84 / 100
取り戻すべく
月が響鳴-カナデ-るカプリッチオ 84話
しおりを挟む
エルブ、サルファー、ビオレ、パリスが戦っていた頃、
ソレイユとフロスティはというと…
フロスティ「スターライト!」
ソレイユ「燃え盛れ…イフリティア!!」
魔法同士の衝突音。
フロスティの属性は見慣れない。
ソレイユ「その属性って何!?」
フロスティ「我の属性は特殊属性。星属性じゃ。
兄が特殊属性の万等属性じゃからな。妹も特殊属性で当然じゃろ」
余裕綽々だなぁ…。
ソレイユ「…っ! 空天翔!!」
フロスティ「星閃舞!!」
相手の特殊属性は星…弱点は特になし、か?
見た目に反して、双剣をうまく操るのはさすがとしか言えない。
ソレイユ「くっ!」
フロスティ「そんなものか、ソレイユ! その程度でゼニスを救えると思うのか!?」
ソレイユ「そんな事…分かってる…! 連煌斬舞!」
フロスティの動きに何とか追い付こうと食いつくが、
相手だって一歩も引かない。
フロスティ「…そなた、負い目があるのではないか?」
ふと、フロスティに問われた。
フロスティ「ゼニスに、師匠であるブライトの死を背負わせてしまった負い目。
攫われるのを阻止できなかった負い目。
約束したにもかかわらず、何もできずに逃げ帰る事になってしまった負い目」
ソレイユ「そ、それは…!」
正直、そうだった。
何も果たせてない。何もできてない。
そして今、ゼニスは自分を追い詰めてしまっている。
フロスティ「そなたはどうするのじゃ!
合わせる顔がないか? もう面と向かって話などできないか?
ならばゼニスを殺すか? 仲間を危険に晒しながら、迷い続けるか!?」
ソレイユ「………」
それに何も返せなかった。
フロスティ「…まず自分と向き合え。それができないなら…
……皆は死ぬだけじゃ…! 呪いの詠歌!」
フロスティの能力が放たれた。
ソレイユ「え、何、これ…」
一気に体力が奪われた感じ。
気力もない。
フロスティ「死にはせん。ぎりぎりのところで踏みとどまっている。
我の能力は相手を呪う力。そなたの能力と対になるものじゃ。
だが、これを耐えられないようなら勝てんぞ」
………
ソレイユ「う、あっ!?」
フロスティ「蝕み続ける呪いの力に、対抗できるか?」
ソレイユ「…っ、癒しの詠歌!」
能力を使ってみるが、まだ立ち上がれない…。
ソレイユ(……え!?)
フロスティ「…これでも兄の妹じゃ。
そう簡単に破れると思うなよ」
ソレイユ(……私は……)
ゼニス『この時代の人を犠牲にせず、君達をこれ以上傷つけないため。
…次に対峙した時、難しい事を考えず、僕を…殺してくれていい』
ゼニス『僕だって、ゼファを助けたい…
でも、それは僕が飲み込まれていなければの話だ…!
僕はもう、師匠さえ殺した…! 助かる価値なんて無い…!』
ゼニス『頼む、ソレイユ…生きてほしい。どうか、頼む…』
ゼルシェード『……ゼニスもゼファも馬鹿だ…
誰かを守るためなら自分の命なんていらないという』
ソレイユ「……フロスティ。私は確かに負い目があった…
次にゼニスと顔を合わせた時、どうすればいいのか迷ってた…
でも…負い目は今、吹っ切った!」
力強く、顔を上げると同時に癒しの詠歌の効果が上がり、
そのままに立ち上がる。
フロスティ「!! 立ち上がったか…!
しかし、何度でも使えるぞ…! 呪いの…」
即、流変剣に持ち変える。
ソレイユ「歪みの阻止!」
カーンと音が。
フロスティ「!? そなた……ゼルシェード様の支え無しで能力を…!」
ソレイユ「私はもう、大丈夫。
みんなもゼニスもゼファも死なせない!」
フロスティ「……ふふ、そうか…ならば我も全力で応えよう…!
