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神龍剣
堕天使の黙示録-アポカリプス- 62話
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ゼルシェードの所で先に待っていたのはセラフ達だった。
少し休んでいたとはいえ、転移のペンダントを使えた分早く帰還できたようだ。
一応、アージェ達のところにも寄って来たのだが…
クレイド達の方が相当苦戦したか?
ゼルシェードから話はあるらしいが、取りあえずクレイド達の帰還を待っている
というか、ゼルシェードに待てと言われている。
ラヴィアもいないし……
フィルが言うには、この異空間内に一応、ラヴィアはいるらしい。
庭か?
そんな事を考えながら待っていると、クレイド達とゼルシェードとラヴィアが同時に入って来た。
ゼルシェード「こいつら、帰ったぞ」
ラヴィア「あ、お兄ちゃん!」
レイド「ラヴィア…なにしてたんだ?」
ラヴィア「えーと……内緒」
んん??????
セラフ「大丈夫だったか?」
クレイド「ああ…まあ。きつかった…」
まじか…
エレシー「トランスと会っちゃってね…」
フィル「え!? ほんとに平気!?」
リティア「退いてくれたから…でも、まだ全力じゃないみたい」
よ、よくぞ三人で生き残ってくれたな…
エレシー「それと、私、飛翼技習得したよ!」
レイド「そうか! 頼りになるな」
ゼルシェード「とりあえず、情報共有しておけ。
俺からの話はそれからだ」
とりあえず、クレイド達の話をざっくり話してもらった。
セラフ「…やっぱりか…」
クレイド「やっぱり?」
フィル「私達ね、トランスと契約してる人…薄紫の髪に鎧を着た人と戦ったの」
レイド「ほぼセラフが戦ったんだけどな…」
と、セラフ達もアイギスの事について話し始めた。
リティア「フィルの、幼馴染…」
フィル「自覚は無いんだけどね…でもさすがに、これは思い出してあげないと可哀相かも」
エレシー「どうかしら。何だかフィルの気持ちを以前から無視しているような気がするわ」
クレイド「それは思った。だってフィルは…ぐはっ」
エレシーの肘鉄が来た。
エレシー「そういうのはフィルが言うまで外野は黙ってるべきよ!」
フィル「?」
と、とにかく緊急性で言ったら、アイギスを説得。
可能であれば悪魔との契約もどうにかしたいが、それは後だ。
アイギスとまともに会話が出来なければ交渉の余地もない。
セラフ「…みんな、次にアイギスと相対したら、僕にやらせてくれ」
フィル「セラフ!?」
セラフ(これは、僕がやらないといけない。
同じものを愛した者同士…ちゃんと、向き合わないといけない)
ゼルシェード「まあ、そいつに関してはお前達に任せる。
で、神龍殿の場所だが…」
レイド「アージェ達の所に、帰りに寄って来た。
風の神龍殿の場所は判明していたぞ。セイヴェール大陸だ。」
セラフ「風の神龍殿であるウィリデ神龍殿は、内部が異空間の谷のようになっていて、
空を舞う力がないと進めないと言ってた」
空を舞う力…なら、
エレシー「それなら、フワリンの力で何とかなりそう。
あの子なら、どんな思い物も浮かせてくれるから、いけるはず」
それで何とかなるな。
ゼルシェード「光の神龍殿のリムピド神龍殿はエクテル大陸。
ただ、見えない壁に阻まれていて、外側から視認はできない。
闇の神龍殿のニゲル神龍殿はエクテル大陸から行ける海中だ」
か、海中!?
ラヴィア「えっ、とね。海の妖精族の住んでる街の、近くらしいんです。
月涙の海っていう……」
リティア「海の妖精族の所!?」
そういえば、リティアは海の妖精族に会ってみたいって言ってたな。
フィル「ピーチャに頼めば、連れてってもらえそうだね」
クレイド「闇の神龍殿、ニゲル神龍殿の特徴は?」
ゼルシェード「真っ暗、だそうだ。
常に明かりを持っていないと戦えないどころか、まともに歩けもしない」
エレシー「…メララでなんかなるかも。
あの子、付いて来るだけで照らしていられるから、
私達は手を塞がれる心配がないわ」
セラフ「よし…それで行こう。順番はどうする?」
ここはセイヴェールのある、ヴィシュロ大陸。
風の神龍殿はこの大陸だ。
レイド「普通に考えれば、近場の風…ウィリデ神龍殿から行くべきだろう。
次点で、エクテル大陸の光。リムピド神龍殿」
リティア「闇のニゲル神龍殿のある海中は移動が大変だし、一番最後だね」
エクテル大陸から行ける海中だしな。
ゼルシェード「行く順番は決まったようだな。気を付けて行け。
俺は引き続き調べを進めておく。」
エレシー「あの子達が私の意図を汲んでこっちに来てくれるはず。
外で待ってるから、みんなはそれまで休んでて」
クレイド「わかった」
フィル「互いに激戦だったみたいだし、ちゃんと休んでおこうね」
一方。フローリス雪原。
ゼフィル「………」
ディアルト「おい、ゼフィル。…今は、あいつと交代する気配無いのか?」
ゼフィル「平気だよ。ここに来る前は迷惑かけたね」
この雪原に来る前、急に姿が変わって転移でどこかへ行ってしまったのだ。
ディアルト「…なあ、あいつらここに来る事あるか?
