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二魂の心は相違して
月が響鳴-カナデ-るカプリッチオ 73話
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サルファー、ビオレ、パリス、エルブがこちらに駆けてくる。
ビオレ「無事!?」
ソレイユ「うん、大丈夫!」
ゼニス「良かった…抜け道見つかった?」
エルブ「はい、僕がドジしたら見つかりました!」
んん??? まあ、いいか。
サルファー「ラージャさん、貴方はカテドラル王を連れて外へ!
後は私達で何とかします!」
ラージャ「ああ、頼む! 死ぬなよ!」
ラージャがカテドラル王を連れだしたのを見届けて、
再びフェズに向き直る。
パリス「もう、零術を!?」
ソレイユ「さっきまで普通に戦ってたの!」
三人で相手に……
フェズ「全員揃ったか! どうせこいつらだけじゃ勝ち目なんて無かっただろうからな!
丁度良いところで戻ってきたんじゃねーの?」
ゼニス「フェズ……」
エルブ「フェズさん。ベレイザは…倒しました。
もう真に恨む相手はいません! それでも、止まりませんか?」
フェズ「……言っただろ。騙された三国も同罪だって。
それに、止まらないのはお前がよく分かってんだろ、エルブ」
………
エルブ「そうですね。なら、僕も本気で行きます!」
フェズ「ククゲゲヒャヒャヒャアァ!!
よく言った! 目に焼き付けろ、これがお前らの見る最期の光景だぁ!」
ビオレ「そっちこそ、ちゃんと見ておいて。
あんたを倒す奴らの姿よ」
ゼニス「僕達は、お前に勝つ!」
エルブ「この状態なら飢えの痛みは使えません!
その代わり、武器に触れた者の体力がごっそり持って行かれるので気を付けてください!」
それでも、範囲じゃなくなる分、まだいい。
それに、持って行かれるだけなら、回復のしようもある。
フェズ「よそ見してんなよ! 死狼断鎧!」
ゼニス「ぐっ!」
(重い……! 手合わせの時もこんな感じで手加減されなかったな……あれ?
……手合わせ…?)
ガキンと音を立てて距離を置く。
サルファー「アクアアロー!」
パリス「飲み込め…タイダルウェーブ!」
二人の水属性の技が放たれる。
フェズ「! ハハッ、まだ!」
ビオレ「嵐裂!!」
エルブ「桜花氷無!」
フェズ「っ! らあ! シャドウバースト!」
二人がかりで斬りかかっても、反撃できる。
やっぱりフェズは…四零士の中では…
フェズ「お前ら! 会う度に強くなるな!
サルファー・ティオンも、パリス・レビリスも、ビオレ・クロウも!!
エルブも能力なしでここまでやるなら上出来だな!!」
みんなのフルネーム…いつの間に…。
ソレイユ「光線刺し穿て…レイスピアー!」
フェズ「ちっ! ソレイユちゃんがここまで強くなったのは、ゼニス君のため、か
復讐心じゃあ、ここまで強くはなれねぇよ」
ソレイユ「それはどーも!」
ゼニスもそれに続く。
ゼニス「っ! 円閃舞!!」
フェズに一撃見舞う。
フェズ「ぐ! ゼニス君も、ゼファの力とかそういうのは二の次だな!
これは…お前自身の力、そうだろ!?」
ゼニス「その通りだよ。僕はゼファじゃない。
ゼファの技が使えようと、今は、ゼニスだ!」
……
フェズ「それでこそ、ゼニス君だ!
…八連殺傷!」
範囲の斬撃!?
体力を一気に全員奪われて、その場に崩れる。
けど、こっちには切り札がある。
ソレイユ「みんな、大丈夫!! 癒しの詠歌!」
ソレイユの能力が全員を回復させる。
ビオレ「ソレイユ、今の…!」
サルファー「能力……得たのですか!?」
フェズ「厄介だな…!」
ソレイユの能力は全体回復。しかも大幅に。
起死回生の一手になる。
フェズ「なら、何度だって斬りつけるまでだ! 死黒乱!!」
ゼニス「僕も使えることを忘れてるな!
憎悪断ちの剣!」
フェズの攻撃をかわして反撃。
パリス「ゼニスも能力を!?」
エルブ「これは…流変剣の力じゃない!」
フェズ「がっ!?」
(この俺が…押されてる…!?)
ゼニス「瞬裂黎絶!」
素早く後ろに回り込んで斬りつける。
ソレイユ「光臨舞!」
サルファー「水圧よ斬れ…アクアエッジ!」
ビオレ「風刃華!」
パリス「彼の者に枷を…セイントクロス!」
エルブ「氷刃・一刀!!」
ゼニスに続いて全員が攻撃する。
フェズ「ぐ…っ…俺は…俺は飢餓を司る紅零士フェズ!
お前らの希望も救いも奇跡さえも貪る存在だぁぁああ!」
それに対して、ゼニスはあくまで冷静に答える。
ゼニス「それがお前達の限界なんだ。
過去に縛られて、歩き出す事を辞めたお前達の!
……無に帰せ…流れを変えろ…無白流変斬!!」
フェズ「黒竜貪裂牙!!」
コンフィージェの塔と同じ…二人の奥義が喰らい合う。
それに勝ったのは…
フェズ「っ!」
ゼニス「うっ…はあ、はあ……」
両者…両成敗…? 二人とも立っている。
相殺された!?
ソレイユ「嘘……」
サルファー「あの時より…ずっと…相手も強く…」
これじゃあ決着がつかない。
……
これで、ゼニスが選んだのは…
ゼニス「フェズ。僕と一騎打ちしよう。
それで、それが最後だ。…もう二人して限界が近い。
最後に立っていた方の勝ちにしよう。」
フェズ「はっ…俺に、一人で勝つ気か…?」
パリス「ゼニス!」
ビオレ「ちょっと、そんな無茶な…!」
エルブ「駄目ですよ!」
でも止めようとするみんなをゼニスが制止する。
ゼニス「君達だって、四零士と一騎打ちしてる。
…僕は平気だよ。僕の因縁だ。僕がケリをつける。」
………
ソレイユ「ゼニス、私信じてるよ」
サルファー「…勝てば、何も言いませんよ」
ビオレ「…まあ、そうね、任せるわ…」
パリス「どうか、頑張って…」
エルブ「……ゼニス師匠…」
皆が一歩下がったのを確認する。
フェズ「一騎打ちを選ぶ…か…
上等だぁ! ゼニス君!」
ゼニス「終わらせよう、フェズ!!」
ビオレ「無事!?」
ソレイユ「うん、大丈夫!」
ゼニス「良かった…抜け道見つかった?」
エルブ「はい、僕がドジしたら見つかりました!」
んん??? まあ、いいか。
サルファー「ラージャさん、貴方はカテドラル王を連れて外へ!
後は私達で何とかします!」
ラージャ「ああ、頼む! 死ぬなよ!」
ラージャがカテドラル王を連れだしたのを見届けて、
再びフェズに向き直る。
パリス「もう、零術を!?」
ソレイユ「さっきまで普通に戦ってたの!」
三人で相手に……
フェズ「全員揃ったか! どうせこいつらだけじゃ勝ち目なんて無かっただろうからな!
丁度良いところで戻ってきたんじゃねーの?」
ゼニス「フェズ……」
エルブ「フェズさん。ベレイザは…倒しました。
もう真に恨む相手はいません! それでも、止まりませんか?」
フェズ「……言っただろ。騙された三国も同罪だって。
それに、止まらないのはお前がよく分かってんだろ、エルブ」
………
エルブ「そうですね。なら、僕も本気で行きます!」
フェズ「ククゲゲヒャヒャヒャアァ!!
よく言った! 目に焼き付けろ、これがお前らの見る最期の光景だぁ!」
ビオレ「そっちこそ、ちゃんと見ておいて。
あんたを倒す奴らの姿よ」
ゼニス「僕達は、お前に勝つ!」
エルブ「この状態なら飢えの痛みは使えません!
その代わり、武器に触れた者の体力がごっそり持って行かれるので気を付けてください!」
それでも、範囲じゃなくなる分、まだいい。
それに、持って行かれるだけなら、回復のしようもある。
フェズ「よそ見してんなよ! 死狼断鎧!」
ゼニス「ぐっ!」
(重い……! 手合わせの時もこんな感じで手加減されなかったな……あれ?
……手合わせ…?)
ガキンと音を立てて距離を置く。
サルファー「アクアアロー!」
パリス「飲み込め…タイダルウェーブ!」
二人の水属性の技が放たれる。
フェズ「! ハハッ、まだ!」
ビオレ「嵐裂!!」
エルブ「桜花氷無!」
フェズ「っ! らあ! シャドウバースト!」
二人がかりで斬りかかっても、反撃できる。
やっぱりフェズは…四零士の中では…
フェズ「お前ら! 会う度に強くなるな!
サルファー・ティオンも、パリス・レビリスも、ビオレ・クロウも!!
エルブも能力なしでここまでやるなら上出来だな!!」
みんなのフルネーム…いつの間に…。
ソレイユ「光線刺し穿て…レイスピアー!」
フェズ「ちっ! ソレイユちゃんがここまで強くなったのは、ゼニス君のため、か
復讐心じゃあ、ここまで強くはなれねぇよ」
ソレイユ「それはどーも!」
ゼニスもそれに続く。
ゼニス「っ! 円閃舞!!」
フェズに一撃見舞う。
フェズ「ぐ! ゼニス君も、ゼファの力とかそういうのは二の次だな!
これは…お前自身の力、そうだろ!?」
ゼニス「その通りだよ。僕はゼファじゃない。
ゼファの技が使えようと、今は、ゼニスだ!」
……
フェズ「それでこそ、ゼニス君だ!
…八連殺傷!」
範囲の斬撃!?
体力を一気に全員奪われて、その場に崩れる。
けど、こっちには切り札がある。
ソレイユ「みんな、大丈夫!! 癒しの詠歌!」
ソレイユの能力が全員を回復させる。
ビオレ「ソレイユ、今の…!」
サルファー「能力……得たのですか!?」
フェズ「厄介だな…!」
ソレイユの能力は全体回復。しかも大幅に。
起死回生の一手になる。
フェズ「なら、何度だって斬りつけるまでだ! 死黒乱!!」
ゼニス「僕も使えることを忘れてるな!
憎悪断ちの剣!」
フェズの攻撃をかわして反撃。
パリス「ゼニスも能力を!?」
エルブ「これは…流変剣の力じゃない!」
フェズ「がっ!?」
(この俺が…押されてる…!?)
ゼニス「瞬裂黎絶!」
素早く後ろに回り込んで斬りつける。
ソレイユ「光臨舞!」
サルファー「水圧よ斬れ…アクアエッジ!」
ビオレ「風刃華!」
パリス「彼の者に枷を…セイントクロス!」
エルブ「氷刃・一刀!!」
ゼニスに続いて全員が攻撃する。
フェズ「ぐ…っ…俺は…俺は飢餓を司る紅零士フェズ!
お前らの希望も救いも奇跡さえも貪る存在だぁぁああ!」
それに対して、ゼニスはあくまで冷静に答える。
ゼニス「それがお前達の限界なんだ。
過去に縛られて、歩き出す事を辞めたお前達の!
……無に帰せ…流れを変えろ…無白流変斬!!」
フェズ「黒竜貪裂牙!!」
コンフィージェの塔と同じ…二人の奥義が喰らい合う。
それに勝ったのは…
フェズ「っ!」
ゼニス「うっ…はあ、はあ……」
両者…両成敗…? 二人とも立っている。
相殺された!?
ソレイユ「嘘……」
サルファー「あの時より…ずっと…相手も強く…」
これじゃあ決着がつかない。
……
これで、ゼニスが選んだのは…
ゼニス「フェズ。僕と一騎打ちしよう。
それで、それが最後だ。…もう二人して限界が近い。
最後に立っていた方の勝ちにしよう。」
フェズ「はっ…俺に、一人で勝つ気か…?」
パリス「ゼニス!」
ビオレ「ちょっと、そんな無茶な…!」
エルブ「駄目ですよ!」
でも止めようとするみんなをゼニスが制止する。
ゼニス「君達だって、四零士と一騎打ちしてる。
…僕は平気だよ。僕の因縁だ。僕がケリをつける。」
………
ソレイユ「ゼニス、私信じてるよ」
サルファー「…勝てば、何も言いませんよ」
ビオレ「…まあ、そうね、任せるわ…」
パリス「どうか、頑張って…」
エルブ「……ゼニス師匠…」
皆が一歩下がったのを確認する。
フェズ「一騎打ちを選ぶ…か…
上等だぁ! ゼニス君!」
ゼニス「終わらせよう、フェズ!!」
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