイト様が初めですか」
「カイト兄様、ズルい」
「ごめん、ごめん」

 コレーとねこまがやってきて、2人ともリーフフィアはフレンド登録をした。

「新しく妹が出来たみたいで嬉しいわ」
「リーフ、よろしく」

 2人はにこにこと笑っている。

「よろしく。コレー……姉さん、ねこま」

 姉がいなかったし、先ほどみたいに可愛がられたことが殆どなかったので、姉と呼ぶのは照れてしまう。

 少し声が萎みながらもう、リーフフィアが姉と言ったことに気が付いたコレーは顔を輝かせた。

「ええ!精一杯可愛がるわ!」

 にこにこと笑ってとても嬉しそうだった。
 コレーやねこまが笑っていると、嬉しくなる。

「次は俺らだな」
「そうっすね」

 レイブンとネズの2人ともフレンド登録を交わす。

「何かあったら、遠慮なく連絡しろよ?」
「はい」

 レイブンが念を押してくるため、神妙な顔をして頷く。

「あとは、これだな」

 レイブンが、1枚の黒い烏の羽をリーフフィアがつけている指輪に近づける。

 羽は、指輪に付いている石に吸い込まれて消えてしまった。

「これで冥界に1人で来れるから」
「分かりました」

 指輪を無くさないようにしないといけない。

 リーフフィアは、幸せそうに指輪の石を1撫でした。
しおりを挟む

処理中です...