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過去と現在は手を取り合って
月が響鳴-カナデ-るカプリッチオ 92話
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扉を開けると、暗い部屋。電気がついていない?
ソレイユ「ちょっと、暗い…;;;」
ゼルシェード「……舞台の演出のつもりか? ……エピナール」
ゼルシェードが言ったのと同時に照明が点く。
エピナール「ええ。そうですよ。ゼルシェード様」
エルブ「兄さん!」
エピナール「お待ちしていました。皆さん。
エルブも…」
こちらを一通り見渡す。
エピナール「セピアさんが負けましたか。
さすがは陛下の…いえ、ゼニスさんのお仲間さんと言ったところでしょうか」
ビオレ「セピアは殺してないわ。貴方も連れて行くつもり」
サルファー「貴方は、自身の弟と戦ってまでゼファに従うつもりですか?」
エピナール「ええ。殺しても、陛下なら生き返らせます。
取りあえず、邪魔さえされなければ良いので…」
…ゼファが結果どうなるのかは、知っている…んだったか?
ソレイユ「ゼファが死ぬ事になってもいいの!?」
エピナール「それを陛下が望むなら、私はそれに従うまで。
幸せになってほしいとは思っていますが……」
崇拝、が正しい表現だろうか。
エルブ「…僕と兄さんは、親に家を追い出され、周りの人達から虐げられ、
放浪していた所を助けていただいたんです。だから、恩はあるのです…」
ソレイユ「その恩返しって事?」
エピナール「その通りです。陛下がいなければ私達兄弟は生きていません。
無一文で追い出され、食べ物も職もない。
疲労と空腹で倒れれば、わざと踏んでいく奴らもいました。そこを救われたのです」
過去が壮絶すぎる…。
パリス「それでも、私達は止まりません。エルブだって同じです」
ソレイユ「道半ばで止まるような覚悟で、ここには来ていない!」
ソレイユがそう言い切ると、
エピナール「フフ…あっははは!! 本当に…貴方方の勢いにはオーブの使用に躊躇が消えますよ。」
エピナールは…もう言葉だけで止まる気は無いのだろう。
エピナール「消滅する時間!」
青い舞台が展開される。こうなれば、相手は必ず先手を取る。
エピナール「もう紳士なんてどうでも良い。
最初から悪魔として…力づくで止めさせていただきます…! ディアブロス・クトゥグア!」
オーブが光り、セピアと同じ、翼が一瞬目に入る。
そして、あの時見た狂気がそこに。
サルファー「相変わらず、禍々しいですね…!」
エピナール「クハハハ! セピアの狂気に比べたら俺のほうがマシだろうがなぁ!?
せいぜい回復が間に合わずにくたばったりするなよな!?」
エルブ「……兄さん……っ」
エピナール「失望したか、エルブ!! 慕っていた兄がこんなだってなぁ!?」
……え…?
ゼルシェード「…エピナールのこの状態は、エルブはゼニス奪還作戦時に見たのと、これで二回目だ。
エピナールは…エルブの前ではオーブを使おうとしなかったからな…」
…あまり見せたくなかったわけか…。
ビオレ「エルブ、平気!?」
エルブ「…失望なんてしませんよ。兄さんだって人間です!
裏なんて、あって当然です!」
サルファー「よく言いました……私達で止めましょう!」
エピナール「雑魚は大人しく引っ込んでろよ!?」
どうも常に見下されてる感が…!!
ソレイユ「弟の事を殺していい命だと考えてる時点で終わりよ!
正気に戻してあげる…!」
確かエピナールはエルブと同じ氷属性だったはず。なら、火が有効だろう。
エピナール「氷裂円舞!」
やっぱり相手が先手だ。
ソレイユ「っ! 回火裂舞!」
呆気なくかわされた。
ゼルシェード「ソレイユ! 剣の能力使え!」
いまいち剣の扱いが慣れない。そうだ、使わないとエピナールに攻撃は…。
ソレイユ「流れを向ける!」
エピナール「ちっ! 流変剣を扱えるようになったのか…! フローズナイフ!」
エルブ「ぐっ!?」
瞬間移動が無くなったとはいえ、相手の速度の方が早い。
舞台はかき消せないので、先手はどうしても取られる。
ソレイユ「というか、火属性私だけ!? …属性変換・共鳴!」
各メンバーに火属性を付与させる。
ビオレ「よし、絶火・魔法剣!」
パリス「絶火・魔法弾!」
エピナール「ちっ! 華桜氷閃!」
エピナールの攻撃の後、すぐに回復。
ソレイユ「光よ癒せ…エーテルキュア!」
このまま押し切れば……何とか。
……あれ? 確かセピアにはもう一つ属性が追加されていて…。
エピナール「このままだと不味いか……なんてな! 邪光絶華!」
ビオレ「うあっ!?」
パリス「うっ、く…」
今のは…!?
エピナール「驚いたかよ!? これがこの状態の俺の特殊属性、邪光属性!
光と闇を兼ね備えた属性だ! 光属性と闇属性持ちのどちらにも有効だ!」
だからビオレとパリスが…。
そうなるとソレイユも危険に。
エルブ「っ! 閃・氷結廻華!!」
エルブが斬り込んだ。刀同士のぶつかる音が響く。
サルファー「絶火・魔法矢!!」
エルブが引き付けている間に矢を放つ。
エピナール「! くそっ!」
エルブから一度離れて矢をかわす。
エピナール「ロストシャイン!」
ソレイユ「くっ!」
エルブを無視して後ろのソレイユに技が向かった。
エルブ「! はあっ!」
再度エルブがエピナールに刀をぶつける。
パリス「え、エルブ…!」
ビオレ「無茶よ、落ち着いて一回離れて!」
でも、エルブは離れようとしない。
エルブ「ぐ…っうわっ!?」
押し負けてエルブが弾き飛ばされる。
エピナール「雑魚は雑魚らしく這いつくばれよ!?
惨めに這いつくばったところで、助けはしねぇけどなぁ!?」
悪魔の名に相応しい…。邪悪な紳士とはよく言ったもの。
エルブ「…僕が、止めないと…っ」
またエルブが立ち上がる。
エピナール「てめぇはうぜェんだよ! くたばってろよォ!?」
螺旋邪光葬!」
まずい…。そう思った時、ソレイユがみんなの前に立ちはだかった。
ソレイユ「守護せよ…バリアフィールド!」
パリス「っ、光の雨よ…エードヒーリア!」
ソレイユがバリアを張って防いだ隙にパリスは急いで回復に移る。
ビオレ「…風刃華!」
サルファー「風に舞え…シルフィード!」
回復後、すぐに立て直して技を叩きこむ。
エピナール「こいつら…!」
エピナール『ありがとうございます、ゼファ様』
『セピアさんの指導に疲れ切ってるようでして』
『私達の家族は、陛下達だけです』
………
エピナール「クク……クハハハハハハハ!!!
本当に…どこまで周りの連中は、俺達を…!」
まだ立ち上がる…!
というか、何の話だ!?
エピナール「陛下の邪魔をする奴は、みんな消してやる…!
消忌絶氷閣!!」
エピナールの奥義が放たれた。
ビオレ「ソレイユ! バリアもつ!?」
ソレイユ「さっきの防いだので限界! 防御して!」
エルブだけが前に出た。
エルブ「桜舞え、凍れ…この一閃に…祈桜氷一閃!」
エルブの奥義がエピナールの奥義に刃向った。
ガキンという劈くような音と共に、奥義は相殺。
エピナール「エルブ……」
エルブ「皆さん、ここからは僕が…どうか休んでいてください!」
エピナール「今まで、俺に勝てなかったのにか!?」
ゼルシェード「……下がれ、お前達。
この兄弟の決着は、あいつらにしか付けられん!」
そう言われては下がるしかない。
ソレイユ「エルブ…負けなければ何も言わない」
エピナール「この世には越えられねぇ壁があるんだよ!!
弟は、兄に勝てねぇ!! 思い知れ!!!」
エルブ「兄さん。今度は僕が、兄さんを導く番です!」
ソレイユ「ちょっと、暗い…;;;」
ゼルシェード「……舞台の演出のつもりか? ……エピナール」
ゼルシェードが言ったのと同時に照明が点く。
エピナール「ええ。そうですよ。ゼルシェード様」
エルブ「兄さん!」
エピナール「お待ちしていました。皆さん。
エルブも…」
こちらを一通り見渡す。
エピナール「セピアさんが負けましたか。
さすがは陛下の…いえ、ゼニスさんのお仲間さんと言ったところでしょうか」
ビオレ「セピアは殺してないわ。貴方も連れて行くつもり」
サルファー「貴方は、自身の弟と戦ってまでゼファに従うつもりですか?」
エピナール「ええ。殺しても、陛下なら生き返らせます。
取りあえず、邪魔さえされなければ良いので…」
…ゼファが結果どうなるのかは、知っている…んだったか?
ソレイユ「ゼファが死ぬ事になってもいいの!?」
エピナール「それを陛下が望むなら、私はそれに従うまで。
幸せになってほしいとは思っていますが……」
崇拝、が正しい表現だろうか。
エルブ「…僕と兄さんは、親に家を追い出され、周りの人達から虐げられ、
放浪していた所を助けていただいたんです。だから、恩はあるのです…」
ソレイユ「その恩返しって事?」
エピナール「その通りです。陛下がいなければ私達兄弟は生きていません。
無一文で追い出され、食べ物も職もない。
疲労と空腹で倒れれば、わざと踏んでいく奴らもいました。そこを救われたのです」
過去が壮絶すぎる…。
パリス「それでも、私達は止まりません。エルブだって同じです」
ソレイユ「道半ばで止まるような覚悟で、ここには来ていない!」
ソレイユがそう言い切ると、
エピナール「フフ…あっははは!! 本当に…貴方方の勢いにはオーブの使用に躊躇が消えますよ。」
エピナールは…もう言葉だけで止まる気は無いのだろう。
エピナール「消滅する時間!」
青い舞台が展開される。こうなれば、相手は必ず先手を取る。
エピナール「もう紳士なんてどうでも良い。
最初から悪魔として…力づくで止めさせていただきます…! ディアブロス・クトゥグア!」
オーブが光り、セピアと同じ、翼が一瞬目に入る。
そして、あの時見た狂気がそこに。
サルファー「相変わらず、禍々しいですね…!」
エピナール「クハハハ! セピアの狂気に比べたら俺のほうがマシだろうがなぁ!?
せいぜい回復が間に合わずにくたばったりするなよな!?」
エルブ「……兄さん……っ」
エピナール「失望したか、エルブ!! 慕っていた兄がこんなだってなぁ!?」
……え…?
ゼルシェード「…エピナールのこの状態は、エルブはゼニス奪還作戦時に見たのと、これで二回目だ。
エピナールは…エルブの前ではオーブを使おうとしなかったからな…」
…あまり見せたくなかったわけか…。
ビオレ「エルブ、平気!?」
エルブ「…失望なんてしませんよ。兄さんだって人間です!
裏なんて、あって当然です!」
サルファー「よく言いました……私達で止めましょう!」
エピナール「雑魚は大人しく引っ込んでろよ!?」
どうも常に見下されてる感が…!!
ソレイユ「弟の事を殺していい命だと考えてる時点で終わりよ!
正気に戻してあげる…!」
確かエピナールはエルブと同じ氷属性だったはず。なら、火が有効だろう。
エピナール「氷裂円舞!」
やっぱり相手が先手だ。
ソレイユ「っ! 回火裂舞!」
呆気なくかわされた。
ゼルシェード「ソレイユ! 剣の能力使え!」
いまいち剣の扱いが慣れない。そうだ、使わないとエピナールに攻撃は…。
ソレイユ「流れを向ける!」
エピナール「ちっ! 流変剣を扱えるようになったのか…! フローズナイフ!」
エルブ「ぐっ!?」
瞬間移動が無くなったとはいえ、相手の速度の方が早い。
舞台はかき消せないので、先手はどうしても取られる。
ソレイユ「というか、火属性私だけ!? …属性変換・共鳴!」
各メンバーに火属性を付与させる。
ビオレ「よし、絶火・魔法剣!」
パリス「絶火・魔法弾!」
エピナール「ちっ! 華桜氷閃!」
エピナールの攻撃の後、すぐに回復。
ソレイユ「光よ癒せ…エーテルキュア!」
このまま押し切れば……何とか。
……あれ? 確かセピアにはもう一つ属性が追加されていて…。
エピナール「このままだと不味いか……なんてな! 邪光絶華!」
ビオレ「うあっ!?」
パリス「うっ、く…」
今のは…!?
エピナール「驚いたかよ!? これがこの状態の俺の特殊属性、邪光属性!
光と闇を兼ね備えた属性だ! 光属性と闇属性持ちのどちらにも有効だ!」
だからビオレとパリスが…。
そうなるとソレイユも危険に。
エルブ「っ! 閃・氷結廻華!!」
エルブが斬り込んだ。刀同士のぶつかる音が響く。
サルファー「絶火・魔法矢!!」
エルブが引き付けている間に矢を放つ。
エピナール「! くそっ!」
エルブから一度離れて矢をかわす。
エピナール「ロストシャイン!」
ソレイユ「くっ!」
エルブを無視して後ろのソレイユに技が向かった。
エルブ「! はあっ!」
再度エルブがエピナールに刀をぶつける。
パリス「え、エルブ…!」
ビオレ「無茶よ、落ち着いて一回離れて!」
でも、エルブは離れようとしない。
エルブ「ぐ…っうわっ!?」
押し負けてエルブが弾き飛ばされる。
エピナール「雑魚は雑魚らしく這いつくばれよ!?
惨めに這いつくばったところで、助けはしねぇけどなぁ!?」
悪魔の名に相応しい…。邪悪な紳士とはよく言ったもの。
エルブ「…僕が、止めないと…っ」
またエルブが立ち上がる。
エピナール「てめぇはうぜェんだよ! くたばってろよォ!?」
螺旋邪光葬!」
まずい…。そう思った時、ソレイユがみんなの前に立ちはだかった。
ソレイユ「守護せよ…バリアフィールド!」
パリス「っ、光の雨よ…エードヒーリア!」
ソレイユがバリアを張って防いだ隙にパリスは急いで回復に移る。
ビオレ「…風刃華!」
サルファー「風に舞え…シルフィード!」
回復後、すぐに立て直して技を叩きこむ。
エピナール「こいつら…!」
エピナール『ありがとうございます、ゼファ様』
『セピアさんの指導に疲れ切ってるようでして』
『私達の家族は、陛下達だけです』
………
エピナール「クク……クハハハハハハハ!!!
本当に…どこまで周りの連中は、俺達を…!」
まだ立ち上がる…!
というか、何の話だ!?
エピナール「陛下の邪魔をする奴は、みんな消してやる…!
消忌絶氷閣!!」
エピナールの奥義が放たれた。
ビオレ「ソレイユ! バリアもつ!?」
ソレイユ「さっきの防いだので限界! 防御して!」
エルブだけが前に出た。
エルブ「桜舞え、凍れ…この一閃に…祈桜氷一閃!」
エルブの奥義がエピナールの奥義に刃向った。
ガキンという劈くような音と共に、奥義は相殺。
エピナール「エルブ……」
エルブ「皆さん、ここからは僕が…どうか休んでいてください!」
エピナール「今まで、俺に勝てなかったのにか!?」
ゼルシェード「……下がれ、お前達。
この兄弟の決着は、あいつらにしか付けられん!」
そう言われては下がるしかない。
ソレイユ「エルブ…負けなければ何も言わない」
エピナール「この世には越えられねぇ壁があるんだよ!!
弟は、兄に勝てねぇ!! 思い知れ!!!」
エルブ「兄さん。今度は僕が、兄さんを導く番です!」
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