32 / 247
7
2.
しおりを挟む
こんな優しく触れられるのは、一体どれくらい振りだろう。
ふにっと唇で唇を挟まれたり、軽く触れたり、ゆっくりと押し付けられたり……。
何か……初めてのキスを思い出すなぁ……
目を閉じたままそんな事を思う。
相手は超絶俺様男のはずなのに、何か気持ちいい。
しばらく、そんなまったりしたキスをしていると、お湯が音を立てて揺れ、司が私から離れた。
なんだか変に気まずくて、顔が見れないまま下を向いていると、司は何事もなかったようにザバッと音を立てて立ち上がった。
「出ろよ。体、洗うんだろ?」
「あ、う……ん」
転ばないよう恐る恐る立ち上がると、司は私の腕を掴んで支えてくれた。
バスタオルがお湯を吸いすぎて重い。ずり落ちそうなのを必死で掴んでバスタブから出た。
で、やっぱり予想通り司はボディソープを自分の手に取ると、それを泡だててニヤリとこちらを見た。
「自分で洗えるから!!ほんと勘弁して!」
片手はバスタオルを死守して、片手で司を押しても全く歯が立たず、司は泡だらけの手を私の首筋に滑らせた。
「こっからが楽しんだろ?」
……うん。これは何を言っても無駄なやつだ……。
私は顔を引きつらせながらも観念して従った。
バスタオルは結局剥ぎ取られ、床にバシャと音がして落っこちた。
そして全てが露わになった私の体の上を司の指が滑っている。
首筋から肩へ移動し、そこから腕と指先へ。それに合わせて私はどんどん泡だらけになっていく。
感じる部分を直接刺激されているわけじゃないのに、今までされた事のない行為に、つい身体は反応する。
「ふっっ」
勝手に漏れ出る吐息を噛み殺すように歯を食いしばり、私は顔を顰めて横を向いた。
「気持ちいいか?」
手を動かしたままぴったりとくっつき、今度は背中に手を滑らせながら司は私に囁いて耳を刺激する。
「……あっっ!もうっ!分かったから!早く終わらせてよ!」
「ん?まだ洗うところあるだろ?こことか」
意地悪くそう言って、手を前に持って来ると、泡が付いたまま2つの膨らみをやわやわと刺激し始めた。
「あっっ」
滑りのいい指の間を、私の先端が通り抜け刺激する。
何度もそこを挟むように滑らせながら動く指にゾクゾクして力が抜けそうだ。
「っやだっ……」
そのまましゃがみ込んでしまいで、私はすぐそばにあるシャワーヘッドが引っかかるバーを握りしめた。
「ん~?そんなに感じる?」
他人事のように言いながら、ようやくそこから指を遠ざける司に安心して、私は「はぁ~」と大きく息を吐き出した。
「まだ半分しか洗ってないんだけど」
そう言って笑い、司はしゃがみ込みと私の片足を持ち上げた。
よろけそうになり、思わず目の前にある司の肩に片手で掴まった。
司は持ち上げた方の足の裏を撫で回して、足の指の間に自分の指を滑り込ませた。
「ひゃっ」
くすぐったいような、それでいて感じた事のない疼きが襲う。
指の間を節ばった指が滑るたびに身体が震える。
「んっっ」
司は私の足の指がビクッと痙攣するのを見逃さず、「へえ~、こんなところも感じるんだ」なんて執拗にそこを責め立て始める。
「はぁっ」
自分から熱い吐息が漏れ出て、バスルームに反響する。
「だから……ほんと……やめて……」
片足がブルブル震えて、倒れ込みそうで、壁に背中を預けてなんとか耐える。
「そう言われると、もっとやりたくなるんだけど」
下を向いていて顔は見えないが、肩が揺れていて笑っているのが分かる。
この人、ドSだった!
