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第2章 呪われし者
蛇 2
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「ここは、どこだ……?」
白、白、白……。辺り一面広がる真っ白な世界。人も街も空も太陽も、何もない白一色で創られた世界に立ちすくんでいる。
「僕は、何故……ここに?」
自分が置かれている状況を理解しようと思考を巡らせるが、何も思い出せない。どうしたものかと考え込む犬飼の前に、まん丸に輝く光が現れた。
──おひさしぶりです
「うわっ!? し、喋った!!」
まさか声をかけられるなんて。そもそも光は喋るものなのかと混乱するのをよそに、話し続ける。
──また逢えると信じておりました
「……ど、ちら様でしょうか?」
──わたしは白夜
「白夜……さん?」
その名を聞いても心当たりはない。
「あの、この世界は一体……?」
──ここは、わたしとあなたの魂が融合した世界です
(魂の融合? どこかで聞いたような……)
「僕は、死んだんでしょうか?」
目の前にいる光は神様なのか、そう尋ねた。
──いいえ、あなたは死んでいません
死ねないことなど百も承知だろう、そう返される。
──あなたは今、酷い怪我を負って、深い眠りについています。精神的にも肉体的にも
「怪我? 僕は怪我なんてしていませんが……?」
そう言って身体を見るが、傷一つなく綺麗なまま。
──あなたの能力と、わたしの力を流し込んだからです。あなたの大切な……の手によって
「誰ですか? よく聞こえなかったんですけど?」
──傷は全て癒えました。あとは目覚めるだけ。さぁ、現実世界へ帰りなさい。……が、待っています。あなたの……の……が。
ノイズのようなものが入り混じっているのか、肝心な部分が聞き取れない。
──残念、……が邪魔を。……の力を借りた時に入り込んだようです。短い時間でしたが、お逢い出来てよかった
「待って下さい! あなたは一体?」
──わたしは、あなたの……。……に作られた……です
ノイズが大きくなるにつれて、薄れていく光。犬飼の呼び声も空しく、ついには消え果てた。
(……なんだったんだ、今のは?)
取り残され、また立ちすくむ。
(帰れ……って言われても、)
どうすればいいのか、どこへ帰ればいいのか分からない。
(僕の大切な……って、それは何だ?)
人なのか、モノなのか。あるいは、そのどちらでもないのか。何も思い出せない。
(……ん? 何だアレ?)
ほとほと困り果てたと諦めそうになった時、視界の遥か先に銀色に輝く何かを見つけた。
(くそっ! 身体が動かない!!)
先ほどの光とは明らかに違う、真っ白な色にも飲み込まれない強い銀。そこへ行かなければいけないと思うのに、犬飼の全身は重く、足の裏が地面に縫いつけられたようにピクリともしない。
(あっ、)
風になびく銀。それが誰かの髪だと分かった。何故だか焦がれてやまないその色は、彼の心とは裏腹にゆっくりと遠ざかって行く。
(まっ、て!……待って、ください!!)
行かないで、ひとりにしないで。もう離ればなれは嫌だと、犬飼の魂の誰かが叫んだ時、パチンと音を立てた真っ白な世界は、弾けて飛んだ。
◇◇◇
「──狼子さんっ!!」
その名を大声で叫んだ。その髪に触れようと必死で手を伸ばした。だが、そこにあったのは日焼けした天井だけ。
「あ、あれ……?」
また違う世界に飛ばされたのだろうか、そんなことを考えていたら、足元から自分を呼ぶ小さな声が。軋むような痛みに耐えながら上体を起こしたら、
「目が、覚めたのか……?」
そこには、今しがた絶叫した愛しい人の姿があった。
「狼子さん……?」
ベットに突っ伏したまま眠っていたのだろうか、犬飼を見つめる彼女の顔は、驚きに満ちていた。
「あの、ここは……?」
「病院だ、妃家の。お前は大怪我をして、ここに運ばれて来たんだ」
その言葉に改めて自分の身体を見たら、全身にまんべんなく包帯が巻かれている。
(あの人が言ってたのは本当だったんだ……あれ? あの人って、誰だ?)
