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ほんとうにここってどこですか?
しおりを挟む「レイブンが主体の話だと無駄な時間ばかりが過ぎていくから、僕が説明しようか」
倒れ込んで起き上がってこないレイブンを無視したままカイトが話し始める。
倒れ込んだレイブンにかまう人は誰もいない。
「あの、大丈夫ですか?」
リーフフィアはレイブンの近くにしゃがみ込んで、ツンツンと人差し指で突いた。
「だい、じょー、ぶ、だぜ」
弱々しくグッドのハンドサインをされたが、全く大丈夫じゃなさそう。
しゃがみ込んでいるリーフフィアの隣に、リーフフィアと同じようにしゃがみ込んだカイトは、リーフフィアの顔を覗き込む。
「ほっといていいんだよ。いつものことだし」
カイトの言葉を聞いたリーフフィアは、少し固まる。
一応、このメンバーを見る限り、レイブンがリーダーっぽいのだが、リーダーをこんなぞんざいに扱っていいのだろうか?
「それよりも、こっちおいで」
カイトはリーフフィアの手を取り、ねこま達がいる机の方へと案内する。
椅子を後ろに引き、リーフフィアを座らせたカイトは、リーフフィアの前に座ってにこにこと笑っていた。
「お待たせしました」
コレーが女神のような笑みで歩いてきて、リーフフィアとカイト、ねこまとネズに紅茶と茶菓子を置いた。
「ごゆっくり?」
4人に手を振ったコレーは、工房の中へと戻って行く。
リーフフィアとカイト以外の2人は、当たり前のことのように紅茶を味わっているが、リーフフィアの頭の中はハテナだらけ。
ここってどっかのカフェだっけ?
ごゆっくりってどういう事?
理解できないことが次々に積み重なっていき、頭がパンクしそうだ。
「あの」
理解できないことの一つである、目の前でリーフフィアを笑顔でじっと見つめているカイトに声をかけた。
「ん?何かあった?」
優しげに聞いてくるが、
「ここって本当にどこですか?」
リーフフィアは理解できないことだらけで困っていたのだった。
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