なんでここなんだよ」
ゼフィル「ここなら人目につかない。まず誰も来ないから。
あいつらは俺がおびき出す。嫌でも来ると思うよ」
そう言ってすたすた歩いて行ってしまった。
ディアルト「…気に入らねえな、このやり方…
セラフ……そっちで何とかしてくれ、俺は真っ向から裏切れねえからよ」
・・・・・・・・
セラフ「…ストレートフラッシュ」
クレイド「はあ!? また!? なんでそんなに!」
フィル「セラフの運がすごすぎるよ;;;」
何をやっているのかと言うとトランプである。
エレシーを待っている間、遊んでいた。
誰の持ち物かって? …なぜかこの異空間にあったのだ。
クレイド「ポーカーなんてほぼ運のゲームでなぜ;;;」
リティア「クレイドは全然いかないね…」
レイド「よくてワンペアだな」
明らかに不服そうである。
クレイド「じゃあ、次は…ババ抜き!!」
・・・・・・・・・
クレイド「………こ、この野郎;;;」
セラフ「早く引け」
みんな抜けていって、クレイドとセラフの一騎打ちになっている。
セラフはポーカーフェイスがうますぎて、どっちを取ろうとしても無表情。
クレイド「……ぐぐぐ……こっちだ!」
意を決して引くも、ジョーカー。
クレイド「うわああ!? ち、ちょっと待て」
慌ててシャッフルする。
クレイド「ん!」
クレイドがシャッフルしたカードを裏面を上にして机に出した。
クレイド「これで俺にもどっちがジョーカーか分かんないからなー」
なるほど、顔に出て負けてしまうのが目に見えていたから、敢えてこんな手を。
セラフ「……はあ……あがりだ」
セラフが引いたのはジョーカーじゃなかった。
クレイド「はあ!?」
フィル「セラフ、なんで迷わなかったの?」
セラフ「こいつ、ジョーカー引いた時に力入れすぎだ。
カードに小さい折り目がついた」
よく見ると確かに、ついている。
レイド「…クレイド…」
リティア「感情的になっちゃ駄目だよぉ…;;;」
そこに外から声がかかった。
エレシー「みんなー! 精霊たち来たよー!」
セラフ「…行くか」
フィル「うん」
束の間の休息は終わりだ。とりあえず、神龍剣は全て必要。
一個でも取り逃す事はできない。
少し休んでいたとはいえ、転移のペンダントを使えた分早く帰還できたようだ。
一応、アージェ達のところにも寄って来たのだが…
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というか、ゼルシェードに待てと言われている。
ラヴィアもいないし……
フィルが言うには、この異空間内に一応、ラヴィアはいるらしい。
庭か?
そんな事を考えながら待っていると、クレイド達とゼルシェードとラヴィアが同時に入って来た。
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レイド「ラヴィア…なにしてたんだ?」
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んん??????
セラフ「大丈夫だったか?」
クレイド「ああ…まあ。きつかった…」
まじか…
エレシー「トランスと会っちゃってね…」
フィル「え!? ほんとに平気!?」
リティア「退いてくれたから…でも、まだ全力じゃないみたい」
よ、よくぞ三人で生き残ってくれたな…
エレシー「それと、私、飛翼技習得したよ!」
レイド「そうか! 頼りになるな」
ゼルシェード「とりあえず、情報共有しておけ。
俺からの話はそれからだ」
とりあえず、クレイド達の話をざっくり話してもらった。
セラフ「…やっぱりか…」
クレイド「やっぱり?」
フィル「私達ね、トランスと契約してる人…薄紫の髪に鎧を着た人と戦ったの」
レイド「ほぼセラフが戦ったんだけどな…」
と、セラフ達もアイギスの事について話し始めた。
リティア「フィルの、幼馴染…」
フィル「自覚は無いんだけどね…でもさすがに、これは思い出してあげないと可哀相かも」
エレシー「どうかしら。何だかフィルの気持ちを以前から無視しているような気がするわ」
クレイド「それは思った。だってフィルは…ぐはっ」
エレシーの肘鉄が来た。
エレシー「そういうのはフィルが言うまで外野は黙ってるべきよ!」
フィル「?」
と、とにかく緊急性で言ったら、アイギスを説得。
可能であれば悪魔との契約もどうにかしたいが、それは後だ。
アイギスとまともに会話が出来なければ交渉の余地もない。
セラフ「…みんな、次にアイギスと相対したら、僕にやらせてくれ」
フィル「セラフ!?」
セラフ(これは、僕がやらないといけない。
同じものを愛した者同士…ちゃんと、向き合わないといけない)
ゼルシェード「まあ、そいつに関してはお前達に任せる。
で、神龍殿の場所だが…」
レイド「アージェ達の所に、帰りに寄って来た。
風の神龍殿の場所は判明していたぞ。セイヴェール大陸だ。」
セラフ「風の神龍殿であるウィリデ神龍殿は、内部が異空間の谷のようになっていて、
空を舞う力がないと進めないと言ってた」
空を舞う力…なら、
エレシー「それなら、フワリンの力で何とかなりそう。
あの子なら、どんな思い物も浮かせてくれるから、いけるはず」
それで何とかなるな。
ゼルシェード「光の神龍殿のリムピド神龍殿はエクテル大陸。
ただ、見えない壁に阻まれていて、外側から視認はできない。
闇の神龍殿のニゲル神龍殿はエクテル大陸から行ける海中だ」
か、海中!?
ラヴィア「えっ、とね。海の妖精族の住んでる街の、近くらしいんです。
月涙の海っていう……」
リティア「海の妖精族の所!?」
そういえば、リティアは海の妖精族に会ってみたいって言ってたな。
フィル「ピーチャに頼めば、連れてってもらえそうだね」
クレイド「闇の神龍殿、ニゲル神龍殿の特徴は?」
ゼルシェード「真っ暗、だそうだ。
常に明かりを持っていないと戦えないどころか、まともに歩けもしない」
エレシー「…メララでなんかなるかも。
あの子、付いて来るだけで照らしていられるから、
私達は手を塞がれる心配がないわ」
セラフ「よし…それで行こう。順番はどうする?」
ここはセイヴェールのある、ヴィシュロ大陸。
風の神龍殿はこの大陸だ。
レイド「普通に考えれば、近場の風…ウィリデ神龍殿から行くべきだろう。
次点で、エクテル大陸の光。リムピド神龍殿」
リティア「闇のニゲル神龍殿のある海中は移動が大変だし、一番最後だね」
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ゼルシェード「行く順番は決まったようだな。気を付けて行け。
俺は引き続き調べを進めておく。」
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外で待ってるから、みんなはそれまで休んでて」
クレイド「わかった」
フィル「互いに激戦だったみたいだし、ちゃんと休んでおこうね」
一方。フローリス雪原。
ゼフィル「………」
ディアルト「おい、ゼフィル。…今は、あいつと交代する気配無いのか?」
ゼフィル「平気だよ。ここに来る前は迷惑かけたね」
この雪原に来る前、急に姿が変わって転移でどこかへ行ってしまったのだ。
ディアルト「…なあ、あいつらここに来る事あるか?
なんでここなんだよ」
ゼフィル「ここなら人目につかない。まず誰も来ないから。
あいつらは俺がおびき出す。嫌でも来ると思うよ」
そう言ってすたすた歩いて行ってしまった。
ディアルト「…気に入らねえな、このやり方…
セラフ……そっちで何とかしてくれ、俺は真っ向から裏切れねえからよ」
・・・・・・・・
セラフ「…ストレートフラッシュ」
クレイド「はあ!? また!? なんでそんなに!」
フィル「セラフの運がすごすぎるよ;;;」
何をやっているのかと言うとトランプである。
エレシーを待っている間、遊んでいた。
誰の持ち物かって? …なぜかこの異空間にあったのだ。
クレイド「ポーカーなんてほぼ運のゲームでなぜ;;;」
リティア「クレイドは全然いかないね…」
レイド「よくてワンペアだな」
明らかに不服そうである。
クレイド「じゃあ、次は…ババ抜き!!」
・・・・・・・・・
クレイド「………こ、この野郎;;;」
セラフ「早く引け」
みんな抜けていって、クレイドとセラフの一騎打ちになっている。
セラフはポーカーフェイスがうますぎて、どっちを取ろうとしても無表情。
クレイド「……ぐぐぐ……こっちだ!」
意を決して引くも、ジョーカー。
クレイド「うわああ!? ち、ちょっと待て」
慌ててシャッフルする。
クレイド「ん!」
クレイドがシャッフルしたカードを裏面を上にして机に出した。
クレイド「これで俺にもどっちがジョーカーか分かんないからなー」
なるほど、顔に出て負けてしまうのが目に見えていたから、敢えてこんな手を。
セラフ「……はあ……あがりだ」
セラフが引いたのはジョーカーじゃなかった。
クレイド「はあ!?」
フィル「セラフ、なんで迷わなかったの?」
セラフ「こいつ、ジョーカー引いた時に力入れすぎだ。
カードに小さい折り目がついた」
よく見ると確かに、ついている。
レイド「…クレイド…」
リティア「感情的になっちゃ駄目だよぉ…;;;」
そこに外から声がかかった。
エレシー「みんなー! 精霊たち来たよー!」
セラフ「…行くか」
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