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二魂の心は相違して
月が響鳴-カナデ-るカプリッチオ 58話
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分岐まで戻り、もう一つの道を進んでいく。
すると、居た。
プリムローズだ。
ビオレ「……プリムローズ」
プリムローズ「……やっぱり…。
……トニートゥラ、負けたの」
……
ゼルシェード「プリムローズ」
プリムローズ「!!!」
明らかにゼルシェードの声に反応した。
プリムローズ「ゼルシェード様…!? 生きていたの!?」
ゼルシェード「ああ」
プリムローズ「どうして? どうしてゼルシェード様はそっちにいるの?
クレセディアを取り戻すのを手伝って。ゼニスをこっちに渡して」
ゼルシェード「いい加減にしろ。この世界は、お前達が好き勝手していいわけない。
これは、お前達が1万年前にされた事と同じだ。」
でも、プリムローズだって言いくるめられるわけではない。
プリムローズ「わかってる。先に仕掛けたのはこの三大陸。
私達が何をした? ただ世界を衰退から救おうとしただけ」
ゼルシェード「昔の三大陸なら俺も見逃した。
だが、今を生きる人を犠牲にさせるわけにはいかん」
…………
プリムローズが目を伏せた……
プリムローズ「酷い……ゼルシェード様……
酷い酷い酷い酷い酷い酷い許せない許せない許せない許せない…」
ビオレ「許せないのは私の方よ! 人を躊躇いもなく殺して!」
プリムローズ「仕方がない。必要犠牲…
…もうゼルシェード様は敵……まとめて殺してゼニスを連れて行く!」
ゼニス「プリムローズ!! 僕は、お前達を止める!!」
プリムローズ「殺戮の悪魔!」
しまった、先手を取られた!!
プリムローズ「迅雷双覇!!!」
ゼニス「ぐっ…重い…!!」
能力(スキル)を使った後のプリムローズの攻撃は重過ぎる…。
ビオレ「嵐裂!!」
間に割り込んでビオレが攻撃。
ソレイユ「光線刺し穿て…レイスピアー!」
プリムローズ「っ! らあああああ!!」
空間ごと切り裂いて連撃してくる。
ゼルシェード「こうも変わるとはな! 笑顔が絶えなかったお前が!」
笑顔が絶えなかった!? 無表情のプリムローズが!?
プリムローズ「人は変わる。クレセディアが滅んだあの日、私の心は壊れた」
ゼニス「く、これだとこっちが持たない!
……流れを向ける!」
流変剣の能力でプリムローズの強化を解く。
サルファー「水連射!!」
エルブ「凍り闇へ…アイシクル!」
プリムローズ「うっ、この…!!
(私が、押されてる!?)」
アイシクルは弾くも、サルファーの連射は数本喰らった。
プリムローズ「エルブ。どうして貴方もそっちにいるの。
こっちには兄がいる。どうして…」
エルブ「間違っているからです。
今やっている事が、何を意味するか、分かってるんですか!?」
プリムローズ「わかってる。それが陛下の望み…」
エルブ「陛下を、あなたは…!!」
プリムローズ「うるさい!!」
エルブの言葉を無理矢理プリムローズが制する。
ゼニス「無故の全能…インペリアレイ!!」
エルブとプリムローズが口論している間に詠唱を済ませて撃つ。
プリムローズ「っ! 魔雷裂傷!!」
魔法ごと切り裂いた。やり方が強引。今のはどう考えても避けた方が確実だったはず。
パリス「流れゆけ…ウォーターロード!」
一度油断すると命取り。今のうちに畳みかける。
ビオレ「殺空!!!」
ゼニス「瞬絶黎絶!!」
ビオレの攻撃とゼニスのゼファの技が炸裂。
プリムローズ「かはっ!? …っ」
プリムローズ『……ねえ、それ、手伝ってあげようか?』
『ねえ、君の名前…は?』
『私、フェズと一緒に仕事したい』
………
プリムローズ「………」
ゼニス「はあ、はあ…っ」
プリムローズ「……この世界…例外なく罪人…あの日々を返して…返して…返せ…!」
プリムローズが指輪を天に掲げる。
パリス「な、何を…!」
エルブ「零術……!」
プリムローズ「オーバースキル! 零術・ディモニウム・デイ!」
辺り一帯を黄色い光が包み、雷魔法の音が響く。
ソレイユ「眩し…!」
ゼルシェード「使ったか…!!」
目を開けると、プリムローズの姿は騎士正装のような感じになっていた。
プリムローズ「…………」
ゆっくりプリムローズが顔を上げる。
パリス「い、衣装が……」
エルブ「これが零術を使った姿…です」
すると、居た。
プリムローズだ。
ビオレ「……プリムローズ」
プリムローズ「……やっぱり…。
……トニートゥラ、負けたの」
……
ゼルシェード「プリムローズ」
プリムローズ「!!!」
明らかにゼルシェードの声に反応した。
プリムローズ「ゼルシェード様…!? 生きていたの!?」
ゼルシェード「ああ」
プリムローズ「どうして? どうしてゼルシェード様はそっちにいるの?
クレセディアを取り戻すのを手伝って。ゼニスをこっちに渡して」
ゼルシェード「いい加減にしろ。この世界は、お前達が好き勝手していいわけない。
これは、お前達が1万年前にされた事と同じだ。」
でも、プリムローズだって言いくるめられるわけではない。
プリムローズ「わかってる。先に仕掛けたのはこの三大陸。
私達が何をした? ただ世界を衰退から救おうとしただけ」
ゼルシェード「昔の三大陸なら俺も見逃した。
だが、今を生きる人を犠牲にさせるわけにはいかん」
…………
プリムローズが目を伏せた……
プリムローズ「酷い……ゼルシェード様……
酷い酷い酷い酷い酷い酷い許せない許せない許せない許せない…」
ビオレ「許せないのは私の方よ! 人を躊躇いもなく殺して!」
プリムローズ「仕方がない。必要犠牲…
…もうゼルシェード様は敵……まとめて殺してゼニスを連れて行く!」
ゼニス「プリムローズ!! 僕は、お前達を止める!!」
プリムローズ「殺戮の悪魔!」
しまった、先手を取られた!!
プリムローズ「迅雷双覇!!!」
ゼニス「ぐっ…重い…!!」
能力(スキル)を使った後のプリムローズの攻撃は重過ぎる…。
ビオレ「嵐裂!!」
間に割り込んでビオレが攻撃。
ソレイユ「光線刺し穿て…レイスピアー!」
プリムローズ「っ! らあああああ!!」
空間ごと切り裂いて連撃してくる。
ゼルシェード「こうも変わるとはな! 笑顔が絶えなかったお前が!」
笑顔が絶えなかった!? 無表情のプリムローズが!?
プリムローズ「人は変わる。クレセディアが滅んだあの日、私の心は壊れた」
ゼニス「く、これだとこっちが持たない!
……流れを向ける!」
流変剣の能力でプリムローズの強化を解く。
サルファー「水連射!!」
エルブ「凍り闇へ…アイシクル!」
プリムローズ「うっ、この…!!
(私が、押されてる!?)」
アイシクルは弾くも、サルファーの連射は数本喰らった。
プリムローズ「エルブ。どうして貴方もそっちにいるの。
こっちには兄がいる。どうして…」
エルブ「間違っているからです。
今やっている事が、何を意味するか、分かってるんですか!?」
プリムローズ「わかってる。それが陛下の望み…」
エルブ「陛下を、あなたは…!!」
プリムローズ「うるさい!!」
エルブの言葉を無理矢理プリムローズが制する。
ゼニス「無故の全能…インペリアレイ!!」
エルブとプリムローズが口論している間に詠唱を済ませて撃つ。
プリムローズ「っ! 魔雷裂傷!!」
魔法ごと切り裂いた。やり方が強引。今のはどう考えても避けた方が確実だったはず。
パリス「流れゆけ…ウォーターロード!」
一度油断すると命取り。今のうちに畳みかける。
ビオレ「殺空!!!」
ゼニス「瞬絶黎絶!!」
ビオレの攻撃とゼニスのゼファの技が炸裂。
プリムローズ「かはっ!? …っ」
プリムローズ『……ねえ、それ、手伝ってあげようか?』
『ねえ、君の名前…は?』
『私、フェズと一緒に仕事したい』
………
プリムローズ「………」
ゼニス「はあ、はあ…っ」
プリムローズ「……この世界…例外なく罪人…あの日々を返して…返して…返せ…!」
プリムローズが指輪を天に掲げる。
パリス「な、何を…!」
エルブ「零術……!」
プリムローズ「オーバースキル! 零術・ディモニウム・デイ!」
辺り一帯を黄色い光が包み、雷魔法の音が響く。
ソレイユ「眩し…!」
ゼルシェード「使ったか…!!」
目を開けると、プリムローズの姿は騎士正装のような感じになっていた。
プリムローズ「…………」
ゆっくりプリムローズが顔を上げる。
パリス「い、衣装が……」
エルブ「これが零術を使った姿…です」
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