「覚えているか? あの爆発を……」
「爆発……?」
狼子の言葉が解除キーのように、犬飼の記憶の扉を開け放つ。その言葉を聞くや否や、一斉に色々な場面が頭に流れ込んできて、それはラジュルを想い涙するアリだったり、死に逝く女の薄ら笑いだったり、そして、爆発寸前に扉の向こうに見えた、狼子の悲痛な表情だったり。それら全てを思い出した。
「そうだ、ラジュルさんは!? 彼は無事なんですか!?」
狼子を部屋の外に出すので精一杯で、ラジュルまで手が及ばなかった。咄嗟に彼を守るように覆い被さったが、そこまでしか記憶がない。いくらか衝撃が柔らいだとは言え、あの距離では何らかの負傷は避けられないはず。
「心配ない、多数の裂傷と軽い火傷で済んだよ」
「良かった……」
命に別状はない。その言葉に胸を撫で下ろす。鷹臣から入院を勧められたそうだが、ラジュルは申し出を断り、翌日、アリたちと共に帰国したそうだ。
──彼に、本当にすまなかったと……そして、二度も命を助けてくれたこと、感謝していると伝えてくれ
謝罪と感謝の言葉を、狼子に託して。
「今回の件で、ラジュルさんは何らかの処分を受けるんでしょうか?」
未遂とはいえ、計画を立て実行したのは事実。
「そのことだが、父さんと第2王子との間で話がついた。今回、奴が起こした襲撃は不問に処すそうだ」
物語の筋書きはこうだ。何者かが、アリの命を狙っているという知らせに、彼の身代わりとしてラジュルがなりすましていたところ、攻撃を受け負傷した。その際、狼子の部下2名が重傷を負い、のち1名が死亡。
「アリ王子たちは勿論、雅家や部下達、妃家にも、この件は墓場まで持って行くようにと指示されてある」
虎之助とシンファとの間で、どのような密約が交わされたかは知らないが、当主である彼の言葉は絶対服主。
「それに、今さら知られたところで事実を揉み消すくらい、奴の力でどうにでもなるだろう」
「どうしてですか?」
「昨夜、正式に決まったんだよ。ザイア王国次期国王が」
「えっ!? だ、誰にですか!!」
「第2王子だ。ラジュルは王の側近として、王政に携わるそうだ」
実質No.2、アリが望んだ形に綺麗に収まった。
「命を捨てるのではなく、命を懸ける。そう選択したのさ」
誰かさんの影響だと狼子が笑った。
「そんな、僕は……」
何もしていない。また何もできなかった。犬飼の脳裏には、ラジュルの他にもう一人、あの場にいた人物の顔が浮かんでいた。
「……あの女性は?」
「死んだよ」
犬飼同様、爆発をもろに受けた女は即死だった。瓦礫の中から見つかった死体、身につけていたボロ布と化した服から、一枚の写真が見つかった。右半分が焦げた写真、それを犬飼に手渡す。
「……これは?」
そこに写っていたのは、まだ幼い少女。
「女の娘だ」
名はサキ。年は9歳。
「なぜ裏切ったか理由を探っていたら、この娘が出てきた」
仕事柄、プライベートな話しは一切しない。いつ、どこで、誰が、聞き耳を立てているかもしれないし、例え仲間内でも弱味となることがあるからだ。裏家業の人間ならば、当然恨みも買うし、命を狙われるのなんて茶飯事。
「だから部隊の連中は結婚しないし、親しい人間も作らない。家族を作ったとしても咎めはしないが、万が一の事が起きれば自己責任」
隊長である狼子にも知らせない。雅家に関わる者らの全ての情報を知るのは、当主である虎之助と次兄の雪兎のみ。
「情報は保護されているが、今回のように内部にいた人間によって、漏れることもある」
「もしかして、あの女性が裏切ったのは──」
「あぁ、お前の考えている通りだ。……ここ一ヶ月ほど、娘の姿を見た者は誰もいない」
調べるにつれて、何者かの手によって少女が拐われたと判明した。
「その娘を材料に、今回の件に加担させたのだろう」
娘を返して欲しければ計画を遂行しろ。そう犯人に脅された女は、指示に従わざるを得なかった。
「それで、この娘は?」
尋ねたが、狼子は何も答えない。少女の遺体は見つかっていないが、恐らく……。
「酷い、酷すぎる……!! これが人間のすることですか!!」
何の罪もない子どもを巻き込むなんて。怒りから強く握った拳、白く巻かれた包帯には、うっすらと赤い血が……。
