月が響鳴-カナデ-るカプリッチオ

瑠璃✧*̣̩⋆̩☽⋆゜

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過去は絶望を率いて

月が響鳴-カナデ-るカプリッチオ 45話

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翌日、ギルド内は忙しそうだった。

依頼で留守にしている人たちがいる分、

武器の強化やアイテムの販売、あいつらの目的を調べたり、

マスターとエーリカも大変そうだった。


ゼニス「サルファー、エルブは?」

サルファー「武器の手入れに行ってますよ。

…あ、今は見慣れない格好してますから」

ゼニス「見慣れない??」

サルファーがソレイユの部屋を指さす。

サルファー「今、その部屋でパリスとソレイユで服を考えているんです。

紳士服と、コバルトを演じていた時の衣装を合わせた感じで、

何か衣装を改良できないか、と。」

ゼニス「…紳士服じゃ駄目だったの?」


ソレイユ『エルブは、服装どうするの?』

エルブ『変えます。紳士服は僕のガラじゃないですし…』

パリス『…だったら、私達に任せてください…!』


なるほど…それでソレイユとパリスは姿が見えないのか。

ゼニス「ビオレは?」

サルファー「エルブと一緒に鍛治屋です。

私は、これからマスター達に何か手伝う事はないか聞きに行こうかと。」

ゼニス「じゃあ、僕もマスターのところ行くよ。」


マスター室に入ると、やっぱりマスター達は深刻そうな顔をしていた。

ゼニス「マスター。何か手伝える事ありますか?」

ゼニス達が入った事に今気付いたようだった。

アクバール「あ、ああ。手伝える事か。…うーん…

あ、じゃあ、ちょっとこれ、取って来てもらえるかな」

渡されたのは一つのメモ。

サルファー「空水晶…ですか」

エーリカ「精霊の里のある森にあるんです。

私達は手が空きそうにないので、取って来ていただけますか?」

ゼニス「いいですよ」

………

アクバール「戻って来たら、調べもの手伝ってもらえるかな?」

エーリカ「マスター……」

エリカの蹴りが飛んできそうな所でサルファーが割って入る。

サルファー「構いませんよ。戻って来たらお手伝いします。」

アクバール「ああ…なんていい子達なんだ;;」

んな涙声にならなくても。

アクバール「………」

ゼニス「マスター、どうかしました?」

アクバール「いや、戦力がね…かつての英雄が相手だから、君達だけ…っていうのが…」

エーリカ「ロココさんとバレヌさんは城下の警備を務めてもらう事になっています。

心配なので、そちらにブライトさんがついてくれることになっています。

ですが、そちらは…」

かつての英雄と並べるだけの戦力……

……あ……

ゼニス「…シオンとアイリスに頼みますか?

彼らは二年前の英雄です。…もしかしたら」

エーリカ「でも、シオンさんはまだ万全ではないのでしょう…?」

サルファー「……なら、一応連絡だけ取ってみましょう。

向こうの意志を聞いてから決めましょう」

一応その場で連絡を入れてみる。

アイリス「もしもし、ゼニス?」

ゼニス「あ、アイリス。久しぶり。あの、シオンは…?」

アイリス「まだ、めったに話さない。方法も分からないし…」

ゼニス「そっか…あの、さ。実は相談があって…」

明日、城が攻められる事、そのための戦力が足りない事を伝えると…

アイリス「分かった。シオンと一緒に協力するよ」

サルファー「いいのですか?」

アイリス「うん。セイクレイ城は私達にとっても他人事じゃないし、

私とシオンは、プラタナスさんとアリウムさんの事を無視はできない。

同じような道を辿った者同士…」

エーリカ「…でしたら、そちらにお迎えに行きます。

そうですね…王都カイルスまて来られますか?」

アイリス「あ、お迎え夜でも大丈夫ですか?

準備していくので」

ええ。とエーリカが答えて連絡が切れる。

アクバール「良かったよ。大助かりだ。シオン君の事は心配だけど…」

ゼニス「…じゃあ、僕達はその空水晶を取ってきますね。

何に使うのか知りませんが…」

エーリカ「念のためです。では、お願いしますね」


ロビーから外に出ると、たまたま鍛治屋から戻ってきたエルブとビオレ、

後、外の偵察から戻って来たブライトと鉢合わせした。

エルブ「ゼニス師匠!」

ゼニス「エル…ブか。シャツ姿見慣れないから;;;」

そっか。ソレイユたちが上着は仕立て直してるんだったな。

ビオレ「二人はどこ行ってたのよ」

サルファー「マスターの所です。ああ、そうそう。

アイリスさんとシオンさんが協力に来てくださるそうです」

ブライト「確か、二年前の英雄か…頼もしい限りだな」

ゼニス「僕達これからマスター達に頼まれた、空水晶取ってくるから…」

エルブ「僕も行きます!」

…でも…大丈夫か…?

サルファー「仕立て終わるまで、迂闊に出ない方がいいのでは…」

ブライト「…物を取ってくるだけなら平気だろう。

念のため俺もついていく」

確かに、ブライトがいれば心強いが…

サルファー「あ、ではゼニスとエルブ、ブライトさんで行って来てください。

私はマスターのお手伝いがあるので」

ビオレ「サルファー、私も手伝うわ。ぼーっとしてても落ち着かないし」

さっさとサルファーとビオレがギルド内に入っていってしまった。

ゼニス「……じゃあ、行くか」

エルブ「はい!」

ブライト「魔物が出てもこの面子なら問題ないだろう。

エルブは、あんまり前に出るな」

エルブ「す、能力スキルは奪われましたけど、

これでも陛下の側近でした! 大丈夫です!」

ドジばっかだったのによく言うなぁ…なんて思いながら、

改めて考えると、ドジは演技だったのだろうか…?

本気のドジと演技のドジの区別がつかない。

ブライト「ほら、急ぐぞ。今日一日しかないんだ。」

エルブ「そうですね、行きましょう!」

と、ブライトの後を歩き始めた途端…

エルブ「うわあ!?」

ドターン! ……こけた。

ゼニス「あ、本気だったんだね、そのドジは…」

エルブ「わ、忘れてください…;;;;」

ブライト「……ふっ」

!!!!????

ゼニス「わ、わらっ…ブライトさんが笑った!?」

ブライト「失礼な。確かに昔は仏頂面で一度たりとも笑わなかったかもしれないが」

エルブ「ええ、そんな感じだったんですか…」


そんな会話をしながら精霊の里がある森に。

ゼニスとソレイユが初めてビオレと出会った場所。

初めて依頼を受けた場所。

ブライト「…魔物はいなさそうだな」

ゼニス「依頼で来た時も、カイムとかいう科学者が生み出した融合魔物だけでしたから、

自然発生はしないんだと思います。…ところで…」

エルブの方を見る。自分を見ている意図が見えないエルブはきょとんとしている。

ゼニス「……僕の事、ずっと師匠呼びなの?」

エルブ「ああ、敵として接してた時はゼニスさんでしたからね。

今の僕はエルブであり、コバルトですから。

ゼニス師匠が教えてくれた魔法剣が証拠です。だから、師匠は師匠です」

ブライト「懐かれているな。」

そうしてしばらく歩いていると、森の奥の方に光る石のようなものが見えた。

エルブ「あ、これじゃないですか?」

ゼニス「ほんとだ。じゃあこれを……」

ブライト「……っ! 二人とも!」

ブライトの声に何事かと構える。と、茂みから大きな魔物が飛び出してきた。

エルブ「え、え!? 何…」

ゼニス「融合魔物! 僕達が依然見たそれより大きい!」

ブライト「……下がっていろ。二人は明日、城内に入る側だ。

こいつは俺だけでいい」

ゼニス「ブライトさん!」

ゼニスの声など無視して、どんどん魔物の目の前に歩いて行く。

無言の圧力に、大人しくゼニスも引き下がる。

ゼニス「……」

エルブ「……」

ブライト「……無明剣!! 時双波! 十字閃!」

動きが速すぎる。技を連続で繰り出すのも、ゼニスと同じなのにゼニスより全然速い。

ブライト「連絶剣! 五連刃!!」

相手の魔物はブライトを攻撃する間もない。

エルブ「あんな大きな魔物相手に…」

ゼニス「大きいからこそ、動きが鈍い。その分ブライトさんの独壇場だ。」

ブライト「霊斬! 霊殲破!」

ブライト特有の霊属性。本来無い、ブライトが自力で編み出した属性だ。

弱点と言えば、光と闇ぐらいで、他はブライトには効き目が薄い。

エルブ「あの属性は…」

ゼニス「ブライトさんが作ったんだ。氷、火、水属性が合わさってる」

ブライト「トドメだ! 奥義・霊氷絶翔剣!」

最後に放ったブライトの奥義が魔物にとどめを刺す。

ブライトは掠り傷一つない。

エルブ「う、うわぁ…」

(セピアさんは、相手にしたんだよな…これじゃあ負けるよ…)

ゼニス「さすがです、ブライトさん」

ブライト「俺だって、お前に追い抜かれないように日々鍛錬してるからな」

ゼニス(ブライトさんなら怠っても、追い抜かれないと思うけど…)

剣を収めて空水晶を持ってくる。

ブライト「特徴からしてこれだろう。

早く戻るぞ」

ゼニス「はい」


ギルドに戻ると、ソレイユとパリスが入り口に立っていた。

ソレイユ「あー! エルブ、待ってたよ!」

パリス「仕立て終わりましたよ。着てみてください!」

エルブ「え、え、ちょっと待っ!? ゼニス師匠また後で!!」

ソレイユとパリスの二人に引っ張られるように行ってしまった。

ゼニス「…今、嵐起きました?」

ブライト「忙しい奴らだな。俺達は報告に行っておくか」


エルブの代わりに自分達でマスター室へ。

ゼニス「マスター、空水晶持って来ました」

アクバール「お、お疲れー! ブライトさんも付いて行ってくれたのかな?」

ブライト「付き添いだ」

ゼニス「いや、実は大きな融合魔物がいまして…

ブライトさんが一人で倒してくれました」

!!

やっぱり驚かれるよなぁ…。

エーリカ「迂闊でした…ブライトさん、二人を守ってくださってありがとうございます。」

ビオレ「本当に強いのね、ゼニスの師匠って」

サルファー「ええ、セピアを相手に余裕でしたから」

ビオレとサルファーはマスターの手伝いをしていたようだが、何を…

アクバール「この二人には、色々調べてもらってたんだけど、

やっぱり、壁画を見ない事には何も分からなそうだね…」

ゼルシェード「当然だ。表には何も流出していないからな。

真実が載っている遺跡は何個も壊されているし」

………

ゼニス「そう言えば、ロココとバレヌは今は?」

アクバール「さっき、道具屋に行ってたから、もうすぐ戻ると思うよ」

エーリカ「もう仕事はないので、どうか明日までゆっくり休んでください。」

確かにそろそろ休まないと明日に響くな。

ゼニス「はい、では失礼します。

サルファーも、ビオレも」

マスターとエーリカを残して全員退出する。

アクバール「……いざとなったら、これを使うしかないよね」

エーリカ「……敵の本拠など、乗り込む日は来てほしくないですが…」


自分の部屋に戻ろうとすると、廊下でソレイユとパリスとエルブが立っている。

ソレイユ「あ、報告終わった?」

パリス「ゼニスさん、サルファーさん、ビオレさん、見てください」

見てほしかったのはエルブの格好だ。

エルブ「え、えっと、どうですかね」



キャスケットはコバルトの時のだろうか。

あと、燕尾服の丈を短くしてジャケット風に。胸元のリボンはそのままつけたようだ。

ソレイユ「エルブっぽくしたかったから、そしたらこうなっちゃった。」

エルブ「紳士っぽいのは向いてないですけど、これなら。

あ、キャスケットは、何か被ってないと落ち着かなくて」

ポンポンと自分のキャスケットを叩きながら話している。

サルファー「似合ってますよ。裁縫うまいですね」

ゼニス「良いと思うよ。エルブ。」

ビオレ「うん、エルブらしさあるし」

凄く屈託のない笑顔を見せる。ああ、エルブは本当に負の感情とか無縁に思える。

憎むとか、恨むとか、絶対しない感じ。

ロココ「おーい、ゼニスー!」

バレヌ「みんな、もう休むか?」

ロココとバレヌだ。買い物終えて帰って来たのだろう。

ソレイユ「うん、もう休むよ。私達は乗り込むからね」

ロココ「ほんとはあたし達も乗り込みたかったんだけど、

無理があるってエーリカさんに止められちゃったから…」

バレヌ「すまないな…」

気にする事はない。それで死なれたら辛すぎる。

ビオレ「二人は頼むわ。町の人達のこと」

ブライト「こいつらが死なないように、俺が見ておこう。

だから、ゼニス達はプラタナスとアリウムを止めることだけ考えろ」

一同揃って頷く。

ゼルシェード「…お前達、もう寝ろ。

明日がきつくなるぞ」

ゼニス「わかったよ。じゃあ、みんなおやすみ」

それぞれ自分の部屋に戻る。

明日行くのはイテールナ城。

カテドラル王が病み上がりという事もあって、そちらに伺う形になったらしい。


ゼニス達が部屋に戻った後…

エーリカ「ふう。いらっしゃい。ギルド「天馬」へ。

協力を了承してくださってありがとうございます」

アイリス「いいんです。ゼニス達にはお世話になりましたから」

シオン「………」

ゼニス達が言ったとおり、シオンはまだこの調子だ。

エーリカ「シオンさんは、大丈夫ですか…?」

アイリス「わからない。けど、傷つけさせたりしない。

…元に戻らないと、以前ほど戦えないと思うけど…」

シオン「平気。…大丈夫だから…」

表情に、言葉に感情が無いような感じ。

でも、アイリスは信じているようだった。少し希望を持ちたかったのかもしれない。

はっきり、過去の英雄と対峙させる事で、元に戻るきっかけになるかもしれないと。

エーリカ「では、明日はお願いします。お二人分の部屋は空けてありますので」
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