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☆番外編3☆

honey moon 13*

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「えっ?ちょっっ!さっちゃん⁈」

睦月さんの焦った声が頭の上から降ってくるが、お構いなしに私はそれを口に含む。

「……んっっ」

睦月さんから、艶のある吐息が漏れている。色っぽくて、なんだか私のほうがゾクゾクしてしまう。
不慣れで、もしかしたら全然良くないかもと思いながらも、私は一生懸命睦月さんを愛撫する。

「んっ……さっ……ちゃん……。気持ち、いい……」

息を吐き出すようにそう言いながら、睦月さんは私の髪に両手を差し込んで撫でている。

もっと声が聞きたいとか、もっと気持ち良くなってとか、いつも睦月さんに言われてるけど、私も同じ気持ちだ。顔は見えないけど、熱い息を漏らす気配に、もっともっと良くなって、なんてことを思う自分がいた。

「あっっ。もう、ダメだって。これ以上されたら……」

切羽詰まったたように睦月さんは言うと、私の頭を少し押し、口を離すように促した。私がそれに従うと、睦月さんはそのままベッドに座り込んだ。

私は、少し涙目になった顔を上げる。さすがに初めてだったから少し苦しかったと言うのもあった。

「……本当。驚いたよ」

私の頰を、睦月さんの手が優しく撫でる。

「その……。下手……、じゃなかった?」

私が上目遣いで尋ねると、睦月さんは驚いたように少し目を開いてから、私を腰から抱き上げた。

「ひゃっ!」

そのまま膝の上に乗せられると、睦月さんは耳元に唇を寄せた。

「そんなわけ、ないでしょ?危うくかされそうになったのに」

耳に熱い息を吹きかけるように囁かれ、まだ形を保ったものは私の間に押し付けられている。

「やっ……っ……」

また私は火を点けられ、体の奥が疼いていく。外側を押し付けられるように擦られ、私は震えながら睦月さんにしがみついた。

「ん、んんっ」

肩に捕まってそんな声を漏らす私に、睦月さんは囁く。

「さっちゃんが挿入れて?」

睦月さんは腰を揺らし私を刺激しながらも、少し楽しそうだ。

「やっ……」

結局まだ服を身につけたままで、そこがどうなっているか広がったスカートに遮られて見えない。
けれど自分から溢れる蜜で、そこからグチュグチュと音がしているような気がした。

「さっちゃんがしてくれなきゃ、ずっとこのままだよ?」

私は戸惑いながら腰を浮かすと、スカートの中に手を入れる。そして、自分で導くように支えると、ゆっくりと自分の中に沈めていった。
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