カーステラデッドアウト!!」
フロスティの奥義に真っ向から受けて立つ。
ソレイユ「燃えろ切り裂け…火炎の精霊よ…フレアスピナーロア!」
奥義がぶつかり合って、相手のを押し返そうとする。
けど…
フロスティ「……っ、もう、平気のようじゃな」
ソレイユ「……やあああああ!!」
二人の決着がついたと同時に、全員ゼルシェードの空間の元の位置に戻された。
ビオレ「ソレイユ!!」
エルブ「あ、皆さんもどってきた!」
サルファー「…私達は同時に終わったという事でしょうか?」
サラテリ「まー、ほぼ一緒のタイミングだよ!」
サラテリが答えた。
パリス「…能力は…」
フェズ「心配しなくても全員ごーかく。」
グラファイト「思ったより強くなってて焦った…」
プリムローズ「でも、これなら託せる…」
その中で、一番くたびれていたのがソレイユ。
フロスティ「ほれ、しっかりせんか」
ソレイユ「無茶をいう…;;;」
フェズ「姫さん…何したんだよ;;;」
フロスティ「我の能力で体力と気力を一気に減らして、
さらにそのままじわじわと減らしての?」
えげつな…!?
サラテリ「お疲れ様ソレイユ。姫様、容赦ないからさー」
グラファイト「あんたもでしょ、サラテリ」
プリムローズ「グラファイトもだと思うよ」
フェズ「結局俺が一番マシだよな!?」
……え?
エルブ「……きつかったです…」
………
サルファー(い、違和感…違和感が…!)
ビオレ(友好的な四零士なんて気味が悪い…!!)
パリス(今までが今まででしたから…)
ソレイユ(でも、まあ、良かったじゃん。味方になってくれて…)
そう、わちゃわちゃしていたら、急にフロスティが黙り込んだ。
ソレイユ「フロスティ? …!?」
フロスティの体が透過している。
サラテリ「ひ、姫様!?」
フロスティ「ちょっと…無理したかの。
我は魂を具現化させたようなものじゃからな…力を無理に使えば消滅してしまう」
パリス「そんな!?」
それを分かっていて、ソレイユに力を貸してくれたのか…。
サルファー「どうしてそこまで…!?」
フロスティ「この時代が大好きで、兄、四零士、側近三人が大好きだからじゃ」
……馬鹿…。
…このままじゃ……
ゼルシェード「ソレイユ。諦めるな」
姿を消していたゼルシェードが歩いてくる。
エルブ「ゼルシェード様?」
フェズ「諦めるなって…」
ゼルシェード「ソレイユ。雰囲気で分かる。
流変剣に適する魔力は手に入れたんだろう? ならば、もう一度やってみろ。
今のお前なら、俺のサポートが無くても、どの能力も使えるはずだ。」
………この状態で使う能力は決まっている。
失敗は許されない。
ソレイユ「……フロスティ。君は、私達の仲間だよ。」
フロスティ「ソレイユ…」
ソレイユ「だから、生きて…! 彼の時の歪曲!」
ソレイユが流変剣を使うと、フロスティの透過は止まった。
グラファイト「止まった……」
プリムローズ「使いこなしたんだね」
フロスティ「……どうして…我は、そなたの好きな奴を奪った兄の…妹じゃぞ?」
ソレイユ「関係ない。だって、それを取り戻すために手を貸してくれてるんだもん」
きっぱり言い切ってしまったソレイユに、涙声でフロスティが再度問いかける。
フロスティ「裏切らない保証はないのじゃぞ? 完全に信じているというのか…!?」
ソレイユ「私達の方につくメリットはない。
君と戦って分かったけど、その実力なら全滅させられる。
君はそれをしなかった。今も手を貸してくれて、十分な信頼材料だよ」
……
フロスティ「……そなた達も良いのか?」
ビオレ「まあ、助けてもらっちゃったし」
サルファー「私達も信頼してますよ」
パリス「私達は、拒みません…」
エルブ「フロスティ様。必ず陛下を連れて帰ってきます。」
他のメンバーからも信頼…。
フェズ「…だってよ? まあこいつらはそんなだ」
サラテリ「みーんな、ゼニス君のお人好しが移っちゃってるみたいだよ」
プリムローズ「私達が陛下のお人好しが移ったみたいな感じ…」
グラファイト「確かに、言えてるかも…」
フロスティ「………まったく、嬉しくて、涙が出そうじゃ…」
もう泣いてるってーの。
ゼルシェード「フロスティ。フェズもサラテリも、グラファイトもプリムローズも。
……力を貸してくれて助かった。俺からも礼を言う。
さあ、戻るぞ。今疲れてても元の場所に戻れば平気だ。」
ソレイユ「……よし、戻ろっか! 王様達も待ってるだろうし!」
そして、ゼルシェードとフロスティの力で元の玉座に戻って行った。
ソレイユとフロスティはというと…
フロスティ「スターライト!」
ソレイユ「燃え盛れ…イフリティア!!」
魔法同士の衝突音。
フロスティの属性は見慣れない。
ソレイユ「その属性って何!?」
フロスティ「我の属性は特殊属性。星属性じゃ。
兄が特殊属性の万等属性じゃからな。妹も特殊属性で当然じゃろ」
余裕綽々だなぁ…。
ソレイユ「…っ! 空天翔!!」
フロスティ「星閃舞!!」
相手の特殊属性は星…弱点は特になし、か?
見た目に反して、双剣をうまく操るのはさすがとしか言えない。
ソレイユ「くっ!」
フロスティ「そんなものか、ソレイユ! その程度でゼニスを救えると思うのか!?」
ソレイユ「そんな事…分かってる…! 連煌斬舞!」
フロスティの動きに何とか追い付こうと食いつくが、
相手だって一歩も引かない。
フロスティ「…そなた、負い目があるのではないか?」
ふと、フロスティに問われた。
フロスティ「ゼニスに、師匠であるブライトの死を背負わせてしまった負い目。
攫われるのを阻止できなかった負い目。
約束したにもかかわらず、何もできずに逃げ帰る事になってしまった負い目」
ソレイユ「そ、それは…!」
正直、そうだった。
何も果たせてない。何もできてない。
そして今、ゼニスは自分を追い詰めてしまっている。
フロスティ「そなたはどうするのじゃ!
合わせる顔がないか? もう面と向かって話などできないか?
ならばゼニスを殺すか? 仲間を危険に晒しながら、迷い続けるか!?」
ソレイユ「………」
それに何も返せなかった。
フロスティ「…まず自分と向き合え。それができないなら…
……皆は死ぬだけじゃ…! 呪いの詠歌!」
フロスティの能力が放たれた。
ソレイユ「え、何、これ…」
一気に体力が奪われた感じ。
気力もない。
フロスティ「死にはせん。ぎりぎりのところで踏みとどまっている。
我の能力は相手を呪う力。そなたの能力と対になるものじゃ。
だが、これを耐えられないようなら勝てんぞ」
………
ソレイユ「う、あっ!?」
フロスティ「蝕み続ける呪いの力に、対抗できるか?」
ソレイユ「…っ、癒しの詠歌!」
能力を使ってみるが、まだ立ち上がれない…。
ソレイユ(……え!?)
フロスティ「…これでも兄の妹じゃ。
そう簡単に破れると思うなよ」
ソレイユ(……私は……)
ゼニス『この時代の人を犠牲にせず、君達をこれ以上傷つけないため。
…次に対峙した時、難しい事を考えず、僕を…殺してくれていい』
ゼニス『僕だって、ゼファを助けたい…
でも、それは僕が飲み込まれていなければの話だ…!
僕はもう、師匠さえ殺した…! 助かる価値なんて無い…!』
ゼニス『頼む、ソレイユ…生きてほしい。どうか、頼む…』
ゼルシェード『……ゼニスもゼファも馬鹿だ…
誰かを守るためなら自分の命なんていらないという』
ソレイユ「……フロスティ。私は確かに負い目があった…
次にゼニスと顔を合わせた時、どうすればいいのか迷ってた…
でも…負い目は今、吹っ切った!」
力強く、顔を上げると同時に癒しの詠歌の効果が上がり、
そのままに立ち上がる。
フロスティ「!! 立ち上がったか…!
しかし、何度でも使えるぞ…! 呪いの…」
即、流変剣に持ち変える。
ソレイユ「歪みの阻止!」
カーンと音が。
フロスティ「!? そなた……ゼルシェード様の支え無しで能力を…!」
ソレイユ「私はもう、大丈夫。
みんなもゼニスもゼファも死なせない!」
フロスティ「……ふふ、そうか…ならば我も全力で応えよう…!
カーステラデッドアウト!!」
フロスティの奥義に真っ向から受けて立つ。
ソレイユ「燃えろ切り裂け…火炎の精霊よ…フレアスピナーロア!」
奥義がぶつかり合って、相手のを押し返そうとする。
けど…
フロスティ「……っ、もう、平気のようじゃな」
ソレイユ「……やあああああ!!」
二人の決着がついたと同時に、全員ゼルシェードの空間の元の位置に戻された。
ビオレ「ソレイユ!!」
エルブ「あ、皆さんもどってきた!」
サルファー「…私達は同時に終わったという事でしょうか?」
サラテリ「まー、ほぼ一緒のタイミングだよ!」
サラテリが答えた。
パリス「…能力は…」
フェズ「心配しなくても全員ごーかく。」
グラファイト「思ったより強くなってて焦った…」
プリムローズ「でも、これなら託せる…」
その中で、一番くたびれていたのがソレイユ。
フロスティ「ほれ、しっかりせんか」
ソレイユ「無茶をいう…;;;」
フェズ「姫さん…何したんだよ;;;」
フロスティ「我の能力で体力と気力を一気に減らして、
さらにそのままじわじわと減らしての?」
えげつな…!?