この野郎!と心の中で罵りながらも、身体は正直だ。
反対側の足も同じようにされると、やっぱりそれに反応してしまう。
歯を噛みしめながら堪えてやり過ごし、ようやく足を下ろされた頃にはもう、疲労困憊状態だった。
「じゃ、流すぞー」
そんな私とは正反対に、涼しい顔してシャワーヘッドを手に取ると、お湯を出す。
はあ……やっとだ、やっと終わる……この拷問のような時間が。
あからさまにホッとしたのがバレたのか、「お前今、もう終わるとか思っただろ」と、少し不愉快そうに司は言った。
心の声がダダ漏れだった事に、ひーっ!と思いながら「そ……んな事……ないよ!」と、取り繕ってみた。
「残念だったな。まだ洗ってないところがあったわ」
そう言いながら、私の唇を覆うくらいに艶かしくキスをすると、今まで全く触れていなかった一番敏感な部分に指を滑り込ませた。
ふにっと唇で唇を挟まれたり、軽く触れたり、ゆっくりと押し付けられたり……。
何か……初めてのキスを思い出すなぁ……
目を閉じたままそんな事を思う。
相手は超絶俺様男のはずなのに、何か気持ちいい。
しばらく、そんなまったりしたキスをしていると、お湯が音を立てて揺れ、司が私から離れた。
なんだか変に気まずくて、顔が見れないまま下を向いていると、司は何事もなかったようにザバッと音を立てて立ち上がった。
「出ろよ。体、洗うんだろ?」
「あ、う……ん」
転ばないよう恐る恐る立ち上がると、司は私の腕を掴んで支えてくれた。
バスタオルがお湯を吸いすぎて重い。ずり落ちそうなのを必死で掴んでバスタブから出た。
で、やっぱり予想通り司はボディソープを自分の手に取ると、それを泡だててニヤリとこちらを見た。
「自分で洗えるから!!ほんと勘弁して!」
片手はバスタオルを死守して、片手で司を押しても全く歯が立たず、司は泡だらけの手を私の首筋に滑らせた。
「こっからが楽しんだろ?」
……うん。これは何を言っても無駄なやつだ……。
私は顔を引きつらせながらも観念して従った。
バスタオルは結局剥ぎ取られ、床にバシャと音がして落っこちた。
そして全てが露わになった私の体の上を司の指が滑っている。
首筋から肩へ移動し、そこから腕と指先へ。それに合わせて私はどんどん泡だらけになっていく。
感じる部分を直接刺激されているわけじゃないのに、今までされた事のない行為に、つい身体は反応する。
「ふっっ」
勝手に漏れ出る吐息を噛み殺すように歯を食いしばり、私は顔を顰めて横を向いた。
「気持ちいいか?」
手を動かしたままぴったりとくっつき、今度は背中に手を滑らせながら司は私に囁いて耳を刺激する。
「……あっっ!もうっ!分かったから!早く終わらせてよ!」
「ん?まだ洗うところあるだろ?こことか」
意地悪くそう言って、手を前に持って来ると、泡が付いたまま2つの膨らみをやわやわと刺激し始めた。
「あっっ」
滑りのいい指の間を、私の先端が通り抜け刺激する。
何度もそこを挟むように滑らせながら動く指にゾクゾクして力が抜けそうだ。
「っやだっ……」
そのまましゃがみ込んでしまいで、私はすぐそばにあるシャワーヘッドが引っかかるバーを握りしめた。
「ん~?そんなに感じる?」
他人事のように言いながら、ようやくそこから指を遠ざける司に安心して、私は「はぁ~」と大きく息を吐き出した。
「まだ半分しか洗ってないんだけど」
そう言って笑い、司はしゃがみ込みと私の片足を持ち上げた。
よろけそうになり、思わず目の前にある司の肩に片手で掴まった。
司は持ち上げた方の足の裏を撫で回して、足の指の間に自分の指を滑り込ませた。
「ひゃっ」
くすぐったいような、それでいて感じた事のない疼きが襲う。
指の間を節ばった指が滑るたびに身体が震える。
「んっっ」
司は私の足の指がビクッと痙攣するのを見逃さず、「へえ~、こんなところも感じるんだ」なんて執拗にそこを責め立て始める。
「はぁっ」
自分から熱い吐息が漏れ出て、バスルームに反響する。
「だから……ほんと……やめて……」
片足がブルブル震えて、倒れ込みそうで、壁に背中を預けてなんとか耐える。
「そう言われると、もっとやりたくなるんだけど」
下を向いていて顔は見えないが、肩が揺れていて笑っているのが分かる。
この人、ドSだった!
この野郎!と心の中で罵りながらも、身体は正直だ。
反対側の足も同じようにされると、やっぱりそれに反応してしまう。
歯を噛みしめながら堪えてやり過ごし、ようやく足を下ろされた頃にはもう、疲労困憊状態だった。
「じゃ、流すぞー」
そんな私とは正反対に、涼しい顔してシャワーヘッドを手に取ると、お湯を出す。
はあ……やっとだ、やっと終わる……この拷問のような時間が。
あからさまにホッとしたのがバレたのか、「お前今、もう終わるとか思っただろ」と、少し不愉快そうに司は言った。
心の声がダダ漏れだった事に、ひーっ!と思いながら「そ……んな事……ないよ!」と、取り繕ってみた。
「残念だったな。まだ洗ってないところがあったわ」
そう言いながら、私の唇を覆うくらいに艶かしくキスをすると、今まで全く触れていなかった一番敏感な部分に指を滑り込ませた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
288
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる