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鶴見流星 修学旅行編3
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今夜も俺、部屋でボッチ。
今頃、みんな部屋でおしゃべりしたりゲームしたりしてるんだろうな。
一人でもいいけど、つまんなくなって廊下に出た。
朝日の部屋に行く。
ノックすると姪浜がドア開けてくれた。
「何の用?」って露骨に嫌な顔して聞かれる。
赤坂と朝日が布団の上でトランプしてる。
やけにお利口さんなゲームしてるじゃん。
俺んちなんて兄ちゃんがくると麻雀、花札が普通よ。
「朝日、また借りてく」と言って、朝日を呼ぶ。
「ちょっとそれ困るんだけど。先生の点呼とかあるし。朝日君が点呼のときいないと怒られるのは僕らなんだから」
この優等生二人組うざすぎ。
ほかの奴らは、ヤンキーの俺怖がってなにもいわないけど、こいつらは正論で言い返してくる。
それに最近、こいつらの映画部とかいう部活に朝日が入部して、仲良しだしな。
ちっ、しかたねーな。
クローゼットから予備の枕とか毛布取り出して、朝日の掛布団引っ剥がして、枕と毛布で人型ダミーつくる。
掛布団戻して。
ほらよ。
「先生が来たら、朝日は寝てるって言えよ」
「先生来たら、鶴見君が朝日君連れて行ったってちくる」
二人そろって言い返す。
「先生に言ったら、俺は兄ちゃんにお前らのこと言う」
二人はゲゲゲーって顔してる。
クラスでは有名だものな。高校生の兄ちゃんが総長やってるって。
やったー。朝日ゲット!!
部屋に連れて行く。
おしゃべりして、スマホで俺の好きなバンド見せてやって、お菓子食べて。
これこそ修学旅行の夜!
先生の見回りが来たから、朝日には風呂に隠れてもらった。
先生が帰ると、朝日も自分の部屋に戻るという
「泊っててもいいじゃん」
「また見回りにきそうだし」
「来てもいいじゃん」
「見つかったら謹慎とかならない?二回目の謹慎はやばすぎ」
「もう眠いからねよ」朝日を無視して布団を敷きだす俺。
なんか背後で、ぐたぐた謹慎がどうの、クラス委員長くびになった話とか1学期の6月の話する。
「大丈夫だよ。先生に怒られたら俺が勝手に朝日を監禁したって言うから」
「うん」
朝日の布団を押し入れから取り出そうとすると、朝日が明るい口調で言った。
「一緒に寝よ」
何言ってんの?一緒の布団で寝よって?
「そのほうが色々おしゃべりできるじゃん」
お、おう、おしゃべりな。
そうだな、まだ10時だし、色々話そうな。
布団に入ると、朝日、ぴとってすごく近くに寄るの。
腕と腿が、俺の横腹に触れてるよ。
うっわー。
「ちょと、距離近すぎ」って離れてもらった。
朝日が、あの保護司の人のこと話しだした。
すごくいい人だとか、一緒に食事に行ったとか、そんな話。
ふざけて聞いてみた。
「保護司のお兄さんと同じ布団で寝たりしてるの?」
朝日、なにも言わないの。
しばらくしてぼそっと。
「何回か具合が悪い時、同じベッドで寝たことある。あ、変なことはしてない」
「聞いてないよ。そこまで」
同じベッドで寝てるって、やばくねー。
あの人、大人だろ。
普通、大人と同じベッドで寝るかー?
色々な意味で心配になる。
まさか、キスとかあの人、朝日にしてないだろうな。
やだよ、そんなの。
保護司って立場利用して、朝日と一緒に寝てるとか、キスしてるとかそんなのやばすぎだろ。
「もう寝よ」って朝日が部屋の電気消す。
そのまま、朝日は寝てしまった。
俺はスマホにヘッドフォンつけてお気にいりのバンドの新曲聞いていたら寝落ちしてしまった。
*--------------------------*
次の朝、ドアをガンガン叩くやついるから、開けたら、とうかと高橋の二人。
「鶴見ー、朝日になにした!!」って二人とも慌てた顔してさ。
「え?」
「変なこととかしてないだろうなー!!」ってとうかがすげえ怖い顔して詰め寄る。
「するわけねーだろ」
「鶴見、本当になにもしてないんだな?」
「してないよ。朝日ならまだ寝てるよ」
二人はずかずか部屋に入り込んで、朝日の寝てる布団囲んで、なにか話してるの。
「かわいいから写メ撮っちゃおうか」
「それいーね。写メ写メ」
二人で朝日の寝顔ぱしゃぱしゃ撮ってる。
あのー、おたくらなにしてるんですか?
「朝日ー起きろー。映画部の早朝ミーティングするぞー」てとうかが朝日を大声で起こす。
映画部、俺も入部しようかな。面白そうだし。
朝日と過ごす時間も増えそうだし。
朝日と同じ高校に行けるように、俺、勉強も頑張るよ。
俺の夢は、二人で連合の頂点目指すこと。
朝日にはじめ兄ちゃんの特攻服着てもらうこと。
「総長」っていつか呼べる日が来るような気がするよ。
それまで俺の親友でいてくれな、朝日。
(鶴見流星 15才) 修学旅行 終わり
今頃、みんな部屋でおしゃべりしたりゲームしたりしてるんだろうな。
一人でもいいけど、つまんなくなって廊下に出た。
朝日の部屋に行く。
ノックすると姪浜がドア開けてくれた。
「何の用?」って露骨に嫌な顔して聞かれる。
赤坂と朝日が布団の上でトランプしてる。
やけにお利口さんなゲームしてるじゃん。
俺んちなんて兄ちゃんがくると麻雀、花札が普通よ。
「朝日、また借りてく」と言って、朝日を呼ぶ。
「ちょっとそれ困るんだけど。先生の点呼とかあるし。朝日君が点呼のときいないと怒られるのは僕らなんだから」
この優等生二人組うざすぎ。
ほかの奴らは、ヤンキーの俺怖がってなにもいわないけど、こいつらは正論で言い返してくる。
それに最近、こいつらの映画部とかいう部活に朝日が入部して、仲良しだしな。
ちっ、しかたねーな。
クローゼットから予備の枕とか毛布取り出して、朝日の掛布団引っ剥がして、枕と毛布で人型ダミーつくる。
掛布団戻して。
ほらよ。
「先生が来たら、朝日は寝てるって言えよ」
「先生来たら、鶴見君が朝日君連れて行ったってちくる」
二人そろって言い返す。
「先生に言ったら、俺は兄ちゃんにお前らのこと言う」
二人はゲゲゲーって顔してる。
クラスでは有名だものな。高校生の兄ちゃんが総長やってるって。
やったー。朝日ゲット!!
部屋に連れて行く。
おしゃべりして、スマホで俺の好きなバンド見せてやって、お菓子食べて。
これこそ修学旅行の夜!
先生の見回りが来たから、朝日には風呂に隠れてもらった。
先生が帰ると、朝日も自分の部屋に戻るという
「泊っててもいいじゃん」
「また見回りにきそうだし」
「来てもいいじゃん」
「見つかったら謹慎とかならない?二回目の謹慎はやばすぎ」
「もう眠いからねよ」朝日を無視して布団を敷きだす俺。
なんか背後で、ぐたぐた謹慎がどうの、クラス委員長くびになった話とか1学期の6月の話する。
「大丈夫だよ。先生に怒られたら俺が勝手に朝日を監禁したって言うから」
「うん」
朝日の布団を押し入れから取り出そうとすると、朝日が明るい口調で言った。
「一緒に寝よ」
何言ってんの?一緒の布団で寝よって?
「そのほうが色々おしゃべりできるじゃん」
お、おう、おしゃべりな。
そうだな、まだ10時だし、色々話そうな。
布団に入ると、朝日、ぴとってすごく近くに寄るの。
腕と腿が、俺の横腹に触れてるよ。
うっわー。
「ちょと、距離近すぎ」って離れてもらった。
朝日が、あの保護司の人のこと話しだした。
すごくいい人だとか、一緒に食事に行ったとか、そんな話。
ふざけて聞いてみた。
「保護司のお兄さんと同じ布団で寝たりしてるの?」
朝日、なにも言わないの。
しばらくしてぼそっと。
「何回か具合が悪い時、同じベッドで寝たことある。あ、変なことはしてない」
「聞いてないよ。そこまで」
同じベッドで寝てるって、やばくねー。
あの人、大人だろ。
普通、大人と同じベッドで寝るかー?
色々な意味で心配になる。
まさか、キスとかあの人、朝日にしてないだろうな。
やだよ、そんなの。
保護司って立場利用して、朝日と一緒に寝てるとか、キスしてるとかそんなのやばすぎだろ。
「もう寝よ」って朝日が部屋の電気消す。
そのまま、朝日は寝てしまった。
俺はスマホにヘッドフォンつけてお気にいりのバンドの新曲聞いていたら寝落ちしてしまった。
*--------------------------*
次の朝、ドアをガンガン叩くやついるから、開けたら、とうかと高橋の二人。
「鶴見ー、朝日になにした!!」って二人とも慌てた顔してさ。
「え?」
「変なこととかしてないだろうなー!!」ってとうかがすげえ怖い顔して詰め寄る。
「するわけねーだろ」
「鶴見、本当になにもしてないんだな?」
「してないよ。朝日ならまだ寝てるよ」
二人はずかずか部屋に入り込んで、朝日の寝てる布団囲んで、なにか話してるの。
「かわいいから写メ撮っちゃおうか」
「それいーね。写メ写メ」
二人で朝日の寝顔ぱしゃぱしゃ撮ってる。
あのー、おたくらなにしてるんですか?
「朝日ー起きろー。映画部の早朝ミーティングするぞー」てとうかが朝日を大声で起こす。
映画部、俺も入部しようかな。面白そうだし。
朝日と過ごす時間も増えそうだし。
朝日と同じ高校に行けるように、俺、勉強も頑張るよ。
俺の夢は、二人で連合の頂点目指すこと。
朝日にはじめ兄ちゃんの特攻服着てもらうこと。
「総長」っていつか呼べる日が来るような気がするよ。
それまで俺の親友でいてくれな、朝日。
(鶴見流星 15才) 修学旅行 終わり
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