「そんなこと、お構い無しなのさ」
蛇にとっては。誰が死のうが関係ない。蛇ノ目にとって、狼子以外の生物は、取るに足らない存在なのだ。
「この礼は必ず返す。蛇を見つけて、今度こそ地獄の淵に送り返してやるさ」
肉を喰らい骨を噛み砕き、心臓を抉り取る。それが望みだというのなら叶えてやろう。
──蛇自身の身をもって、知ればいい
白、白、白……。辺り一面広がる真っ白な世界。人も街も空も太陽も、何もない白一色で創られた世界に立ちすくんでいる。
「僕は、何故……ここに?」
自分が置かれている状況を理解しようと思考を巡らせるが、何も思い出せない。どうしたものかと考え込む犬飼の前に、まん丸に輝く光が現れた。
──おひさしぶりです
「うわっ!? し、喋った!!」
まさか声をかけられるなんて。そもそも光は喋るものなのかと混乱するのをよそに、話し続ける。
──また逢えると信じておりました
「……ど、ちら様でしょうか?」
──わたしは白夜
「白夜……さん?」
その名を聞いても心当たりはない。
「あの、この世界は一体……?」
──ここは、わたしとあなたの魂が融合した世界です
(魂の融合? どこかで聞いたような……)
「僕は、死んだんでしょうか?」
目の前にいる光は神様なのか、そう尋ねた。
──いいえ、あなたは死んでいません
死ねないことなど百も承知だろう、そう返される。
──あなたは今、酷い怪我を負って、深い眠りについています。精神的にも肉体的にも
「怪我? 僕は怪我なんてしていませんが……?」
そう言って身体を見るが、傷一つなく綺麗なまま。
──あなたの能力と、わたしの力を流し込んだからです。あなたの大切な……の手によって
「誰ですか? よく聞こえなかったんですけど?」
──傷は全て癒えました。あとは目覚めるだけ。さぁ、現実世界へ帰りなさい。……が、待っています。あなたの……の……が。
ノイズのようなものが入り混じっているのか、肝心な部分が聞き取れない。
──残念、……が邪魔を。……の力を借りた時に入り込んだようです。短い時間でしたが、お逢い出来てよかった
「待って下さい! あなたは一体?」
──わたしは、あなたの……。……に作られた……です
ノイズが大きくなるにつれて、薄れていく光。犬飼の呼び声も空しく、ついには消え果てた。
(……なんだったんだ、今のは?)
取り残され、また立ちすくむ。
(帰れ……って言われても、)
どうすればいいのか、どこへ帰ればいいのか分からない。
(僕の大切な……って、それは何だ?)
人なのか、モノなのか。あるいは、そのどちらでもないのか。何も思い出せない。
(……ん? 何だアレ?)
ほとほと困り果てたと諦めそうになった時、視界の遥か先に銀色に輝く何かを見つけた。
(くそっ! 身体が動かない!!)
先ほどの光とは明らかに違う、真っ白な色にも飲み込まれない強い銀。そこへ行かなければいけないと思うのに、犬飼の全身は重く、足の裏が地面に縫いつけられたようにピクリともしない。
(あっ、)
風になびく銀。それが誰かの髪だと分かった。何故だか焦がれてやまないその色は、彼の心とは裏腹にゆっくりと遠ざかって行く。
(まっ、て!……待って、ください!!)
行かないで、ひとりにしないで。もう離ればなれは嫌だと、犬飼の魂の誰かが叫んだ時、パチンと音を立てた真っ白な世界は、弾けて飛んだ。
◇◇◇
「──狼子さんっ!!」
その名を大声で叫んだ。その髪に触れようと必死で手を伸ばした。だが、そこにあったのは日焼けした天井だけ。
「あ、あれ……?」
また違う世界に飛ばされたのだろうか、そんなことを考えていたら、足元から自分を呼ぶ小さな声が。軋むような痛みに耐えながら上体を起こしたら、
「目が、覚めたのか……?」
そこには、今しがた絶叫した愛しい人の姿があった。
「狼子さん……?」
ベットに突っ伏したまま眠っていたのだろうか、犬飼を見つめる彼女の顔は、驚きに満ちていた。
「あの、ここは……?」
「病院だ、妃家の。お前は大怪我をして、ここに運ばれて来たんだ」
その言葉に改めて自分の身体を見たら、全身にまんべんなく包帯が巻かれている。
(あの人が言ってたのは本当だったんだ……あれ? あの人って、誰だ?)
「覚えているか? あの爆発を……」
「爆発……?」
狼子の言葉が解除キーのように、犬飼の記憶の扉を開け放つ。その言葉を聞くや否や、一斉に色々な場面が頭に流れ込んできて、それはラジュルを想い涙するアリだったり、死に逝く女の薄ら笑いだったり、そして、爆発寸前に扉の向こうに見えた、狼子の悲痛な表情だったり。それら全てを思い出した。
「そうだ、ラジュルさんは!? 彼は無事なんですか!?」
狼子を部屋の外に出すので精一杯で、ラジュルまで手が及ばなかった。咄嗟に彼を守るように覆い被さったが、そこまでしか記憶がない。いくらか衝撃が柔らいだとは言え、あの距離では何らかの負傷は避けられないはず。
「心配ない、多数の裂傷と軽い火傷で済んだよ」
「良かった……」
命に別状はない。その言葉に胸を撫で下ろす。鷹臣から入院を勧められたそうだが、ラジュルは申し出を断り、翌日、アリたちと共に帰国したそうだ。
──彼に、本当にすまなかったと……そして、二度も命を助けてくれたこと、感謝していると伝えてくれ
謝罪と感謝の言葉を、狼子に託して。
「今回の件で、ラジュルさんは何らかの処分を受けるんでしょうか?」
未遂とはいえ、計画を立て実行したのは事実。
「そのことだが、父さんと第2王子との間で話がついた。今回、奴が起こした襲撃は不問に処すそうだ」
物語の筋書きはこうだ。何者かが、アリの命を狙っているという知らせに、彼の身代わりとしてラジュルがなりすましていたところ、攻撃を受け負傷した。その際、狼子の部下2名が重傷を負い、のち1名が死亡。
「アリ王子たちは勿論、雅家や部下達、妃家にも、この件は墓場まで持って行くようにと指示されてある」
虎之助とシンファとの間で、どのような密約が交わされたかは知らないが、当主である彼の言葉は絶対服主。
「それに、今さら知られたところで事実を揉み消すくらい、奴の力でどうにでもなるだろう」
「どうしてですか?」
「昨夜、正式に決まったんだよ。ザイア王国次期国王が」
「えっ!? だ、誰にですか!!」
「第2王子だ。ラジュルは王の側近として、王政に携わるそうだ」
実質No.2、アリが望んだ形に綺麗に収まった。
「命を捨てるのではなく、命を懸ける。そう選択したのさ」
誰かさんの影響だと狼子が笑った。
「そんな、僕は……」
何もしていない。また何もできなかった。犬飼の脳裏には、ラジュルの他にもう一人、あの場にいた人物の顔が浮かんでいた。
「……あの女性は?」
「死んだよ」
犬飼同様、爆発をもろに受けた女は即死だった。瓦礫の中から見つかった死体、身につけていたボロ布と化した服から、一枚の写真が見つかった。右半分が焦げた写真、それを犬飼に手渡す。
「……これは?」
そこに写っていたのは、まだ幼い少女。
「女の娘だ」
名はサキ。年は9歳。
「なぜ裏切ったか理由を探っていたら、この娘が出てきた」
仕事柄、プライベートな話しは一切しない。いつ、どこで、誰が、聞き耳を立てているかもしれないし、例え仲間内でも弱味となることがあるからだ。裏家業の人間ならば、当然恨みも買うし、命を狙われるのなんて茶飯事。
「だから部隊の連中は結婚しないし、親しい人間も作らない。家族を作ったとしても咎めはしないが、万が一の事が起きれば自己責任」
隊長である狼子にも知らせない。雅家に関わる者らの全ての情報を知るのは、当主である虎之助と次兄の雪兎のみ。
「情報は保護されているが、今回のように内部にいた人間によって、漏れることもある」
「もしかして、あの女性が裏切ったのは──」
「あぁ、お前の考えている通りだ。……ここ一ヶ月ほど、娘の姿を見た者は誰もいない」
調べるにつれて、何者かの手によって少女が拐われたと判明した。
「その娘を材料に、今回の件に加担させたのだろう」
娘を返して欲しければ計画を遂行しろ。そう犯人に脅された女は、指示に従わざるを得なかった。
「それで、この娘は?」
尋ねたが、狼子は何も答えない。少女の遺体は見つかっていないが、恐らく……。
「酷い、酷すぎる……!! これが人間のすることですか!!」
何の罪もない子どもを巻き込むなんて。怒りから強く握った拳、白く巻かれた包帯には、うっすらと赤い血が……。
「そんなこと、お構い無しなのさ」
蛇にとっては。誰が死のうが関係ない。蛇ノ目にとって、狼子以外の生物は、取るに足らない存在なのだ。
「この礼は必ず返す。蛇を見つけて、今度こそ地獄の淵に送り返してやるさ」
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