サラテリ「お疲れ様ソレイユ。姫様、容赦ないからさー」
グラファイト「あんたもでしょ、サラテリ」
プリムローズ「グラファイトもだと思うよ」
フェズ「結局俺が一番マシだよな!?」
……え?
エルブ「……きつかったです…」
………
サルファー(い、違和感…違和感が…!)
ビオレ(友好的な四零士なんて気味が悪い…!!)
パリス(今までが今まででしたから…)
ソレイユ(でも、まあ、良かったじゃん。味方になってくれて…)
そう、わちゃわちゃしていたら、急にフロスティが黙り込んだ。
ソレイユ「フロスティ? …!?」
フロスティの体が透過している。
サラテリ「ひ、姫様!?」
フロスティ「ちょっと…無理したかの。
我は魂を具現化させたようなものじゃからな…力を無理に使えば消滅してしまう」
パリス「そんな!?」
それを分かっていて、ソレイユに力を貸してくれたのか…。
サルファー「どうしてそこまで…!?」
フロスティ「この時代が大好きで、兄、四零士、側近三人が大好きだからじゃ」
……馬鹿…。
…このままじゃ……
ゼルシェード「ソレイユ。諦めるな」
姿を消していたゼルシェードが歩いてくる。
エルブ「ゼルシェード様?」
フェズ「諦めるなって…」
ゼルシェード「ソレイユ。雰囲気で分かる。
流変剣に適する魔力は手に入れたんだろう? ならば、もう一度やってみろ。
今のお前なら、俺のサポートが無くても、どの能力も使えるはずだ。」
………この状態で使う能力は決まっている。
失敗は許されない。
ソレイユ「……フロスティ。君は、私達の仲間だよ。」
フロスティ「ソレイユ…」
ソレイユ「だから、生きて…! 彼の時の歪曲!」
ソレイユが流変剣を使うと、フロスティの透過は止まった。
グラファイト「止まった……」
プリムローズ「使いこなしたんだね」
フロスティ「……どうして…我は、そなたの好きな奴を奪った兄の…妹じゃぞ?」
ソレイユ「関係ない。だって、それを取り戻すために手を貸してくれてるんだもん」
きっぱり言い切ってしまったソレイユに、涙声でフロスティが再度問いかける。
フロスティ「裏切らない保証はないのじゃぞ? 完全に信じているというのか…!?」
ソレイユ「私達の方につくメリットはない。
君と戦って分かったけど、その実力なら全滅させられる。
君はそれをしなかった。今も手を貸してくれて、十分な信頼材料だよ」
……
フロスティ「……そなた達も良いのか?」
ビオレ「まあ、助けてもらっちゃったし」
サルファー「私達も信頼してますよ」
パリス「私達は、拒みません…」
エルブ「フロスティ様。必ず陛下を連れて帰ってきます。」
他のメンバーからも信頼…。
フェズ「…だってよ? まあこいつらはそんなだ」
サラテリ「みーんな、ゼニス君のお人好しが移っちゃってるみたいだよ」
プリムローズ「私達が陛下のお人好しが移ったみたいな感じ…」
グラファイト「確かに、言えてるかも…」
フロスティ「………まったく、嬉しくて、涙が出そうじゃ…」
もう泣いてるってーの。
ゼルシェード「フロスティ。フェズもサラテリも、グラファイトもプリムローズも。
……力を貸してくれて助かった。俺からも礼を言う。
さあ、戻るぞ。今疲れてても元の場所に戻れば平気だ。」
ソレイユ「……よし、戻ろっか! 王様達も待ってるだろうし!」
そして、ゼルシェードとフロスティの力で元の玉座に戻って行った。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説

転生して何故か聖女なった私は、婚約破棄されたうえに、聖女を解任される。「え?」 婚約者様。勝手に聖女を解任して大丈夫? 後は知りませんよ
幸之丞
ファンタジー
聖女のお仕事は、精霊のみなさまに助けてもらって国を守る結界を展開することです。
この世界に転生した聖女のエリーゼは、公爵家の子息と婚約しています。
精霊から愛されているエリーゼは、聖女としての能力も高く、国と結界を維持する組織にとって重要な立場にいます。
しかし、ある夜。エリーゼは、婚約破棄されます。
しかも婚約者様が、勝手に聖女の任を解いてしまうのです。
聖女の任を解かれたエリーゼは「ラッキー」と喜ぶのですが……
この国『ガイスト王国』は、どの様なことになるのでしょう。
――――――――――――――――
この物語を見つけていただきありがとうございます。
少しでも楽しんでいただければ、嬉しいです。
明智さんちの旦那さんたちR
明智 颯茄
恋愛
あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。
奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。
ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。
*BL描写あり
毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。

【完結】白い結婚で生まれた私は王族にはなりません〜光の精霊王と予言の王女〜
白崎りか
ファンタジー
「悪女オリヴィア! 白い結婚を神官が証明した。婚姻は無効だ! 私は愛するフローラを王妃にする!」
即位したばかりの国王が、宣言した。
真実の愛で結ばれた王とその恋人は、永遠の愛を誓いあう。
だが、そこには大きな秘密があった。
王に命じられた神官は、白い結婚を偽証していた。
この時、悪女オリヴィアは娘を身ごもっていたのだ。
そして、光の精霊王の契約者となる予言の王女を産むことになる。
第一部 貴族学園編
私の名前はレティシア。
政略結婚した王と元王妃の間にできた娘なのだけど、私の存在は、生まれる前に消された。
だから、いとこの双子の姉ってことになってる。
この世界の貴族は、5歳になったら貴族学園に通わないといけない。私と弟は、そこで、契約獣を得るためのハードな訓練をしている。
私の異母弟にも会った。彼は私に、「目玉をよこせ」なんて言う、わがままな王子だった。
第二部 魔法学校編
失ってしまったかけがえのない人。
復讐のために精霊王と契約する。
魔法学校で再会した貴族学園時代の同級生。
毒薬を送った犯人を捜すために、パーティに出席する。
修行を続け、勇者の遺産を手にいれる。
前半は、ほのぼのゆっくり進みます。
後半は、どろどろさくさくです。
小説家になろう様にも投稿してます。

美食の守護獣 ~チートなもふもふに転生したからには全力で食い倒れたい
戌葉
ファンタジー
チートなもふもふに生まれ変わったオレは、ただいま飼い主のウィオと一緒に、世界中の美味しいものを食べるための食い倒れツアー中。トラブルに巻き込まれることもあるけど、オレはただ美味しいものが食べたいだけだから邪魔しないで!
これは正体を隠した飼い狐志望のルジェが、冒険者の使役獣として世界で活躍する冒険活劇です。多分。
「願いの守護獣 ~チートなもふもふに転生したからには全力でペットになりたい」の番外編。「冒険者編」と「精霊の愛し子編」の間のお話ですが、主人公たち以外の登場人物は異なります。

【完結】元婚約者であって家族ではありません。もう赤の他人なんですよ?
つくも茄子
ファンタジー
私、ヘスティア・スタンリー公爵令嬢は今日長年の婚約者であったヴィラン・ヤルコポル伯爵子息と婚約解消をいたしました。理由?相手の不貞行為です。婿入りの分際で愛人を連れ込もうとしたのですから当然です。幼馴染で家族同然だった相手に裏切られてショックだというのに相手は斜め上の思考回路。は!?自分が次期公爵?何の冗談です?家から出て行かない?ここは私の家です!貴男はもう赤の他人なんです!
文句があるなら法廷で決着をつけようではありませんか!
結果は当然、公爵家の圧勝。ヤルコポル伯爵家は御家断絶で一家離散。主犯のヴィランは怪しい研究施設でモルモットとしいて短い生涯を終える……はずでした。なのに何故か薬の副作用で強靭化してしまった。化け物のような『力』を手にしたヴィランは王都を襲い私達一家もそのまま儚く……にはならなかった。
目を覚ましたら幼い自分の姿が……。
何故か十二歳に巻き戻っていたのです。
最悪な未来を回避するためにヴィランとの婚約解消を!と拳を握りしめるものの婚約は継続。仕方なくヴィランの再教育を伯爵家に依頼する事に。
そこから新たな事実が出てくるのですが……本当に婚約は解消できるのでしょうか?
他サイトにも公開中。

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~
緋色優希
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる